東北芸術工科大学 開学二十周年記念式典へ
東北芸術工科大学 開学20周年記念式典へ。
根岸学長は、式辞で、東日本大震災からの復興のためにも、この大学の役割と責任は、はかりしれなく大きい、建学の精神としてもある自然と共存した縄文の精神を学び直すこと まさに東北ルネッサンスとして、地球をどうするか、私達の生き方がこのままでいいのか。今こそ美しいものを判断する力が必要であるし、エネルギー政策のの転換を含めた、私達の生き方、ソーシャルデザインをおこなう芸術やデザインの力が必要と訴えた。
理事長の徳山詳直氏は感謝状贈呈の直後、「ここにいらっしゃる偉い人にも皆さんにも感謝をしたいが、私が最も感謝をしたいのは、この校舎を20年間磨きたおしてくれているそうじのおばちゃんたちです。トイレもピカピカにしてくれている。これこそ美しさであり、教育です。」と感謝の言葉を述べた。僕はじんと来た。
徳山理事長は、最後の御礼の挨拶の際、これだけの地震があったのにほとんど被害のない山形について触れた。そして、比叡山延暦寺と山寺に伝わる不滅の宝灯の事を説き、これからこの災害から日本を救うのは、山形と京都だ。山形と京都が手を結び、闘っていけば新しい日本が開けると信じていると結んだ。
芸工大の誓いに好きな一文がある。
学生諸君。
きみたちにお願いしたいことは、現代文明の姿を、この日本の現状を、君たちの純粋な目でしっかりとみつめてほしいということです。そして、人間がいかに不可解な存在であるかを、こころに刻みつけて欲しいのです。
何が美しくてなにがみにくいか。
なにがほんとうでなにが嘘か。
ひとを愛するとはどういうことか。
いかに生きるべきか。
人間とは何か。
生命とは何か。
これらの問いかけに対する、きみたちの思索と深い悩み、苦しみの中にこそ、人類の未来がかかっているのです。
ーーーーーーー21世紀に向けて 東北芸術工科大学の誓い 理事長 徳山詳直 より。
縄文の東北こそ、日本に残された最後の「母なる大地」であり、現代文明の過ちを克服するための最後の砦であると 理事長は説いていた。
今回、改めて、真のサスティナビリティを学び、それを実現していく拠点として、もっと東北芸術工科大学を位置づけていくべきと感じた。
今朝の朝日社説では、「北欧が示す未来図―自然エネルギー社会へ」としてスウェーデンのとりくみ。特に、経済と地球温暖化対策がデカップリングしていることにも触れていた。
僕も実際に08年にスウェーデンに行き、持続可能な社会の原則を踏まえて脱化石燃料に努力しているエコ自治体を訪れ、ナチュラルステップのシステム条件をまちづくりの指針として承認しているエコ自治体の初の国際会議に出席した。地域暖房、地熱ヒートポンプ、バイオガス。少ない資源を有効に活かしてエネルギーを生み出す努力は日本も見習うべきであり、スウェーデンと比べたら日本はまだまだ資源大国といっていい。
その具体の内容は、鎌仲ひとみ監督の「ミツバチの羽音と地球の回転」をぜひご覧頂きたい。
脱原発の方向に向かい、小さな町なのに脱化石燃料を果たしたエコ自治体の姿を見ることができる。
2010年エコビレッジ国際会議 東京で、鎌仲監督とのセッション
http://www.ustream.tv/recorded/7323152
今こそ、東北を起点に、日本をエネルギーシフト、サスティナブル(持続可能)な社会へシフトさせていきたい。