須田郡司・鎌田東二 写真展とライブ!
11月12日(日)【荒魂ースサノヲの雄叫び】大成功!
公演アーカイブ映像 4K
別角度から HD
舞踏:森繁哉
脚本・歌・石笛・横笛・法螺貝:鎌田東二
テナーサックス 尺八 :松本健一
ジャンベ:佐藤暁子
ブルースハープ・ディジュリドゥ:草島進一
伝説の野外フェス「月山炎のまつり」(1999−2007)以来の歌声が、久々に鶴岡に響きました!ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!
鎌田東二先生 絶体絶命・遺言ライブ 2023年7月8日 大阪・中津@Vi code
月山賛歌2023 11/5のトークのエンディングより。
須田郡司、鎌田東二 写真展は5日から12日までの6日間、200人以上の方々にご覧いただきました。ありがとうございました。
須田郡司さんの巨岩の写真は、週刊現代 2023.11.4号「奇岩伝説」としてカラー8P 大特集されました。GOOD タイミング!
須田さんによる解説映像
須田・鎌田 写真展 オープニングトーク11/5 ゲスト草島進一
「災害多発時代の備えと対策」2023.11.7 @鶴岡アートフォーラム 鎌田東二×須田郡司×草島進一
1998年より20年来、ご指導を頂いている 鎌田先生との出会いと、私、草島進一の原点をお話させていただきました。
お詫び 草島プレゼン中 「T・K・B」は、トイレ・キッチン・ベッド(テント)の誤りです。訂正します。
須田・鎌田 写真展 トーク 11/12 ゲスト 森繁哉
災害と芸能「荒ぶる災害の時代に備えて」
鎌田東二 京大名誉教授 松尾芭蕉の奥の細道 の「奧」は、湯殿山である。
須田・鎌田 東北フィールドワーク 11月6日ー11日
草島進一 撮影映像
東北フィールドワーク 11月6日〜11日
鎌田東二先生 撮影映像
第5日 戸来村キリストの墓、大湯環状列石 2023年11月10日
第6日(最終日)田沢湖御座石神社、鏡石、十六羅漢、丸池、ライブリハ 11月11日
10月12日 演目
「荒魂~スサノヲの雄叫び」
2023年11月12日 鶴岡アートフォーラム公演
出演者:
舞踏:森繁哉
脚本・歌・石笛・横笛・法螺貝:鎌田東二
テナーサックス 尺八 :松本健一
ジャンベ:佐藤暁子
ブルースハープ・ディジュリドゥ:草島進一
第一章 悲と旅 約10分 詩の朗詠:「悲の岬」1・2 +歌12 サウンド
「悲の岬1」
月光は黄泉路を越えてきた。満月を串刺しにしたまま血を舐めている処刑台の山猫は何に向かって吼え ているのか。月夜に還ってゆく何処の島がある。故郷への道は塞がれたまま魂の難民は国境線で不安と 恐怖の夜に怯える。全世界を覆う電脳もこの怖れの暗渠をほぐすことはできない。絶対零度の深海闇夜。 癒しなどどこにもないのだ。救いがあるとすれば無力に震える独りの夜を無為に過ごすのを見届ける自己 があることのみ。深遠を呼び覚ますモノが存在するとしたら黄泉路を越えて自己を突き通す無限遠点の まなざしと意思を植えつけたこと。超越の波動が悲の受精卵を苦の岬から突き落とす。満月に向かって 悲しく聳え立つ母之理主よ応答せよ応答せよ応答せよ!
歌1:「探すために生きてきた」
探すために生きてきた 道を求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた 愛を求めて生きてきた
12345678910 果てしない 12345678910 切りがない 12345678910 とめどない 12345678910 道がない
探すために生きてきた 探し求めて生きてきた 時を求めて生きてきた 闇を潜って生きてきた
12345678910 果てしない 12345678910 切りがない 12345678910 とめどない 12345678910 終わらない
探すために生きてきた 探し求めて生きてきた
路を求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた
12345678910 果てしない 12345678910 ときがない 12345678910 あてがない 12345678910 みちがない
探すために生きてきた 探し求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた 闇を潜って生きてきた 探すために生きてきた 探し求めて生きてきた 夢を求めて生きてきた 闇を潜って生きてきた
歌2:「泥の鳥ブルース」
身を切るような鋭さを自分に向ける 身を断つような悲しさに我を失う 俺にかまうな 捨て置け あめつちよ
遠さにあこがれる自分にあきれる 近くにいる君を傷つける自分を恥じる 俺は荒ぶる泥の神 ちちははよ
生れてきてから愛されたことがない 死のうとしても死ねない自分を哄う 俺は飛べない泥の鳥 しらとりよ
恋をしても飛べない自分を呪う 怒りの火山に身をゆだねて死にたい 俺は廃墟のガラクタだ 富士やまよ
生れてきてから自分を壊したことがない 一度たりと自分を超えたことがない 俺は飛びたい泥の鳥 始祖鳥よ
生れてきてから自分を壊したことがない 生れてきてから愛されたことがない Ahu Ahu
詩の朗詠:「悲の岬2」
愛を求めて生きてきた 愛を求めて生きてきた
深い夜の瞳の底でアンテナは疼いた。音信絶対不能の音源を逆探知したが事切れてしまった悲劇的な 預言者を弔う。耳孔の奥でトマトが潰れマグネシウムの閃光が散らばった。神父は手旗信号を使って必 死の面持ちで十字を切ったが誰も気にせず通り過ぎた。夜空を染める無関心と迸る涙のような流星。帰 って来い。暗号解読が遅れたため避雷針が裂けて粉々に砕けた。もう一歩も先に進めない。三歩退いて 倒立したまま巫女は緋袴を翻して昏睡した。懐かしさこそ誘惑の手口なのに。忘れるな。未来を覗く窓が 指揮棒で激しく割られていた。空に向かって牛乳を撒き散らした。ハレルヤを叫びながら白色驟雨に撃た れ南十字星に内臓を鷲摑みされたまま遠くの遠くまで嘆きの河を渡って往く。その日始祖鳥は翔ぶ空を 切なく探した。
第二章 スサノヲの雄叫び (詩の朗読を中心に + サウンドインプロビゼーション) 約20分
死
すべては妣の死から始まった いのちの女神 イザナミの妣の死から
ゆくりなくも 天上の神々は使命した このくらげなすただよへるくにを修理固成せよ と
ゆえに イザナギ イザナミは めおととなって みとのまぐはひにより 国生みをした
ひるこ
水蛭子
あはしま
淡島
あはじのほのさわけのしま
淡道穂狭 別 島を皮切りに
い よ ふたなのしま
伊予の二名島
あ め の お し こ ろ わけ みつごのしま
天之忍許呂別てふ隠岐の三子島
つくしのしま
筑紫島を産んだ 伊予と筑紫は 身一つにして面四つの島 だった
おほやまととよあきつしま
そのあとに 天御虚空豊秋津根別てふ大倭豊秋津島を 産んだ
これら 最初に生まれた八つの島々を合わせて 大八島国 と名付けた
あ め ひ と つばしら い き のしま
つづいて 天比登都柱てふ伊伎島
あ め の さ で よ り ひ め つ しま
天之狭手依比売てふ津島
さどのしま
佐度島を 産み
あまつ み そ ら とよあき つ ね わけ
おも
そして大妣イザナミは この大八島という大きな八つの島々のまわりに さらにまたたくさんの小さな島々を産んだのだった
そして 石の神 風の神 海の神 木の神 山の神 野の神 など
ありとあらゆる 山川草木 海 山 風 土の
天地の間にある神々を産み
最後に 火之迦具土神を 産んだ
そのため みほとが焼かれ 病み衰えて 黄泉の国に神去った
大妣イザナミは最初にヒルコ 最後にカグツチを産み その病み衰えたからだから 鉱物や土や水の神々をこの世にもたらして 黄泉の国に去っていったのだった
いのちの大妣イザナミは 産みに産んだそのはてに 死に至ったのだ すべてはここから始まった
悲
水に始まり火に終わる大妣イザナミのはたらきのおおいさに涙する
大妣の悲 それは 夫イザナミの無理解と非道な仕打ち 見ないでと頼んだ わがからだを見られてしまった その辱と 穢れたものを見るかのような夫のまなざし
いのちの行く末をおおらかに見とどけることができたなら 死もまた穢れなどではなく いのちの変容のかたちなのだと やさしく受け止めるまなざしが生まれていたら 吾が悲しみと痛みはこれほどのものではなかった
大妣はそう感じていたはずだ そのことに 父イザナギは気づかなかった
彼は わが身が穢れに触れたと思い 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で
ひ の かぐつちのかみ
禊祓をしたのだった
そして その禊祓の最後の最後に生れたのが 吾だった
父イザナギは 最後に左目を洗って 姉アマテラスを 右目を洗って 兄ツクヨミを そして 最後に鼻を洗って 吾 スサノヲ を生み成したのだった
父イザナギは
この禊祓から生まれた子神たちの最後の三柱を
みはしらのうづのみこ
とくに 三 貴子と名付けて 尊んだ
だが それゆえに
だが そのために
吾は 父を許せなかった
母の思いと愛を踏み躙って 独り善がりな清らかさの中に浸りきっていた父を
父よ あなたは あさはかだ 父よ あなたは ひとりよがりだ いつも そうだった おとこたちの 手前勝手はもうたくさんだ
俺は泣くしかなかった ただただ 泣き喚くしかなかった 啼きいさちるしかなかったのだ
おかあさ~ん おかあさ~ん おかあさ~ん と
母の痛みと悲しみを感じれば感じるほど それに気づかぬ父の無神経に腹が立った 何なんだ その自分勝手は そして その自分勝手を俺たちに押しつける
姉 アマテラスには 高天原
兄 ツクヨミには 夜の食国 吾 スサノヲには 海原を知らせ
だと?
大妣の悲しみにも気づかずに おもいをかけずに いたわりとやさしさをそそがずに
あなたの愛は独善的である いつも あなたの愛は独行的である つねに
妣は 耐えた 妣は 忍んだ そして 妣は 恨んだ
そんなうらみを あなたは世界にもたらしたのだ その責を取ってもらう
吾は啼きながら そのことを言い募っていたのだ 責め立てていたのだ
だが あなたは いっかな そのことに気づきもしなかった そして 吾を追放した 根の堅州国 妣の国に行ってしまえ! と
もちろん 吾は 根の堅州国 妣の国に行こうとした
だが その前に 姉にだけはわかってもらいたいと 別れを告げに行ったのだった それが 次なる出来事を生んだのだった
姉は吾を疑った 自分の国を奪いにきたのではないかと
まるで 何もわかっていなかったのだ 姉は 父と同じで 吾をただのわがままで粗暴なやつとしか見ていなかったのだ
父に見捨てられた母が深く傷ついたように 姉に見限られた吾も深く傷ついた
けれども そのことは 表沙汰にはしないで
うけひ
身の潔白を証明するために 宇気比をおこなった
ものざね とつかのつるぎ
姉は 吾が物実の十拳剣を取って 天の真名井の水で洗い 口中に入れ さがみに噛んで 息とともに吐き出し
三柱の女神を生み成した
た き り び め のみこと おくつしまひめのみこと
多紀理毘賣命 またの名 奥津島比売命
いちきしまひめのみこと さよりびめのみこと
やさかに まがたま みすまる たま
吾は 姉の物実の八尺の勾瓊の御統の珠を受け取って 天の真名井の水で洗い 口中に入れて さがみに噛んで わが息とともに吐き出し
五柱の男神を生み成した
市寸島比売命 またの名 狭依毘売命
た き つ ひ め のみこと
多岐都比賣 命
まさかつあかつかちはや ひ あ め の おし ほ みみのかみ
正勝吾勝勝速日天之忍穂 耳 神
あ め の ほ ひ の かみ
天之菩卑能神
あ ま つ ひ こ ねのみこと
天津日子根 命
い く つ ひ こ ねのみこと
活津日子根 命
く ま の く す び の かみ
熊野久須毘神
こうして ウケヒによって 吾は心の清らかさを あかしした
怒
だが おれの怒りは収まらなかった アマテラスよ なぜ おれを疑うのだ イザナギよ なぜ 母の悲しみを分からぬのか おれはおまえの 三貴子の一人などではない
おれは 母の子だ おれは 俺だ おまえの子ではない
おれの怒りは怒濤となり噴火となり爆発散乱した すべてのものを破壊する すべての神を破砕する
すべてのいのち破爆する
おさまらぬ おれの こころは おさまらぬ おれの からだも おさまらぬ
なぜだ なぜだ なぜだ なぜ なにも わからんのか
おれは 暴れに暴れた 田んぼを破壊した 畑を毀した 畔も 土手も 何もかも
反吐を吐いた
大嘗殿に糞をした
忌服殿に血だらけの馬を投げ込んだ
天の班駒を逆剥ぎに剥いで
皆殺しにしたかった 破砕し尽くしたかった 誰もかも 何もかも どこもかしこも
アマテラスは おれを怖れた そして 逃げた 逃げ隠れた 天の岩戸に
おれは それをも破壊し尽くしたかったが 天上の神々は おれを閉じ込めた
そして 神集いして 祭りをおこなった アメノフトダマは神籬を捧げ
アメノコヤネは祝詞を奏上し アメノウズメは手に笹葉を持って踊りに踊り神楽を奏して神憑りした
胸乳が露わになった ホトが露わになった
あめ ふちこま さか
それを見て 神々が笑った 花が咲き誇るように笑った
そのとき ひかりがさした 光が戻った 光が甦った アマテラスが顔を出した
あはれ あなおもしろ あなたのし あなさやけ おけ!
天晴れて 光が射して 面に当たって 白光りして
おのずと手が伸びて みなともにゆれにえゆれ おどりにおどり なびきになびいて おけ となる
おけ おけ おけ となる
世界に光が戻り いのちが息を吹き返した
いのちは甦ったが 俺は追放された
髪の毛を切られ 髭を切られ 手足の爪を剥がされ
あらゆる罪穢れを背負わされて 身も心も魂も剥き出しにされて 追放された
地の果て この世の涯 涯の果てまで
流
だからおれは ながれ 流れて 流浪する 漂流する
かつて 海原を治めよ と命じられたおれが
七つの海を 流され 漂流し 地の涯 この世の果てまで 経巡った
どこにも おれの居場所はない 休む場所はない 憩いの地はない
どこからも 拒絶されて 宿無しの 独り旅 還るところのない 漂泊 流浪
ただ 荒れ果てて すさみきって ながれゆくまま
そして その流れゆくままに 行き当たったのが 出雲の地だった
いづも いつも いづるも
いつ 思い出しても 愛惜の思いに揺れる
出雲の斐河に至った時 上流から箸が流れてきた そこに 誰かが住んでいる
おれは 駆け上った 上流に
ほどなくして 粗末な小屋を見かけた 泣き声が漏れていた
どうしたのだ おまえたち 何を泣いているのだ
毎年この時期になるとやってくる ヤマタノオロチが 最後に残った八番目のこの娘を食い殺しにやってくるのです それが つらくて 泣いているのです。
泣いているのは 三人 あしなづち てなづち くしいなだひめ
じつは おれは これまで そのヤマタノオロチとやらと同じであった 食い殺し 斬り殺し 叩き殺し ありとあらゆるものを 破壊尽してきた それが おれだった
だが そのおれが おれのかつてのおのれのようなヤマタノオロチを退治して見せよう そやつは おれにしか倒せぬからな
ヤマタノオロチを殺すことができるのは ヤツの分身でもあったおれだけだ
おれは策略を施した 八頭八尾の八岐大蛇に 八つの甕に なみなみと酒をそそぎ 酒精をプーンと匂わせて ヤツをおびき寄せ ぐでんぐでんに 酔っぱらわせて のびてしまったところを 叩き切る
おれの策略は奏功した まんまとおれの仕掛けた罠にはまった
かわいそうだが 姫たちを救わねばならぬ そのためには アヤツを殺さねばならぬ 両立は 無い
殺すか 殺されるか 喰うか 喰われるか どちらかしか ない
さいわい おれは 生き残った いのちながらえた 人救いを果たして
クシナダのヒメよ 美しいクシナダヒメよ おれとともに 生きてくれ おれとともに 生きてゆこう この ヤマタノオロチを倒した 八雲立つ 出雲の地で
こうしておれは 勝鬨を上げ 心の底から晴れ晴れとした思いに満たされ 思いのたけを歌にした
歌
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を
たくさんの雲が立ち上ってくる その八雲立つ出雲の地で 愛するおまえとともに住む愛の御殿を造り その愛の住処で 常永遠に 愛するおまえと過ごしていこうぞ
おれは 吾が心清々しと大声を挙げて 歌をうたった おれの歌は 八雲の歌 出雲の歌 八重垣の歌だ そしてそれは 八岐大蛇の鎮魂歌であり 母の鎮魂の歌である
母の痛みと悲しみを背負い切れずに 暴れに暴れ 壊しに壊し わめきにわめいてきたおれが 初めて 正調の調べを持った晴れの歌をうたったのだ
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を
やー やー やー やー
それは いやさか のうたである やさか のうたである やーさか のうたである
うたでしか おれの心の晴れ間を言い表せぬ 心の晴れ真 心が晴れた 心は晴れた
ようやっと
妣よ 大妣よ
こうして 吾は いましみことのかなしみをほぐし 母の痛みと恨みを 解き放った
この天上にまで千木高知りて聳え立つ愛の御殿の歌で
母の恨みを 歌で溶かした
すべては妣の死から始まった
そして 最後に 歌が残った 死が 詩となった 死が 歌によって 史となった
おれの語りは 歌となる それこそが 海原を治める おれの道
海原は 歌原である
くらげなす漂へる大八島の国 葦原の中つ国 豊葦原の瑞穂の国よ
第三章 和魂・幸魂(約15分)
歌:1「僕の観世音菩薩」
ぼくの観世音菩薩
朝 扉を開くと 鳥の声が聴こえる 風のそよぎ 水のせせらぎ 光に満ちて しあわせをかみしめる ああ ぼくの観世音菩薩
ああ わたしの観世音菩薩
夕べ 扉を閉めて 闇の中に憩う
ろうそくを燈し 静かに語らう
やさしさにあふれ しあわせをかみしめる D―A-Dm-G D-A―G-D
ああ ぼくの観世音菩薩 ああ わたしの観世音菩薩
夜 魂を重ねて 夢の中に溶ける
いのちの声に 耳を澄ます
からだを寄せ合って しあわせをかみしめる
ああ ぼくの観世音菩薩
ああ わたしの観世音菩薩
ああ 南無 観世音菩薩 ああ ああ 観世音菩薩
2「神」
この苦しみの中に神が在る この悲しみの中に神が居る 神は森に住んでいるけれど 人の心の森にも住んでいる
この激しさの中に神が在る この慎みの中に神が居る 神は海に住んでいるけれど 人の心の海にも住んでいる
開け天地 吹けよ山河 つながれ天地 結ばれよ山河
この痛みの中に神が在る この静けさの中に神が居る 神は天に住んでいるけれど 人の心の天にも住んでいる
この喜びの中に神が在る この祭りの中に神が居る 神は祭りに現われるけれど 祈る心の中にも現われる
開け天地 吹けよ山河 つながれ天地 結ばれよ山河
歌3:弁才天讃歌 オンソラソバテイエイソワカ(8 回)
天の川清く流れ 地上に光の帯となって 緑の大地を育み 世界に夢の帯となって 心の絆を結ぶ
弁才天 輝け
弁才天 宇宙へ
弁才天 響かせ
弁才天 天翔ける オンソラソバテイエイソワカ(8 回)
天の星遠く流れ 地上に光の帯となって 魂の道を照らし 世界に虹の橋となって 国の境を超える
弁才天 あふれ出せ
弁才天 世界へ
弁才天 響かせ 弁才天 魂翔ける
オンソラソバテイエイソワカ(8 回) オーム
第四章:奇魂 (約10分)
歌1「銀河鉄道の夜」
この地球から見ると銀河は白い乳の流れに見えて夜空を彩る その夜 ケンタウルスの祭りでぼくは不思議な夢を見た 銀河の夜汽車に乗って星の世界を旅する夢だった
あの空の果てまで ぼくたち二人で まことのさいわいを探しに行こう
カンパネルラの星までぼくは旅をする カンパネルラの星からぼくは飛んでゆく
この宇宙の中で地球はいのちと苦悩に満ちた星として輝く その夜 銀河の渦の中でぼくは孤独な星となる いっしょに行こうと誓ったきみはどこにいるのか教えて 教えて
あの空の果てまで ぼくたち二人で まことのさいわいを探しにゆこう
カンパネルラの星までぼくは旅をする カンパネルラの星から独りで飛んでゆく
あの空の果てまで ぼくたちみんなで
まことのさいわいを探しにゆこう 探しにゆこう 探しにゆこう 歌2「神ながらたまちはへませ」
神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら
岩陰より滲み出して来る 水を探して 夢を探して 向こう岸にる 向こう岸に渡る
夢を開いて 夢よ開けと
あはれあはれ はへ あはれあはれ はへ
神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら
なけなしの夢が壊れて 行く当てもなく流離う 尽十方未来際 尽十方未来際
夢を開いて 夢よ開けと
天晴れ天晴れ はへ 天晴れ天晴れ はへ
神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら 神ながらたまちはへませ神ながら
祈りの言葉は死に絶えても 朝日の中で甦り咲く 尽十方未来際 尽十方未来際
夢を開いて 夢よ開けと
天晴れ天晴れ はへ 天晴れ天晴れ はへ
神ながらたまちはへませ神ながら
詩の朗読:「火伏の山」(=月山讃歌)
火伏せの山として知られる霊山 そは 火を隠し持つ聖山
人を寄せつけぬ険しさと激しさ けれど 人を魅了してやまぬ神秘
そこに どのような火が燃えているのか?
火を吐く恐竜のような荒ぶる山の烈火 赤い蛇体のように流れ落ちる溶岩 樹木を焼き尽くす山火事の火 悩める心を激しく焼き焦がす火 人と人との間にあたたかに灯る火
いろんな火があるのだ 多様な火の多様な顕われがあるのだ」
母は言った 災難が起こるから火打ち石を持て!
父は言った 災難を乗り越えるために火打ち石を打て!
吾は言う 災難を受け止めるために火打ち石を配れ!
汝は言う 災難の後を生きるために火打ち石を隠せ!
さまざまな火の処方がある中で 火伏せの山はそのどれにも生成変化する
そは 火を秘め持ちながらも 火を抑えることもできる山 火を鎮めるための天地の清水を満々と湛える山
そんな 火伏の山に わたしはなりたい
歌3「月山讃歌」フィナーレ
北の大地から天に向かって 月の山が聳え立つ 万年雪を頂いた峰が緑の田畑を潤す この天地に永遠なるもののしるしを刻んで この世界のいのちの絆を結ばしめる山
Holy Mountain Forever 我らが月の山 Holy Mountain Forever いのちのオリジン
人は死ねば皆魂になって 月の山に帰ってゆく この世の浄土に安らかな顔で月の山に還って往く
この天地に永遠なるもののあかしを結んで この世界のいのちに平和を約束する山 Holy Mountain Forever 我らが月の山 Holy Mountain Forever いのちのオリジン Holy Mountain Forever 我らが月の山 Holy Mountain Forever いのちのオリジン