里山資本主義ー自然資本を活かした持続可能な社会へ。
藻谷浩介さんの「里山資本主義」を読了。2年前、はじめて藻谷さんの講演を聞き「デフレの正体」を読み実に共感を覚えていた。書き下ろしとしては2作目である「里山資本主義」。
この間、私も議会での提案などでも取り組んできた、再生可能エネルギーや省エネで、地域の外へのお金の流出を防ぎおカネを地域に環流させること。が冒頭に紹介され、コミュニティパワーとバイオマス資源で地域自立を目指す先進地、オーストリアのギュッシング、国内での真庭市を紹介していた。
里山資本主義=地域の復権 吸い取られる対象としての「地域」に決別して地域内で完結できるものは完結させようという運動。
そして、中山間地の資源を宝として、その場ならではの豊かさの経済を営み始めた全国各地の元気な志民の方々が登場する。「マネー」に依らないサブシステム。まさに水や新鮮な食べ物などの自然資本やその地域ならではの文化資源を活かして暮らしを営む。そこには暮らしの誇りや更に高齢に至ってまでの健康な姿がある。
庄内、山形に生きる私達が目指すべき社会の「資本論」が語られている気がした。
「里山資本主義は、マネー資本主義の生む歪みを補うサブシステムとして、そして非常時にはマネー資本主義に変わって表にたつバックアップシステムとして、日本とそして世界の脆弱性を補完し、人類の生き残る道を示していく。ーーさわやかな風の吹き抜ける未来は、もう、一度は忘れ去られた里山の麓から始まっている。」
と藻谷さんは結んでいる。
山形版ー里山資本主義をとことん追求していきたいものだ。
まずは読むべし! もう読んでる方も多いでしょうが。「里山資本主義」