黒川能 これこそ日本の美だ!
鶴岡、旧櫛引町の伝統の黒川能。はじめに脇当屋にごあいさつに行き、6時からの大地踏み、翁、式三番、、、はじめ上座にいて、午後11時ぐらいからは下座で観た。ほぼ毎年、こんなかたちで観させて頂いている。大地踏み鐘の中で姫から鬼へと変化する「鐘巻」はぶち抜いた高い天井に鐘をつるしておこなわれるもの。写真のものだが、実に圧巻だった。上野太夫の舞の厳かな足、手の運び、そしておどろおどろしい鬼に変化してからの激しさ。能舞台を入れ、多くの人をいれるためにこの日のために改造される当屋の建物、能舞台、拍子、鼓と笛の音、蝋燭、じっと見つめる観衆。この日のために用意される凍み豆腐。 そして伝統の衣を纏った役者の舞。すべてが融合し、太夫の舞う姿は実に美しく、見事だった。「鐘巻」が終わったのが明け方4時をまわったころ。外にでると結構な雪。この「美しさ」こそ我々であり文化だ。鶴岡に住んでいることの誇り。すごくいい力を頂いた。関係者の皆さんに拍手と感謝を送りたい。