直木三十五記念館視察 民間活力。
その後、大阪、4時に待ち合わせて直木賞の直木三十五の記念館をど民間で運営しているというところとコンタクトをとり、2時間ほど視察。いってみると古い長屋をリノベーションした一室にそれはあった。直木氏の自宅も黒壁に統一されていたということで、同様に黒く塗られたシックな空間。手作りの棚などに資料が陳列されていた。
また、大阪芸大とのパートナーシップで購入したという直筆の書簡などもあり、なかなか楽しめた。ひとつひとつの壁、棚、陳列するバナー、タペストリーなど、いろんなもちより文化の結集といった感じ。手作りでつくればおのづと心のはいる空間になる。事務局長の小辻さんからは、熱っぽく、丁寧にいろいろお話いただいた。藤沢周平記念館構想についても諸々ご意見もいただいた。お休みのところ、時間をとっていただいて感謝します。
いってみると、まちづくりのお手本にしたいような、空堀地区の町屋や長屋を3軒リノベーションしてつくった店舗をてがけているということで、散策をしながらご案内いただいた。
ボックス貸しのギャラリー、カフェ、チーズ屋さん、オーガニックなパン屋さん、貸し自転車やさん。それぞれの店が手作りっぽくて元気で、なおかつ共有する古くて新しい空間が生きている。なかにはここに来て、大阪随一の有名チョコレート店になったところもあるのだと聞いた。訪れるお客さんもなんだか楽しそうだ。これらをつくったために、この周辺の交流人口が一挙に増えたのだと聞いた。彼らはこの5年間ほどこうしたまちづくりの活動をし、行政もこの大阪中心部の修景事業に補助する制度をつくりはじめたのだと聴いた。HOPEゾーン事業http://www.sumai.city.osaka.jp/subpage.php?p=7693&t=1138778376 として改修などの際の支援をしているのだそうだ。店舗は利益を追求する。でも共有する町屋や、長屋、まちを大事にしようと考えている。そしてみんなで共栄のためのクリエイティブを発揮している。ちょうど僕が訪れたときには店主会議がおこなわれていて、様々な課題などについて話しあっていた。町中を案内してくれた、松富さんは、CASE まちづくり研究所というのをやっていて、からほり倶楽部「長屋ストックバンクネットワーク」代表理事。http://www.eonet.ne.jp/~karahoriclub/nsbn/
専門はコレクティブハウジングなどの設計だそうだ。
最後に長屋をリノベーションしたディサービスセンターも拝見した。なかなか素晴らしかった。
古きよき長屋を再生しつつ、地域の活力を高める。民間活力の凄さを見せつけられた思いがした。
予期せず、この界隈に「ちんどん通信社」を発見。神戸では大変お世話になった。
こうしたにぎわいの文化を伝えるコモンズがここにはあるなあと感心。
突然の訪問に快く応えてくださった小辻さんと松富さんに感謝。ありがとうございました。