来年全国大会開催! グリーンツーリズムと食文化観光についてー12月商工労働観光常任委員会
草島
●鶴岡市は、12月1日にユネスコ創造都市ネットワークの食文化部門で、加盟が認定されました。食文化の加盟は、国内初、世界で6番目の快挙であります。食文化創造都市ということとなりました。
そのことと、山形DCでは鶴岡市は、加茂水族館と出羽三山、おかげさまで大活躍できたと思います。感謝申し上げます。
私は、観光立県というのは非常に大事というか、今、人口減少、地域消滅といわれているその課題を解決するのは、観光から、移住というものを促していく、そのスキームの中で、人口をとりもどしていくという流れが重要と考えています。
食と観光というところで、今、食を超えて、農的暮らしとか、農的体験、としてグリーンツーリズムがあるわけです。私は、このグリーンツーリズムの動きということでは例えば長野県飯田市ではワーキングホリデーの仕組みをつくって、長期滞在をしながら、体験をする。そして移住につなげるというところまでいっていまして、大変重要な政策であると思っております。
来年、庄内を主会場にグリーンツーリズムの全国大会がおこなわれるということを伺っておりますが、このグリーンツーリズムの動きについて伺いたいと思います。
武田観光交流課長
グリーンツーリズムのご質問ですけれども、
まず農山漁村では人口減少、高齢化ということにともなって、地域コミュニティの活力が低下しているという状況があります。その一方で都市部に生活している方々は農山漁村に癒しとか安らぎとかを求める。確かに農山漁村のもつ豊かな自然とか食、そして、その景観とか、いろんなものが安らぎや癒しにつながっているということがありますので、そういうものを活用して、都市と農産漁村が交流をすることで、お互いが共生していく。というグリーンツーリズムはより推進が求められていると認識しております。本県の場合ですけれども官と民とが一緒になって、山形県グリーンツーリズム推進協議会というのをつくっておりまして、それを核としてグリーンツーリズムの情報発信とか実践していく方々の向上とか組織作りとか、都市と農山漁村との交流活動、体験型活動の支援をしておりまして、直売、農家民宿、農家レストランとか、農業体験、観光農園など、いろんな取り組みが展開されております。近年の状況ですけれども25年度の全体のグリーンツーリズム関連の来場者数が推計して884万人ぐらいということで、グリーンツーリズムの交流人口は年々拡大してきているということであります。
こんな中でグリーンツーリズムのネットワークの全国大会が来年山形で開催されるということになりました。10月を予定しておりまして、全国大会としては14回目となります。この全国大会では、県内のグリーンツーリズムの実践者、関係市町村、県が組織する実行委員会が大会を主催しまして、食ということを大会テーマといたしまして、1日目は県内8箇所で在来作物の収穫体験とか、郷土料理の調理体験とかをしていただき、2日目は庄内に集まっていただいて、全体会を開催すると言う予定になっております。大会には全国から実践者とか行政関係者とか約500名の参加が見込まれておりまして、これを機会に全国の優れた先進事例を学ぶことができるとともに、食を通した参加者の交流、地域の活性化が大いに期待されると思っております。全国大会を契機として本県のグリーンツーリズムの推進をはかっていきたいと思っているところです。
草島
ありがとうございます。山形の基幹産業の農業と観光を結ぶということは極めて重要なところと思っておりまして、農業的にはコメの問題があって、この冬大変な思いをされている農家の方々がいらっしゃる。そして在来作物は、最近脚光はあびてますけれども、10年後にその姿があるのかというと、みんな生産者の方々は危機感をもっている。在来作物研究会の研究者の皆さんも「いつまでこの姿があるか」ということで危機感をもっている。
私は、それを単なる生産者と消費者という関係性を超えた関係というか、もっと交わりあって支え合うようなことがこのグリーンツーリズムなどを通じてできないものかと考えているのです。実際、都市生活者にとっては若い人達でも農的体験や農的暮らしのニーズは高まっている。それはやはり、一つ、提案をしたいんですけれども、
「次世代に残したい山形の食文化遺産」と銘打ってですね。一つ一つの在来作物が消えないように。また、私としては松原アユもその中にいれたいんだけど、実は、在来作物についてもっと危機感を持ちながら、向き合ってもらいたいと思うんですよ。米についても危機であるわけで。それを課題解決できるような絆というか、交流というものをそれをグリーンツーリズム等を通じて、築きあげていけたらいいんじゃないか。と改めて思うし、先ほどもうしあげた、移住のところまでつながる仕組みという事で飯田市というのは、全国でも注目されているグリーンツーリズムの取り組みなんですが、そういったことも踏まえつつですね。
高い目標をもって、まさに、山形ならではのグリーンツーリズムのカタチを展開していただきたいと思うんです。いかがでしょうか。
武田観光交流課長
本件のグリーンツーリズムの特徴として。農林水産の生産物があるそれも高品質ものがある。ということ、農山漁村にある景観文化、温泉、宿泊施設など多用な地域資源を使った体験ができるということとともに、おもてなし力というのが高い。高いからといっても安住するわけではなく、更に高見を目指して取り組みをすすめているわけですが、まさに顔が見れる人と人との交流であり、心から受け入れるそういう風なおもてなしをしている。というのが本県のグリーンツーリズムの特徴であろうと。これが、本県の山形的グリーンツーリズムとして情報発信しておりますし、しっかりと受け入れてリピーター増につなげている、とらえております。これは海外の方ですけれども台湾の方が、飯豊の中津川の宿舎にいって、2泊するうちに本当に家族のように受け入れていただいて、別れがたくて、涙ながらに帰って行く。それがまた、話題を呼んで、旅行商品をつくっていくところは、台湾で賞をもらいましたし、中津川は受け入れ側としてこのあいだ賞をもらうということでそういう風にメリットもあり、お互いの心が通った交流ができているというところが評価されていると思います。このようにやはり心の通ったおもてなしができて、本当の意味での交流ができるというということが、消費者と生産者をむすびつけていくということにもつながっていくと思いますので、そこのところは今後もしっかりととらえてグリーンツーリズムの推進をはかっていきたいと考えております。
また、次世代のための食文化遺産、伝統野菜につきましては、農林水産部の所管でありますので、そういうところとも連携をしてとりくみをしていければ、と。観光面でできるところはやっていきたいと思っております。
ありがとうございます。ぜひ来年の全国大会含めてですね。ランクの高いグリーンツーリズムといったらいいのかな、いろいろ今まで取り組みはあったのだけれど、民宿ありますよ。ということろでとどまっていると思うんですよ。それはやはり、この地域の農業を支えるための非常に重要な政策なんだということを、ふまえていただきながら展開していただけたらいいのかと思います。
今、課長おっしゃったような、人とのつながり、感動すること。グリーンツーリズムには2つのつながりがあって、一つはいい農産をつくる人、生産者とのつながりというのがありますよね。それと体験によって自然とつながる。これはまさに都市生活者は自然欠乏症のようになっている方々がそこで救われるわけですよね心が。そして生産者側はファンになってくれた方々が支えてくれる。いつも消費してくれる。そんな関係を結ぶことによってお互い、いのちが喜ぶ暮らしといったらいいか、そういうものにつながっていくんじゃないか。と思っているんです。僕は観光というのは「感じる、幸せ」と書いた「感幸」にしたいとずっと提唱してきておりますけれども、幸せづくりというのを来る人といる人とで一緒につくっていくみたいな、山形のグリーンツーリズムというのは、そういう事ができるんじゃないかと思いますので、ぜひ今後とも取り組んでいただきたいと思います。
もう一つ、食ツーリズムについてですけれど、価値を高めるというところも大事なところだと思います。今、先ほどもおいしいものがいろいろあるよとお話されていました。ここで提案したいのは、1万円ランチ。これ北海道でやりました。はじめはバカにされていたようですけれども実際には大変成功しました。やはりそれからお手本にしたいのは能登丼ですね。3000円ぐらいの丼ぶりが地域いろんなところにあるんですよ。それも3000円ぐらいです。だから生産者が本当に手をかけたものを、いろんな一級のシェフたちが山形でつくったもの。これがメニューに並んでて、行ったら絶対間違いないというものを山形のキラーコンテンツとしてもってもらいたいんですよね。これは、今回ユネスコの創造都市ネットワークで日本ではじめて、食文化創造都市として登録された。それも日本の食「和食」が世界遺産登録されていますから、世界的に今注目されているわけです。そこで、より鶴岡市だけではなく山形県として、しっかりとしたコンテンツを発信してもらいたいんです。1万円ランチというのは一つの参考にしていただいて展開していただきたいと思いますが、価値を高めることによって裾野がひろがっていく。これまでよくB級グルメという話があったわけですけれど、今ちがうんですよ。A級グルメのところ、島根県邑生町などがそうなんですが、そうしたところが地域活性化しているのです。山形でやるならA級グルメでトップ目指して食のツーリズムを展開していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
観光
食についてですけれども、食のレベルは高い、それを更に高めると、いう風なことで観光素材としても更に魅力をアップするというお話と思います。さきほど羽黒山に若い女性がいっぱい来ていると言うお話のときにご縁年で、しかも蜂子の皇子のご開扉がありましたけれども、更に「東の奥参り」として若い人をターゲットとして特別に合祭殿の前の神聖な鏡池に願いを込めた鏡を奉納できるという儀式を特別に、昔あった神事を更に特別に再現をするということではじめた。そのときには、山伏さんに案内をしていただいて、奉納して、それから正式参拝をして、更に精進料理を食べるというところまでついている。その精進料理も、いろんなランクがありますけれども、結構高級なものでも人気を集めて、しっかりとお客さんにおいでいただいているというものがあります。また、庄内のほうでは来年ポストDCで、フレンチということですけれどもそれぞれ地元の市町村の方、飲食店の方、今回のユネスコの食文化都市の認定の関係を受けても地元でもいろんな事を考えていらっしゃると思いますので、観光面の県といたしましても、しっかりと、いいものをつないでいく。情報発信するなどする観点で支援をしていきたいと思っています。
草島
ありがとうございます。では次にうつります。