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山形大学の在来作物の高度化利用。



山形新聞より。
在来作物を医薬品に高度化利用 山形大・3チーム編成、特性評価
2009年04月16日 21:22
在来作物の高度利用に向けた事業を行う研究チームの初会合

 山形大が文部科学省に申請した「地域在来作物の高度化利用研究」が、2009年度の特別教育研究経費研究推進事業に採択された。県内には百数十の在来作物があるが、絶滅の危機にひんしているものが多い。一方で健康機能性を備えている種類は多く、特性評価を行い、医薬品や機能食品として高度利用を図るのが狙いだ。農学部主体の研究チームが16日、鶴岡市の同学部で初会合を開いた。

 事業の代表者は、だだちゃ豆研究の第一人者である阿部利徳教授。農学部教員ら13人に、県農業総合研究センターや県工業技術センター庄内試験場などの研究者を加えた計16人が参加する。3カ年継続を予定し、初年度は3300万円の予算が付いた。

 事業は▽特性評価(代表・阿部教授)▽機能性解析(同・五十嵐喜治教授)▽成分取得(同・三橋渉教授)−の3チーム編成で取り組む。特性評価は初年度、だだちゃ豆と温海カブなど数種類に絞って実施。機能性解析ではGABAやポリフェノールなど明らかになっているものに加えて、新規の機能性成分、物質の探索を行う。効率的な成分取得法を開発し、保健機能食品、医薬品への応用展開を図る。

 初会合では、阿部教授が「研究成果を公表して地域に還元し、地元の農業活性化、産業創出につなげよう」とあいさつ。事業の年度計画、チームごとの取り組み内容について協議した。研究成果についてはシンポジウムなどを通して公開し、高度化利用や産地化の道筋を付けることにしている。

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慶応バイオ研究への毎年3億、4億の補助金問題を議論する中で、今般も指摘したのは山形大学の研究は地元の資源に密着し、資源の掘り起こしや高付加価値化に貢献している。そうした研究には、委託研究などとしての「補助金」が考えうるのだということだ。慶応3億に対して、この在来作物研究関連には、今年度、市からの支援は50万円のみである。「これでは、膨大な資料整理に追われる中、事務作業をおこなう一人として雇えない支援でしかない。」と僕は指摘した。
   以前、僕は、公共政策系の大御所的某教授に、慶応先端研への毎年3億の補助金投入について、率直にどう思うかとうかがったことがある。「委託研究でもないのに、こんな補助金、非常識な話だ」と一言返ってきた。 それは僕の視座の一つになっている。

研究費としての補助金投入がおこなわれるならば、地元の資源に密着し、研究を続けている、地に足がついた研究にこそ、市税は投入されるべきだと考える。市民の皆さんはどうお考えになるだろうか。