黒川能 伝統のエネルギー 持続可能な社会モデル。
2月1日。朝、いなほが風のため三瀬でストップしているとの事で、新庄まで東京にいく妻を送りにいった。
黒川能。今年は下座脇当家で名物の豆腐(下座はあったかい醤油たれにつける)を食べ、能を見にいく。帰郷してからこの10年、ずっと見続けている。何度か一緒に夜を徹した覚えもある。この日も、扇に向けて、大地踏み、式三番、高砂、が舞われた。僕は今回は途中までだったけれど、この能は明け方まで上座、下座で能、狂言が舞われ、そして朝7時ぐらいになると双方の扇を若者達が春日神社の階段を駆け上って神社に上げる。そして再び上座、下座の能が舞われるのだ。一晩を越えておこなわれるこの祭りのエネルギー、平和と団結の象徴だ。5歳児の子供が参加する大地踏みから、太鼓、笛、歌、役者。そして豆腐焼きなどご馳走をつくるお母さんたち。当屋、酒、ろうそく、運営資金を寄付をする方、とにかく、地域の人たちが総出で参加している祭りなのだ。
昨日までのラムサールの会議で、韓国のIさんの講演で、「生態的に健全であり、持続可能な社会とは、地域社会の住民すべてがステークホルダー(当事者)として参加し、自分なりの役割を果たすときに実現でき意味がある。」と訴えかけていた。まさに、この黒川能の周辺には、その理想的なかたち、システムと情熱があると、まさにそのエネルギーを浴びながら実感した。素晴らしい地域のエネルギーを育む源泉の象徴、ここにあり。という事だ。ここから私たちが学べる事はたくさんある。