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ダムに依らない治水を。


昨日は赤倉温泉で最上小国川ダム関連のミーティング。
今、全国で問われているダム事業。
山形県でも、最上小国川、赤倉温泉の上流に計画されている最上小国川ダムの問題が焦点になっている。

政権交代後、「コンクリートから人へ」の公共事業の転換を標榜した国土交通大臣の下、国が直接建設主体となる国直轄のダムについては、凍結し見直していく方針が示されていたが、都道府県が建設主体となる、補助ダムについては、「県知事の意向を尊重」との発言があり、補助ダムを抱えている全国の地域の活動団体の方々とともに、先日の12月16日には三日月政務官に直接出向き、要望書を手渡してきた。
  最上小国川ダムの問題については、以下のような要望書である。

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国民の選挙によって“政権交代”が実現し、新政権の誕生により、「ダム事業の見直し」が表明され、八ッ場ダムや川辺川ダムの建設中止に始まり、国直轄ダム工事が本年度見送られ、凍結されました。問題があっても住民の反対があっても、「いったん始まったら止まらない」と言われてきた公共事業の見直しに着手されたことを、心から歓迎します。
 しかし、各道府県の補助ダム事業は、「ダム事業の見直し」の前に本体工事の入札や事業認定申請などが「駆け込み的」に進められており、ダムに代わる新たな治水対策の基準 策定や見直しまでに、本体工事の着工などで後戻りができない状況となってしまいます。
 新政権の方針である「ダムに依存した河川行政からの全面的な転換」や「コンクリートから人へ」などの理念を実現するため、また、よりよい河川を次世代に引き継ぐべく、明治維新の廃藩置県を断行したときに匹敵する強い意志をもって、「脱ダム・堤防補強」を断行していただくためにも、早急に下記のことを実現していただくよう、要望いたします。

一、各道府県の補助ダムに対しても、「ダム事業計画の見直し」を推進するため、全ての補助ダム事業への予算づけを凍結すること。
二、新たな治水対策の基準を設け、「ダム事業計画」と「治水利水対策」を2年ほどの期間をかけて見直すこと。見直しには地域住民や市民団体などから意見聴取を行ない、事業計画にそれを反映させること。
三、この度設けられた有識者会議に於いても、「継続か、いったん凍結か」ではなく、先ず「全てを凍結」という上記の一、二を柱に進めること。

 また、見直しを行なう際の基準として、下記のことに取組んでいただくよう要望いたします。
1、「ダムに頼る治水計画」を見直すこと。これと係わる“基本高水”を出発点とする河川整備方針を見直すこと。「ダムは限定的な洪水による壊滅的でない被害の回避」に役立つ可能性があるだけで、平時は環境を破壊しつづける無用の長物である。本来、治水の使命は、いかなる大洪水が発生しようと壊滅的被害を回避することである。一定限度の洪水を対象にしていたのでは、この使命は果たされない。これからの治水は治水の使命を果たす原点に戻る必要がある。また、堤防強化策を最優先で実施するとともに、”流域治水”を推進すること。
2、「造ること」に国からの補助があった従来の補助制度のあり方を見直し、河川の維持管理に補助が行えるようにすること。例えば、地方の中小河川では、堤防の補強が必要な場合でも県単事業となるため、災害認定される状態になるまで放置されている。亀井静香氏が国交省大臣時代に中止した大仏ダム計画(長野県松本市)があった奈良井川改良事務所の職員は、「こまめな維持管理さえ行っていれば、それほど大きな災害は起こらない」と言っている。
3、利水対策においては、過大な需要予測の見直しを行うとともに、ダムに依らない他の供給先の確保に努めることを、先ず優先させること。
4、治水、利水等事業においては、自然との共生を重視し、河川の生態系保全の位置付けを高め、“生物多様性”を担保すること。
5、すでにダム本体工事が行われている、あるいは完成している場合でも、ダムがあることによる危険性などの問題点が指摘されている場合、貯水を止め見直し対象とすること。
6、見直しが完了するまで、石木ダム事業認定申請受理を凍結すること。
7、見直しが完了するまで、辰巳ダム、新内海ダムに関するそれぞれの事業認定取り消し訴訟において、被告である国は「事業見直し完了まで訴訟審理凍結」を裁判所に申し出ること
8、補助ダム事業の見直し作業は、公開の場で開催すること。 

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以下、最上小国川には、真の治水を考える会として以下を添付した。

●山形県、最上川支流で唯一ダムがない清流。地元小国川漁協が反対を貫いています。「ダムに依らない治水対策」の再検討を強く要望します。

最上小国川は山形県を貫く最上川水系の主要な支流の中で、唯一流域にダムが建設されていない河川である。そのため、流域内には手付かずの自然が多く残され、山形県内随一の天然アユが数多く遡上している。1300名の組合員がいる「小国川漁協」の川漁師の他、年間3万人に及ぶ釣り客が流域を訪れ、年間8回もの釣り具メーカ-主催の友鮎釣りの全国大会がおこなわれている。
 上流に位置する赤倉温泉地域の治水対策を主目的に1995年(平成7年)より「最上小国川ダム建設事業」として実施計画調査が開始され、07年12月、当時の斉藤前山形県知事が、「穴あきダム」建設を表明した。09年2月就任した吉村知事もダム推進の意向を表明している。

「問題点」
● 穴あきダム建設によって鮎をはじめとする流域の生物生態系に重大な悪影響を及ぼしかねない。
● 建設時、ダム完成後の流域生態系の改変により、鮎釣り等へのダメージが懸念され、鮎釣り客減少による流域温泉街の客の減少、交流人口減少など、多くのダメージが考え得る。
● 課題は赤倉温泉街の治水対策であるが、県は「温泉湯脈に影響がある」として、河床掘削等の検討を拒み続けてきた。 最上小国川漁協(組合員1,300名)はダム建設に反対し続けている。 2004年に「最上小国川の真の治水を考える会」が設立され、ダムに依らない「真の治水」を問う運動を展開。2006年より菅直人民主党代表代行(当時)をはじめ、天野礼子氏、五十嵐敬喜氏、らが、現地視察し、今本博健 京大名誉教授、大熊孝 新潟大名誉教授らの手により「真の治水」を叶える代替プラン(方針)を作成、県に提案した。その後、国土研究会の詳細調査により赤倉温泉地域の河川流域河床の堆積の土砂の除去や、温泉を維持するための堰堤の改良など、詳細による代