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脱 脱ダム!?にNO!!!



朝日新聞一面に次の記事
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長野県、脱「脱ダム宣言」へ 田中前知事中止の計画復活
2007年02月08日07時24分

 01年に「脱ダム宣言」を発表した田中康夫・前長野県知事が建設を中止した県営浅川ダム(長野市)について同県は、治水のみを目的とした「穴あきダム」を建設する方針を決めた。村井仁知事が近く正式表明する。国の手厚い補助金がついた公共事業をめぐる激しい対立の舞台だったダム計画の復活で、長野県の「脱ダム宣言」は事実上、撤回されることになる。

 村井知事は昨夏の知事選で「国の補助金活用」を公約に掲げ、田中氏を破って初当選。ダムを造らない県の治水計画について、就任当初から「(計画を認可する)国土交通省はダムの代替案がないと指摘している」と批判していた。

 浅川の下流域は14年度に長野—金沢間で開業予定の北陸新幹線の建設予定地で、以前から地権者らが「治水にはダムが必要」と主張。用地買収の交渉を担当する県としては、早期に合意を取り付ける必要性があった。

 田中前知事は、ダムが環境に与える負荷と、補助金つき公共事業への地方の依存を問題視。「脱ダム宣言」で、県が計画していた11のダム事業のうち8カ所を中止した。中でも浅川ダムは、総事業費400億円のうち周辺道路など200億円分が終わり、中止された8カ所の中で最も工事が進んでいた。このため「脱ダム」の象徴的存在だった。

 02年6月に本体工事の中止を表明した直後、県議会から不信任を受けた田中前知事は、同年9月の出直し選で圧勝。ダムに代わる治水計画の検討を進めた。しかし、国の基準をクリアする案を策定できないまま迎えた昨年8月の知事選で、村井知事に敗れた。

 〈キーワード:穴あきダム〉 通常時は川の流れを遮らないよう、下部に穴が開いている治水専用のダム。増水時にだけ水をためる構造で、利水には使わない。国内で完成したのは島根県の益田川ダムだけ。水が常に流れるため、水質の悪化や土砂の堆積(たいせき)が起きにくく、環境への負荷が少ないとされる。当初計画された浅川ダムは高さ59メートルの堰堤(えんてい)で貯水し、治水と利水の両方を目的としていた。
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やれやれである。
浅川のダムは、最上小国川で計画されている穴開きダムをちょっと大きくしたものを計画しているようだ。NHKのニュースなどでは、昨年視察した、益田川ダムが紹介されていた。その醜い姿。「穴があってもダムはダム」といいたいし、改めて「穴あきダムは環境にやさしい」という根拠、論拠を示せといいたいのだ。

視察にいった際、現場の担当者は「このダムは別に環境にやさしいダムとしてつくったものではない」「環境モニタリングは、規模の関係もあって詳細していない」
などという発言をしていた。それに、益田川は、近隣の高津川沿いに製紙工場を誘致した際に、その廃液を流し込んだ川でその時から漁業権が放棄されているような川である。地元の川漁師たちは「益田川でアユは採れても益田川のアユを食べることはない」と言っていた。穴あきダムの最新型というシロモノも、清流環境につくられたものではなく、環境に与える影響のモニタリングができていない。

結局、清流の生態系にダメージを与えない保証はどこにもないのだ。

 浅川の場合も、「大きめの基本高水水量を設定して、代替案をつくりにくくし、治水専用の穴あきダムを計画推進する」

 こうしたことがまかり通ろうとしている。基本高水偏重主義ではなく、やはり、「最悪の場合でも人命だけは救える治水策。そして川を殺さない 「真の治水」策に転換すべきである。
 なぜなら、これこそが、ダム推進国だった米国もヨーロッパも採用している世界の潮流だからだ。

100年後、200年後、次の世代に何を手渡していくか という軸で、改めて考えるべきだ。コンクリートの寿命100年。撤去改修費用。1994年に開墾局でまさに「脱ダム宣言」をおこない、600ものダムを撤去している米国、ヨーロッパに学ぶべきだ。