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24年6月総括1)和食展2)観光 3)コンポストとPFAS  4)荘内病院


2番(草島進一議員) 市民の声・鶴岡を代表し、質問します。

 若干順番を変えます。初めに、和食展についてであります。

 今開催の和食展は、我々の日常である和食の魅力を再発見する機会であり、国立科学博物館での展示物だけあって、最高峰の技術を駆使した大変価値のある、すばらしい展示であると思います。また、市民がユネスコ食文化創造都市であることを再認識するにも大変有意義であると考えます。

 私は、これを市民の半分ぐらい、5万人ぐらいにぜひ見ていただきたいと思っていたのですが、現状4,000人ということで、もったいないので、ぜひラストスパートをかけていただきたい、お願いしたいと思います。子供たちにとっても原風景となる貴重な修学体験になると思うので、鶴岡市内のみならず、庄内一円の小・中学生、高校生、大学生全員が見る機会をつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、ナイトミュージアムなどの開催で器も広げつつ、山形県内、新潟県、秋田県の公務員、企業、小・中高生、ぜひ新たな発想、市職員全員の取組で最後の動員をかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いします。

 また、和食展を見ていて考えたのは、食文化を科学として探求する楽しさと意義であります。国内の動きとして、当市と連携しているイタリア食科学大学と連携協定を結んで2018年に日本初の食の総合学部として設立された立命館大学食マネジメント学部があります。食科学を社会科学、自然科学、人文科学の3つの領域で多面的に探求するとしたこの大学との連携は、今回の和食展の延長線上としても、当市が目指す食文化の創造と発展に大きく貢献をするのではないかと考えました。ぜひ協定を結ぶなど連携を提案します。見解をお伺いします。

 次に、観光政策であります。

 市長は、昨年12月議会で、市民が鶴岡の食文化に誇りを持ち、全ての市民が観光を支える一員となっていただくことで、ガストロノミーツーリズムの聖地鶴岡の地位が確固たるものになると言及しておられました。私は、市長が示した市民全員参加の観光を目指すべきだし、そのためにも最先端の観光の戦略を市民みんなで学び、みんなで可能性に常にチャレンジしていくことが重要だと考えています。

 その市民の可能性に火をつける役割を市役所の職員やDEGAMが担うわけですが、インバウンドやサステーナブルツーリズムの戦略を悩まず効果的に次々と展開していくには、常に世界のトレンドを踏まえ助言をいただける戦略アドバイザーが必須ではないかと考えます。

 以前御紹介したように、鹿児島市や呉市、気仙沼市などでは、スイスツェルマット在住の観光カリスマを年間契約して、市民向けの講座を開催したり、いつでも相談できる体制を組んでいます。当市の世界有数と言える観光資源を生かすためにも、力強いアドバイザーの採用を改めて求めますが、いかがでしょうか、お伺いします。

 また、今般、月山9合目のトイレ予算がついており、歓迎しますが、この夏に向け、海のトイレについてはいかがでしょうか、お伺いします。

 次に、コンポストについてであります。

 今回、ペレット化の実証実験とのことで、全国2例の採択の一つということですが、その意義をお伺いします。

 私が気になっているのは、昨年6月議会で指摘したPFAS汚染の懸念であります。昨年の指摘以降の取組をお伺いします。

 最後に、荘内病院についてであります。

 まずは、今般の緩和ケア内科の増設による意義をお伺いします。

 また、最近、急性心筋梗塞や心不全で救急車を呼んだけれども、一刻を争う状況なのに荘内病院には搬送されず、日本海病院に搬送された。荘内病院は救急に対応する市民病院ではなくなったのかというお叱りを市民の方からいただきました。

 また、先般、議会で、地域医療支援病院だけれども、共同利用はできないとしたシネアンギオですが、私が調査したところ、福島県星総合病院や静岡県立総合病院と周辺医療機関で心臓カテーテル室の共同利用、管理者がいらした福岡県久留米市にある聖マリア病院と田主丸中央病院でアンギオ室の共同利用を確認しました。

 今のままでは、市内にせっかく医師がいるのに、その医療資源が台なしになりかねません。                                                    方針の転換を求めますが、いかがでしょうか、お伺いします。

 

◎市長(皆川治) 草島進一議員さんからの総括質問に対しまして順次お答えをいたします。荘内病院の質問につきましては、病院事業管理者から答弁をいたします。

 初めに、和食展についてお答えをいたします。

 6月16日まで開催をしております和食展につきましては、大勢の方から来館をいただいており、5月31日時点では、議員からもありましたように、約4,000名となっております。

 これまで、より多くの方々から観覧していただけるよう、市内の小・中学校や観光施設等へのチラシの配布、SNS、新聞等での周知を図ってまいりました。また、国登録無形民俗文化財となった笹巻づくりの製作体験や食のアンバサダーによる郷土料理の実演等を併せて行うことで誘客につなげているところでございます。

 さらなる観覧者の増加に向け、会期後半の連携事業を記載したチラシを庄内一円の小・中学校、高等学校、大学、近県自治体等へも配布するとともに、鶴岡ふうどガイドが企画した学校給食発祥の地を巡るツアーなども実施してまいります。

 次に、立命館大学食マネジメント学部との連携協定についてお答えをいたします。

 議員御提案のとおり、食文化創造都市を発展させる上で、多面的な側面から食について考えることは大変重要なことであると認識しております。

 本市では、平成28年にイタリア食科学大学と、平成29年には辻調理師専門学校と食に関する連携協定を締結しておりますが、立命館大学食マネジメント学部との連携につきましては、まずは学部のカリキュラムの状況や、既に協定を締結している市町村との連携状況等を研究してまいりたいと存じます。

 次に、観光戦略の助言やアドバイスをいただく戦略アドバイザーの採用についてお答えをいたします。

 議員御案内のように、観光上の戦略アドバイザーとなり得る有識者を活用し、観光事業者を支援する取組は大変重要と考えております。

 本市では、インバウンドを含めた観光振興を下支えする取組として、令和6年度は外国語対応ガイドの育成に取り組んでいるほか、DEGAMによる会員向けのセミナー、また観光振興に係る講演会の開催などを検討しております。こうしたことも含め、戦略アドバイザーとなり得る有識者を活用した講演会の開催などにより、引き続き観光事業者を支援するとともに、我々観光の行政関係者のスキルアップも重要だというふうに考えておりますので、しっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

 次に、夏の観光に向けた海のトイレに係る対策についてお答えをいたします。

 海水浴場の公衆トイレについては、観光誘客を進める上で計画的に洋式化に取り組む必要があるものと認識しております。

 令和5年9月定例会でも御答弁申し上げておりますが、本市では、市内49か所にある観光地公衆トイレについて、設置年数や利用頻度を考慮し、順次改修に取り組んでいるところです。このうち、改修の優先度の高い湯野浜海水浴場の2つの公衆トイレのうち市整備の北側公衆トイレについては、国庫補助等による財源確保を含めまして、洋式化に向けた検討を引き続き進めてまいります。また、県整備の南側のトイレについても、鶴岡市重要事業要望において、事業化に向け、山形県に対し改修を要望しているところであります。

 次に、コンポストペレット化の意義についてお答えをいたします。

 この事業は、国土交通省、上下水道基盤強化等補助金のうち、汚泥再生利用推進事業により実施するものであります。

 本市におけるペレット化については、令和2年度にコンポスト利用者や製造事業者であるJA鶴岡から、農作業の効率化のために必要があると要望を受けて検討をしてきたものであります。

 ペレット化する意義につきましては、現在のコンポストは、散布する際に労力が必要である上、専用の散布機が必要などの課題があり、コンポストのペレット化によって既存の肥料散布機が活用できることで農作業の大幅な効率化が図られることから、利用者には大きなメリットとなると考えております。

 次に、PFASの問題についてでございますが、昨年6月定例会の草島議員さんからの一般質問において、本市コンポストの安全性について答弁をしております。以降、昨年の10月にも分析調査を実施しまして、昨年5月と同様、PFASは検出をされていないところでございます。本件については、国の動向も踏まえつつ、引き続き安全性の確認について継続してまいります。

 

◎病院事業管理者(八木実) 病院のほうからは、荘内病院での緩和ケアについて、まずお話ししたいと思います。

 初めに、緩和ケア内科の内容でございますが、緩和ケアとは、がんなどの治癒が困難な病気の患者さんの痛みや倦怠感などの様々な身体症状のほか、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を和らげるための専門的な診療を行うものでございます。患者さんだけでなく、その家族の方々についても一緒に診察を受けることができ、患者さんの生活の質を少しでも改善し、自分らしい生活を送れるように取り組むものであります。

 これまでも緩和ケアについては内科の一部として診療を行ってきたものでありますが、改めて診療科としての標榜をすることで、患者さんに荘内病院で緩和ケアを行っていることが分かりやすくなりますし、県内外の医師にも知っていただけることで医師の勧誘にもつながることが期待されます。事実、6月1日付で山形大学の医局から女性のベテラン医師が赴任しております。その先生は、緩和ケア内科を担当されることと、ペインクリニックを担当されることになっておりますことを申し添えたいと思います。

 それから、さきの議会で、荘内病院は地域医療支援病院でありますけれども、心臓血管のいわゆるカテーテル検査、それからさらに侵襲のある不整脈治療等についての機械を共用できないかというようなことで、できないという答弁を私はいたしました。地域医療支援病院として利用を共用できるように改善を求めるということでございましたが、それについての見解を申し上げます。

 次に、このシネアンギオの共同利用のことですが、この質問に関しては今年の3月議会でも私が答弁しておりますが、シネアンギオによる検査や血管内治療は大変侵襲的でありまして、心血管損傷、心タンポナーデ、脳梗塞などの深刻な合併症が想定されます。特に不整脈の患者さんに対してカテーテルを用いて心臓内の不整脈につながる病的な刺激伝導路の焼灼を行うアブレーション手術では、複数の心臓血管外科医が不在の病院では深刻な合併症に対する迅速な、かつ適切な処置に対応が遅れるといったことが想定されるところでございます。深刻な医療事故や訴訟リスクも存在することから、共同利用とすることは、大学関連の教授からの指導もあり、極めて厳しいと、難しいと考えております。

 このため、他病院で共同利用が行われているといたしましても、経営体制や医師の配置状況などが異なることから、当院での共同利用には適さないと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

 ちなみに、議員がお話しになられました田主丸中央病院は久留米大学の関連病院で、そこでは心臓カテーテル検査は、そこから循環器内科の先生が赴任しておりますから、身内でカテーテル検査はしますけれども、心臓のアブレーションの治療は、これ非常に危険ですから、もう久留米に全部集めておりまして、そこではやっておりません。それは、向こうの心臓血管内科の教授が私同僚でしたから、確認しております。一応それで、そこに例えば外からカテーテルを挿してくれという形で依頼が、例えば共同利用があっても、その実績はないということであります。

 それからあと、聖マリア病院に関しましては、これは心臓血管外科が久留米大学から出ておりまして、循環器内科は九州大学から出ております。ですが、複数人数おりますけれども、そこは大きい施設で、1,000床の病院で、心臓の手術もしておりますので、そこではアブレーションはしておりますけれども、久留米大学、要するに福岡県の南部のところは一手に集めている形でありまして、事故も起きますので、実際には機械をお貸しするというようなことはやっておりませんし、それも危険であるということで、私自身も病院長をしておりました2017年4月から2020年3月までの間にアブレーションで重大な事故が起きまして、それに関して最高裁まで行っております。

 ですから、そういったような形で私も経験しておりますので、議員のお答えには、共同利用に関しては絶対無理だというふうに考えております。

 

◆2番(草島進一議員) 病院に対してです。

 この8月末に協立病院から心臓カテーテル室がなくなると、現在対応している高齢・重症の透析患者100名への血管狭窄、これブラッドアクセス、狭窄時や夏場の脱水、腎不全、徐脈性ショックの救急対応ができなくなり、まさに市民の命が危機にさらされると伺っています。                              リスク管理のための契約を結ぶなどして、実際にカテーテル室や手術室の共同利用の実態はあります。                        再度見解をお伺いします。

 

◎病院事業管理者(八木実) これは現状を鑑みて、病院の性質とか地域性を考えて、地域性で協立病院が心カテの機械が更新できないということでありますけれども、やはり循環器の内科の医師の数も足りませんし、それから心臓血管外科に関しましては、私が30代のときに赴任した、ここの病院にいたときは心臓血管外科医がおりましたから、その当時できることは全部していたと思うんですけれども、現状ではやはりそのところは身の丈に合ったことをしないといけない状況であることを申し添えます。

 

○議長(尾形昌彦議員) 草島議員に申し上げます。

 総括質問の範囲である市長の提案説明に対する質問の範囲を超えないように質問を行うように注意いたします。

 

◆2番(草島進一議員) 先ほど申し述べたように、事故のリスク管理などの契約を結ぶなどして、ほかのこうした病院は共同利用してるんです。やれない理由から考えるんじゃなくて、可能性の器から考えていただけませんか。ぜひ考えていただきたいんですね。先ほど申し述べたように、                      プロですよ、相手方は。プロに貸出しするんですよ。                 素人に貸し出すんじゃない。プロで今使っている方に共同利用させるって、それできないんですか。おかしいと思いますよ。

 

○議長(尾形昌彦議員) 草島議員に申し上げます。

 ただいまの発言は総括質問の範囲を超えておりますので、市長の提案説明に対する範囲で質問を行うよう注意いたします。

 

◆2番(草島進一議員) なので、ぜひですね、今絶対できないっていうところ、それ考え直してください。器を可能性から考えて、これ市職員の皆さんみんななんだけど、可能性から考えるということをやってください。やれない理由からじゃなくて可能性から考えて、何が可能なのかを……

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