私は戦争法案に断固反対し、アベ政治を糾弾します。私の安保法制、国防の考え方について
現在、安保法案が衆議院で強行採決の後、参議院での審議入り、マスコミ各紙成立予定の日程を示し始めたような感があります。この間、8月30日国会を取り囲む12万人のデモ、昨日は新宿で2万人ものデモ、他各地で国民が声を挙げ続けています。私も8月30日パルの角での300名の方々とスタンディングの他、連日辻立ち演説を続けています。9月9日には午後6時半から鶴岡市役所前の広場で市民集会がおこなわれ参加します。
演説で何を伝えているのか。また防衛のスタンスにFBで質問も頂きましたのでここでまとめてお伝えしたいと思います。
憲法によって最も縛られるべき総理大臣が、昨年の7月1日から憲法違反を堂々と犯し、国会では質問に対して詭弁につぐ詭弁。さらに憲法違反を憲法学者、歴代内閣法制局長官、そして今般政府が「番人」と称していた元最高裁長官が表明した「違憲」発言に、「一私人の発言にコメントしない」などとして誤魔化す政府の姿勢。また国会で質問に答えることなく、テレビ出演しプロパガンダを選ぶ総理の姿勢にとてつもない憤りを感じています。
憲法は、国家権力を縛り、個人の人権や自由を守るために主権をもつ国民が定めた最高法規です。
戦後70年我が国は、立憲民主主義国家を歩んできました。それを一総理大臣によって破壊する行為は絶対に許されませんし、憲法違反の法律を認めることになればこの国は立憲主義国家や法治国家ではなくなります。専制主義国家、独裁政治国家に成り下がってしまう。権力者が法的安定性を破壊し国家秩序を乱すことをクーデターというそうですが、安倍政権がやっていることはまさにこの国を破壊するクーデターそのものではないでしょうか。憲法違反の安倍総理は国民から糾弾されて当然だと思います。
また、この間の国会答弁の総理らの詭弁説明の酷さは常軌を逸しています。憲法違反でそれこそ国家の存亡に関わり、また、国民の命にかかわる問題なのに、国会であんな詭弁を繰り返すだけでいいのか。国民は愚弄されているとしか思えないと議会人の端くれとして思います。
もはや「違憲」は歴然としており、「合憲」の論拠はどこにもありません。にもかかわらず、戦争法案に突き進み憲法をなきがごとしにしようとしている、まるで、70年前ワイマール憲法を無力化したナチスのような姿勢の総理大臣を私は許せないのです。民主主義を求める国民として、また、そして憲法の下で、法の下で政治を行う一人として、国家や権力による国民の理不尽に立ち向かう一人として糾弾します。憲法を空語にしてはいけない。「安倍総理退陣!」と。
それから国防についてですが、専守防衛と平和外交に徹するということ。個別的自衛権による防衛で対処するが答えです。9条に戦争の放棄、と特に2項に戦力の不保持、交戦権の否認が掲げられている中で自衛隊はその「戦力」にはあたらない組織として定めてきました。
改めて9条を紐解けば
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
集団的自衛権は、他国のために武力行使することですから、この憲法9条の下で認められる事はない。これが歴代総理、憲法学者の9割以上、歴代内閣法制局長官、そして元最高裁長官、そして安保法案に反対する学者13000人以上、そして国会を取り囲んだ12万人をはじめ数多くの戦争法案に反対する国民有志の見解であります。「集団的自衛権の行使は憲法違反」これに対する反論に根拠はありません。日本の集団的自衛権について何も論じていない砂川事件判決は全く根拠にならないことは明らかです。そして「集団的自衛権の限定行使」は国際政治や軍事の常識を無視した空論であることが明らかになっています。
そして、私は、軍事同盟による抑止力が答えであるとは思いません。アベ自民党は「米国艦隊を守る→強固な同盟を示す→抑止力が高まる→戦争にならない」と説明を続けています。米国の後方支援、いわゆる兵站をおこなえば、敵からは一体と見なされて当然です。「米国艦隊を守る→日本が敵対国になる→攻撃を誘発→戦争になる」という考え方のほうが自然ではないでしょうか。
集団的自衛権の行使を可能にする安全保障政策の変更は、東アジアにおける緊張をいっそう高める結果をもたらしかねないし、米国と一体と見なされたら、米国へのテロ等の脅威が日本国内にも及ぶようになる。要するに国民のリスクが高まるということです。
これまで日本は平和憲法の下、70年間戦争に参加していないという事実があります。平和主義を貫き、外交交渉や「人間の安全保障」によって紛争の原因を除去し、戦争を極力回避する努力を行うこと。緊張緩和を率先して進めることこそ道だと考えます。紛争地で活動するNGOペシャワール会の中村哲さんらが、憲法9条、平和主義を掲げる日本だからこそ紛争地でもテロにまきこまれることなく人道支援ができるとおっしゃっておられました。自衛隊もこれまで平和憲法の下で活動してきたからこそ戦闘することなく人道支援ができた。このことこそ重要視すべきです。
安倍総理は、米国との軍事同盟による抑止力をもって「積極的平和主義」を主張します。しかし、平和学の父「積極的平和」(positive peace)を提唱されたヨハン・ガルトゥング博士が先般来日し、安倍総理の「積極的平和主義」は本来の意味とは真逆であると断じました。本来の「積極的平和」は貧困、抑圧、差別などの「構造的暴力」のない状態をつくることです。まさに9条の精神こそ積極的平和、それを博士は強調しておられました。ガルトゥング博士は実際の紛争の現場で解決にあたってきた方であり単なる理想主義者ではありません。彼の言葉を私は重く受け止めます。真の平和を望む私は、真の「積極的平和」に立ちます。
先の大戦での310万人もの犠牲、当時国内でも個人の人権や自由が侵害され、不平等や理不尽がまかり通り、命が奪われていた教訓を基に、私たちは憲法を定めたのです。立憲民主主義国家の日本の70年の歩みの中で、人権や自由を守る憲法の下、社会的理不尽がなかったわけではないし私もそうした理不尽と戦ってきた一人です。多数派ではない少数派の弱い立場の人や主張に立つ時、最終的なよりどころは憲法でした。これまで政府の暴走により、これほど憲法が踏みにじられるような事はありませんでした。これは戦後70年最大最悪の暴挙。それも戦争リスクという国民全体に及ぶ命に関わる問題であります。
また、参議院の山本太郎議員の質疑により、この法案が3年前に発表されたアーミテージ・ナイレポートに書いてある要件とほぼ同様であることが明らかになりました。リバランス=アメリカの(削減された国防費の)肩代わり」と指摘し、アメリカの情報誌や新聞が「最新のアメリカの防衛予算は日本が安保法案を可決する前提で組まれている」と報じている事実を指摘しました。
米国の米国による米国のための戦争法案であることが明白になっているのです。
私は絶対にこれらのことを看過することはできないし、議会人だった一人として、持続可能な日本、山形、鶴岡をつくる政治を志す一人として、この憲法違反の法案を廃案にするまで、そして憲法を空語にしない社会づくりのために、これからも声を挙げ続けます。
憲法違反の戦争法案は絶対に廃案!
憲法違反の安倍総理は退陣せよ!