月山でのスクーリング。鎌田東二先生と
京都造形芸術大学の月山でのスクーリング「環境文化論」の講師をつとめる。今回は22日から24日までの行程で約30名の方々が全国からこの講座にいらっしゃった。歴史遺産、写真、絵画、いろんな専攻の方々で、年齢もさまざま。僕は23日早朝から、羽黒山→月山山頂→湯殿山の山駆けのガイドと湯殿山ホテルでの講義を担当した。
この講座も今年で5年目。午前中は晴れていたが、昼ごろから雨と風。なかなかタフなコンディション。多くはその中下山し、湯殿山の参拝まで。僕は最終尾で足が不調になった方に付き添いながら、降りてくると午後6時をまわっていた。その後、夕食をとりながら皆さんの感想に耳を傾ける。花はウメバチソウ、ハクサンフウロ、ハクサンシャジン、チングルマ、ハクサンイチゲ、ミヤマリンドウ、ニッコウキスゲ、などを見た。
一人一人の様々な経験や境遇が、月山の山駆けの中で、試される。タフなコンディションだっただけに、自分自身としっかり向き合った人、一行の間での思いやりや絆、感謝の気持ちが増幅するような体験をされた方が多かったようだ。
月山で足裏で山を感じながら、風にあおられ、霧にまかれる。雨風で寒い、少々つらい思いをする。湯殿に降りる急坂の金はしごを越える。最後は湯殿の赤い岩の前に立ち、そしてそれに登り、お湯を体感する。死と再生を疑似体験するには、天候に恵まれていたのではないか。とお伝えした。
その後、9時から10時半ぐらいまで講義。柴燈祭、月山炎のまつり。神戸元気村、水問題。月山ダム、地下水問題、井戸つぶし、持続不能な社会から持続可能な社会へ。
スウェーデンでかいま見た社会のシステム。水の常識の違い。ナチュラルステップ。「地球を吹く」、自然資本。こんな流れか。鶴岡にご親類がいらっしゃるという生徒さんもいらして、「来るたびに、変化していて、、、」とお嘆きの様な声も受け止めた。
これを企画して下さっているのは、宗教哲学者の鎌田東二先生である。先生とは神戸で出会い、月山炎のまつりの際に毎年おいでいただき、大変ご尽力いただき、様々な教えをいただいてきた。
先生は今年、「京都大学 こころの未来センター」の教授となられ、古神道や山伏文化などと、日本の古来の宗教や文化と環境の問題、こころの問題をリンクさせ、その解決の道を探るなど、とても貴重な研究をされていらっしゃる。
今後、また新たな連携をしていこうと、諸々お話ができた。またも感謝である。
ありがとうございました。