2/25 26年度補正、小国川ダム建設の締結について反対討論
議第1号平成26年度山形県一般会計補正予算、第6号の最上小国川ダム関連予算について、
議第23号 最上小国川流水型ダム堤体工事請負契約の締結に
ついて、反対の立場で討論いたします。
先の2月15日、昨年自死された故沼沢勝善(かつよし)組合長一周忌の追悼集会がおこなわれました。「ダムのない清流を孫子の代に手渡したい」という信念をもちつつ憤死された、故沼沢組合長をしのび、その遺志を受け継いでいくことを多くの漁協組合員や県民有志と再確認しました。
2月23日、漁協組合員有志と県との交渉の場がありました。
交渉代理人としていらした、熊本一規明治学院大学教授が、「漁民が漁業を営む漁業行使権は物権であり、これこそ財産権である。つまり補償もなくこの権利は奪えないものである。ということについて、漁業法、民法を根拠として確固とした論証をおこないました。それに対して県は何ら法的根拠ある反論ができず、完全に論破されたままでありました。
ダム着工には、漁協さえ同意すればいいのだ。漁民一人一人の権利など、同意などとる必要もなく、無視しておればいいのだ。という県の姿勢は、法的に手続き違反であることがその場で明らかになりました。
そもそも漁業で生計を営む漁民の権利を、何の補償もなく奪えることが当然であるとする、血も涙もない姿勢は、吉村県政が掲げる「あったかい県政」とは真逆であります。この法解釈は今すぐに改めていただかなくてはいけません。
又、有識者による「流水型ダムでもアユ等に影響を与えるという科学的知見、又、裁判で立証されている、ダムに拠らない治水対策の方が有効であるという科学的知見についても、県はなんら反論できず、その知見を無視排除したままであります。
これらに対して説明責任を果たさないまま、工事を進める事は絶対に許されません。
自然と文明が調和する理想郷を目指すなら、こうした乱暴な科学の扱いを直ちに改め、説明を尽くすことは当然であります。
以上、ダム事業の見直しを求め反対討論とします。