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12月議会討論。ー指定管理者 総合計画 「協働の姿勢が感じられない」


12月19日、12月議会の最終日。雇用関連に関わる請願に対する賛成討論。また、予算、条例案件に対して反対討論をいたしました。討論のメモを記します。

提案されています。案件の内、補正予算については、賛成であります。
条例案件の内、指定管理者に関して、また、総合計画についてのみ、討論したいと存じます。

1) 指定管理者の指定についてであります。

これは2006年9月議会で、条例の議員提案をおこなった際に多くを指摘しておりますが、現行の当市の情報公開条例が、指定管理者に対して、規定されていないという問題が、未だ解消されておりません。

市民は市当局の情報公開の窓口を受け付け窓口として、利便性をもって出資等法人や指定管理者に対して情報公開を求めることができ、出資等法人、また指定管理者に対して実施機関に準じた情報公開を図ることができる、こうした事を盛り込んだ条例改正によって、住民の監視、統制のもとに置くことができるものと私は考えます。

改めて、情報公開条例の改正を求め、今般の指定管理者の指定に関する案件全てに対して反対をいたします。


2) 次に、総合計画 基本構想についてでありますが、一般質問の際にもふれましたが、「人、くらし、自然、みんないきいき、心やすらぐ文化をつむぐ悠久のまち、鶴岡」そした都市像、 1)健康福祉都市、2)学術産業都市、3)森林文化都市 などの方向性については、一定の理解をするものであります。

この間、1年4ヶ月に渡り、審議をいただいた市民の方々には感謝申し上げたいと思います。

基本構想のみ議決ということですが、しかしながら、私は、この構想に述べられている語句については、これまでの議論や、全体像、プロセス、またその多くがこの計画にかかわる当局の姿勢も反映しての話だと思いますので、問題点を述べ、反論をしたいと存じます。

私がまず、大きな問題として指摘したいのは、行政的に、一貫して今の時代にふさわしい総合計画をつくろうという気概が感じられない点であります。

今般、私の一般質問で指摘した、成果目標や指標の設定について、企画部長は、施策上、必要だと思うものではやる。また行政評価手法についても、成果における点検評価は必要と答えながらも、それを計画にどう反映するのか甚だ不鮮明でありました。 更に総務常任委員会で、「実施計画にいたっても、数値目標や成果目標などは定めない」と答弁しておりました。
議論の中で、部長は「数値を発表すると、その数値が一人歩きする」などとこたえてもいらっしゃいましたが、それをうかがいながら私は、この市行政の情報公開や情報共有についてのレベルの低さを改めて実感いたしました。


この間、様々な自治体で現在策定されている総合計画を調査しました。そうしますと、全体の施策を網羅的に、まちづくり指標を定め、現況値はいくら、5年後、10年後の目標値はいくらと基本計画に定め、進行管理をしている自治体が、多くみられました。また、今後21世紀にふさわしい計画として基本構想は地域社会計画として住民皆が目指す目標として計画審議会の議論を通じて、「目指そう値」を定め、構想に盛り込み、基本計画では、それを協働してどのように満たしていくか、具体的な計画が設定され、評価と実践がおこなわれているというところも見られました。

こうした自治体の多くは行政評価システムと総合計画を連動させ、行政内部業務の棚卸し作業も真摯におこなっていますし、現状について住民への説明責任や情報共有をはかり、ときには住民アンケートでサービスの客観的な評価をうけながら、計画の策定進行管理がおこなわれております。

これまでの1年4ヶ月、専門委員会なども含め、市民を巻き込んだ議論が行われたことは重々承知しておりますが、行政当局がおこなう役割として、基本的に指標値などを定めた行政評価などがおこなわれておりません。公募委員も一切設けず、さらに策定がある程度すすんだ段階でのパブリックコメントもおこなわれておりません。行政目標に対しての現状指標も示されておりません。さらには、実施計画に致るまで数値目標を定めずにおこなうという方針を固めているようであります。現在総合計画計画を策定している自治体で計画を多くの市民と共有する手法をことごとくおこなっていない現状であります。

私はこのことは、この総合計画案の「計画の推進」として述べられている「連携、強調、協働の推進」特に、市民と行政の協働関係と言うことに対して、計画策定プロセス当初から全く取り組んでいないし、本質的にはこれからも全くとりくむ意思がないことを示しているように感じるものです。
何度か指摘していますが、今般の総合計画は、これからの10年で、人口が1万人減る。そうした状況下の計画であります。私は、これを住民の参加と協働なくしては乗り切ることはできないと考えておりますが、この計画では現在、その部分は特に、完全に「絵に書いたもち」になっている。このことは、当市の最も大きな問題であると指摘をしておきます。

また、現在の基本構想の内容にも、例えば、今後人口減少の時代に破綻しかねない水道、下水道事業の問題や今後予期される地球温暖化の問題を含め、自然生態系を活用した持続可能な社会づくりの課題など、今後の地域課題にいかに対応していくかといった視点で不十分な点が見られること。また、産業政策としてこれまでビッグプロジェクトとして進められてきた先端研への50億円近い市税の投入の検証、見通し、今後の財政事情を見通した評価や議論がおこなわれずに、計画に継承されている事も大きく疑問をもつものであります。

今後、基本計画、実施計画への段階で、行政評価などを積極的に取り入れ、少しでもこれからの時代にふさわしい計画に改善されることを強く要求をしまして、反対の討論とします。