鶴岡の水道水のトリハロメタン値は欧の規準以上。水道水再考。
昨年11月、新潟、見附市で開催されたNPOが主催する地下水活用セミナーで、鶴岡市水道の状況と昨年5月に自腹視察したスウェーデンの水道の比較をしプレゼンテーションした。「スウェーデンでは水道水を残留塩素ゼロで供給していた」「職員の皆さんが、塩素消毒は、健康に良くないからうちの自治体では通常は塩素消毒を全くおこなわない、その代替として紫外線照射を使っている」それを聞いてくださった自治体水道職員のお一人で、資料を下さった方がいた。改めて、現在の鶴岡市の水道水を評価してみたい。
昨年6月の議会で指摘したが、鶴岡市の水道水のトリハロメタン値は、年々増加している。
鶴岡旧市内でも一昨年8月には0.06mg /lを越えている。この値だが、日本国内の基準値は0.1mg/lだから問題がないように取り扱われているが、ヨーロッパの規準だと、たとえばオーストリアの総トリハロメタン値は0.03mg/l、ドイツは0.01mg/l、イタリア0.03mg/l、スウェーデン0.05mg/l、なのだ。昨年6月議会一般質問で僕は、0.06まであがっているのであれば、地下水のブレンドを考えるべきではないか。と提案した。
しかし、市は基準値内だからといって全く応えなかった。そこで僕は山形県議会に対して「岐阜県では0.05以下にするように県が努力している、山形県もトリハロメタン値を下げる努力をすべきではないか」という主旨の請願を提出している。これは現在継続審査のまま、推移しているようだが、それに対して山形県企業局側は「基準値内だから大丈夫」というような姿勢をとっている。実際に山形県企業局を訪れたときにも「問題を問題とあまり思っていないような姿勢」を感じた。 「何もやりようがないんですか」と聞いたほどだ。以前よりは情報の提供がスムーズになっているところは評価するのだが、、、。
しかしながら、日本国内でも「より良き水道」を目指して例えば岐阜県は動き出しているし、国でも議論がはじまっているようだ。「水道工学」でググると関係資料が見られる。
鶴岡市の水道の場合は、以前の地下水水源の時のトリハロメタン値0.0015mg/l、一桁も低かった。
つまり、水質は確実に悪化している。要するに、この7年で水道料金はほぼ2倍、そして明らかに水質が悪化しているということだ。基準値で誤魔化されてはいけないと思うし、「健康にいい、おいしい、そして低廉な水道を供給する」という水道の原則的なミッションに立ち返って鶴岡市の水道水を考え続け、次の方策を探っていかなければならないと思う。