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鶴岡市の介護予防・生活支援サービス事業・総合事業に移行して1ヶ月半。


私が努めているデイサービスは、要支援者という介護予防サービスを受ける方々がいらっしゃる介護現場だ。
 この介護予防サービスが、山形県の介護保険事業から鶴岡市の介護予防生活支援サービス事業 総合事業に移行して2ヶ月近くたった。この1ヶ月ほど、移行に際して実際に当事業所の利用者が抱える問題点について、ケアマネージャーや、市役所の担当と協議してきた。

そして5月25日、ようやく一つの結論を得ることが出来たのでここに記しておきたいと思う。

総合事業に移行し、これまで県管轄の介護予防事業での要支援1,2の対象者を更新を迎える度に総合事業に定めるサービスに変更する作業がはじまった。これまでうちで変更した方は2例。総合事業に変わって何が変わったかと言えば、要支援1、2の利用についてこれまでは何度ご利用いただいても包括的な料金が定められていたものが、一回につきいくらという一回単位の料金になり、例えば要支援1であれば4回までみとめられるというものだった。そして5回の月の5回目は、「特別な場合は」包括的料金を認めるとなっていた。この間、問題となったのは、この「特別な場合」の解釈だ。この間、要支援1の高齢者の担当者会議でこんなやりとりがあった。

5月18日、S様総合事業への切り替えに際し、月5回利用日の際、どうするかを議論。包括からは自費利用を促される。ハビビとしては包括単位利用料として再検討を願った。後日検討するということで18日は終了。送迎時にSさんに「これまでは毎週ご利用いただいてたけど、月4回で制限されることにはどう感じますか」と伺う。

Sさん、「かかりつけ医にお風呂はハビビだけでといわれているので困る」

と改めて伺う。

その後、CM、包括センターはS様を訪問し自費利用を再度促した模様。S様は自費でも利用を減らしたくないとお話になった模様。

役所でその旨を伺い草島が鶴岡市長寿介護課 担当主査と電話、19日役所内で協議をおこなう。総合事業切り替えとともにサービスの削減、サービスの高騰を利用者に強いるような結果になっている事について疑問を呈しつつ、S様のケースについて説明を加える。

市は以前、私が寒河江の事例(5回以上利用については包括単位価格を設定)を踏まえ、5回利用の際の件について市が掲げる「特別な場合」の解釈に対して再検討を促した際に、以下の見解を寄せていた。

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介護保険制度のサービス利用については、介護支援専門員、ご本人・ご家族、サービス提供事業者等で担当者会議を開催し、ご本人の生活機能改善を実現するための最適なサービスの内容や回数を決定してケアプランを策定し、各サービス事業者もこのケアプランに沿ってサービスを提供することになっており、サービス利用回数やサービスの内容はケアプランに基づいて行われるものです。

こまでの予防給付でも、要支援1で通所型の場合 1月の合成単位数の中でケアプランに基づき1月の週に関わらず、4回又は5回のサービスを利用している事例もありますが、多くの事業所では要支援1の場合月4回利用としている事業所が多くなっています。

 ご質問の「特別な場合には月額単位数の採用も可能」としているのは、担当者会議等でご本人の介護予防や悪化防止のため必要と判断されたことを想定しています。

 このことは、介護保険料への影響ではなく、ケアマネジメントによるご本人の自立や介護予防、悪化防止に着目したものですのでご理解をお願いします。

 参考のため、寒河江市の事例を紹介いただきましたが、寒河江市では平成28年度までは、月4回以上のサービス利用を認めていなかったもので、今回の改正でケアプランに基づきサービス利用をできるよう改正しているものです。

また、寒河江市でも月の回数に関わらず「認知症症状から定期的な利用が必要なケース」、等としておりますが、鶴岡市では「特別な場合には」としており同様な考え方をお示ししており、月の合成単位数の採用をしています。

このことについて、鶴岡市では当初から厚労省や県担当課に照会し、「特別な場合には月額単位数の採用も可能」(説明前記)としており、月の曜日数に関わらずケアプランに基づき、1月の合成単位数を設定したところです。

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この「特別な場合」の解釈が、現場の包括、CMからすると、「よほど特別な場合」と解釈、「忖度」されているように思えてならなかった。果たしてそれでいいのか。疑問でならなかった。

その後、5月19日に役所内で協議 「S様は、自費利用を了解してくれた」旨CM、包括から紹介があったと伺うが、S様ご本人相当遠慮したのではないか。「特別な場合」とする鶴岡市とほぼ標準で認めている寒河江市の事例を示し、寒河江市事例を確認していただくことを薦める

5月22日寒河江市に鶴岡市長寿介護課が確認。私も寒河江市担当に確認。今年度から標準で5回/月に対し包括料金を認め、実態としてほとんど毎週利用のケースで認めていることをご担当自ら再度確認した。

5月23日改めて鶴岡市に確認。S様ケアマネに市よりその旨伝え、医師の確認をし、S様について包括料金を認める方向で調整していると市担当より確認をした。

こうした一連の協議の後、5月25日に市よりQ&Aが発表となった。

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介護予防・生活支援サービス事業についてのQ&A

                            平成29年5月25日

質問 1

【デイサービス事業所より、月額単位の利用について質問】

「要支援1で通所介護(現行相当)を週1回利用されている方は、月4回までの利用としていますが、5週ある月に1回休むと認知症や精神不安定な方等にとっては支障があるため、月額の1,647単位で5回利用することはできないでしょうか。」

 

回 答

鶴岡市では、緊急の場合(退院直後等)や状態悪化・不安定等の場合は月額単位を利用して、利用者の不利益にならないよう配慮してほしいとしています。ご質問の事例の場合は、状態悪化・不安定に該当しますので、月額単位で月5回の利用が可能です。

心身の状態が不安定な方や、生活維持のためにサービス利用が必要な方の具体例としては、「認知症状がある」「独居で心不全があり自宅入浴できない」「持病により状態が不安定」等です。ケースバイケースになりますので、詳細な基準は設定しておりませんが、ケアマネジメント上必要と判断された場合に月額単位を使います。

 

*請求上の注意 

事業対象者及び要支援1の方が、月額単位を利用する場合の請求は、次のとおりとなります(サービス担当者会議で、本人の状態を確認し合い、月額単位の利用について決定し、その理由をサービス担当者会議記録に記載します)。

*要支援2の方で、9回利用が必要な場合も同様の考え方になります。

 

★ 請求は、回単位を基本とし、必要時月額単位を利用する

例、「4週ある月は378単位×4回、5週ある月は月額1,647単位を利用する」

但し、5週ある月は月額単位で計画していたが、休んだ場合は、実績に合わせて1回単価のサービスコード378単位×利用回数とします(実績本位)

 

*なお、この運用は平成2961日からとします(毎月、月額単位を設定されていた方については、6月分から、実績分の利用回数の請求に変更をお願いします)。

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以上から、S様の利用については月5回の週、包括料金での利用が可能となった。

この間、真摯に対応頂いた市役所長寿介護課の皆様に感謝を申し述べます。