田中康夫 反TPP 論に賛同!
昨日の国会の議論。特にTPP論。最後の田中康夫さんの質問は真実、正論と思いました。
TPPには吉村知事も慎重論を唱えていますが、特に以下、TPP論は秀逸と思います。
新聞になかなか取り上げられないので、ここに記載します。
詳しくは、新党日本のHPへ。http://www.love-nippon.com/
以下、田中康夫 衆議院議員 の質問です。
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果たして TPP にメリットは存在するのですか? (9)
TPP はトロイの木馬。羊の皮を被った狼。自由貿易でなく保護貿易。それもアメリカ一
人勝ちの時代錯誤なブロック経済。
日本にとっては貿易自由化協定ならぬ貿易阻害協定です。昨年 11 月 8 日の予算委員会を
皮切りに、警告を国会の場で発し続けてきました。
TPP=環太平洋戦略的経済連携協定と邦訳されているのに、その環太平洋の一員のカナ
ダもメキシコも、中国も韓国も台湾も、更にはインドネシアもフィリピンもタイも参加
しません。いいえ、参加すらアメリカから求められていません。
だから、環太平洋の「環=輪っか」を意味する Pan-Pacific、PPP でなく、太平洋の向
こう側の Trans-Pacific、TPP なのです。詰まり「環太平洋」は羊頭狗肉。日本政府の
意図的誤訳ではありませんか?(10)来年から日中韓 3 ヶ国で FTA=自由貿易協定交渉を始めたいと仰る野田さん、そして経済産業大臣の枝野幸男さん。有り得ませんが二百歩譲って TPP がバラ色の未来を齎すなら、「赤信号、みんなで渡れば青信号?」。TPP に参加しましょと中国を始め他国にも、
“友愛の情”で何故、呼び掛けないのですか?(11)
TPP は日米連携の中国包囲網だと、したり顔で語る向きが居ます。勘違いも甚だしい。
TPP はアジアと日本を分断し、日本の国力劣化を齎す毒薬ではないですか?(12)
何故なら日本にとって、15 年前は対米輸出の 6 分の 1 に過ぎなかった中国が、今やアメ
リカを追い越し、最大輸出先国なのです。
その中国市場で日本はドイツと競っています。機械等の中間財が中心。TPP で蚊帳の外
に置かれた中国が対抗手段で EU と FTA を締結したなら、中国への中間財供給はドイツ
に独占され、自動車や高速鉄道の分野で日本は大敗します。
TPP は所謂「農業」の問題に留まりません。医療、金融、保険。暴露メディア王のリチ
ャード・マードック氏が日本の TV 局に君臨しかねぬ電波・情報通信の開放。何よりも、
日本経済を支える製造業に甚大な影響を与えると思いませんか?(13)
世界銀行が発表した日本の平均関税率は、既に EU よりも、アメリカよりも低いのです。
他方、日本で製造した自動車の輸入関税率はアメリカの 2.5%に対し、EU は 4 倍の 10%。
日本が取り組むべき「脱・関税障壁」の優先順位を間違えていませんか?(14)
しかも、政府発表では TPP 参加の経済効果は 10 年間で 2.7 兆円。(15)
1 年で 2700 億円。日本の GDP の僅か 0.054%。今年度の農業者戸別所得補償予算の半
分すら賄えません。如何お考えですか?(16)
TPP 参加予定 9 ヶ国中、既に 6 ヶ国と日本は FTA 締結関係。今後、中国、韓国、EU と
も交渉入り。日本は地道に各国と FTA を締結してこそ、「突出しない」「派手な事をしな
い」と自ら仰る野田政権らしさではありませんか?(17)
バスに乗り遅れて焦っているのは、寧ろアメリカです。なのに、慌てふためく日本。
交渉途中でも離脱可能だなんて、破談にするかも知れないけど取り敢えずは結納の打ち
合わせを、と持ち掛けて許されると思い込んでる KY な男性と一緒。
祖国の信用を失い、相手国の名誉を傷付ける。そんな甘ちゃんな外交交渉は「希望の種」
ならぬ「物笑いの種」です。(18)
野田さんの周囲の、TPP マンセーな学者や経営者と異なり、ノーベル経済学賞候補の宇
沢弘文氏、更に、「自由主義経済」を信奉する榊原英資、中谷巌、野口悠紀雄、浜矩子の
各氏も、TPP は日本の製造業やサーヴィス分野に深刻な悪影響を与える、と交渉協議へ
の参加表明に反対しています。(19)
徳島県議会では、官房長官の秘書を務めた民主党所属議員、みんなの党所属議員を含む
41 名、全議員の発議で TPP 交渉参加反対決議を可決。既に全国 44 道府県議会で、済し
崩し的 TPP 参加への反対・慎重決議が行われています。
議場の諸姉諸兄、今こそ「国会」を機能させねばなりません。
「しっかりと議論」と所信表明された野田さん、一体、何時、「しっかりと議論」するの
ですか?(20)
民主党内の議論すら纏まっていないではありませんか?(21)
日本から、社会的公正と経済的自由を同時に失わせ、一億総中流社会の夢を潰えさせる
“羊の皮を被った狼”TPP。
アメリカよりも、EU よりも、平均関税率が低い日本は、疾うの昔に「開国」済み。
至らぬ点を改める国「改国」ならいざ知らず、小村寿太郎翁の努力の末、関税自主権回
復から丁度 100 年の今年、国家の根幹たる、その関税自主権を放棄し、壊す国「壊国」
への猪突猛進など、後世の日本人に顔向け出来ません。
議場に集う皆さん。
国民の為に、日本の為に、「TPP 交渉協議への参加表明」を是が非でも阻止しようではあ
りませんか!
夫婦でも親子でも恋人でも、アメリカでも中国でも、そして政府・与党内であっても、
相方が歩むべき道を見失っている時、「正心誠意」に道理を説いてこそ、真のパートナー
です!
別けても、連立与党の民主党の諸君、「国民の生活が第一。」と訴えた初心忘るべからず。