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最上小国川穴あきダムへの申し入れの件 山形新聞


山形新聞より。昨日の申し入れの記事

吉村知事、最上小国川穴あきダム継続表明
2010年01月29日 08:08
県自然保護団体協議会が吉村美栄子知事(左)にダムに頼らない治水の検討を要望した=県庁
県自然保護団体協議会が吉村美栄子知事(左)にダムに頼らない治水の検討を要望した=県庁
 県自然保護団体協議会のメンバーが28日、県庁を訪れ、最上町の最上小国川で計画されている穴あきダムに関し、ダムに頼らない治水と公開討論会の開催を要望した。これに対し、吉村美栄子知事は「住民の安心、安全を守るのが重要」と述べ、あらためてダム事業継続の姿勢を示すとともに、討論会ではなく説明会を開催したいとの考えを表明した。

 構成18団体の中から7団体の代表らが訪れた。協議会側は、ダムに頼らない治水の検討を要望した上で、「一昨年末に県が行った報告会は(時間が)定められた1時間で、県側の一方的な説明に終始した。質疑が途中で打ち切られた」などとして、公開の討論会を開催するよう訴えた。「赤倉温泉に影響を与えずに河床の土砂を除去する方法も検討し得る」との意見も出た。

 これに対し、吉村知事は「わたし自身は(穴あきダムに関しては)白紙の状態で県庁に入った。経緯を聞き、現場に行き、なかなか掘れない、拡幅も大変ということを実感してきた」とし、「住民の安心、安全を守りながら、なおかつ自然環境をできるだけ守るという方向でたどり着いたのが穴あきダム」とダム建設の意義を強調。一方、「県民の皆さん全員に分かってもらえるように、県の今までの取り組み、今後の考えを説明していきたい」と述べ、討論会ではなく説明会を開催するとした。

 最上小国川の穴あきダムは国の補助を受けて、県が建設する補助ダムで、国土交通省から昨年末、新たな段階に入らない「検証対象」とされている。

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印象として、知事はこれまで、県土木部の一方的な見解を吹き込まれ続けていただけなのだと強く感じた。
「穴あきダム」といってもダムはダム。「環境にやさしいダム」などと堂々と吹聴しているのは、山形県だけの話だ。これ、いつも全国的な集会の中でそれを伝えると失笑を買う。この申し入れの際も「貯留型ダムよりも環境にやさしい」とかという説明を土木部長がおこなっているが、こんな説明でみなさん、ごまかされませんよね。
要は、天然鮎が遡上し、国内屈指の清流環境がそのまま維持できるぐらい、影響を及ぼさないダムなのか。ということには全く答えていない詭弁でしかないのだ。この穴あきダムについては、以前取材した映像をまたアップデートしておこうと思う。
最新型の穴あきダムは島根県の益田川ダム。この益田川には漁業権もないし、となりにある高津川と比べると清流とは言い難い川なのだ。

「穴あきダムだったら鮎に影響しない」「清流を破壊することはない」  この事には何の科学的、実証的な裏付けも論拠もない。ごまかされてはいけないし、全国屈指の最上小国川は、こんなダムの実験台にすることは、絶対に避けなければならないと思うのだ。

それに、治水論についてだが、流域委員会などで「専門家」として議論をひっぱることになる「河川工学者」には、ダムによる治水しか頭にない先生とダムによらない治水論を展開する先生がいらっしゃる。山形県が流域委員会で招聘した東北大の風間先生はダム論の河川工学者。そしてダムによらない治水論を展開する先生は議論のテーブルについていない。僕らは今本博健 京都大名誉教授、大熊孝 新潟大名誉教授に現地を見ていただいていて、ダムによらない治水案について提案をしている。本来はこうした先生方を議論のテーブルにつかせ、ダムによらない治水について、きちんと議論すべきなのだ。要するに、「議論をつくした」は真っ赤な嘘であり、「ダムによらない治水について」全く議論不足なのだ。知事対談の際。最後に僕は「ダムによらない治水についての議論が全く不十分」ということを伝えたつもりだ。
  
いずれにせよ。
吉村知事には、これから、しっかりとお勉強していただかなくては。ね。

↓必見!     清流最上小国川と穴あきダム   の真実。

http://www.youtube.com/watch?v=JnxABvLMRzQ