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草島の提案が実現!


草島の議会での提案が実現しました。

〇朝日庁舎が ZEB(ゼロエネルギービルディング 山形県内2例目) 庁舎になりました。(R5 12 月提案) 写真。6月30日完成予定。

〇湯野浜海水浴場のトイレが洋式になりました。(R5 9月一般質問)写
ぜひ今年は湯野浜で海水浴をお楽しみ下さーい。

〇山形県立博物館と連携した自然史博物展が実現@図書館(R5 6月一般質問)ポスター

〇市道の LED 化に ESCO (エスコ)事業を導入。(R4 12月総括)

〇図書館構想作りにデジタルプラットホーム(スマホアプリ)が導入。(R6年6月)DISCORDを導入しました。ぜひ使ってみて下さい。

〇決算議会の各委員会の議事録(簡易版)が議員全員に共有(決算委員⻑として)(06 年9 月)

〇大山上池・下池が、ラムサール条約湿地になりました。2008

 



議会報告会・学習会のお知らせ


議会報告会・学習会のお知らせ

議会報告会・学習会、草島が講演する会、オンライン講演、対話などの日程が決まり次第、こちらでお知らせします。

 

●議会報告会
5月11日(日)午後1時〜3時 場所 駅前産業振興センター 第一研修室

●オンライン議会報告会
現在調整中


●草島参加イベント「学習会」
アースデイ鶴岡 「風力発電を考える」ハイブリッド開催
5月4日(日)午後4時〜6時 カモンマーレ
主催:鶴岡
 

 



令和の百姓一揆 2025.3.30 動画 参加ルポ


令和の百姓一揆 2025.3.30 動画 参加ルポ


#令和の百姓一揆 実行委員会 公式動画 2025.4.7配信!


以下は草島のカメラで撮ったものです。 
撮影協力 小野寺紀充 

出発式 トラクタードライバー 全員 のご紹介。実行委員長 菅野さん あいさつ。まで。

 

トラクターの出発 30台全車

 

人の行進 出発から 表参道 ゴールまで ほぼ全員!?  みなさん映ってませんか? 法螺貝片手に撮影 ご免。


次に向けた 寄り合いの会 「令和の百姓一揆の会」を管野さんを代表に設立!

IMG_7718 3 IMG_7713 3菅野さんと草島実行委員長管野さんと。

 

 

 

 

 

 

 

 



「ソライ」を子ども家庭支援の公共サービスとして無料・低廉化する予算が否決!


【ソライを鶴岡市の子ども家庭支援の福祉、公共サービスと位置付け、
 

無料化にする新年度予算の提案について】

3月25日、午後からソライの予算を省く修正案が自民系創政クラブから提出され、質疑の後、討論。
そして採決で、修正案に自民系創政クラブ、市民フォーラム、公明党市議団の賛成多数で、ソライの無料化は阻止。という事となりました
討論は、以下、鶴岡市議会 YOUTUBE 30分後ぐらいから。

 

草島討論
 
討論全員


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草島進一 本会議3月26日の討論。

市民の声・鶴岡 草島進一です。

令和7年度予算について、原案賛成、修正案に反対の立場で討論をいたします。

創政クラブが提案した修正案は、キッズドームソライを、鶴岡市の、子ども家庭支援の公共サービスと位置付け、無料・低廉化する予算を削除するというものであります。

この間、市内で、民設民営で事業をおこなっているキッズドームソライについて、県内、山形、天童、東根など無料自由来館型の大型屋内遊戯施設と同様に、市民に無料で開放を求める、長年にわたる市民の声に応えて、

今年度、無料低廉化の実証実験、それに参加された3000人弱のアンケート調査をおこないました。その結果、既存施設ソライの無料化を求める声が多数でありました。
 それを踏まえ、こども環境、医療福祉施設の設計と研究をご専門とされる東洋大、仲あやこ先生にもご参画いただきつつ、3回の協議をおこない、その結論を受け、今後の公民の互いの方針について、
 鶴岡市とshonai、鶴岡市PTA連合会、鶴岡市私立幼稚園・認定こども園連合会など、地域6団体とともに、8者で子どもたちが天候に左右されず安心して遊べる環境の整備や、子育て世代の経済的負担の軽減を目的とした『鶴岡市のこどもの成長を支える屋内遊び場環境の推進に関する協定』を2025年2月13日に締結し、官民が一体となって、子どものすこやかな成長を支える取り組み、また、鶴岡市が若者や子育て世代に選ばれるまちづくりを推進することを目指すと約束をした上で、

 

キッズドームソライを、鶴岡市の、子ども家庭支援の公共サービスと位置付け、無料・低廉化する。という当局の予算の提案がおこなわれたのであります。

 修正案は、その予算を認めない、それを削除する、修正案であります。

修正案は、これまで当局や事業者、子育てに関わる地域6団体、また市民との間でおこなわれてきた、社会実験やアンケートや協議や8者で締結された協定、これまで、このプロセスにかけてきた税の投入、今年度は350万円の予算を、なきもの、台無しにするという重大なものであります。

私は修正案提案者に昨日、その根拠を尋ねましたが、大きな理由は、ソライへの税の投入は、利益追求の一私企業への支援なのだ。その税の投入は許されない。

また、屋内遊戯施設、子育て支援施設は、公設公営でなければならない。

などといった理由でありました。

私は、県内の屋内遊戯施設を改めて視察して参りました。

●鶴岡市民が最も多く訪れているとされる、天童市のげんキッズ は、公設民営 上山めんごりあとともに、東北で唯二つ、株式会社 東京ドームが運営 市の予算は年約1億円 であります。 この12年で200万人を達成!されています。

●寒河江市のクラッピン、総工費15億円 公設民営 (株式会社)ヤマコウで運営。市予算は年9600万円であります。
 
●山形市のコパルは PFI のBIOで設計から建設15年間の運営を38億円でシェルター他10社の特別目的会社(SPC)「株式会社夢の公園」が施設の設計・建設・運営・維持管理をしています。3年で50万人を達成されています。

他、長井市、上山市、高畠町にも同種の屋内遊戯施設があり、どこも公設民営などの官民連携の施設であり、誰でも無料となっています。

今おつたえした県内の屋内遊戯施設は、公設民営、またPFIでの、官民連携でまさに、民間のユニークな創造性やスキルを活かしつつ、自治体の公共サービスとして提供する。まさに ともにつくる。「共創の場」として実に素晴らしい、児童、子育て家庭への福祉、教育としての公共サービスが実践されているのであります。
 こうした施設は、子育て支援に留まらず、他市からも人を引き寄せる、ある意味で地域戦略として、経済効果も生み出す各自治体の重要拠点施設として、各自治体施設、年1億円規模のの予算投入がおこなわれている事も確認しました。

修正案提案者は、ソライは、公設民営でもPFIでもなく、民設民営で、株式会社である。株式会社は、あくまで、利益追求であり税の投入は許されない。と主張しております。

しかしながら、群馬県太田市では、太田市内にある、民設民営の全国最大規模の屋内遊戯施設「こども広場Bのくに」の市民の利用に対して、太田市の税の投入により、児童館を補完する児童、子育て家庭への福祉サービスと位置付けて、利用料金 900円を200円で利用できるとする事業をおこなっております。担当に伺うと、10年ほど前から年約2千万円で、3万人弱が利用する大変人気の事業と伺いました。

民設民営施設と自治体の連携での共創の場としての屋内型遊戯施設が他にも実在するんです。これは事実であります。

公益的なサービスを官民連携、ともにつくる、多様な共創による施策は今、大変重要な行政施策であります。それを室内遊戯施設は公設公営でなければならない、また、株式会社はあくまで利益追求であり税の投入は許されない。などといった言説は、時代錯誤甚だしい、勘違いであります。

今般、民設民営のソライを市の児童、子育て家庭への福祉サービスとして位置付けるにあたって、市行政と事業者と市内PTAなどの8者で今後の方針まで協定を結んで、公益性を担保した上での予算提案という、共創のためのプロセスを踏まえての予算提案が、理解できないのでしょうか?

私は、改めて県内大型屋内遊技施設を訪れて、どの施設にも鶴岡市民が多く訪れているのを実感する中、

改めて1回1500円と有料の鶴岡市のキッズドームソライの課題を感じましたし、
鶴岡市内にせっかくソライがあるのに、有料であるがために敬遠し、他の自治体の遊戯施設に行っているという市民の皆様の事を思う中で、改めて我が市の子ども家庭支援の公共サービスとしてきちんと位置付け、予算を投入することの意義を改めて感じたのであります。

 

今般の市の新年度の2470万円は来年8月から3月までソライを鶴岡市の児童、子育て家庭への福祉サービスとして位置づけて鶴岡市民限定で無料、低廉化する。というものです。

 例えば人口6万2千人の天童市のげんきっずには、年間約1億円の市の予算が投入されています。
 この3千万弱の予算は、他の施設と比較しても、700億の市財政的にも妥当であると考えます。
 また、これまで1回一人1500円という有料のために「行きたいけど行けない」「行かせたいけど行かせられない」と感じていた子ども達や、子育て世代の方々に、また、無料の施設をもとめて、市外の施設に行くしかなかった方々に、市民誰一人、取り残すことなく、鶴岡市の児童、子育て家庭への福祉サービスとして提供する事ができる。

 これは、大変意義のある事だと思うのであります。

 修正案 論者は、公平性などと言及しつつ、市内の様々な施設に使えるクーポン券事業を提案しているのですが、これで、果たして、長年要望が寄せられていた「市内の屋内大型遊戯施設を無料にして、いつでも、何度でもつかえるようにしてほしい」という子育て世代の皆さんの市民要望をホントに解決できるのでしょうか? おのずと上限があるクーポンでは全く不十分であります。

 これまで社会実験でも3千人もの市民にもご参画いただき、議論をつくし、共創の場としての協定まで結んで、新たな児童、子育て家庭への福祉サービスの場としてソライを使っていこうとしていた、今年度の実証実験や協議、それに参画者がかけてきた時間や予算350万円をふみにじるだけの修正であります。全く筋違い甚だしいと言わせて頂きます。

大型屋内遊戯施設が好い事例だと思いますが、これからの持続可能な地域 づくりは、行政だけのサービスでは全く成り立ちません。あくまで公設公営の施設でなければならない。株式会社が運営施設は利益追求で、税の投入になじまない。

それは論外である事は、もはや、先ほど申しあげた、事実が証明しております。

 多種多様な公民連携、共創の場として新しい公共サービスに取り組んでこそ持続可能、サステナブルな、ウエルビーイングな地域づくりができるのであります。

ソライを市の児童福祉サービスとして位置付ける無料化低廉化事業は、まさにその持続可能な地域づくりのための共創の施策の第一歩であり、私は全面的に賛同するものであります。

修正案は撤回を求めます。



以上、予算原案に賛成、修正案に反対の立場で討論といたします。

 


【この討論について解説】
鶴岡市議会の争点だった【ソライの無償化事業】は、自民系創生クラブが提案し、公明党、市民フォーラムが賛同する修正案の賛成多数で削除されました。

今般の当局提案は、ソライの料金を、

【現在】

・0歳 無料

・1歳 500円

・2歳 700円

・3歳〜小学6年生 1,500円

・中学生・高校生 1,500円

・大人 1,500円

保護者/引率者については

・中学生、高校生、大人 500円

【市の提案】

0歳〜小学生まで 無料

中高生 500円

引率の大人 1人無料

とするものでした。

予算2470万円は、見込み数として 8月頃から8ヶ月分

人数でこどもが15,887人 大人は8,604人

特に回数に制限を設けない

という試算でした。

予算特別委員会で私は、修正案の理由を質しました。

ソライを市の子ども家庭支援の公共サービスとして位置付けて無償化することを許さないとして削除するものだが、許さないとする根拠は?

と。

修正案論者は、ダメとしているのではない。と言いつつも

●以前、附帯決議で、こうした子育て支援施設は、公設公営の施設であるべき。としている。

●また、ソライは民設民営である。民設民営ということは、営利を目的としている。そうした施設に税の投入はなじまないのではないか

と応えていました。

なので、私は改めて昨日の本会議の討論で、以下述べました。

天童市のげんキッズは、(株)東京ドーム が運営、寒河江市のクラッピンは、(株)ヤマコウ 山形市のコパルは、PFIのBIOで、シェルターなどの合同会社「株式会社夢の公園」で運営している。要は官民連携での運営ということを前述した上で、

「群馬県太田市では、太田市内にある、民設民営の全国最大規模の屋内遊戯施設「こども広場Bのくに」の市民の利用に対して、太田市の税の投入により、児童館を補完する児童、子育て家庭への福祉サービスと位置付けて、利用料金 900円を200円で利用できるとする事業をおこなっております。担当に伺うと、10年ほど前から年約2千万円で、3万人弱が利用する大変人気の事業と伺いました。

民設民営施設と自治体の連携での共創の場としての屋内型遊戯施設が他にも実在するんです。これは事実であります。

公益的なサービスを官民連携、ともにつくる、多様な共創による施策は今、大変重要な行政施策であります。それを室内遊戯施設は公設公営でなければならない、また、株式会社はあくまで利益追求であり税の投入は許されない。などといった言説は、時代錯誤甚だしい、勘違いであります。」

と。

また、修正案論の3会派が提案していたクーポン券事業については遠藤さんも述べているように、

「修正案論者は、公平性などと言及しつつ、市内の様々な施設に使えるクーポン券事業を提案しているのですが、これで、果たして、長年要望が寄せられていた「市内の屋内大型遊戯施設を無料にして、いつでも、何度でもつかえるようにしてほしい」という子育て世代の皆さんの市民要望をホントに解決できるのでしょうか? おのずと上限があるクーポンでは全く不十分であります。また、某大な事務作業も懸念される。」

「これまで社会実験でも3千人もの市民にもご参画いただき、議論をつくし、共創の場としての協定まで結んで、新たな児童、子育て家庭への福祉サービスの場としてソライを使っていこうとしていた、今年度の実証実験や協議、それに参画者がかけてきた時間や予算350万円をふみにじるだけの修正であります。全く筋違い甚だしい」�

と反論しました。

多種多様な公民連携、共創の場として新しい公共サービスに取り組んでこそ持続可能、サステナブルな、ウエルビーイングな地域づくりができるのだ。

例えば人口6万2千人の天童市のげんきっずには、年間約1億円の市の予算が投入されています。� 

 この3千万弱の予算は、他の施設と比較しても、700億の市財政的にも妥当である。� 

また、これまで1回一人1500円という有料のために「行きたいけど行けない」「行かせたいけど行かせられない」と感じていた子ども達や、子育て世代の方々に、また、無料の施設をもとめて、市外の施設に行くしかなかった方々に、市民誰一人、取り残すことなく、鶴岡市の児童、子育て家庭への福祉サービスとして提供する事ができる。

 これは、大変意義のある事だ。

 ソライを市の児童福祉サービスとして位置付ける無料化低廉化事業は、まさにその持続可能な地域づくりのための共創の施策の第一歩であり、私は全面的に賛同するものだ。

と結びました。

予算特別委員会には、おそらく市議会の歴史上初めて小学生の子や幼児を含め20名弱の方々より傍聴にいらして頂きました。

また、数多くの方々から応援メールをいただいておりました。

 これまでこの無償化事業のために、アンケートに声を寄せて頂いたり、真摯に議論いただいたり、ご尽力いただいた市民の皆様、ありがとうございました。

 最後の最後まで調査し、各議員にもはからきかけをおこなってきましたが、1票差ではありますが、多数決で及びませんでした。誠に残念です。

 しかし、様々な論点、矛盾点などは明らかになってきていると思います。これにめげずに、前進します。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

草島進一 3.27 17:30

 


 

3月24日、午前10時から鶴岡市議会議会運営委員会があり、3月25日(火)午前10時ぐらいからの予算特別委員会で自民系創政クラブから、無料化の予算2470万円を予備費にまわし、事実上、無料化ができない修正案が提出されることになりました。

私たち、市民の声・鶴岡 草島進一 遠藤初子はこの無料化原案に賛成。修正案には反対です。


この予算の提案までの経緯。ご参照ください。(市ホームページ)↓https://www.city.tsuruoka.lg.jp/…/kosodate0120250321.html

●3月23日、22時の段階で、

自民系 創政クラブ  

佐藤博幸 佐藤久樹 本間正芳 佐藤昌哉 五十嵐一彦 小野由夫 本間新兵衛 渋谷耕一

市民フォーラム 

工藤博、石井清則 が反対の「模様」 と書きました。(流動的なので)

今、3月24日12時時点でもそれは変わらずのようで、提出者の自民系創政クラブは、今般の修正案の提出を以て、ソライの無料化に反対を表明と言うのが事実と思います。

 市民フォーラムはこの修正案に賛成か否かは定かではありませんが、原案の予算には反対の模様です。

ぜひ、各議員の支持者の方々は、ソライ無料化に反対しようとしている議員に対し、改めて賛否動向やその理由を確認ください。

公明党鶴岡市議会議員団が、態度表明を見送っており、全体の中のキャスティングボードではないかと感じています。

秋葉 雄 議員、富樫正毅  議員、黒井浩之 議員のお知り合いや地域の方がいらしたら、ぜひはたらきかけをお願いします。
 

●明日3月25日の10時すぎからおこなわれる予算特別委員会が先ず勝負です。(10時からは本会議での請願審査の本会議と給食センター関連の一部訂正の議論)。

そして最終的には3月26日の本会議でこのソライを無料化ができるかどうかが決定されます。

どうぞ皆様、重要な市の施策としての子ども家族支援の予算の行方はどうなるか。県内各地にある屋内遊技場と同じように、鶴岡市の子ども家族支援の公共サービスとして、ソライの無料化が実現できるか。’の議論にご注目ください。

何卒よろしくお願いします。

 

【キッズドームソライを鶴岡市の子ども家庭支援としての公共サービスとして位置付け、無料にする予算が否決されるかも!?】3.23緊急ルポ

3月23日、県内の室内遊び場施設を急遽視察しました。ルポをおつたえします。
寒河江のクラッピン、山形市のコパル。天童市のげんきッズ(2回目)。なんかソライのスロープに似てる。みんな誰でも無料。どこに行っても今日も鶴岡からの親子さん来てますよー。と、ふむふむ。
 

●寒河江市のクラッピン、総工費15億円 公設民営 (株)ヤマコウで運営。年間市予算は9600万円。
 

●山形市のコパルは PFI のBIOで設計から建設15年間の運営を38億円でシェルター他10社の特別目的会社(SPC)「株式会社夢の公園」が施設の設計・建設・運営・維持管理。市予算は8500万円 3年間で50万人達成!

25カ国から親子連れが訪れたとのこと。

●天童市のげんキッズ 公設民営 東北で唯一の(上山がもうひとつですが)東京ドーム運営 年約1億弱 12年で200万人達成!

クラッピン、コパルのスタッフの皆さんは鶴岡のソライの方々と情報交換させていただきながら施設の設計や運営に活かさせていた。とおっしゃっていた。どうりでスロープがそっくりなはずと思った。皆さん、鶴岡のソライを「私達がなかなかマネできない、つくりば」などの施設があっていいですよね。と大変評価して下さっていた。

他、長井市、上山市、高畠町にも同種の新規の室内遊戯施設があり、どこも無料とのこと。

改めて1回1500円と有料の鶴岡市のキッズドームソライの課題を感じた。

鶴岡市にせっかくあるのに、有料のために、他の自治体の施設に行っている方々の思いも受け止めた。

今般の、来年度予算2470万円は8月から3月まで、ソライの事業を市の公共サービスとして改めて位置づけるものだ。

「民間の経営支援は許さない」という論調の議員もいるようだが、ソライ側から市が「経営支援のお願い」を受けたのは令和元年の事。その際は市議会がそれを認めず、ソライ側は、独自運営を努力しておこなってきた。

 今般は、「県内の他の施設のように無料にして欲しい」という多くの声を受けて、今年度実証実験をおこなって、その声を受け3回の協議会で、市が税を投入しての無償化、つまり公共サービスとしてこの事業を行っていこう。と結論づけ予算化したものだ。

 昔の話とは違うのだ。

 県内の類似施設は、まさに民間のユニークな創造性やスキルを活かしつつ、それを自治体が支える、まさに「共創の場」として実に素晴らしい公共サービスを実践していると改めて感じた。それは子育て支援に留まらず、他市からも人を引き寄せる、ある意味で経済効果も生み出しているとも感じた。

 今般の市の新年度の2470万円は8月から3月までソライを鶴岡市の公共サービスとして位置づけて鶴岡市民限定で無料にする。というものだ。
 他の施設と比較しても、700億の市財政的にも妥当ではないか。そして、これまで1回一人1500円という有料のために「行きたいけど行けない」と感じていた子ども達や、子育て世代の方々に、市民誰一人取り残すことなくサービスを提供する。

 これは大変意義のある事だ。

 と私は改めて確信した。

3/23 22:00現在、

自民系創生クラブ  

佐藤博幸 佐藤久樹 本間正芳 佐藤昌哉 五十嵐一彦 小野由夫 本間新兵衛 

市民フォーラム 

石井清則、工藤博が反対の模様

ぜひ、支持者の方々は確認ください。

公明がわからず。

他は賛成を表明

予算提出までのこれまでの経緯。ご参照ください。

https://www.city.tsuruoka.lg.jp/…/kosodate0120250321.html
 

以下、寒河江市のクラッッピン、山形市のコパル、天童市げんキッズ さあ、どの写真がどれでしょー?
全て3月23日(日)草島撮影

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日本の洋上風力発電は岸に近すぎる!2.25 院内集会


日本の洋上風力発電は岸に近すぎる!
2月25日、緊急院会集会 開催!

 

Peatix受付は以下
https://tssi-offshorewind.peatix.com

20250221週刊金曜日1面関連記事

週刊金曜日2月21日号に4P特集記事を執筆しました。

ぜひご購読ください。

 

 

 

 

 

 

 

 


【最新!】山形県遊佐洋上風力発電事業 2025.1.31  事業決定した丸紅、関西電力、丸高らの計画 
15MW×30基をH−Riskに入力すると、6300人が40.5dBに暴露。

「不眠症リスクが151人発生する!」とシミュレーション結果がでました。

NEW遊佐配置図 New遊佐レベル範囲 New遊佐不眠症コンター New遊佐参照値

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


日本科学者会議 2024.11.30 第25回総合学術研究集会のまとめより

2025.1.24 

 

山形県遊佐沖 15MW×30基 、秋田県由利本荘沖 13MW×65基が離岸距離2km〜5kmに
建設されようとしている問題について


主に
●風車騒音による健康被害
●国際的に保護されている渡り鳥への影響
●オーフス条約(日本は批准してませんが)の意図に反するの法定協議会 

という問題 が存在する。

5分でこの問題をまとめたものです。



この問題については、昨年11月30日、日本科学者会議 の総合学術研究発表集会で
風車騒音の研究者、野鳥の研究者とともに3時間のセッションをおこない、問題が
科学的に明らかな根拠を持って明らかになりました。

こちらは33分で概要をまとめた編集映像です。


全体はこちらになります。



この案件については国会質問として、参議院厚生労働委員会で2023年6月、参議院環境委員会で2024年6月4日 立憲民主党 川田龍平議員に質問いただいておりました。私は質問づくりに参画しました。

これまでの2質問で得られた成果は

参議院環境委員会2024にて


「海外で10MW以上の洋上風力発電で離岸距離10km以内に稼働している実態はない」

という環境省見解です。

動画

 

問題として、

●風車騒音の規制値について

風車先進諸国をはじめほぼ世界で41dB 38.5dBなど、風車騒音の上限規制値を定めているが、日本の規制値は
指針として「残留騒音+5dB」のみで上限がない。

この問題については、日本国内で1000人規模の疫学調査で41dBで不眠症リスクが5倍になる
と結論した疫学研究結果がある(元 国立環境研 影山隆之氏)がその論文が無視されている。

●陸上風車をはじめ、巨大化する洋上風車に対する騒音規制値を定める必要がある。


●洋上風力発電について

現行の促進区域、の離岸距離2km〜5kmは、世界に事例がない非常識であること。

●風車騒音問題では、遊佐の案件で250名の不眠症リスク。由利本荘の計画で1000名の不眠症リスクのシミュレーションが発表されている。(北海道大学 田鎖研究室)




●国際的に保護されている天然記念物 マガン、シジュウカラガン、オオヒシクイ を初め、コハクチョウなど日本海沿岸の渡り鳥の渡りルートと建設予定区域は合致しており、バードストライク、生息地の変更などが生じるおそれがある。
ラムサール条約指定湿地である。鶴岡市 上池下池、新潟市 佐潟 などに影響をあたえかねない。


●計画の策定の手続き、プロセスについて、法定協議会に参加できているのは、立地自治体の首長と漁業者のみであり、風車騒音の研究者も鳥類の研究者も席についていない。
国際的に批准されている「オーフス条約」に完全に違反している実態がある。

以上のような問題があります。


政策変革のポイントとしては、

●風車騒音の上限規制値を定めること。

●洋上風車の着床型の風車の促進区域を少なくとも10km沖以上岸から離すこと。
(浮体式にする必要がある)

●法定協議会を、環境NGO,風車騒音、鳥類の研究者も参画させるオーフス条約に批准したものにすること。

●EEZまでの洋上風力発電については、オーフス条約に批准したあらゆるステークホルダーが参画した上でのMSP(海洋空間計画)の策定が必須であること。

【関連記事】
朝日新聞 札幌支局 2024.11.1

2024 - 洋上風車 騒音リスク置き去りjpeg

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 

 

洋上風力は日本を救うのか、壊すのか。「情報屋台」 高成田 享 さん

 

●note(筆者)2024。6.2日本の巨大風力発電計画は、岸に近すぎる! これは持続可能な開発ではない。

 



神戸元気村からOPENJAPAN 開催!25.1.18


【神戸元気村からOPENJAPAN!(開けゴマ)】 1.18開催!
当日の映像アーカイブ 配信中!
 

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●神戸元気村からOPENJAPAN トーク

新!4K(過去映像インサート)


●元気村ライブ2025@御影公会堂(音楽ライブ)4k

1月18日(土)。阪神淡路大震災から30年の1月17日を契機とし、当時、震災当初から7年間活動し当時、累計1万人を超える最大規模の災害ボランティア集団であった「神戸元気村」。

その支援活動をはじめた拠点である「御影公会堂」にて「神戸元気村からOPENJAPAN!(開けごま)」を開催します。 

*神戸元気村の歩み  http://www.peace2001.org/genkimura/

日時 1月18日(土)  

午後1時半〜16時 昼の部(無料)トーク   

午後6時〜8時半 夜の部(3000円 伝統のハヤシライス+α+1ドリンク)要予約

●昼の部 御影公会堂 301集会室 13時半 トークスタート。午後4時まで。(無料)

 

特別ゲスト がんばろう神戸 堀内正美

四万十塾 木村とーる

OPENJAPAN 日本カーシェアリング協会 代表 吉澤武彦

木名瀬がってん 

月とカヌー 鈴木匠 

アニマルレスキューシステム基金 山崎ひろ 

他、元気村スタッフ、ボランティアのみなさん。

 進行 山口晴康 スターン・草島進一 

当時から、能登半島地震支援までの数々の災害支援や市民社会の活動の現場、現状の課題や未来を語ります。(現地+各地ZOOMでつなぐ ハイブリッド開催)

●夜の部 「元気村ライブ」 御影公会堂食堂 午後5時半スタート 会費制 3千円(要予約090-4388-3872 stern8@mac.com)

伝統のハヤシライス+α+1ドリンク 音楽のセッション。

出演 桑名晴子 https://www.facebook.com/haleawa/?locale=ja_JP

   天野SHO http://www.sho-amano.com/index.html

   岡野弘幹 https://hirokiokano.com/

   魚谷のぶまさ https://www.facebook.com/nobumasa.uotani/

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昭和8年建造の御影公会堂 1995年当時、神戸元気村は、バウさんと木村とーるの炊き出し「元気鍋」からはじまった。1月19日、御影公会堂の玄関での炊きだしがはじまり。1月23日に草島が合流。26日にはモンベルのムーンライトⅤで3張りのテントを建てて石屋川公園に寝泊まりして「神戸元気村」がはじまった。
18日は、30年ぶりに集まった、木村とーるさん、ハルさん、当時の事務局、杉森さん、がってん、、そしてがんばろう神戸で活動していた堀内正美さん。そして、当時エコリーグなどの大学生調査隊他、元気村で活動していたみんな、そしてOPENJAPANの代表、吉澤さんが熱いトークを重ねる最高のトークでした。
みんな集ってくれてありがとう!

夜の部は桑名晴子さん、天野SHOさん、岡野弘幹さん、魚谷のぶまささん、の最高のライブ!
御影公会堂の創設当初から80年継がれている伝統のハヤシライスの味を守るまきちゃんのトークにはじまり
最高!の舞台となりました。30名。よくぞ集まって下さいました。デザートは鶴岡の笹巻きも。

ぜひ皆さん、映像をご覧下さーい。 

スターン草島

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30年前も今回も、機材その他、いつも淡々とサポートして下さる信頼の盟友、ハルさん(山口晴彦さん)が、素晴らしいルポを書いてくれました。感謝❗️

「神戸元気村」からOPEN JAPAN(開けゴマ)トーク編

 

阪神淡路大震災30年と1日。1月18日にボランティア団体「神戸元気村」のはじまった御影公会堂に向かった。

阪急御影で降りて、この時期にしたらあったかい日差しの中をあみだくじのように歩いていたら目の前に天満宮が現れた。

ちょうど姪っ子が受験してる頃だと思い手を合わせ、境内に置かれた震災モニュメントが目に留まる。

石屋川に出て、あの時あったテント村を思い出しながら、ぶらぶら御影公会堂まで。

この建物は1933年(昭和8年)に出来たアールデコ様式が美しい歴史的建築物で、第二次大戦時の神戸大空襲でも残り、ジブリ映画「火垂るの墓」にも登場する。そして終戦から50年経った1995年1月17日のあの大震災にもビクともせず、ここが避難所となり炊き出しがはじまった。

それが『神戸元気村』のはじまりだ。

今日の元気村30年の集いを呼びかけてくれた、元「元気村」副代表のスターン(草島進一)と久しぶりの再会を交わして、「お昼を食堂で食べましょう」とのお誘いを。「でも、やっぱりあの頃食べた「もっこすラーメン」に行きたい」と言うと、「それは是非!自分は朝食べできたので、ぜひそうして下さい」と。

店の貼り紙には「創業今年で48年」とあった神戸ラーメン「もっこす」は30年前と変わらず今も健在で、元気村代表のバウさんに時々奢ってもらって食べた思い出の場所だ。

懐かしい〜この味〜!

何年か前にも久しぶりに食べたけれど、でもやっぱり年のせいか、、今回は特に味が濃ゆくて、、強烈だった〜

 

会場に戻るとスターンが1人機材を並べてあたふたセッティングしていた。聞くとこの機材飛行機に全部載っけて山形から来たんだと!

前回23年目の集まりの時はうちの機材を提供した。でも今回は何も聞いてなかったから、前もって相談されたら用意したのに〜。おまけに、今日の進行に自分も名前が入ってたし

 

「ま、司会進行はスターンがやらないと。今日のゲストスピーカーの面々との関係やその内容がオレでは把握出来ないからね〜」と断った。

なので、イス並べたり、撤収手伝ったりは多少やらせてもらったけれど。

なんとかトークの時間に間に合って、人も集まってきたけれど、途中からも参加者が増えてきた。

最初は映像で30年前の「神戸元気村」を振り返った。

今は亡きバウさんの声が、あの時の神戸に連れ戻す。

 

それから、集まった「神戸元気村」元住民たちの声を聞く。

皆ほとんどは何らかの形で「神戸元気村」に参加した人たちばかりで、その人たちからの当時の話、そして今に至る話を聞けた。すごく良かった。

当時は大学生だった若者が、あの時「神戸元気村」に駆けつけて何も分からない中で自分たちでチームを立ち上げ、ケンカしながらも一生懸命文字通り「いのち」を掛けて活動した。あの時の神戸と「元気村」で体験したことは、一生に渡って影響し、現在の仕事や活動に大きく繋がっている。また、そんな仲間とも30年に渡って繋がって、今回も関西在住者だけでなく関東に住んでる何人かも神戸に駆けつけた。何かしら皆んな、あの時とつながる職業についたり、スターンと同じ市議になったりもいて、そんな30年つながる歴史が垣間見れて良かった。

その今を「あの時の神戸と元気村の経験が自分の人生の原点です」と熱く語る、当時は高校三年生で家がすぐ近くだった被災者であり「元気村」でも活動したのぞみちゃんの言葉にも感動した。

同じく被災して家を無くし、それでも元気村にて様々な活動を長年に渡って続けてくれた、現在99歳になる大櫛おばあちゃん。復興住宅に住み90歳まで自治会長として同じ被災住民の世話をして、今は請われてその団地の管理人として活躍されていると言う!その体験した言葉の数々に涙が出るほど感動した。

「あの時「神戸元気村」でもらった「元気」に、今も「元気」をもらっています。ありがとうございました」と。

そして、毎年三宮東遊園地で朝と夕方の5時46分にキャンドルを灯して追悼する1.17 KOBEの集い。それを準備する堀内正美さんが駆けつけて、30年にわたる想いを熱く語ってくれた。

俳優であり、ラジオ関西のパーソナリティとして震災直後から「がんばろう!神戸」と、電波に乗せて語り続けた堀内さんは、数日後にボランティア団体「がんばろう‼︎神戸」も立ち上げた。その時に「神戸元気村」代表の山田バウさんと話し合って、灘区、東灘区あたりを「元気村」が、そこから西の中央区、兵庫区、長田区、北区、須磨区、、を「がんばろう‼︎神戸」が担当して、互いに情報を交換しながら活動しよう!と。

その頃の苦労話はもちろん、それ以降起きた能登までの30年の各地の震災現場での、神戸以降未だに改善されない様々な問題も、具体的に熱く語ってくれた。

1.17集いの準備から、夜には東京で語り、そしてこの日また神戸に戻って。74歳になられる堀内さん、「この3日間一睡もしていない」とも。

そのような想いを込めて「30年」を本にして出されたと言われたから、是非購読したいと思った!

「喪失、悲嘆、希望」堀内正美

https://www.amazon.co.jp/%E5%96%AA%E5%A4%B1…/dp/491139000X

その後に話したのは、トールだったか?

あの元気村名物の「元気鍋」の炊き出しを一番多い時には一日7000食も作ったトールが、その元気さながらパワフルに登場して、元気を振り撒いてくれた。普段は「四万十塾」でカヌーガイドをやりながら、何か起きたら中越、東日本、熊本、能登、、地震だけではなくて、台風災害などにも駆けつける。そう言えば司会のスターンが「水害…」って言葉を使うと「水害って言うな。水に害はない!」とカヌーガイドとして川や水に感謝するトールならではの言葉を聞けた。「あ、暴雨害」(だったっけ?)スターン言い直してたな。

横浜から駆けつけたアノさんは、カワサキの愛車を飛ばして30年前やってきて、バウさんに出会って、それからも中越や東日本、能登にも、寒い時でもカワサキで駆けつけ続けている。アノさん、たしか同い年!スゲーなぁ!

また、現在「アニマルレスキューシステム基金」を主宰する山﨑ひろさんは「元気村」時代に試行錯誤ではじめた被災したペット、動物保護の活動。一度はアメリカだったか?海外に出向いて学び、再び東日本や熊本、能登にも行って各地に拠点を立ち上げて、たくさんの獣医や関係者たちと活動を続けている。今では一般にも知られるところとなった「さくらネコ」と呼ばれる不妊治療を施した証しとしてネコの耳をサクラの花びらのように刻んで印とする、そのはじまりを作ったのも彼らだったと聞いて驚いた!自分の地元でも何人か野良猫の不妊治療も含めて活動する知り合いもいるから、そこに「神戸元気村」が繋がったことにも。

この日は、ZOOMを通してのトーク参加も何人もあって、杉森くんや匠くん、がってん達の良く知る顔や懐かしい顔とともに、あの頃の今の話を聞けて良かった。けれど、それでも能登や災害現地で活動するヒューマンシールドの吉村くんやまっちゃんなどは、現地の今が手を離せないのか?画面には現れてこなかった。

それも「神戸元気村」だ!と感謝

 

「日本カーシェアリング協会」代表の吉澤くんは、震災当時は高校一年生で神戸には来れなかったけれど、後に誰か有名な人が自分の尊敬する人の名前を上げた中に「坂本龍馬と山田バウ」と。そんな風にバウさんの事を知ったそうだ。それから実物のバウさんと会って付き合う中で「震災の時に家や家財だけではなく車を無くす人もたくさんいる。たとえ命が助かっても、病院に行くとか、買い物、また壊れた家の片付けや引っ越しにも、車が無いとほんま大変や。だから、そんな時のために車をシェアする活動をやってみいひんか?」と言われたそうだ。それからこの活動を続け、現在まで延べにして(確か⁉︎)7000台の車を被災した人に提供してきたそうだ!

そんな話にまた、心が熱くなってしまった。

他にもたくさん、30年前と現在が繋がり、そして未来に続く話が色々聞けて、素晴らしい一日となった

 

最後の方で、夕方の「元気村ライブ」で歌ってくれる桑名晴子さんと一緒に来た和歌山のキタさん?が、「あの時元気村に立ってたティピーは、オレがキヨシやバグースのアキに声かけたんや〜」と聞いて、またビックリ!

それは自分が「神戸元気村」に決めたのは、その「ティピーが立ってた」ことが決定的な理由だったから。

自分が「神戸元気村」に行ったのは34歳誕生日の翌日(だから覚えてるいる)2月7日だった。それまでは被災した知人宅の屋根をブルーシートで養生したり、後日その家族の引っ越しを手伝った後に、どこかでボランティアをやろうと神戸の街を彷徨った。その時たまたま見かけたその場所にティピーを見つけて「あ!ここだ!」と。

それは、’92年からアメリカに生活の場を移して、主にアメリカ先住民各部族の国を訪ねて、時にティピーで寝泊まりしながら彼らの生き方や儀式を学ぶ。そんな旅を続けていた。また、そのきっかけとなったのが、「’88いのちの祭り」で、映画「ホピの預言」とその最後のメッセンジャーとして来日したホピの長老トーマス・バニャッカに出会ったこと。彼が言う、「来るべき近い未来に起こる大規模な地震や洪水、山火事、、また戦争や核の脅威、、それら予言された「大浄化の日」に備えるためには、自然界とのバランスを取り戻し、大地に根差した生き方に戻ること」。

そのような彼らからの警告と、自分が生まれた故郷の兵庫を中心に起きた、当時は経験した事のないような大きな地震とその被害。まるで「ホピ」の人たちの言う「大浄化のはじまり」だ。そう当時の自分には映ったからだ。

震災で破壊された街に立つ、ティピーという美しい、大地の家。そのシンボルが。

そんなティピーのある場所だったからか、「神戸元気村」には全国から草の根の自然に根差した生活を実践する人たちが集まってきた。既に信州松本から天然酵母手作りパンの「風のパン屋」けんちゃんがティピーで寝泊まりしていたし、いくつものティピーを持って日本最初のティピメーカー安曇天幕社のキヨシさん家族や大鹿村からバーボたちもやって来た。また「’90年いのちの祭り大山」をやった笠岡の俊ちゃんや弟の慎一郎ともここで出会った。

いつもは石屋川公園の2号線に面した場所の畳7畳が「元気村ライブ」のステージだったが、時にティピーを何張りも張って大きなコンサートもやっていたし、公園に張られたティピーではいつも火が焚かれ、その周りには全国から来た菩薩さんのような人たちの、夜の憩いの場所ともなっていた。

さて、自分は4月頃まで元気村のティピーやテントに寝泊まりしたり、また赤穂の実家や大阪のカオリコの実家や時に半壊となった芦屋のアパートから通ったりもしていたけれど、カオリコのお腹にいた子どもの出産日が迫ってきた5月の連休前に元気村を離れ、友人を頼って愛知の西尾に移り住んだ。

それ以降、特に2000年前後には「神戸元気村」から発展した数々の平和活動、後にOPEN JAPAN 開けニッポン!の掛け声で、バウさんが呼びかけ行動する「地雷撤去」や「種」のこと、「原爆の残り火」「劣化ウラン」のことなどにも関わった。また自分たちが関わるピースウォークやWPPD“せかいへいわといのりの日”などにバウさんが賛同、支援してくれたりと、2000年代前半のバウさんが“元気”な頃まで「元気村」との交流は続いていった。

さて、あらためて「神戸元気村」は、30年前の神戸の震災の活動だけでは無かったね。と数々の思い出と共に振り返った。

スターンも言ってたけれど、元々日本の草分けのカヌーイストだったバウさん。そのアウトドアズマンとして、自然の中に身を置いて生きてきたバウさんだから、地球の、環境の、迫り来る大問題に人一倍ビビーって直感が働くんだろう!

温暖化の原因とされるオゾン層破壊のその原因。フロンガスを規制する必然性を、その持ち前の行動力で全国の自治体を回って働きかけた。その途中に起きた神戸の震災。だからこそあんな迅速な行動で動けたんだろう!また、そのアウトドアで身に付けた経験は、災害時において何より役立つスキルだと。だから即座に大災害とアウトドアを直結させて、モンベルなどにも働きかけ、災害地へのテントなどを提供してもらった。それがモンベルの今も続けられる「アウトドア義援隊」のはじまりともなった、と。

もちろん災害だけではなく、核による悲惨さや戦争が世界中で一番酷い“環境破壊”だと分かっていた。だから、そんな事にも即行動で動いていった。

これもスターンが言っていた、一緒にテレビのニュースを見ていて何か気になることがあると「次はこれや!すぐ動こう!」と。それがバウさんだったと!

いろいろな話はあの頃にも聞いてたけれど、今回いろんなピースがあらためて繋がった。

バウさんの口癖だったと言う「ゼロからイチを起こす!」

そんな、30年と1日目でもありました!

(夕方の「元気村ライブ」に続く)

 

「神戸元気村」ライブ

トークの後、会場を地下の食堂に移しての「神戸元気村」ライブ。

その開始までの時間が少しあったから、まだ明るくて暖かい今日の石屋川の空気を吸いがてら、トールとのぞみちゃんと再び「もっこすラーメン」で、、早めの再会の祝杯を〜

 

もちろんラーメンじゃなくて豚皿とトッピングの味付け玉子をアテに、30年積もる話をあれこれと。

何より、あの時18歳、高3だったのぞみちゃんのさっきのトークの続きをいろいろ聞いてみた。

「さっきも少し聞いたけど、沖縄の舞踊家になったのは何がキッカケ?」

「ある時、その石垣島の舞踊を見た時に、すごく感動して、それをバウさんに伝えたくて、当時はこの「もっこす」の隣の建物にあった「元気村」に行ったの。するとバウさんは、「のぞみちゃん、踊れー!」って。全く予想もしなかった返事。てっきり「良かったね〜」くらいの返事が来ると思ったのに、「踊れー!」って!?それでよくよく考えてみた。そうか、私は実は踊りたいって思っているのか、と。そんな考えに至った。それから踊りを習いに石垣にしばらく通って、覚悟が決まった。それで移り住んだの!」

そんな話を聞きながら、人生は不思議で、、素晴らしい!って、改めて思った。

そんなこんなでビール瓶が4?5本並んだ頃に「あ!もうライブが始まる時間だ〜!」と、慌てて公会堂に戻る。

ここでもスターン先生、バタバタしながら音響に詳しい何人かがステージのセッティングを手伝っていた。

ライブに駆けつけた岡野(弘幹)くんも現れて、さてさて今宵はどんな流れになるんだろう〜

あの頃の石屋川公園の畳7畳「元気村ライブ」もそうだった。あくまで自発的に、自然発生的な、その日ミュージシャンが駆けつけて、そしてライブが始まるのだ。

そんな中には、ジャパン・サンスプラッシュに来日中のジャマイカのミュージシャン、フレディ・マクレガーなんかも居たっけな!

だからこの日出演の桑名晴子さんや岡野くんも慣れたもので、いつものこんな流れを楽しんでいるフシさえある〜?

 

天野SHOさんなんて、まだ現れないし〜

 

それでも会場的には、終わる時間がキッチリ決まっているから、多少のインディアン・タイムはあるにせよ、スターン先生司会で30年目の「神戸元気村ライブ」はじまり〜はじまり〜!

そのスタートに相応しい、この御影公会堂の食堂の創業者のお孫さんにあたる、現オーナーの女性からのご挨拶から。

「この御影公会堂は昭和8年に出来て以来、3度の災害に耐えて生き残ってきたと祖父から聞かされてきました。最初は神戸大水害。次は神戸大空襲。そしてあの大震災と。その時も建物は大丈夫でしたが、周辺のあまりの被害の大変さに、当時この店をやっていた父は、もうとても営業は再開出来ない。と、落ち込んでいました。でも、ここが避難所となって最初の神戸元気村が始まった時に、バウさんたち元気村の皆さんが、「出来ることは何でもやるから、絶対に店を無くさんといて欲しい!」と。その言葉に元気付けられて、店を続ける決心が出来たのです。」と。

そんな公会堂の食堂で、創業以来90年続く伝統レシピ、丸二週間!煮込んで作られる名物のハヤシライスをいただいた後、この話を聞けたのも良かった。

さぁ、その後ライブのオープニングは、30年前の映像にも出てたスターン自らのブルースハープとウッドベースの魚谷さん奏でる“上を向いて歩こう”だ。

続いて、岡野くんが「では一曲」と、インディアン・フルートをセレモニアルに演奏し、さすが!場の空気が変わった。

震災の前後、約15年余り訪れていたインディアンの世界。その世界の見方を通して、いろいろな事を教えてくれる、、

30年前と今とが、交差する。

岡野くんの奏でるインディアンのフルートの音色が祈りとなって、神戸の街に染み渡るなぁ…

「次、私が演るわ」と、晴子さんが準備をはじめる。

そのタイミングでSHOさん、登場だ〜♪

「オレも一緒にやるわ!」と、ベースを取り出して、晴子さんと2人準備してる様も、カンロクだ〜!

この人生の先輩たちは、30年前ももちろん、その以前からメジャーの世界はもとより、日本中で、街角で、オンザロードで、歌い演奏してきた。その筋金のスジ者だ〜

 

 

だから、一瞬で空気を変える。その達人の技者だ!この日もサーッと、次元を変えて聴かせてくれたね!

「あの元気村に立ってたティピー。私らが全国回って集めたお金で用意したの!」と、またパズルがつながる言葉が晴子姐から発せられる!

そんな晴子さんのギターケースには、2004年夏至の富士山で開催したWPPD2004のステッカーがボロボロになってまだ貼られていた!自慢じゃないけど、オレがデザインしたやつだぜー!この時も、晴子さん全国回って歌ってWPPD“せかいへいわといのりの日”開催の、その基金を集めてくれたんだー!

 

そんな晴子さんの歌の後は、地元神戸のSHOさんだ!

SHOさんのベースの弾き語りを聴きながら、、あの時30年前に元気村で会った三田のやっさんと言う男のことを思い出した。

やっさんは、柔道が何かやっていたガタイのいい、見た目はけっこういかつい男。けれど、その心根は優しい大男で、元気村で出会って親しくなって、それでやつの住む三田の家にでっかいアメ車のトラック乗って時々連れてってもらって世話になった。

三田のどこかのモールではCREEKって名前のバーをやっていて、その店でもよく飲ませてくれたな。

やっさんは元気村に属してるって感じではなく、他の避難所を手伝う傍ら時々元気村に来ていた感じ。オレもどちらかと言うと元気村に居ながらフリーで動いていたから、それもあって時々一緒に行動していた。

やっさんも音楽が好きで、地元三田だったか自分の店だったか、上田正樹のコンサートもやったらしいが、天野SHOさんの大ファンで、SHOさんにもライブしてもらったんやって、よく聞かされた。

自分が元気村にいた2月から3月くらいには、神戸も少し落ち着いてきたような。だから「元気村ライブ」のような歌や音楽が被災した人の心を慰める。そんな少しの余裕も生まれていた頃だったと記憶する。

ある時、自分も少し知るシンガーの新井英一さんに電話をして「神戸に来て歌ってくれませんか?」とお願いした。

新井さんは「わかった。おれが歌う場所を用意してくれ」と、快く了解してくれた。

この時は、神戸元気村ライブの7畳ステージではなく、どこか体育館のような、たくさん人が避難する。そんな場所がいいだろう。そう思って、やっさんに相談して、幾つか場所を探してもらった。

ちょうどその頃、新井さんの歌を気に入ったジャーナリストの筑紫哲也さんが自身の「ニュース23」のエンディングに新井さんの歌を使い始めた。それで新井さんの神戸でのライブをニュース23が中継する。そんな話に発展した。

その話を聞いた時は、マスメディアが入るよりも、純粋に新井さん本人だけが来てくれて、その魂の歌を神戸の人に届けて欲しい。正直そう思ったけれど、その頃はマスコミの関心や報道も少しづつ薄れはじめた時でもあり、まだ復興どころか避難所には人が大勢暮らす、そんな状況の被災地の、そこに暮らす人たちからは「神戸を忘れないで!」と、そんな声も出始めていた。

なので新井さんと一緒にやって来た、当時は番組ディレクターだった金平茂紀さんに、ぜひ「ニュース23」で、この今の神戸の現状をありのまま伝えてください、と何度もお願いした。

このことは神戸元気村の活動では無かったけれど、今思うと「何かできることを自分で見つけて即行動する」という、バウさんの流儀としては、これもれっきとした「神戸元気村ライブ」だったのかもね!

あの時も含めて、やっさんにはいろいろ世話になったな。

どこか繋がる空の下で、今でもやっさん、元気に生きてるかー!

SHOさんのライブを聴きながら、SHOさんの大ファンだったやっさんの事、トールと思い出いろいろ語ったりもしたよ。

SHOさんの、このベース弾き語りのスタイルも神戸の震災、そして「元気村ライブ」から始まったってね。

SHOさん、今でも月に一度(?週にだったかな?)ボランティアライブを続けているそうで、だから元気村OPEN JAPAN の吉村くんやトールが通う能登にもまた義援金を送るって言ってくれてたね。ありがとうございます

続いて、再び岡野くんが登場して2曲、インディアンフルートでまた、祈りの音色を響かせてくれた!

岡野くんもカンロクだなぁ!

最後に、SHOさん、岡野くん、魚谷さん、そしてスターンも登場しての、SHOさんボーカルでSweet Home KOBE〜♪会場一緒にノリノリ大合唱で大団円のエンディング!

最後はそのまま集合写真で、30年と1日の「神戸元気村ライブ」無事終了でした〜!

魚谷さん、岡野くん、晴子さん、SHOさん、Sweet Home KOBEますますパワフル元気村30年目のライブ、ありがとうーー!

トークもライブも、撤収時間ギリギリの、熱い集まりだったけど、ほんと、これを呼びかけ準備してくれたスターン、、感謝感謝の大感謝!

 

いまは亡き、バウさんや、中山さん、、きっとこの場にいて一緒に楽しんでくれてたことでしょう

 

フォーエバー 神戸元気村 

Spirit Never Die !!

 


2025.1.17 草島取材映像
5時46分を東遊園。午後、新長田のソウルフラワーユニオン モノノケサミット復活ライブへ



 


1995年当時の映像

神戸元気村初期の活動

神戸元気村ライブ!1995  オムニバス 桑名さん、SHOさん、加川良さん、魚谷のぶまささん、
フレディマクレガー!?の30年前



バウさんの映像


 



2025年新春!謹賀新年


謹賀新年 2025.1.3

わかちあい、ともにつくる。持続可能な鶴岡市へ

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2025年が明けました。昨年は元旦に能登半島地震、一昨年は大晦日の西目地区の土砂災害、となかなか落ち着かないお正月でしたが、今年は、おだやかな正月ですね。

 

なによりです。大晦日は松例祭にいき、3時の歳旦祭。


1月2日は、下池で野鳥観察をおこない、オオワシ、オオヒシクイに遭遇。

1月3日毎金観察会初日 オオヒシクイ63羽確認。

ーーーーーーーーーー

1月2日に、パル前にて、新春街頭演説をおこないました。

新年のご挨拶として、改めて、わかちあい、ともにつくる。持続可能な社会へ。を宣言。

12月議会での「トキと共生する、脱ネオニコ、有機農業の推進」からはじまり、矢引風車の問題、遊佐酒田の洋上風力発電の問題、災害支援の課題 などを

おつたえさせて頂きました。

 市民の皆さん、ボクらは過去を生きることはできません。でも過去や「こういうもんだ」に縛られたりしていませんか? 

ああ、どうせこうなんだとか、自信ないとか、噂話とか、悪口とか、全てはそれらは貴方が勝手に思いついた ストーリーです。

実際に起きたことしか起きていません。事実は事実です。ただそれだけです。

往々にして、事実ではない、ストーリーでがんじがらめになってませんか? そんな時間はもったいない! 手放してください。

新しい今から未来。そこには可能性しかありません。

可能性だらけの未来に自由に絵を描いてください。創作と行動です。そこに愛をもってやっていきましょう。

 

特に今、鶴岡市では新しい図書館の構想の意見を募集しています。あなたの居場所にふさわしい市民図書館をみんなの力でつくりませんか?

それと駅前のフーデバーには、シェアキッチンを12月議会で提案しています。飲食店許可をお持ちで出店の壁に躊躇している方、他、観光客が訪れる駅前のお店で出店してみたい方、1日単位で利用されて出店してみませんか?

ぜひみなさんの力を発揮してください。

 

持続可能な鶴岡へ。 

2015.1.3  草島進一

 

 

 

 



ラムサール条約湿地 大山上池下池 観察記録



ラムサール条約湿地 大山・上池(下池)の観察記録
2023.1~

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2023.12.29 大山 下池畔 草島進一撮影 オオワシ
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2023.12.29 大山 上池 オオヒシクイの飛翔 草島進一撮影 

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大山上池 2023.10.6 6:20AM

 

(さらに…)

【最新情報】12月議会「脱ネオニコ農業への転換を!」「駅前フーデバーにシェアキッチンを!」 他


わかちあい ともにつくる。
自然と共生する 持続可能な鶴岡市へ

草島進一 最新情報 更新2024.12.26


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大山、上池下池のシジュウカラガン、コハクチョウ、マガン、オオヒシクイ、オオワシ 2023-2024


12月議会 一般質問

どうぞご覧いただき、感想、ご意見など伺えれば幸いです。 
s.kusajima★gmail.com    →★を@にしてください。(AIいたずら対策です)
090-4388-3872. どうぞお気軽にお電話もどうぞ。



草 島 進 一 議員質問

 

○2番 草島進一議員 一般質問を行います。

初めに、ネオニコチノイド農薬の害について

お伺いをいたします。

ネオニコチノイド農薬とは、1990年代初め、

有機リン系農薬の後に開発された7種類の農薬

であります。ネオニコチノイド農薬は、安全神

話のように、弱毒性で、虫は殺すが人には安全、

環境保全型農薬、散布回数を減らせる、少量で

効果が長時間持続、有機リン系より人に悪影響

が少ないと農薬メーカーから流布されてきまし

た。

しかし、現実は、残効性が高い浸透性殺虫剤

で、根から吸い取った薬剤が茎や葉、実まで浸

透し、洗っても落ちない。また、神経系に作用

することが知られ、ミツバチなどの花粉媒介者

への影響、水生昆虫への影響、人体への影響に

ついての論文が発表されています。

我が市でも、稲作では、黒斑点防止の夏のカ

メムシ防除のためジノテフランがラジコンヘリ

やドローンで大量に空中散布され、また育苗箱

用の殺虫剤としてイミダクロプリドやフィプロ

ニル、また野菜や花卉やブドウ果樹栽培でも、

我が国の基準に基づいてネオニコ農薬が大量に

使用されているというのが現状であります。

EU欧州委員会では、我が市でカメムシ防除

の空中散布などで大量に使用しているジノテフ

ランはそもそも登録を認めておらず、2018年に

3種、クロチアニジン・イミダクロプリド・チ

アメトキサムの屋外での全面使用禁止を可決。

チアクロプリドは承認取下げ、アセタミプリド

は規制強化になり、日本で使用されている7種

のうち6種は使用不能となっております。

それに対して、日本は7種のネオニコチド農

薬を登録認可のままで、さらに2015年以降、基

準を緩和しています。例えばクロチアニジンに

ついては、ホウレンソウで3ppmから40pp

mなどに変えています。アセタミプリドについ

ては、イチゴでEU基準0.5に対して日本では

3ppm、ブドウでは0.5に対して5ppmと

なっております。

負の影響が明らかなものは禁止。予防原則に

立ってネオニコ農薬を使用禁止にしている欧州

委員会に比べて日本の規制は緩過ぎて、国民に

不安が広がっております。このことは国会で何

度も指摘されています。

そこで、今何が起きているのか。まず、東大

の山室真澄先生が2019年11月に「サイエンス」

に発表した論文によれば、島根県宍道湖でネオ

ニコ系農薬を使い始めた1993年を境に、ワカサ

ギやウナギの漁獲が激減してしまった。要は、

ネオニコ殺虫剤によって、ユスリカをはじめ、

動物性プランクトン・エビなど餌となる節足動

物が激減したためにワカサギやウナギが激減し

たと結論されております。

また、石川県立大学、上田哲行教授の報告に

よれば、育苗箱のネオニコ系の殺虫剤の影響に

よってアキアカネ、これトンボですけれども、

2000年頃から急激に減少が始まり、2009年時点

では半数以上の県で1990年の1,000分の1以下

に減少していると報告されています。

ミツバチについては、2013年から国内でも大

量失踪の原因として論文が発表され、今も年間

50件被害は続いております。日本中で虫も魚も

鳥もいなくなっている。レイチェル・カーソン

の「沈黙の春」の再来との指摘もあります。

まず、こうした昆虫・魚類・鳥など生物への

悪影響について、市はどのようにこの問題を把

握されているかお伺いします。

次に、人への影響についても、2011年、木村- 2 -

―黒田教授の発表、神経系に作用するネオニコ

農薬は哺乳類の脳にも作用する。また、広汎性

発達障害、自閉症への影響について、農地単位

面積当たりの農薬使用量が突出して多いのが日

本と韓国であり、他の国と比較すると広汎性発

達障害や自閉症の有病率との相関関係が見られ

たという論文は、EFSA、欧州食品安全機関

に評価され、欧州委員会の規制につながってお

ります。

ドイツの研究では、ネオニコ農薬が明らかに

人の神経系に悪影響を及ぼすという論文があり

ます。また、全国のほとんどの乳幼児の尿、ま

た新生児の尿からもネオニコ農薬が検出されて

いるという報告もあります。

こうした発達障害児の増加とネオニコ農薬と

の影響について、当局の認識をお伺いします。

 

○農林水産部長 

ネオニコチノイド系

農薬の害についてお答え申し上げます。

初めに、昆虫・魚類など生物への悪影響につ

いてでございますが、この農薬につきましては、

1990年代に発売が始まり、カメムシやアブラム

シ等の効果が高く、広く害虫防除に利用されて

おりますが、EUにおいて主にミツバチへの影

響を危険視して規制が強化されていると承知を

しております。

ネオニコチノイド系農薬の農林水産省の見解

は、EUとはこの農薬の使用方法が異なること

や、使用禁止にするための科学的根拠が必ずし

も明確でないこと等から、現状、適正な範囲で

の使用を認めております。

市といたしましては、除草や病害虫防除は農

作業の労力軽減や収量・品質の確保の上で必要

なものであり、農薬取締法に基づき登録された

農薬については、科学的根拠に基づいて環境や

人体への安全性が確認されたもので、希釈倍率

や使用する回数を守り、飛散に注意するなど、

適正な使用であれば安全性に問題はないと認識

をしております。

次に、発達障害児の増加とネオニコチノイド

系農薬との影響についてでありますけれども、

この農薬の使用による人の健康への影響に対し、

議員御紹介のような不安の声があること、また

発達障害をはじめ、人体への影響について様々

な研究があることについても留意する必要があ

るものと考えております。以上でございます。

 

 草島進一議員

ありがとうございます。

このネオニコチノイド農薬、今の答弁しよう

がないと思いますけれども、このネオニコチノ

イド農薬の関係は、ちょうどあした、国際的に

活躍されている平 久美子医師の「ネオニコチ

ノイド 静かな化学物質汚染」という岩波ブッ

クレットが明日発刊されます。ぜひ最新情報を

踏まえて認識を新たにしていただきたい。これ

はお願いします。

次に、脱ネオニコ農業とトキと共生の里地づ

くりについてお伺いします。

私は、この11月にトキの繁殖・再生のために

ネオニコ農薬を全廃したとTBS「報道特集」

で報道されていた新潟県佐市を訪れ、佐渡市の

農政担当者、また佐渡JAの方に取組をお伺い

し、また田んぼで餌をついばみ、羽ばたく野生

のトキを感動しながら観察をしてまいりました。

また、この間、トキと共生する地域づくりに取

り組む宮城県登米市、秋田県にかほ市のシンポ

ジウムに参加してまいりました。

現在、佐渡でトキは放鳥されて16年。2003年

に絶滅した後、2008年、10羽の放鳥から、

2012年、初めて野生下で繁殖し、現在532羽、

佐渡で生息しております。今まで佐渡市以外、

本土でも34羽確認されていて、実はその中には

鶴岡市も入っております。2016年11月に佐渡か

ら飛来したトキが立ち寄ったという記録が報告

されておりました。

佐渡市では、トキの餌となるドジョウ・昆虫

・ミミズなどの生き物を育む農法を全域で展開。

生き物調査を年2回実施。農薬・化学肥料の削- 3 -

減、畦畔に除草剤を散布しない、こうした農法

を進めておりました。稲作の面積は5,300ヘク

タール、そのうち慣行栽培が12%、特別栽培

87%。特別栽培のうち、畦畔に除草剤を使わな

い、朱鷺と暮らす郷認証米が20%、そして有機

栽培は1%、60ヘクタールとなっておりました。

そして、この全体の農政の大きな特徴が、全

ての水稲でネオニコチノイド系7種の農薬を不

使用、農薬を使っていないということでありま

す。このネオニコ農薬不使用のきっかけは、環

境に優しいとうたわれている佐渡の米がネオニ

コを使っていていいのという農家の声だったと

のこと。3割の取引がある生協でもネオニコの

問題に反応していたということから、JAとし

て踏み切ったということでありました。

佐渡市では、JAとして2011年にネオニコ農

薬の除外を決定し、方針策定。2012年にラジコ

ンヘリの広域一斉防除薬剤からネオニコ剤から

代替農薬へ転換。2014年にJA佐渡としてネオ

ニコ成分の農薬の取扱い中止。2019年にはネオ

ニコ不使用をJA佐渡米の要件としています。

そして、2021年にはおけさ柿の防除からもネオ

ニコを外しています。ほかにも、ふゆみずたん

ぼ、魚道の設置、江ゴウの設置、ビオトープの

設置、有機栽培という取組が市、JA一体とな

って行われておりました。

佐渡市の特徴は、100%水稲作付で農薬を使

う99%の稲作でネオニコチノイド農薬からキラ

ップ・エクシードの2種に切り替えることで脱

ネオニコを実現していたということです。これ

を行うことで佐渡市ではトンボが実感として増

え、野性のトキのひなの誕生・繁殖につながっ

たと、実際にJAの方からお伺いしました。

今現在、私たちの社会では1日100種の生物

が絶滅していると言われています。それを

2030年には回復基調にするネイチャーポジティ

ブが世界のミッションになっています。佐渡市

のように、トキをシンボルとして農地周辺の生

き物たちを復活させ、里地・里山の自然全体を

再生することは大変有意義なことではないでし

ょうか。

鶴岡にはトキや市名にもなっている鶴はいた

のかということ。御紹介しますが、庄内藩の武

士であり、幕末から明治の博物学者である松森

胤保博士の「両羽博物図譜」にはトキもタンチ

ョウもマナヅルも登場しますので、江戸から明

治に実際にいたということになります。

鶴岡市としては、究極の目標は、鹿児島県出

水市、これも最近視察してきましたけれども、

出水市のように鶴が飛来する市かもしれません

が、当面はトキかと思います。そのためには、

今まで生き物を殺し続けてきた農業の仕組みを

転換して、トキの餌となる生き物を増やすこと

が重要であります。

そこで必要なのが農業の農法の転換だと考え

ますが、これを無農薬・無化学肥料のオーガニ

ック、有機栽培100%にすることは大目標とま

ず考えます。しかしながら、現在1万1,400ヘ

クタールの水稲面積のうち、水稲面積の60%が

慣行農業、40%が特別栽培、0.6%が有機とい

う構成の我が市の稲作として、99%の農薬を使

う稲作でネオニコ以外の農薬使用により脱ネオ

ニコ農薬を果たすことは有効かと考えます。佐

渡市のように、ネオニコ農薬からキラップ・エ

クシードなどの代替農薬に切り替え、脱ネオニ

コ農薬に転換する、この方策を鶴岡の2つのJ

Aと連携して取り組めないかお伺いをします。

○農林水産部長 岡部 穣 ネオニコチノイド系

農薬から他の農薬への転換につきましては、現

在、本市をフィールドといたしまして代替農薬

の研究が一部行われていると伺っております。

ネオニコチノイド系農薬は、現状の防除体系

では通常使用されている薬剤でございまして、

本市でも利用されておりますので、代替農薬へ

の転換については、国の動向や紹介のあった自

治体の事例をよく研究しながら、地元両JA等- 4 -

との協議を基に、生産者の営農に大きな影響を

及ぼすことがないよう慎重に検討していきたい

というふうに考えております。

○ 草島進一議員

研究が始まっているとい

うことを聞けて大変うれしいです。

実情は、このネオニコ7種だけではない。浸

透性殺虫剤も生態系を劣化させ、欧州委員会で

禁止になっている農薬もあると研究者の方から

御意見をいただいております。これ目標を殺虫

剤はEUで認可されている農薬で99%稲作に対

応すべきということに置き、こうした代替農薬

の実際の効果について、県農業試験場などと調

査研究をしながら、ぜひJAと共に進めていた

だきたいと思いますし、またこれ佐渡市と同様

の脱ネオニコ農業の取組は、コウノトリを育む

農法として取り組む兵庫県豊岡市でも取り組ま

れておりました。こうした農法をぜひ自治体連

携で、JAとも一緒に、これJAの皆さんとも

一体でやっていますから、ぜひ一緒になってこ

の地域のJAの皆さんとも協議をして取組を、

これ早急に取り組んでいただきたい。これ要望

いたします。

次に、有機農業について伺います。

鶴岡市の水稲面積全体が1万1,400ヘクター

ル。有機の水稲面積67ヘクタール、0.6%。今、

オーガニックビレッジ宣言で2027年までに68ヘ

クタールを目標にしておりますけれども、市は、

総合計画では令和10年、2028年目標で100ヘク

タールを掲げております。それでも全体の1%

以下なのです。せめて総合計画で掲げた10年目

標になるように、まず力を入れてほしいと考え

るものです。

そのためには、有機農法の技術の確立が必要

であります。実際に有機農業に取り組んでいる

生産者にヒアリングを重ね、そして県農業試験

場、山大との連携で農法の確立をして普及をす

るなど、行政でやれることを目いっぱいやりつ

つ、2つのJAと一緒に取り組んでいただきた

いと思いますが、いかがでしょうか。

また、佐渡市などでも取り組んでいる除草の

ための除草機カルチ、アイガモロボットの補助

などに力を入れるなども大変有効だと考えます

が、いかがでしょうか、質問いたします。

○農林水産部長 岡部 穣 県や山形大学、JA

と共同で有機農法等の研究を行うことにつきま

しては、有機を含めた農作物の栽培技術等の研

究に関しましては、農研機構などの国・山形県

の農業総合研究センターにおいて専門的知見に

より進められているところでございます。市と

いたしましては、こうした研究機関の研究成果

の普及に取り組んでまいりたいというのが重要

でございまして、山形大学やJAと連携を図り

ながら、様々な機会を捉えて生産者等へ情報提

供してまいりたいというふうに思います。

次に、有機農業拡大のための機械導入支援に

ついてでございますけれども、有機農業は除草

に係る労力軽減が課題となっておりますので、

機械導入の効果が大きく期待されているという

ことは承知をしております。

機械導入につきましては、国・県の支援を活

用するということを原則としておりますけれど

も、有機につきましては、慣行に比べて経営規

模の拡大が難しく、目標設定が難しいという面

もございますので、生産者の声を把握し、市の

支援の在り方についても検討してまいりたいと

いうふうに思います。

○2番 草島進一議員 また、鶴岡市独自の認証

基準としての除草剤を1成分のみ認める鶴岡Ⅰ

型、3成分か3回を認めるⅡ型は、現状36ヘク

タール、0.3%ですけれども、これは殺虫剤を

完全に使わない脱ネオニコの米作りとして再評

価することも重要だと考えます。この鶴岡Ⅰ型、

Ⅱ型も目標を持って力を入れて取り組んではど

うか、見解をお伺いします。

○農林水産部長 


本市の独自認証であります鶴岡Ⅰ型につきましては、ネオニコチノ

イド系農薬に限らず、農薬・化学肥料を使わな

い、または大幅に削減しているというのが特徴

でございます。現在、取組者は横ばいで推移し

ているという状況でございますので、改めて取

組面積などの目標設定の在り方、生産者の拡大、

消費者への効果的なPRを含め、検討していく

必要があるというふうに考えております。

○2番 草島進一議員 よろしくお願いします。

私は、この11月8日に開催された第2回全国

オーガニック給食フォーラムに参加をし、有機

農業に取り組む常陸大宮市の市長や常陸大宮J

A、茨城JAの皆さんの強い意思表明を受け止

めつつ交流をしてまいりました。総括質問で市

長はこのオーガニック給食協議会の参加は検討

するということでしたが、この大会パンフレッ

トの主催自治体の鈴木市長の言葉にはこうあり

ました。

近年、発達障害やアレルギー、アトピーを持

つ子供の数が増えており、その原因はどこにあ

るのか、様々な調査研究をしました。その中で、

オーガニック給食を取り入れることで病欠の子

供が減った、子供の症状が緩和されたという事

例を知りました。エビデンスは明らかになって

はいないにしても、食を改善することでよくな

った事例があるなら、やってみる価値があるだ

ろうとの思いから、オーガニック学校給食実現

に向けた活動が始まり、2年。常陸大宮市では、

2023年、オーガニックビレッジ宣言を行い、そ

の柱を給食のオーガニック化とし、公共調達で

ある学校給食という形で、JA常陸と生産者と

連携して取り組んでおります。現在、市内の小

・中学校のお米の約半分が有機米。野菜は、2

割有機農産物を使用。お米は、2027年に100%

有機を達成できる見込みだ。目指すのは安心・

安全な子育て環境の充実と持続可能な社会の実

現であり、有機農業が未来を担う子供たちが安

全・安心な食を当たり前に享受できる日本にし

たい。鈴木常陸大宮市長は、フォーラムの歓迎

の挨拶でも同様の発言をされておりました。

子供たちの給食を安全・安心な有機米や有機

農産物にすることから有機農業の普及を図る。

こうした給食の在り方について、これはぜひ市

長の見解をお伺いしたいと思いますが、いかが

でしょうか。

○市長 皆川 治

今、草島進一議員さんからお

話がありました、まず安全・安心な農産物とい

うことは、これ当然だというふうに思いますし、

その手法として有機農産物というようなことも、

本市としてもその重要性を認識しまして推進に

取り組んでいるところでございます。

また、御紹介がございました常陸大宮市さん

の取組ということも学校給食と農業振興という

観点から参考になる事例だというふうに考えて

おります。学校給食において地元の農産物の使

用を高めるということと、さらに安全・安心の

確保の観点から有機農産物の提供も増やしてい

きたいということでありますが、品目数ですと

か供給量の少なさということがございまして、

これについてはやはり生産現場の理解と広がり

と、消費者のニーズと、両面でのやはり課題の

解決が必要だというふうに認識をしております。

農業は、環境に働きかけてその産物を得る、

そういう産業でありますので、議員からお話が

度々出ております生物多様性を確保しながらと

いうことの重要性も認識をしておりますので、

ぜひ生産現場の皆様ともさらに話合いをしなが

ら、鶴岡の有機農産物の拡大に努力していきた

いというふうに思っております。

○2番 草島進一議員

この有機農業ですけれど

も、世界中でもう本当に物すごくその普及の拡

大が図られております。この日本でも農業革命

とも言えるみどりの食料システム戦略が掲げら

れておりまして、2050年までに25%、今0.3%

なのですけれども、これ25%に拡大するという

大目標を掲げています。これを市としてどうい

うふうに把握し、これどういうふうに落とし込- 6 -

んでいくのか。これから大きな課題だと思うの

です。2027年でも1%未満です。ここから

2050年までで25%までにこの市でどうやって拡

大していくのか。これ真剣に捉えて、考えて戦

略をしてください。なので、給食での公共調達

によってその出口を確保して、生産者をどんど

ん、どんどん増やしていく、こういうことをや

らない限り25%まで到底いきません。でも、世

界中でやっているのです。世界中でやっている

のですから、ぜひ可能性から考えて、これをぜ

ひ実現していただきたいと強く要望したいと思

います。

トキと共生する里地づくりというのは、これ

環境省メニューなのです。環境省メニューで、

今応募を何か中断しているらしいのですけれど

も、ぜひこれ、まず環境をきちっと整えつつ、

この環境省メニューであるトキと共生する里地

づくり、こういうメニューがあって、登米市で

すとか秋田県のにかほ市が参加して一生懸命や

っていますので、同じようにこの鶴岡市でもト

キをこの地域に取り戻すのだと。佐渡のトキが

飛ぶ風景、もう最高です。役所の近くでも飛ん

でいるのです。田んぼで普通に飛んでいる。

500羽超えていますから。飛んでいるのです。

ああいう風景を鶴岡でもぜひ取り戻そうではあ

りませんか。みんなで頑張って有機農業に取り

組んで、脱ネオニコをやって、ぜひ皆さん、こ

れは農政だけの問題ではない。教育現場でも給

食を通じてできることなのです。やれることな

ので、ぜひ皆さん、よろしくお願い申し上げま

す。

では、次の質問です。シェアキッチンについ

てお伺いします。

駅前のFOODEVERでは、ファリナモー

レも撤退をし、いよいよ寂しくなってきており

ます。

先日視察で、福岡県古賀市で町なかの古い音

楽教室をリノベして食の交流館るるるるという

のを建てておりまして、これを視察いたしまし

た。これは古賀市長が共創の拠点として位置づ

けている場ですけれども、その中でも、役所側

で保健所の許可を取り、営業許可を持つ料理人

が日替わり、週替わりで営むシェアキッチン、

これに魅了されました。鶴岡市でも民間事業者

が手がけた仲庭がありまして、大変可能性を感

じております。

そこで、元ファリナモーレのオープンキッチ

ンスペースや厨房施設を生かして、観光客も利

用する駅前の利便性も踏まえた新たなシェアキ

ッチンにすることを提案したいと思いますが、

いかがでしょうか、お伺いします。

建設部長 
ただいま議員から御提案ありましたFOODEVER、

旧ファリナモーレ区画のシェアキッチンとしての活用について

お答えいたします。

FOODEVERにつきましては、本市の食

文化と観光の情報発信拠点として位置づけ、観

光案内所を核としたインバウンド観光をはじめ

とする交流人口の拡大に向け、食文化と観光情

報の発信強化を図ることといたしております。

御提案いただいた空き区画となっております

旧ファリナモーレ区画につきましては、FOO

DEVER開設の事業目的として鶴岡の食を発

信していくという観点からも、既存の施設を生

かし、食を提供する区画として活用することが

望ましいと考えております。

しかしながら、区画面積が大きいことから、

現状の条件のままで募集を続けても新たな入居

希望者が現れるのは厳しい状況にあると認識し

ております。

そこで、利用を促進していくためには、区画

を分割して小さな面積で貸し出すことや、1日

単位の貸出しに対応した日額料金の設定など、

ハードルを下げて借りやすい条件設定にしてい

く必要があると考えているところでございます。

短期間のお試し出店や土日のみのスポ

ット出店- 7 -

などにも御利用いただけますよう、今年度中に

は新たな仕組みによる利用者募集の周知を開始

できるよう取り組んでまいります。

まずは、このように利用しやすい環境を整え

ることで議員御提案のシェアキッチンのように

活用することも可能となってまいります。食文

化と観光の情報発信拠点であるFOODEVE

Rを多くの皆様から御活用いただいてこそ鶴岡

駅前地区のにぎわいの創出につながるものと考

えておりますので、市といたしましても引き続

き施設の環境整備を図ってまいります。以上で

ございます。

草島進一議員
確認します。シェアキッチン、取り組むのですか、
取り組まないのですか。お伺いします。

建設部長  ただいま申しましたよう

に、この区画を今、旧ファリナモーレ区画、大

きい区画になっておりますので、それを小さい

区画にして、より使いやすい条件として貸出し

するシェアキッチンの活用にも使えるという区

画として貸出しするということで、今取り組ん

で整備環境を整えているところでございます。

草島進一議員 シェアキッチン、しっか

り実現してください。ありがとうございました。


9月議会 一般質問。



1)人工芝は、海洋マイクロプラスチックの汚染源と再認識した。市の認識と、鶴岡病院跡地の人工芝サッカー場での対応策は?

2)新しい給食センターのPFIの検討がおこなわれているようだが、全国でオーガニック給食の動きがあり、農業政策の理想を叶えるための給食として、総合政策としての給食といった取り組みが全国でみられる。給食発祥地、又、ユネスコ食文化創造都市の鶴岡の給食として、世界一の給食を目指す議論をおこなってほしいと思うがどうか?

3)三瀬矢引風力発電について、想定区域に1km圏内に582戸、1.5km圏内に1000戸の民家があるという問題が大きい事業だ。風車騒音による健康被害のシミュレーションで70人の不眠症リスクが試算される。8月8日の説明会での事業者見解には研究者からクレームあり、デタラメだ。
市民の健康被害の懸念があり、市に介入いただく必要がある。また、準備書には計画地にいる2つがいのクマタカに影響あると示唆されている。この計画は中止にすべきだ。市の見解を求める。

 


6月議会 総括質問、一般質問。

6月4日、総括質問



1)和食展でナイトミュージアム、最後まで動員ガンバれ!と、立命館大 食マネジメント学部との連携協定を提案!
2)観光政策 観光戦略の戦略アドバイザーの採用を!
3)下水道コンポストPFASチェック!
4)カテーテル室の共同利用は全国事例があるのに、やらないのは、地域支援病院の義務違反では?

荘内病院の質問のみ  市民の命に関わる重要な事なので切り取ってお伝えします。
協立病院にある「シネアンギオ」という血管などを投影する機械が今年8月末で更新できず、カテーテル室が実質上使えなくなります。
現在、重症糖尿病患者が100人ほど協立の診療を受けており、ブラッドアクセス狭窄時のバルーン手術などでカテーテル室を頻繁に使っていると伺っています。
心臓外科医は荘内病院にはおらず、協立病院にはいらっしゃいます。カテーテル室の共同利用が叶えば、その患者ら市民の命が救える。そんな思いで質問をいたしました。どうぞごらん下さい。

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この質問につき7月24日「質問の取り消し命令」を尾形昌彦議長から宣告されました。

7月、この私の発言の中で、取消命令を受けたのは、以下の文言です。

1)市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?

2)この地域医療の緊急事態に荘内病院は手を差し伸べないんですか?

3)公立病院の責務をはたすべきなんじゃないですか?

4)公立病院として責務を果たすべき市民病院が、

5)何リスクのことだけ言ってんですか?

6)市民病院としての責務を果たして下さい。

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1)の理由は「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭であり、荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

2)から6)までの理由は、事業管理者は、医師としての知見から「アンギオ」の共同利用を行う危険性、及び経営体制や医師の配置状況等を勘案して「アンギオ」の共同利用は適さないと判断した旨を答弁している。

その答弁を聞いた上で荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。

無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

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調査をして確認した事実を元に私は質問をしたり提言をしたりしています。
又、6月議会中、この案件で議運が開かれてから、6月21日、私は、改めて事実確認をし、発言の論拠となる事実(福島県の星総合病院に確認したら共同利用の実態が合ったこと他)を議長や議運委員長らに「荘内病院だけの見解で事実確認するだけではなく、協立病院や他の病院の調査をして事実の確認をしていただきたいと文書を提出しています。更に本会議で議事進行とし、議長に問いかけをしていました。

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2024.6.21

鶴岡市議会

議長 尾形昌彦 様

議会運営委員長 秋葉 雄 様
 

【荘内病院の主張のみで結論づけた、発言取り消しの勧告は受け入れられない 】
 

鶴岡市議会議員 草島進一

6 月 19 日の議会運営委員会で、尾形議長は、私がおこなった総括質問での荘内 病院に関する質問中、荘内病院から、問題があると指摘があった部分について、発 言取り消しの勧告をおこなった。私は拒否したため、議長から議会運営委員会への 諮問となり、退席の上で議論がおこなわれた。

●「発言の取消し勧告」は受け入れられない。 質問の内容は、実際の現地調査と取材に基づいている。

1) 質問の論拠について

a) 3月議会の坂本議員の質問を聞いて、市民の命が守れるのか。という深刻な危 機感をもって、実際に協立病院のカテーテル室、シネアンギオなどを見て、関係者の 取材をおこなった。

「現在、協立病院には高齢重症の透析患者を約100名管理しています。ブラッドアク セスの狭窄・閉塞が頻繁にあり、心臓カテーテル室での血管内治療や血管手術を行 なっています。また、これから夏場になるわけですが、高齢者が容易に脱水、腎不 全、徐脈性ショック(高 K 血症から)になって救急搬送されて来ます。

これらは、やはり心臓カテーテル室においてペースメーカー挿入し、太い静脈にカテ ーテルを挿入して緊急透析とし救命します。協立病院から心臓カテーテル室がなくな ると多くの市民の生命が危機に晒されます。」

という話を実際に伺って、私は深刻に受け止めた。

2)共同利用の実態について。

厚生労働省ホームページ「地域医療支援病院」上で https://www.mhlw.go.jp/…/bunya/0000137801_00015.html 福島県星総合病院、静岡県立総合病院で、共同利用の範囲等 共同診療時利用設 備として「心臓カテーテル検査室」が記載され、久留米市内の 2 院で「アンギオ室」が 記載されていた。

又、カテーテル室とシネアンギオの関係を調べたところ、カテーテル室には、通常、血 管造影装置であるシネアンギオが標準装備されている。という情報を踏まえ、質問で 述べた。

2) 6月19日の議会運営委員会 協議について

●6 月 19 日の議運での協議事項について、6 月 19 日、協立病院の医師に確認をし た。

「血管狭窄はアンギオがなくても、レントゲン透視装置で対応できるし、夏場の脱水や 腎不全はアンギオと関係ないものである。徐脈性ショックへの対応については、心筋 に電気刺激を与えて心拍数を上げる一時ペーシングの処置であれば、同様にレント ゲン透視装置でも可能と考える」という、荘内病院 八木管理者の見解について、伺 ったところ、 「それは正しくない。血管狭窄の血管内治療や、徐脈性ショックへの一時ペーシング については、シネアンギオの使用が不可欠で、レントゲン透視装置では不可能であ る。」という見解を得た。

●又、議運に提出された病院側からの文書では「通常の心血管造影剤を要する患者 は、従前よりお伝え申し上げているように、当院にご紹介いただければ対応すること としている。」とあり、八木管理者は、「いつでもうちによこしてくださいということは、以 前から荘内病院の循環器トップが協立の先生にお話ししてる」と言及していたが、 昨年 11 月に荘内病院の事務長と医師が協立病院に来院した協議の中で、「ブラッド アクセス狭窄時の治療については、荘内病院ではおこなっていないので、他を探して ほしい」との申しいれがあったことを確認した。

●6月20日、福島県 星総合病院 地域医療連携課 渡部様 に電話で確認したと ころ、「デジタルのシネアンギオが装備されているカテーテル室に、患者を紹介いただ いた上で、患者を紹介した外部の医師に、星総合病院の医師とともに、一緒にカテー テル室にはいって治療をいただくということは、時々おこなっている」とのことだった。

要は、シネアンギオの共同利用をおこなっているとのことである。 議運での荘内病院側の「シネアンギオの共同利用はおこなっていない」とした見解は事実と反していた。

以上、荘内病院、八木管理者の見解は、協立病院をはじめ、他の医療関係者を調査 した事実と反している。

これらは議長、又、議会運営委員長の下で、協立病院、福島県 星総合病院、及び 他の循環器の医療を行っている病院などを、調査し、事実確認すべき問題である。

荘内病院、八木管理者の見解だけをもって結論づけた、発言取消しの勧告は受け入 れられない。

鶴岡市議会議員 草島進一

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6月21日、以上の文書を尾形昌彦 議長、秋葉 議運委員長に提出した後、以下、本会議で議事進行で議長に問いかけをしました。


 

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7月23日、議長から呼び出され、「削除命令」を受け取りました・しかし、改めて「荘内病院だけの調査だけでなく、協立病院や他の医療関係者に調査したのか」と尋ねると「していない」と尾形議長は応えました。「なぜやらないのか?」と尋ねると応えることすらしませんでした。

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私が、6月21日に本会議場でも荘内病院の見解に誤りがあり、事実確認を荘内病院側だけではなく、他医療機関にも行った上で事実確認をするようにと促しているにもかかわらず。事実確認は、荘内病院のみに、確認したのみというのは、あまりにも正当性が欠落している。

それに、私としては真剣に調査をして事実を確かめながらおこなった質問を、不十分な事実確認の元で「事実ではない」などと言われる事は論外であるし、事実確認をしつつ、見えてきた意見を発言することすら、不穏当だといわれたら、単なる言論封じではないかと思料するしかない。

改めて、この私の発言の中で、取消命令を受けたのは、以下の文言です。

1)市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?

2)この地域医療の緊急事態に荘内病院は手を差し伸べないんですか?

3)公立病院の責務をはたすべきなんじゃないですか?

4)公立病院として責務を果たすべき市民病院が、

5)何リスクのことだけ言ってんですか?

6)市民病院としての責務を果たして下さい。

ーーーーー

1)の理由は「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭であり、荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

2)から6)までの理由は、事業管理者は、医師としての知見から「アンギオ」の共同利用を行う危険性、及び経営体制や医師の配置状況等を勘案して「アンギオ」の共同利用は適さないと判断した旨を答弁している。

その答弁を聞いた上で荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。

無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

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1)については、福島県 星総合病院  他に共同利用の事実を厚労省の文書上で確認し、改めて現場に確認して共同利用の事実が確認できている。

「市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?」

は、実際に共同利用をしている地域医療支援病院の事実を確認の上で、そうでない病院との比較論として義務を果たしていないと感じたからそう発言したものだ。

「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭」としているが、共同利用している実態、事実を確認できたことが根拠となっている。

それがおかしいのだろうか。全く納得できない。不当性を感じるのは私だけだろうか。

私は、1)から6)まで、病院側の見解しか聞いておらず、私が指摘し、確認すべきとした協立病院側の見解を、議長も議運委員長も議運の議員諸氏もほぼ聞かず、一方的な見解のみで事実判断をしていること。が問題だと感じている。

 また、議会本会議の議員の発言の取り消しというのは、それ相応の明確な論拠と理由がなければできないものだ。全く理由がわからない。

 

議会での発言が、あまりにも軽んじられていないか、と私は考えてしまう。

この発言取消命令は不当でしかない

尾形昌彦 議長の「不当な取り消し命令に抗議する。」


7月24日、以下、尾形昌彦議長に申しいれと公開質問状 提出。


令和6年7月24日

鶴岡市議会議長 尾形昌彦 殿

 

申しいれと公開質問


不当な事実確認による発言の取り消し命令は不当である。

言論の府である議会への冒涜行為である
 

鶴岡市議会議員 草島進一

 

貴殿は、昨日7月23日に以下6月議会の総括質問中の発言について、取り消しを命令した。(別紙1)

1)市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?

2)この地域医療の緊急事態に荘内病院は手を差し伸べないんですか?

3)公立病院の責務をはたすべきなんじゃないですか?

4)公立病院として責務を果たすべき市民病院が、

5)何リスクのことだけ言ってんですか?

6)市民病院としての責務を果たして下さい。

上記の理由として、
1)の理由は「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭であり、荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。

2)から6)までの理由は、事業管理者は、医師としての知見から「アンギオ」の共同利用を行う危険性、及び経営体制や医師の配置状況等を勘案して「アンギオ」の共同利用は適さないと判断した旨を答弁している。その答弁を聞いた上で荘内病院の社会的評価を低下させる発言である。

無礼の言葉であり、相手の立ち場になって聞いたならば不快感を覚える発言である。


●質問の背景

私は、協立病院にある「シネアンギオ」という血管などを投影する機械が今年8月末で更新できず、カテーテル室が実質上使えなくなる。現在、重症糖尿病患者が100人ほど協立の診療を受けており、ブラッドアクセス狭窄時のバルーン手術などでカテーテル室を頻繁に使っていると伺っていた。心臓外科医は荘内病院にはおらず、協立病院には現存しバルーン手術を頻繁におこなっている。カテーテル室の共同利用が叶えば、その患者ら市民の命が救える。そんな思いで質問をしたものである。

 

●経緯
6月議会中、この案件で議運が開かれて(資料2病院の見解)から、6月21日、私は、改めて事実確認をし、発言の論拠となる事実(福島県の星総合病院に確認したら共同利用の実態があった事他)を議長や議運委員長らに「荘内病院だけの見解で事実確認するだけではなく、協立病院や他の病院の調査をして事実の確認をしていただきたい」と文書を提出している。(別紙3)更に本会議で議事進行とし、「取り消しの根拠について、八木管理者の議運での意見陳述にこそ事実と異なる点がある事、星総合病院では実際に共同利用の実態があった事などを開陳し、議長に問いかけをした。
 

7月23日、貴殿より命令をうけた際の質疑の中で私はこの理由の根拠について尋ねた。

改めて「荘内病院だけの調査だけでなく、協立病院や他の医療関係者に調査したのか?」 と尋ねると貴殿は「していない」と貴殿は応えました。「なぜやらないのか?」と尋ねると貴殿は応えることすらしなかった。

私が、6月21日に本会議場でも荘内病院の見解に誤りがあり、事実確認を荘内病院側だけではなく、他医療機関にも行った上で事実確認をするようにと促しているにもかかわらず、事実確認は、荘内病院のみに、確認したのみというのは、あまりにも不当な調査である。

それに、私としては真剣に調査をして事実を確かめながらおこなった質問を、偏りがある不当な事実確認を論拠に「事実ではない」などとの指摘は論外であるし、事実確認の上で見解を発言することすら、理由なく不穏当だとされることは、単なる言論封じとしか捉えられない。こうした議事裁きこそ、言論の府である議会への冒涜行為として戒められなければならない行為と考える。

1)については、福島県 星総合病院  他に共同利用の事実を厚労省の文書上で確認し、改めて現場に確認して共同利用の事実が確認できている。

「市民の命を救うはずの公立病院として、また地域医療支援病院として義務を果たさないということではないですか?」

は、実際に共同利用をしている地域医療支援病院の事実を確認の上で、そうでない病院との比較論として、義務を果たしていないと感じたから。そう発言したものだ。

「アンギオの共同利用について、公立病院の責務として明文化されたものはなく、根拠が不明瞭」としているが、共同利用している実態、事実を確認できたことが質問の根拠となっている。

それをおかしいとして、なぜ、発言の取り消しとして議事録から文言が削除されるのか?甚だ理解できない。

又、1)から6)まで、議長は、病院側の見解しか聞いておらず、私が指摘し、確認すべきとした協立病院側の見解を全く聞いていない。これは事実認定そのものが不十分極まりなく、不当なものである。それを基に「事実と反する」などとして、質問の削除、取り消しを求めるのは論外で不当である。

 又、言論の府としての議会本会議の議員の発言は、議員各位の責任の下でおこなうものである。私も発言の責務を負うものとして事実や根拠の確認を丹念に調査の上、社会的正義や、持続可能な社会への希求と、信念をもって発言を心がけている。したがって、取り消しというのは、それ相応の明確な論拠と理由がなければできないものと感じる。

 

今般の、偏った不当な事実確認と調査不十分を論拠とした、尾形昌彦議長の発言の取り消し命令は、不当そのものである。言論の府である議会の冒涜行為として訴え、申しいれする。

 

又、一点、公開質問として確認するが、なぜ、私の発言の事実確認として、荘内病院の見解のみの意見聴取のみで協立病院や、他医療機関への意見聴取をおこなわなかったのか。

質問する。 可及的速やかにお答えいただきたい。以上。


 

6月7日、一般質問


1)公益大に食文化学部を!
2)図書館の構想づくりに、デジタルとリアルで徹底対話、合意形成のモデルを!
3)三瀬八森山はクマタカ・バードストライク風車一本は停止を!矢引風車は騒音がヤバイので計画中止を!

 

 

草の根通信R5年度号 クリックすると拡大します。


表議会報告2024裏


 


「草の根通信2023年度号」 1-4 2-3 →PDF リンクからダウンロードできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


鶴岡旧市内にはコミュニティ新聞に折り込みましたが、その他の地区は某新聞に折り込む予定が、折り込み拒否につき、現在、議会報告を手持ちで日々、配布中です。皆様の地域にも参上しますのでその際はぜひお声がけくださーい。

4月19日、議会報告会を駅前 産業振興センター研修室でおこないました。ゲスト 川田龍平参議院議員



3月議会でこんな質問をしました。

3月議会 一般質問 


1)災害時の避難所の環境改善
2)観光 顧客管理について
3)浮体式洋上風力発電について

質疑内容全文 メモより 書き起こし



2024元旦に

 2024 元旦。おだやかでいいなと思いきや、能登半島地震。いきなり災害支援モードに入り、市の災害対策本部会議へ。津波警報により最大で2400名の方々の避難対応。夜を越す可能性があるということで、段ボールベッドの活用を強く提案。1日の夜、由良小学校で職員の皆さんと一緒に段ボールベッドを組み立て、避難所内多くの方に地べたからベッドに替えてお休みいただきました。はじめは、半信半疑だった方々が実際に寝てみて違いに気づき喜んで下さいました。次の日、自治会長さんからお礼の電話が幹部職員に入ったとのことで良かったーと思った次第です。阪神淡路大震災の支援活動以来の災害地で経験を積んできた、私のミッションの一つが雑魚寝で地べたに寝るという日本の「避難所の風景を変える」ということであり、それを職員の皆さんとのご協力の下で年頭から実現できたことは大きな喜びでありました。鶴岡市では1260基の段ボールベッドを備蓄しており(同規模自治体では希有)それも相まってできたことであり、歴代鶴岡市の防災関係者の尽力に感謝した次第です。

 2023年も数多くの事を学ぶことができた1年でした。2023年元旦は西目土砂災害の対応からはじまり、ラムサール湿地、大山上池 ・下池 に1.5kmと近接して風車建設構想がもちあがり、有志で反対運動を展開。私は1月3日からは毎日、ガン類の飛び立ち調査をおこなっておりました。1万筆の署名を市や事業者に渡し、撤回を市長とともに求め、結果として撤退をさせることができました。私は、自然の回復 ネイチャーポジティブをファクトだけを主張する、30分にわたる討論をおこないました。

脱原発、再エネ推進は私の政策の柱であり、地域が主導権をにぎるコミュニティパワー形の風車やソーラーパネル普及。又、地域新電力(ドイツのシュタットベルケ)について提案をしたりしてきました。今般の加茂に計画された風車については、1)野鳥のサンクチュアリであるラムサール条約湿地に1.5kmと近すぎる事。2)6MW×8基の計画では、加茂住民へのへの睡眠障害 特に不眠症が39人発生する可能性があるというシミュレーションもでており、そうしたデータを元に運動を展開しました。10月16日、JREは撤回をしました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

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 コレは2023年10月に遠藤議員と視察した五島市の浮体式洋上風力発電施設です。私達は現地視察とともに、長崎大 海洋未来イノベーション機構の先生方を取材。大変有意義なご示唆をいただきました。実は、日本で展開できる洋上風力発電は、98%が浮体式の風力発電です。なぜなら、日本海も太平洋も離岸距離が5kmぐらいで、海底の深さが50m以上になる「ドン深」だからです。
 で、今、進めようとしている着床形で10MW級以上の洋上風発を2km〜5kmに建設する、北海道、秋田、山形、新潟、福井などの計画は、風車先進国ではありえない、非常識な計画です。

 このままでは、ガンカモ類の国際的な渡りルートに完全にぶちあたり、、ラムサール条約湿地などを結んで飛ぶ渡り鳥に影響を与えかねません。

又、風車騒音と健康被害の問題でも、遊佐で250名の不眠症のリスク、秋田では1000名の不眠症リスクがシミュレーションで算出されています。

欧米では、10MW級の最近の風発は離岸距離22.2km以上で建設しているのが通例です。昔、例えばデンマークコペンハーゲン沖の洋上風車は、離岸距離2kmですが、それは2MW級風車でした。今の高さ300メートルぐらいの風車に比べれば100mぐらいと、小型だったのです。

私は、庄内沖には、22.2km以上離した沖に浮体式の風力発電を進めるべきと2023年3月議会などで提言をし、その主張を強めています。

そのためには、欧米と同様に、海洋空間計画(marine spatial plannning)、いわば海上のゾーニングを国責任できちんと国が決定することです。もちろん、その決定には、鳥類、魚類、海洋哺乳類の研究者、他、NGO、漁業関係者、軍事、船舶など、関係するステークホルダーが全て参画し、オープンに議論できる場が必須です。

これを早急に進めないと、地域産業のグリーンニューディールのチャンスを逃がすことになる。浮体式風力発電は、日本の造船技術を活かすことができ、又、浮体式の躯体の半分はコンクリートでできるので、五島市では地元のコンクリート業者の仕事になっていました。浮体式風力発電の開発では、台湾は15年、韓国も20年先をもう進んでいる。日本も早急にこれをやらないと手おくれになる。これは長崎大の先生から強くお教え頂いた事です。

再エネで脱炭素を果たすとともに地域産業の経済を動かす。これは当面私のミッションであり、浮体式洋上風力の可能性については改めて、県、国、市にはたらきかけていきます。

そして、もうひとつ、持続可能な社会にするには、できるだけ行政情報を透明にし、市民とわかちあい、ともにつくる。ということが必要です。

12月議会では総合計画をいかに市民とわかちあい、自分ごとにしていたくか。と言うテーマで議論しました。さらに、市民全員参加の食文化観光についても提言をさせていただきました。

又、私は12月一般質問で、駅前施設として大きな課題であるFOODEVERを、市民と共創の場として「食文化のリビングラボ」にしましょう。と提言をしました。

年末には富山市のスケッチラボを取材し、情報を行政に提供しているところです。
2023.12総括質問

2023.12一般質問

 

今年、念頭に掲げるのは、

わかちあい、ともにつくる。自然と共生する 持続可能な鶴岡市へ。

です。

この「持続可能な社会」には、明確な定義があります。

持続可能な社会の4システム条件  (環境NGOナチュラルステップ)

1)地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
2)人間が創り出した物質の濃度が増え続けない
3)自然が物理的に劣化しない(生物多様性の尊重)
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げてはならない。
*基本的なニーズ:「生計」、「保護」、「愛情」、「理解」、「参加」、「怠惰」、「創造」、「アイデンティティ」、「自由」の9つ。


 

 

年末年始、街頭演説をおこないました。ここに掲載します。ぜひご覧下さい。


1月2日、新春街頭演説


1月3日 新春街頭演説 (すいません。カメラの向きが本人を捉えておらず、絵は1月2日のを使っています。)


12月31日 年末街頭演説


12月30日 年末街頭演説 ななんと! じっと演説を聴いて下さった18歳のみなさんから声援拍手をいただきました。


なお、年末年始 松例祭 映像取材しました。


2023年、参加した、世界の緑の党の政治家が集う「Global Green Congress Korea 」でInterviewしてきた映像

 

 

 

 


 


 

 

 



風車騒音・低周波音と健康被害・TimeLine-更新!



風車の騒音・低周波音と健康被害について

ー2022.12 一-2024.10 議会質問・ 解説・公開質問状 資料


TIME LINE
〇参加者募集! 11月30日午前9時半〜12時
【日本科学者会議JSA 第25回総合学術研究集会】
申し込み他はこちら。←クリック

【B6】風力発電の課題を考える。
設置責任者:草島 進一(山形支部) 設置趣旨:陸上風力発電は世界では15MW級、日本では2MWから4MW、6MWが主流にな り、洋上風力発電では15MW級が秋田沖、山形沖などに計画されている。大型化にともない騒 音問題、野鳥の渡りへの影響、洋上では漁業被害などが考慮される。洋上風発では、日本では特 に離岸距離が2kmと短い事が以前から指摘され問題視されている。更に地震大国での風車建設、 洋上では着床式か浮体式かという議論がおこなわれはじめている。改めて課題を抽出し、持続可能な開発のための議論をおこないたい。
9:30−12:00

1)草島進一(山形支部)9:30-10:00
タイトル 風車騒音と洋上風力発電の離岸距離  〜国会質問と山形県内の問題〜

2024.6.4 国会で環境省は10MW以上の洋上風発は10km以内に稼働実機はない と明言した。国内の風車騒音と市民の健康影響の課題について、環境省の指針の不正確さから、計画地で様々な問題が引き起きている。また、自治体や事業者が指針を曲解する実態もある。また、渡り鳥の影響回避の方策はアセス任せで具体案は示されていない。事実を示し考察する。

2)山田大邦、(北海道支部・大規模風力発電問題研究会)10:00-10:30
タイトル 石狩新港洋上風力からの音は何処まで届くか 多点同時測定の試み

3)田鎖順太 北海道大助教 10:30-11:00
タイトル:風車騒音による住民への健康影響に関する考察―我が国における洋上風力発電計画のリスク―

要旨:我が国各地において,現在,沿岸から5km以内に大規模な洋上風力発電計画が進む。この海域指定には騒音による影響は全く考慮されていないが,風車騒音の曝露という観点で健康リスクは無視できない。本報告では,住民に及ぶ健康リスクについて推定・考察する。

4)浦達也 洋上風力発電による鳥類への影響とその回避低減策  11:00-11:30

洋上風力発電の適地と鳥類が好む場所は重なることが多く、すべての洋上風力発電施設でではないものの、鳥類の採餌利用海域や集団繁殖地の周辺、渡りや移動ルート上など立地選定によっては、そこを利用する鳥類に鳥衝突や生息地放棄、障壁影響などの影響を及ぼす可能性があることが主に欧州での研究で明ら


2024.9.30 「4.2MW風車ならば風車と民家の距離は2km離すべき」有識者が意見書提出

2023.9.1 山形県・国が遊佐洋上風力発電の計画地域を促進地域にすることへの意見書面
2023.7.12 山形県知事宛 再再質問状を提出
2013.6.30 第2回GXに向けた基本方針についての全国説明・意見交換会 関東にてオンラインで意見。
2023.6.28 山形県から回答
2023.6.20 山形県議会、山形県知事に対して陳情書を提出(陳情書にリンク)
2023.5.16 国会 参議院厚生労働委員会で川田龍平議員 が質問
2023.4.20 山形県へ再質問状を提出 記者会見
2023.3.28 山形県から回答あり
2023.3.2 鶴岡市議会 一般質問で更に質問
2022.12月22日 一般質問 解説 山形県、JREへの公開質問状提出
隔離距離論 今後の再エネ普及の道まで 
2022.12.2 鶴岡市議会 一般質問で質問
 


2024年 6月4日、国会で風車騒音による健康被害問題 2回目!
参議院環境委員会 川田龍平議員




議事録



2023年 5月16日、国会で風車騒音による健康被害問題 初質問!

 
参議院厚生労働委員会 川田龍平参議院議員 



参議院 厚生労働委員会 議事録(クリックするとダウンロード可)

当日、参議院厚生労働委員会で配布した資料

スライド1スライド2スライド3
 

スライド4


最新 2023年2月13日 後段の「隔離距離」に2022年10月発表 名古屋大 宮脇勝先生の「洋上風力発電施設の景観に関わる「海洋計画」と「離岸距離」に関する国際比較 を追加しました。


【参考】離岸距離1kmで15MW級風車 高さ270M を建てると景観はこう推定されます。騒音による不眠症リスクは255人。入眠妨害は13000名! 山形県 遊佐沖風力発電  フォトモンタージュ 遊佐沖風力発電を考える会提供271583522_468036324947460_1774209507894919637_n


遊佐沖風力発電 今の計画のままでやると、こうなります。不眠症255人yuza-fuminsho 52-15MW

入眠妨害 13000人  13万人(135,246人)の方々が被曝し、10人に1人が入眠妨害をうける。
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日本海沿岸の美しい景観を守ろう! 洋上風力発電は浮体式にして22 km 沖に建設を!  2023.4.1 署名運動スタート!change.org/JapanseaSOS


4月20日、山形県知事に対し、遊佐洋上風力発電への再質問状を提出しました。会見の模様です。

提出した再質問状PDF


2月6日公開  
●田鎖順太 北海道大学 助教 ●影山隆之 大分県立看護科学大学 教授 元 国立科学研究所 主任研究員 の見解動画(5分)
2017年5月24日環境省指針「これまでに国内外で得られた研究結果を踏まえると、風力発電施設から発生する騒音が 人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。」について、どのように捉えるべきか。を解説していただいています。先生方の見解をまとめれば、「風車騒音は、睡眠の妨害をし、健康に影響を及ぼす」となるのではないでしょうか? この指針の問題については後段「解説」の項目に詳しく述べていますのでご参照ください。

以下、書き起こし


田鎖先生

2016年に発表された論文 なんですけれども。風車騒音と不眠症のリスク が全国規模で1079名を対象にして調査された論文です。でこれは41デシベル以上のグループで有意義リスクが上昇している四倍五倍になってるとまあこういうことを考えると「風車騒音によって健康影響が生じるっていうのは もう明らかなのではないか」

影山隆之先生

風力発電所の風車ではよく超低周波音が悪さをしているという話が話題に出るんですけれども、聞こえる音も確かに出ているんです。じゃあ、それをたくさんの風力発電所で測ってみようじゃないか 。同時に、人体に何か影響を及ぼすとすれば、睡眠影響が一番影響出やすいだろうから、それを調べよう。

そういうことを考えまして、一方、人の影響の方なんですが、私たちはある程度深刻なものだけを拾うような質問のしかたを開発しました。これは国際的な精神障害の診断基準の中でこれぐらい頻度とか程度が 深刻であれば不眠といってよいだろうというふうなものです。全国に三つの調査チームを編成して東日本と西日本へ、それぞれ3年くらいに分けてですね 風車の周りの住民の方に一軒一軒まわって聞き取りをした結果であります。で実際に分析してみると、確かに屋外の騒音レベルが高いところでは、不眠の方が多い。結果的に有意に多いということがわかります 。外にですね、風車のような音があってシュッシュッと規則的に騒音を発している場合には 睡眠に影響することがあって当然だろうと言うふうに考えています。

よく眠れないという状況が長く続けば、その何がしかの健康影響が他にですね、他に発生してきても、おかしくないので、放置して良い状況ではないと いうふうに私たちは考えています。

 不眠があるかないか、一かゼロかのデータですね、一かゼロかに分けて何倍ぐらい多いか、明らかに多ければ、統計学的に優位だと。 けれども五倍であれば、充分なんかあると言うふうに一般的に考えます。間欠的に発することっていうのは定常的な音よりも睡眠を妨害しやすいっていうことがわかっていて 、同じ音圧でも睡眠に影響しやすいタイプの音だ いうことが実は言えるので。又、睡眠影響は生活影響で健康影響ではないと言い張る人がいるんですが、私はそれは(WHOによる)健康影響の一種だと考えています。

 環境要因によって充分眠れないと になると言う状況は充分、今の定義に当たる健康が侵害されているといってよいだろうと思います。 風車によるそうレベルが高いような場所に人家が存在するというふうな条件で、建設すべきではないと言うことですね。結構音が目立ちますので。立地条件としては十分に人家から距離をとる。 規模が大きいものほど、それを考えるべきだろうと思います。 風車騒音が、睡眠を妨害しているというデータは、我々が出しておりますので、これから新規で建てる場合には、そういうことを増やさないように、 家の外で41デシベル以上高い数値にならないような計画を工夫するべきだろうと思います

(2017年 環境省指針について)直接的な健康被害というのは、その睡眠以外の病気を 直接的に引き起こしていると、このデータからじかに言えるかっていうと、ほかの病名はつかないよと言う程度のことであって、眠れなくても構わないのかっていうと、私は問題だと思っています。ですから、ちょっとその言い方は正しくないだろうなと思っております。

 実際にある計画があった時にどの程度の範囲まで影響が及ぶ可能性があるのかと計算すると言うのは、自治体とか住民の側には簡単ではありません。例えば位置とか規模とかでどうなるかっていうことを、色々シュミレーションをすることが容易になったという点で、非常に便利なソフトだというふうに評価しています。これから風車を建設するべきか すべきでないかと議論するときにですね、こういう客観的なツールを活かして行くのがいいんじゃないかと思います。


 


2022.12.27 公開。 

【風力発電の騒音による健康被害】12月27日、15時30分。 
川田龍平 参議院議員×田鎖順太 北大助教×草島進一でZOOM収録した、youtube配信をスタート!

後半、鶴岡市での健康影響の試算状況についての解説もあります。

山形、秋田 他、風車計画に直面している全国の皆さん。

自治体職員の皆さんにも是非ご覧いただきたい内容です。


風車騒音 鶴岡市三瀬 風車から800M離れたところから撮影。こんな音がします。3.4MW ×5基 シーメンス ガメサ


鶴岡市議会3月2日一般質問

草島
前回、風車騒音による健康被害は、1,000人 規模の疫学調査で明らかになっているという北 大、田鎖先生の見解を御紹介いたしました。今 般、その疫学調査を実際に行った元国立環境研究所 主任研究員、大分県立看護科学大学、影山隆之教授に大分市でお会いし、インタビューを してまいりました。影山先生のチームは、風車騒音による睡眠影響を調べようということで、 国際的な精神障害の診断基準の中で深刻な不眠 と思える方だけを拾うような質問の仕方を開発。 全国3つの調査チームに分けて、一件一件訪問 して聞き取るという手法で3年にわたり調査を し、2年間分析した結果、風車音が41デシベル 以上で不眠となる確率は5倍になることが分か り、統計学的に有意と結論したとのことであり ました。騒音などによって深刻な不眠になって いるという状況は、健康が侵害されていると言 ってよい。風車音のように規則的、間欠的に発 する音は、定常的な音よりも睡眠を妨害しやす い。風車騒音は睡眠を妨害し、健康被害をもた らすので、風車の騒音レベルが高い場所に人家 があるべきではない。十分な隔離距離を取るべ きであるとの見解をいただきました。

また、北大の田鎖先生が開発されたソフトウ エアは、風車建設を検討する際に大変有用で、 自治体などで大いに活用すべきという見解もい ただきました。田鎖先生は、4メガワット風車 では、1基でも隔離距離が2キロメートル以上 必要と示されております。また、加茂の風車で は39人、矢引では71人の不眠症のリスクという 試算結果が出ております。以上を踏まえ、特に 大型風車と民家の隔離距離について、ガイドラ インの見直しを改めて求めます。見解をお伺いします。また、現在稼働中の三瀬八森山の風車 音は、800メーター離れた場所からも風切り音 が空を鳴らす耳障りな反復音が確認できます。 JREの事後報告の資料からは、入眠妨害のレ ベルである80ヘルツ、41デシベル以上の地域も 見られます。睡眠障害が生じていないか、三瀬 小波渡などでしっかり調査を行う必要があると 思いますが、見解をお伺いします。

市民部長 伊藤慶也  風車騒音と健康被害につ いてお答えいたします。国においては、現在のところ、低周波音による健康への影響に関する基準値は明示されておりません。一方で、国の指針では、静かな環境 では風車騒音が35から40デシベルを超過すると、 煩わしさの程度が上がり、睡眠への影響のリス クを増加させる可能性があることが示唆されて おります。本市においては、数値のみで判断す るのではなく、年々風力発電施設の大型化や出 力が増大している状況でございますので、国が 示す指針などの動向を注視しながら、本市のガ イドラインの見直しの必要性について検討してまいりたいと考えております。

  また、鶴岡八森山風力発電事業における風車騒音に関する睡眠障害などにつきましては、現時点で地元自治会からはお話をいただいておりません。アンケート調査等につきましては、地元自治会の意向を伺いながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

草島  この風車騒音については、 今後国の動きもあろうと思いますので、しっかりと注視していっていただきたいというふうに思います。三瀬の風車、八森山の風車の関連に ついては、これは自治会に尋ねていても駄目で、 しっかりと市として悉皆調査をやっていただき たいと思います。ということで、改めてお願いしたいと思います。


2022.12.25 鶴岡市民用 議会報告を作成しました。→PDFダウンロードしてご覧下さい

2022.12.22 JRE宛、山形県知事宛、公開質問状を提出しました。

●山形県知事宛、JRE社長様宛、公開質問状を提出しました。
知事宛12月22日 午後5時05分 庄内支庁総務部総務課 受領確認済み
●JRE 社長様宛 経営統括本部 広報CSR部 午後7時35分 送付  23日 受領確認済み

JRE ジャパンリニューアブルエナジー 社長様宛 
加茂、三瀬矢引風発の騒音・低周波音の健康被害について 質問状(PDF)

●JREから1/26 回答がきました。JREからの回答(PDF) 2月7日現在、山形県からの回答は未だありません。

ご回答(JRE)0126ーJpeg

●コメント→ この回答ですが、経産省が「アセス省令」から除外しているのは20Hz 以下の「超低周波音」の事で、可聴域の20〜100Hzは除外ではありません。4MWで2Kmの隔離については、12月議会と一緒で何も応えていません。先日、三瀬風車の事後報告として、風車騒音についてのデータが一応示されましたが、概ね科学的なデータとは言えず、北大田鎖先生曰く「いいかげんな事後報告書」と酷評をいただきました。更にこの回答には、?しかありません。

山形県知事宛 
(仮)遊佐洋上風力発電事業の騒音・低周波音の健康被害について 質問状(PDF)

 


2023.3.28付けで以下、山形県知事からの回答がきました。

令和4年12月22日 (仮称) 山形県遊佐町沖洋上風力発電事業の低周波音の健康被害

についての公開質問状に対する回答


風力発電施設から発生する騒音について

風車が音を発するのは風車が稼働する風況下であるため、風や波の音などの自然環境音が同時に発生することとなります。

また、それらの音を評価する環境影響評価法に基づくアセス手続きでは、現地において環境騒音の現状値を実際に測定したうえで風車が建った後の予測評価をすることとなりますが、その評価にあたっては、一般に、以下の事項等が考慮されております。

① 「残留騒音」 (一過性の特定できる騒音を除いた騒音) からの増加量が5dBに収まるよう努めること

② 屋内の生活環境保全を考慮し、 屋外で昼夜毎に予測・評価すること

③ 風車が稼働する代表的な風況下において予測・評価すること

ご提示されました資料は、 周囲が無音で施設が稼働した場合のみの条件で試算したものと推察されますが、 ① 「残留騒音」 (一過性の特定できる騒音を除いた騒音) からの増加量や、② 屋外 屋内の別、 昼夜の別、 ③ 風車が稼働する代表的な風況下であること等の条件付与が不明であります。

また、試算を行ったソフトウェアの正確性に対する評価についても現状では不明確であるため、当該ソフトウェアの試算値だけをもって一概に影響があるという評価は難しいと考えております。

なお、 環境省に確認したところ、風や波の音などの自然環境音が同時に発生する風車稼働風況下において、 風車騒音だけを評価することは困難であると伺っております。

風力発電施設から発生する超低周波音及び低周波音について

「風力発電等による低周波音への人への影響評価に関する研究」 (環境省、平成22年~24年度) では、 風力発電所から発生する超低周波音領域 (~20Hz) における音圧レベル (dB) は、聴覚閾値を下回っていることが現地調査及び聴覚実験で明らかにされております。

また、 「風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会」(平成28年11月)では、「20Hz 以下の超低周波音については、諸外国においても、 我が国での実測結果と同様に風力発電施設周辺地域の住宅でのレベルは一般的に感覚閾値を大きく下回るとされていた。

また、 風力発電施設から発生する超低周波音 (~20Hz) 及び低周波音 ( ~ 100Hz) と健康影響については、明らかな関連を示す知見は確認できなかった」と報告されております。

このことについては、環境省水・大気環境局長通知 「風力発電施設から発生する騒音に関する指針について」 (平成29年5月) において、

①20Hz 以下の超低周波音については人間の知覚閾値を下回ること

②超低周波音・低周波音と健康影響について明らかな関連を示す知見は確認できないこと(ただし、 風力発電施設から発生する騒音によって、 わずらわしさ (アノイアンス)の程度が上がり、睡眠への影響のリスクを増加させる可能性があることは示唆されている。)が結論づけられており、 風力発電施設からの騒音については、わずらわしさ (アノイアンス) と睡眠影響に着目して、 屋内の生活環境が保全されるよう、 通常可聴周波数範囲 ( 20Hz~20,000Hz) の騒音として取り扱うことが適当であると考えております。

今後の対応について県としましては、これまでも様々な機会を設け住民の皆様に説明してまいりましたが、一方で、 環境や生活への影響について懸念する声なども依然としてありますので、 先に記載した科学的知見に基づいた国の公式見解などについて、 住民説明会等を通し住民の皆様に丁寧に説明するなど、 今後とも不安払拭に努めてまいりたいと考えております。

なお、第2回法定協議会においては、県として、 「騒音及び低周波 (超低周波を含む)、 風車の影による影響について、 環境影響評価法その他関係法令に基づき、 環境影響評価を適切に行うとともに、地域住民に対し丁寧に説明すること」を求めたところであり、 今後の法定協議会の意見とりまとめにしっかり反映させていきたいと考えております。

また、今後の環境影響評価法に基づくアセス手続きにおいても、予測調査の結果が提示される準備書段階で、 知事、市町長から事業計画について環境保全の見地から意見を述べますので、騒音による健康被害の懸念がある際は、 影響の回避等を申し入れてまいります。


反論4月12日


これに対して、影山隆之、田鎖順太 両先生から以下のコメントをいただきました。

●議論の焦点をすり替えている印象をもった。

●環境アセスやリスクコミュニケーション,予防原則を、よく理解していないような回答で、合意できない。

●「必要な隔離距離や住民の健康を保護するために許容される風車の建設位置は,騒音の予測値と過去の科学的知見と比較して検討すべきではないか。」 という質問への回答が全くない。

●評価することは困難,という表現で,難しいから評価しない,と暗に言っているのか? と感じた

私は

●風車騒音と健康被害に関して、5年がかりでおこなわれた国内1000人規模の疫学調査と、そのデータをはじめ、国際的な論文で発表されたデータを組みこんで制作され、学会誌で発表されたソフトウエアの科学的なシミュレーション結果に対して、正に論点ずらしと、全く科学的な反証がなく軽率な回答になっ ており、長年この分野で研究されている先生方に対して大変失礼な回答だ。

改めて、この回答書で全く答えていない「必要な隔離距離や住民の健康を保護するために許容される風車の建設位置は,騒音の予測値と過去の科学的知見と比較して検討すべきではないでしょうか。」 に答えを求めたいと思います。



2022.12.2  鶴岡市議会 草島進一 一般質問 


 
4MW風車 で2Km。 6MW風車で2.5Km 
隔離距離が必要 (田鎖 北海道大助教)

加茂に計画の風車で39人不眠症リスクの恐れ

1)三瀬の風車の事後調査について

三瀬八森山にJREが建設した風車3.4メガワット5基 が稼働から1年になります。

そこで、環境アセスで示していた、風車建設後の環境影響調査について、事業者はどのようにおこなっているか、確認をしたいと思います。

●環境アセスの準備書によれば、建設改変区域内にクマタカの営巣地が1箇所、500m以上離れたところに2箇所営巣地があることが確認されていました。環境アセスの環境配慮として、設置数が9基から5基となり、位置の変更等をおこなった経過があったと思います。風車建設後、実際にクマタカは以前と同様に生息が確認されているのか。事業者の調査報告についてうかがいます。

●又、天然記念物 ニッポンユビナガコウモリの北限の生息地として知られる三瀬葉山が隣接しており、影響が懸念されていましたが、建設の影響はどうだったのか、確認します。

●又、建設地は、鶴岡市の当該地域が北限であるコシノコバイモの生息地でありました。事業者の説明では移植するとのことでしたが、何㎡(へいべい)移植し、新たな地で生息が確認されているか。うかがいます。

●また、この1年での実際の発電量はどうだったのか。確認します。

伊藤市民部長  それでは、八森山風力発電事業の事業調査についてお答えいたします 。
はじめに風力発電所を稼働後の事後調査につきましては環境影響評価法に基づく環境影響評価の項目にかかる調査環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令第31条の規定により環境影響の 制度が著しいものとなる恐れがある者について 環境の状況を把握するために実施することと規定されているものでございます その八森山 風力発電事業の事業調査につきましては 事後調査につきましては令和3年11月12日の運転開始後約一年間の環境影響評価書における事後調査の速報として11月21日付けで事業者より市に対して提出がございました。

 事後調査の調査項目については猛禽類調査植物に関する移植固体及び改変区域周辺個体のモニタリング調査などでございます 猛禽類調査については事業実施区域周辺で液晶猛禽類のイヌワシやクマタカ、およびその他 猛禽について調査しており、工事期間中ではイヌワシは確認されず、クマタカについては沢内川と五十川合流部 北側の地点において、成長の巣材運搬や幼鳥のが確認されております 供用開始後の調査についてはイヌワシは確認されず、クマタカについては成鳥や若鶏が確認されていると報告がございます。

 またニッポンユビナガコウモリにつきつきましては、風車の近傍でコウモリ類の2例の死骸が確認されております。 一例はミイラ化しており、種の判別ができない状態であり、でもう一例は日本ユビナガコウモリではない旨の報告がございます。 

 次に植物に関する移植固体及び改変区域周辺個体のモニタリング調査については工事前事業区域に多くの個体が見られたコシノコバイモ含めた対象種について 事業区域周辺に移植や種をまいております。移植時の面積は測定していないとのことでございますけれども 57個体を移植したコシノコバイモの生育状況については移植の66.7%から75%が生育し、開花も見られ、また それ以外の対象種についても生存が確認されているとの報告がございます。

次に一年経過しての発電量と売電収益につきましては、売電収益は開示していないとのことでございますが、発電量に関しては、風況調査時に計画していた3690万kWアワー 相当を得られているとの回答がございました。なお八森山風力発電事業については本市と事業者とで環境保全協定を締結しておりますことから、振動や低周波音の測定結果、バードストライクやバットストライクの発生状況について、事業者に対しまして継続して調査の報告を求めてまいります。以上でございます

草島進一 はい、ありがとうございました クマタカ、コウモリあとは山野草ですね。ご心配の方も結構いらっしゃいます。まず今報告になった事業者の事後の調査報告書の詳細について、きちんと市のホームページ等で開示をしていただきたいと思います それと植生の改変や鳥類など市としても独自に調査をして確認をしてください。私も来春、調査したいと思います。これは要望しておきます、よろしくお願いします


2)風車による低周波音の被害について、であります。

まず初めに、低周波音についてですが、

私達が聞いている音というのは周波数20へルツから2万ヘルツの音であります。

低周波音とは、周波数100ヘルツまでの低い周波数の事をいいます。

低周波音の特徴としては、

●距離減衰しにくく、遠くまで届く。

●ガラスや壁、屋根では防げず 透過(とうか)しやすい。

●屋内で共鳴を生じる場合があり、屋外より屋内で大きくなる時がある。などがあります。

風車ではこの低周波音が卓越する事が知られています。

2016年10月に発刊された、故 汐見文隆 医師の著作 「低周波音被害を追って」では、汐見先生が意見書をお書きになった2009年、東伊豆町熱川(あたがわ)温泉別荘地の住民7名が、国の公害等調整委員会に原因査定申請書を提出した案件が記されています。IMG_6944

 

●その際の住民意見では、1.5メガワット 10基の風車から700メートルの住民の訴えとして

家の中では音は聞こえないが、朝起きると肩が張り、時には吐き気がするときがある。

頭痛もする。夜中に目覚めて後は眠れない。

350メートルの住民の訴えでは

音が異常で起きて歩けなくなった、体が硬直したようになり、手足はしばらく動かない。

頭が重く、視野が狭くなり目の前がよく見えなくなった。

いずれの方も家を離れると症状はなくなる、という意見が報告されています。

その後、この熱川別荘地 隣接の風車は、夜間止めるなどの対処をし、被害を訴えた数件の住民は転居されたとのことであります。

又、三重県伊賀市青山高原でも、0.75メガワット20基の風車から1.4〜1.7キロの、住民6世帯から睡眠障害や頭痛の訴えがありました。

近隣でも、秋田県内、にかほ市や由利本庄市住民への2018年から2021までの聞き取り調査の報告書を、私も入手し、当局とも共有していますが、21名の方々が、睡眠障害、耳鳴り、頭痛などを訴えているものでありました。中には風車から2キロにお住まいの方で、睡眠障害を訴えているものがありました。

●「風車の近くの住民が、睡眠障害や、めまい、頭痛、耳鳴りなどを生じる。」

こうした訴えは、2009年、米国ジョンズホプキンズ大学のニーナ・ピアポント医学博士が、風車から1.5から3キロにお住まいの10家族38名の健康被害をインタビュー調査した研究報告書で「ウインド・タービン・シンドローム」と名付けられ、国内でも「風車病」として、この10年ほど次々と国内外で研究がおこなわれ報告されております。

医学的にも、低周波音は耳の中の「前庭」という部分を刺激し、圧迫感や振動感で睡眠障害を引き起こしたり、めまい、頭痛、などの原因と考えられるとの研究報告があります。

しかし、国は2017年の指針で「これまでに国内外で得られた研究結果を踏まえると、風車騒音が人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる」としています。

それゆえ、国内の現状では、健康被害について、ほとんど問題がないように扱う事業者と市民、行政の間で、全くリスクコミュニケーションが成立していない状況であったと考えます。

●しかしながら、この風力発電所から発生する低周波音と健康被害については、

環境省が委託した、国内の疫学調査 2016年「大分県立看護科学大学 影山 隆之(かげやまたかゆき) 教授の研究グループによるもので、全国50か所の被験者1,079名(回答率 52%)について、不眠症の有病率を調査したものがあります。その研究では、

●風車による低周波音、屋外騒音レべル 41から45dB(デシベル)の曝露(ばくろ)で,不眠症の有病率が約5倍になっており,このリスク上昇が統計学的に有意であったとの結果が報告されています。

この報告は、風車の低周波音による直接的な健康影響が示された、疫学調査結果であります。

こうした低周波音と健康被害の研究をおこなっている、北海道大学大学院 環境工学 田鎖順太 助教の試算では,

発電出力4MW(メガワット)の風車1基であっても,中心周波数80Hzのレベルが、睡眠障害など、心身に係(かかわ)る 苦情に関する 環境省・参照値の41dB(デジベル)を下回るためには、2kmの隔離距離が必要とのことでした。複数の風車であればそれ以上の隔離距離が必要ということになります。

又、今般、加茂地区で計画されている、6MWの風車では、最低でも2.5kmの隔離距離が必要、との試算結果をいただきました。

又、田鎖先生が開発し、学会誌 騒音制御 に今年2022年 5月に発表された、風車による健康リスク評価ソフトウエア「H-リスク」に今般、加茂に計画されている、風車のデータをインプットてみました。

6メガワット風車8基だと、加茂、油戸、菱津などで、疫学研究に基づく推定値で39人不眠症リスクが生じる。加茂不眠症

環境省 参照値 80ヘルツ 41デシベルでは、ほぼ大山地区全体までが影響圏内にはいり、16,808人に影響し、 そのうち10人に一人、1,680人が、眠りに入る 入眠時「気になる」と回答する音圧レベルとなります。

加茂参照値

又、現在稼働する三瀬八森5基の隣に 矢引に計画されている4.2メガワット風車7基を建てると、由良、三瀬、矢引周辺で71人の不眠症リスクが生じる。三瀬矢引不眠症

参照値には7440名が影響下にあり、744人が入眠時「気になる」入眠妨害のレベルという事になる。との試算ができました。

三瀬ー矢引参照値
この試算結果を踏まえれば、加茂の計画は大山まで影響が波及し、矢引の計画は、三瀬の風車と相乗効果で特に三瀬地区、由良地区の住民に影響を与えかねないという事になり、どちらも睡眠障害などの健康被害のリスクが高い。という結果であります。

市の現行のガイドラインは、風車と民家は600メートルの隔離距離となっていますが、

田鎖先生からは、600mは,健康影響を考慮した数値ではなく,風車に関わる様々な事故や視覚的なわずらわしさを回避するための数値ではないか。

大型風車で距離600mでは,健康影響が出て然るべき,という状況ではないかと懸念する。

安全マージンも考慮して,十分な離隔距離を検討するように事業者に指導するのが,行政に最初に求められる役割ではないか。

との見解をいただいております。私も全く同感であります。

近年の風車の大型化によって、隔離距離もより十分に確保する必要があると思いますし、

今般、加茂に計画されている6MWの風車に対して、低周波音と健康被害の観点から、国内の疫学調査を踏まえ、科学的な試算の上、提起された「最低でも2.5Kmの隔離距離が必要という数値。

又、現在の計画では地域で39人の不眠症リスク、又、1680人で入眠妨害の恐れありという試算は、無視できないものと考えます。

先生の4MW風車だと2Km 6MW風車だと2.5Km隔離距離が必要。という指摘について、先日当局にもお伝えし、事業者の見解を求めて頂いたと思いますが、事業者からは、どのような回答が来ているか。うかがいます。

 

伊藤市民部長  北海道大学の田鎖助教の調査結果に対する事業者の見解についてお答えいたします。事業者によります低周波音の事後調査は5地点で行われております なお数値につきましては音の振動である周波数のうち低周波音として80Hzの場合の音の大きさであるデシベルで表示されて示されております。調査は昼間と夜間に実施され数値の高い昼間においての公示前の実測値との比較では、三瀬地区では実測値と同じ45デシベル、小波渡地区では3デシベル高い41デシベル 堅苔沢地区では8デシベル高い46デシベル  あずち 自治区では、2デシベル高い38デシベル  山戸川地区では1デシベル低い39デシベルとの調査結果を受けております  

事業者からは各地区の調査結果について環境省において参照値としている値41デシベルを超過する箇所もございましたが、工事前の風車近傍での低周波音と同程度であることから風車の稼働による影響は小さいものと考えられるとの 報告をいただいておるところでございます。

 

次に 低周波と健康被害の観点から科学的知見を踏まえたガイドラインの見直しについてお答えいたします 国においては現在のところ低周波音による心身にかかる健康への影響に関する基準値を明示しておりません。また風力発電施設から発生する音については国においては風力発電施設から発生する低周波音と 健康への影響に関して明らかな関連を示す知見は確認されていないとしております。なお鶴岡八森山風力発電事業における低周波音に関する健康への影響について、地元自治会に確認したところ現段階では苦情などは寄せられていないと伺っております。 市といたしましては数値のみで判断するのではなく 事業者による継続しての調査や 定期的な地元自治会に聞き取りするとともに定期的に地元自治会に聞き取りするとともに年々風力発電施設の大型化、出力が増大している状況がございますので、国が示す指針などの動向を注視しながら本紙のガイドラインの見直しの必要性について検討して参りたいと 考えております


草島  今お答えいただきましたが、まあ先ほどの事業者の答えでは全く納得がいきません。 詳細についてきちんと協議する必要があると考えます。

この課題は、この環境アセス上でも矢引の計画ではもう準備書の前の段階最終段階に入っていると思いますが、これまでも殆ど議論されていない。 

ほぼほぼすべての環境アセスがそのようですが、今お示ししたものは最新の知見であります 。この田鎖先生のこの2km 2.5kmの試算、それとソフトウェア上での試算、今回提示を致しました。

矢引と加茂の計画に対して、この数値を事業者にきちんと示していただき、市民と行政とそして事業者のリスクコミュニケーションの協議の場、これを行政としてきちんと主導して設置することを求めたいと思いますけれどもいかがでしょうか。

伊藤部長  風車と住宅等の距離にかかるガイドラインの見直し等にも関係しますけれども、低周波音と健康への影響につきましては重要なことと認識しております。今後 アセスの手続き等におきましても 住民説明会等の機会もございますし、そういった機会で検討させていただきたいと思います。なお本日といたしましてはその低周波と生活環境の影響について国や県にも充分確認しながらその対応の必要性について、検討して参りたいと考えております。

 草島  ぜひ、この協議の場については約束をしていただきたいというふうに思います。今、国、県がどうこうという話もありましたが。今この問題については、残念ながら国も県も アテになりません。

しかしながら実際に住民に睡眠障害を生じたらどんな対応するつもりですか 。ピアポント博士が調査した10家族の中9家族は転居されてます

東伊豆でも転居しています。転居しなければ症状は回復しなかったからです 。

低周波音で転居を強いられる住民が出てきたら、その費用は誰が責任取るんですか。これ訴えたところで国も県も責任とってくれないんですよ。

要は住民にもっとも身近な自治体の対応が求められていると、言うことであります。

だとしたら、どういう風に対応するのか これは野鳥の問題と同様に、予防原則というのが大切であります。

予防原則とは社会の諸問題について科学による全容の解明には時間がかかるので、危険性が科学的に示唆されたとき、例えリスクが不確かであっても重大な影響を回避することを原則として行動すべきであるという考え方 ということであります 。

でこの予防原則に従わなかった過去の教訓というのは、水俣病であります

熊本大は初期から有機水銀の影響を指摘しておりましたけれども当時の通産省は原因は厳密には特定できないとしてチッソの操業を止めなかった。それゆえ2000人弱の死者を伴う大きな被害が出たのであります 。風力発電の低周波問題はこの水俣病と同じ状況になっているのではないか、という指摘が複数の科学者がからありまして、私も同感であります。

またSDGsの誰一人取り残さないと言う理念からすれば低周波音の問題は少数の訴えだからといって、無視してはならないということであると考えます。

 一人でも睡眠障害などの健康被害を、引き起こしてはならない。これを鉄則にしていただきたい。

 科学的見地から導き出された数値を受け止め、さらに余裕を持ってガイドライン設定をすること、これが必要だと思いますがいかがでしょうか。もう一回質問したいと思います。

 

伊藤市民部長  ただ今のガイドライン直し等に関する質問にお答えいたします。繰り返しになりますけれども、低周波音と健康への影響というのは充分重要なことと言うふうに捉えております。その上で先ほども答弁申し上げましたけれども、国や県の指針なども注視して参りたいと思いますし、確認も必要というふうに存じております。なお数値だけで判断するのではなくて地域の方々からの声も充分伺いながら、見直し等の必要性、まあどういった見直しが必要か そういった検討をさせていただきたいと存じます 。

 

草島  目下、田鎖先生と共に、環境省とはこの件ですね、協議中であります。しっかりと今後の対応をしていただきたいと思います。


草島  次に地域への経済効果の問題についてであります。

先日、庄内町でおこなった地元企業3社と地域金融のプロジェクトファイナンスによる風車建設事業について、うかがってきました。この事業は、農産漁村再生可能エネルギー基本計画に基づく事業で、事業者は再エネ開発行為について、一定の町の農林漁業の健全な発展に資する取り組みとして、一定の寄付金を町に納める協定を結んだ事業でありました。

町ででは風車1本につき100万円。1社4本で400万円を毎年町に寄付することとしており、3社で20年間に2億4千万円を納めることが協定書に明記されておりました。12本の風車の20年の固定資産税は約8億円とのことで、あわせて約10億円余りが町の収入になるとのことでした。

全体の概算もお示し頂きましたが、1基1.87MWの出力風車でFIT価格20円で、大体一基、1億円ぐらいの売電が見込まれるとのことでありまして、12基の20年で、約240億円の売電価格ということになります。庄内町の場合は地元企業が主体となり地元金融が融資しての事業ですから、この240億円は、そのほとんどが地域に回ることになります。

それに対して、東京の外部大手企業 等による開発では、数百億という売電収益は、ほとんどすべて外に流出するということになります。

風という地域資源を活用して地域経済にも貢献できるチャンスを逃し、外部の大手企業にいわば搾取されるだけの事業と考える事ができるのではないでしょうか。

私はこうした事業を、植民地型事業と何度か述べてきましたが、陸上風力10本程度の事業は、もはや地域の金融機関も、プロジェクトファイナンスを認め、地元企業が十分にできる事業であります。

庄内町の事業では、あらかじめ開発地を町が決め、一般公募によるプロポーザル方式によって開発行為を行うことのできる業者を決定したとのことでしたが、町は地元3社の共同の企業を選択し、JREは落選しております。

これまでも地域所有、地域の意思決定、地域分配などのコミュニティパワー3原則を掲げて意見してきたように、私は再エネ事業というのは、地域外企業による事業については抑制的にし、確実に地域にお金が循環する地域や地元出資の事業を促進させる必要があると考えます。

●先ずお伺いしますが、市は、今般の事業者、三瀬、矢引、加茂の事業で、一体どのぐらいの収益を求めての開発行為との報告があり、当局が把握されているか それぞれをうかがいます。

三瀬風車の場合、その何パーセントが市や地域に還元されていると試算できるのか。確認します。

●又、最近宮城県では、森林の乱開発を避け、適地に誘導をはかるために、森林を開発しておこなわれる風車やメガソーラーなどの再エネ事業に対して、税を課すことを表明し、来年度に向けて準備段階であると窺っております。又、それに先行して岡山県 美作市(みまさかし)では、大規模な野立てソーラーを規制する主旨で、ソーラーパネル税を昨年12月に市議会で議決しております。

こうした事例に準じて、風力発電の開発などで、地域企業が主導し、地域金融が関わるコミュニティパワーに誘導する為の再エネ税のようなものが検討できないか、

又、圧倒的に地域還元率が低い、地域外事業者に対しては、自治体へ還元する一定額のルールを設け、協定締結をおこなうなどの条例制定ができないか、と考えますが、見解をうかがいします。

 


伊藤市民部長  地域経済への貢献等に関してのご質問にお答えさせていただきます。

事業者からは収益については開示を受けておりませんので、収益等に関する還元についての比率等いについては、把握しておりません。ただ 一般的には風力発電施設ができることによる地域の利点と致しましては固定資産税や雇用創出などがあると言う風に考えているところでございます

また議員よりご紹介いただきました庄内町や宮城県における取り組みについては、事業者主導の再エネ施設の導入から市や地域へも事業に関わっていく一つの手法でございますので、再エネ施設の普及と地域との共生共存の課題解決にもつながるものと考えております 。なお再エネ施設への税制の検討や、地域外事業者に対する自治体への還元方法、それから協定締結などの条例化につきましては、他市の先進的な事例の情報収集に努め、調査研究を進めてまいります。以上でございます


草島 しっかりと検討していただきたいと思います

ここまでが風車問題についてですが、特に低周波音の課題については、市として毅然とした姿勢で対応いただきたいと思っておりますが、市長の見解を求めたいと思います

皆川市長  草島議員さんから 低周波と生活環境、健康に関するご意見をですね、いただいたところで ございます 先ほど市民部長からご答弁をさせていただきましたけれども この国におけるこの低周波についての 基準値に等ですね、なかなかこが示されていないと言うようなこともございまして、この市町村としてどのような対応を取るのかというのが非常に難しいところがございます

現時点では例えば地元の自治会の方に確認したところでは苦情などは寄せられていないというようなことでございますがなお、情報収集を致しまして国や県にも確認をしながら生活環境への影響について注視してまいりたいというふうに考えております

草島 この低周波音問題‘は、大変難しい課題ではあると思います、今、最新の知見とともにですね、国でも議論をしてもらわなければいけない状況に来ておりまして今、丁度議論中というところでもあります 。ただ 健康被害が生じてしまっては ならないということでありまして、これは是非、先ほど申し上げた、予防原則もそうですし、今回提示された2キロないし2.5キロを離さないと影響が生じると、これは先ほど、ピアポント博士のことをお伝えしましたが、その時 2009年の時点でも、最低でも2キロ、山間部だと3.2キロ 離すことが賢明だと言う報告も行なわれています。なので、この値というのは、確信を持てる値ではないかと思いますので、今後しっかりと市独自にも調査をしていただいてー最新の知見に基づいて、リスクコミュニケーションを図ると、いうことに努めていただきたいと思います。

ありがとうございました。


 

解説.   2022.12.18 
風車の低周波音と健康被害  問題は、2017年5月26日の環境省の指針。 

(市議会一般質問を前後し、11.22、12.16、 川田龍平 参議院議員、環境省担当者 北海道大学 田鎖順太助教 と意見交換しました。中間報告です。)

●風車騒音について、2018年WHO欧州地域事務局がガイドラインで勧告値を45db で設定しているのに対して、未だに日本は基準値がありません。


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北海道大学 松井利仁 先生の講演より

https://www.youtube.com/watch?v=HuuV08K-_2c
この映像の49分ぐらいからをどうぞご覧下さい。NHKの2018ニュース映像。いかに日本の騒音規制が遅れているかがわかります。

 

●日本の風車の低周波音の環境省の指針は2017年5月26日のものです。 
都道府県知事 市長・特別区長 に宛てて 環境省水・大気環境局長より
風力発電施設から発生する騒音に関する指針について として 提出されています。

この中、2P上段に、

これまでに国内外で得られた研究結果を踏まえると、風力発電施設から発生する騒音が 人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。また、風力発電施設から発生 する超低周波音・低周波音と健康影響については、明らかな関連を示す知見は確認できない。

という記述があります。

これが大問題で、各地の風発建設計画の説明会などで、事業者や行政が、「低周波音? 大丈夫です。環境省でもこういう見解ですから」と住民の疑問に応える根拠になっています。

 今般の市の答弁「国においては現在のところ、低周波音による心身にかかる健康への影響に関する基準値を明示しておりません。また風力発電施設から発生する音については国においては風力発電施設から発生する低周波音と 健康への影響に関して明らかな関連を示す知見は確認されていないとしております。」の根拠もここにあります。

 山形県も今年提出された遊佐沖風力の公開質問状に対して「風車の音に関する専門家である日本大学の町田名誉教授が令和元年 12 月の 秋田県由利本荘市沖の法定協議会で示した資料(根拠は平成 28 年 11 月の 環境省報告書)では、国内外で得られた科学的知見を踏まえると、1km 程度離れると風車の騒音(低周波を含む)が減衰し、人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いとされている。」などと応えています。
 (この山形県見解は、曲解も含んでいる感があり、環境省にも紹介し注意喚起を求めました。)

無視された!? 1000人規模の疫学調査結果

しかしながら、2017年5月の指針「風力発電施設から発生する騒音が 人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。」以前の2016年3月に、国内の疫学調査の論文(影山2016)「大分県立看護科学大学 教授 影山 隆之 先生 他」の論文が発表されていました。

影山先生らは,全国50か所被験者1,079名(回答率 52%)について不眠症の有病率を調査し、その結果

●屋外騒音レベル41-45dBの曝露で,不眠症の有病率が約5倍になっており,このリスク上昇が統計学的に有意であった。

論文の結論
騒音曝露レベルが40dBを超える地域では,自己申告の症状に基づき診断される不眠症の有病率は有意に高度であり,風車が立地する地域において住民が風車騒音(WTN: wind turbine noise)による睡眠妨害を受けたことを示している

と報告しています。詳しくは、下記資料に掲載しています。

環境省では「風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会」が平成25年5月27日から平成28年11月11日 までおこなわれ

https://www.env.go.jp/air/noise/wpg/conf_method.html

検討会の末に「報告書」がH28年11月 2016年11月に公開されています。

その中に以下の記述があります。

「一般的に騒音による影響には、聴力損失への影響(聴力影響)、会話を妨 害される影響(会話影響)、睡眠を妨げられる影響(睡眠影響)、不快感/わ ずらわしさ(アノイアンス)等がある。風車騒音による影響については、風 車騒音のレベルとわずらわしさ(アノイアンス)を感じる程度の間には統計 的に有意な関連が複数の論文で報告されている。また、睡眠影響については、 風車騒音のレベルとの直接的な関係性、またはわずらわしさ(アノイアンス) の程度が上がる結果としての間接的な関係性がある可能性を示唆する知見 が報告されている。ただし、睡眠影響との関連の科学的根拠は現段階ではわずらわしさ(アノイアンス)に関するものよりも限定的である。一方、聴力 影響、頭痛、耳鳴り、糖尿病、高血圧、循環器疾患等の健康影響については、 統計的に有意な根拠は認められていない。以上の知見により、風車騒音は、 わずらわしさ(アノイアンス)に伴う睡眠影響を生じる可能性はあるものの、 健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。」

●この「報告書」の段階で、影山 隆之 先生らが1,079名 屋外騒音レベル41-45dBの曝露で,不眠症の有病率が約5倍になっており,このリスク上昇が統計学的に有意であった。騒音曝露レベルが40dBを超える地域では,自己申告の症状に基づき診断される不眠症の有病率は有意に高度であり,風車が立地する地域において住民が風車騒音による睡眠妨害を受けたことを示している。というまさに、「健康に直接的に影響を及ぼす」ことを裏付けた研究報告が「無視」されていると感じました。
 環境省と意見交換をおこなう中で、大変重要な「知見」が、この検討会の表舞台で、全く議論されていない事を確認できました。なぜ、検討会で無視されたのか。更に、確認が必要と思いました。

●また、睡眠障害や不眠症によって、糖尿病・高血圧・循環器疾患等,様々な疾患のリスクが大きくなることは、医学の通説であり、一般的な常識です。
 しかしながら日本の指針では、アノイアンス(わずらわしさ)や、睡眠影響と、まるで、睡眠障害、不眠症という疾病を矮小化しているような、報告書の見解になっています。

要は、環境省指針に、1.重要な疫学調査の結果を無視して、「健康影響が少ない」と結論づけていた。という重大な欠陥がわかりました。先ずは、1000人規模の疫学調査結果を踏まえ「風車から発する低周波音は、41-45dBの暴露で健康に直接的に影響を及ぼす。と修正する事が必要です。

なぜ、風車騒音に関する科学的根拠なしに「残留騒音+5dB」を採用? 上限なく、やりたい放題に。

●又、2017指針で示している 残留騒音+5dB という指針は、 S. Kono, T. Sone and T. Nimura. “Personal Reactio to Daily Noise Exposure”, Noise Control Engineering, vol. 19, no.1, (1982) という、風車騒音とは全く関係のない研究成果から持ち出されていることが明らかになりました。イギリス等でも同様の指針はあるという見解もありましたが、イギリスの場合は他に明確な規定値35dB〜40dBなど、複数の規定値を定めています。*資料参照
 又、日本の場合は、+5dBに、上限を設けず、下限値だけがもうけられています。 上限が設けられていなければ、規制がないのと一緒で、際限なく開発可能。ということになります。もちろんコンター(影響図)なども描けません。2018年WHO勧告値でも騒音種別にそれぞれの基準勧告値を決めていて、2018年45dBがさだめられているのに対して、日本は、40年も前の古い知見で、「残留騒音+5dB」のみ。全くリスクコミュ二ケーションができないし、基本的な規制が全くおこなわれていない現状である事を確認しました。早急に改善が必要です。

2.風車騒音に関する科学的根拠なしに「残留騒音+5dB」という指針値が設定されたこと,に重大な欠陥があります。又、WHO勧告38.7dB(2018)を踏まえた「上限を規定する「規制値」が無い」という重大な欠陥があります。早期の「規制値」の設定が必要です。

●環境省は低周波音に対して 低周波音問題対応のための「評価指針」 – 環境省 参照値を示しています。https://www.env.go.jp/content/900405760.pdf
この値によって、エコキュートの低周波音について、規制がはたらくことになりました。

しかしながら、環境省は「参照値値は風車には使えない」などの見解を示しています。指針で「残留騒音+5db」と風車以外の騒音研究を持ち出しおきながら、参照値では風車は例外とする事には先ず納得いきません。
  理由は変動音だからという見解でしたが、「風車の翼の回転に伴い発生する音は、騒音レベルが周期的に変動して聞こえ、騒音レベルは低いものの、より耳につきやすく、わずらわしさ(アノイアンス)につながる場合がある。」と、検討会報告書に記載されています。

又、デンマークでは

●低周波音を,周波数10-160 Hzの成分に関するA特性音圧レベル(LAFeq,10min)で評価する

夜間・屋内のLAFeq,10minの規制値(limit value)は,20dBとする。 

と、規制値が定められています。これを踏まえれば、参照値は無論、規制値を設定し、明確化する事が必要です。

以上の根拠として

●風車の翼の回転に伴い発生する音は、騒音レベルが周期的に変動して聞こえ<中略>,騒音レベルは低いものの,より耳につきやすく,わずらわしさ(アノイアンス)につながる場合がある。(環境省:風力発電施設から発生する騒音に関する指針について)

●風車騒音の振幅変動が大きいほど不快に感じる(アノイアンスがある)ことについて,十分な科学的知見が存在する(英国エネルギー・気候変動省委託「Review of the evidence on the response to amplitude modulation from wind turbines 」)

という根拠があります。


現在の日本の風車の低周波音の問題は、環境省2017年5月指針。

●指針の根拠となった環境省主催の「検討会」(平成25年5月27日から平成28年11月11日)で、科学的知見「大規模な1000人規模の疫学調査屋外騒音レベル41-45dBの曝露で,不眠症の有病率が約5倍 2016」という、明らかに直接的な健康障害を示す、重要な調査研究結果が無視され、議論されず、その結果「直接的な健康影響が低い」と指針で示されている

●指針とする「残留騒音+5dB」 は、風車と全く関係のない1982年の騒音研究からもちだしてきた数値であり、40年も前のままである。イギリスも「残留騒音+5dB」指針はあるが、他に35dB〜40dBという上限規制値がある。 風車騒音に関する科学的根拠なしに「残留騒音+5dB」という指針値が設定されたこと,に重大な欠陥がある。
日本には未だ確実な上限規制値がない。残留騒音+5dBでは、科学的に隔離距離などを算出することはできない

●先進諸国が設定している、風車騒音の基準値がない。規制値もない。
●2018 WHO欧州委員会 勧告の38.7dBの勧告があっても、2017年5月の指針のまま。

まとめ

風力発電計画の低周波音と健康障害 について 早急に改善すべき2点
1)「風車から発する低周波音は、直接的な健康影響を及ぼす。」と訂正する事。
2)WHO勧告38.7dB(2018)を踏まえた、「規制値」を早期に設定する事。

お伝えしたい事

風力発電計画で悩んでおられる皆様へ

●北海道大学 田鎖順太助教が開発されたソフトウエア「H-RISK」は、国内外の研究文献、大規模疫学調査、環境省参照値、全国統計人口、風車データなどを踏まえて開発したものであり、 
日本国内の騒音、低周波音 を扱う、国内学会 公益社団法人 日本騒音制御工学会 学会誌「騒音制御」vol.46 No4 2022 p176-182 に発表されたものです。オープンソースです。このページからダウンロードできます

皆様の地域の風車の情報をインプットして、事業者、行政と科学的なリスクコミュニケーションを行って下さい。

資料集 (一般質問の前後で調査した文献、動画などを掲載。更に最新の知見があればご一報ください。)

●WHO欧州地域事務局の勧告値45dB、38.7dBの考え方について

規定された勧告値は,風車騒音による不快感の反応率に基づくものであり,勧告値と等しい曝露下において10%の住民が強い不快感(テクニカルタームで「高度の不快感」と表現しますが)を訴えます。

また,45dBは,夕方に+5dB,夜間に+10dBの補正を施した後の値です。

昼間45dB,夕方40dB,夜間35dBの騒音曝露であれば,ちょうど,補正後の値は45dBになります。

ただし,(例外はありますが)実際には風車は昼夜関係なく回り続けますから,

昼間38.7dB,夕方38.7dB,夜間38.7dB,これで,補正後の値は45dBになります。

24時間稼働の風車の勧告値として捉えるならば,「45dB」よりもむしろ「38.7dB」の方が適当と考えます。

●風車の騒音 各国の規制値(noise limit) について 2018年の論文より

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0003682X17311428

●イギリス

ETSU-R-97
England
LA90(10min) No financial Involvement Day ≤30 to 35 dB 35 to 40 dB
ETSU-R-97
England
LA90(10min) No financial Involvement Day >30 to 35 dB BKGND + 5 dB
ETSU-R-97
England
LA90(10min) No financial Involvement Night ≤38 dB 43 dB
ETSU-R-97
England
LA90(10min) No financial Involvement Night >38 dB BKGND + 5 dB
ETSU-R-97
England
LA90(10min) Financial Involvement Any ≤40 dB 45 dB
ETSU-R-97
England
LA90(10min) Financial Involvement Any >40 dB BKGND + 5 dB

●デンマーク

Demark LAeq, 8 m/s@10 m Standard Any Any 44 dB
Demark LAeq, 6 m/s@10 m Standard Any Any 42 dB
Demark LAeq, 8 m/s@10 m Noise Sensitive Any Any 39 dB
Demark LAeq, 6 m/s@10 m Noise Sensitive Any Any 37 dB

スウェーデン

Sweden LAeq, 8 m/s@10 m Standard Any Any 40 dB
Sweden LAeq, 8 m/s@10 m Quiet Any Any 35 dB
●オランダ
Netherlands LAden Any Any Any 47 dB
Netherlands LAeq Any Night Any 41 dB
       



 

 

実際の健康被害報告があります。秋田県(2021)

●秋田 由利本荘市 にかほ市の風車による低周波音の健康被害 一覧表 1(PDF)

●秋田 由利本荘市 にかほ市の風車による低周波音の健康被害について 訴えの詳細 2(PDF)

 

● 2017年 H29年5月指針で述べている、「直接的な健康影響が生じる可能性は低いと考えられる」について

→直接的な健康影響が生じると結論づけた疫学調査結果があります。

国内の疫学調査の論文(影山2016)「大分県立看護科学大学 教授 影山 隆之 先生 他」について
Kageyama, Takayuki., Yano, Takashi., Kuwano, Sonoko., Sueoka, Shinichi., & Tachibana, Hideki. (2016). Noise and Health, 18(81), 53‒61 
 

●影山らは,全国50か所被験者1,079名(回答率 52%)について不眠症の有病率を調査した

●屋外騒音レベル41-45dBの曝露で,不眠症の有病率が約5倍になっており,このリスク上昇が統計学的に有意であった 

 

Conclusions
●Insomnia diagnosed on the basis of self-reported symptoms was significantly prevalent in the areas where noise exposure levels exceeded 40 dB, showing that WTN disturbed sleep among residents in the WT sites. No evidence was obtained concerning the adverse effects of WTN on physical/mental health on the basis of self-reported symptoms. Insomnia and these symptoms also seemed to be affected by personal features expressed as noise sensitivity and the feeling of visual annoyance with wind turbines. These features may show the tendency to be sensitive to environmental stimuli or changes in their homeostasis and should be considered in future field studies on the association between WTN and health.
 
結論
騒音曝露レベルが40dBを超える地域では,自己申告の症状に基づき診断される不眠症の有病率は有意に高度であり,風車が立地する地域において住民が風車騒音(WTN: wind turbine noise)による睡眠妨害を受けたことを示している。風車騒音による,自己申告の症状に基づく身体的・精神的な健康影響に関しては,明らかな知見は得られなかった。また,不眠症およびこれらの健康影響は,騒音に対する感受性や風車に対する視覚的な不快感の程度等の個人的な特性に影響を受けると考えられる。これらの個人的な特性は,環境中の刺激あるいは恒常性の変化に対して敏感であるという傾向を表している可能性があり,風車騒音による健康影響に関する将来の疫学研究において考慮すべきであろう。

*補足
自己申告に基づく不眠症:
疫学研究では,質問紙を用いて睡眠障害の有無が調査されることが多く,「自己申告に基づく不眠症」等と表現されます。
なお,この研究においては「アテネ不眠尺度」と呼ばれるWHOが開発した質問紙が用いられています。

自己申告に基づく身体的・精神的な健康影響:
この研究において,Total Health Indexと呼ばれる調査票を用いて調査された健康影響を指します。

「4MWで2Kmの隔離距離が必要」の根拠 

●4MW風車で2Km隔離距離が必要 の根拠 北海道大学 田鎖順太 助教(PDF)

北海道大学 田鎖順太 助教 

根拠論文
Low-frequency noise from large wind turbines  

Henrik Møller 1Christian Sejer Pedersen

要約

風力タービンが大きくなるにつれて、タービンの騒音が周波数で下がり、低周波の騒音が隣人に迷惑をかけるという懸念が浮上しています。最大3.6MWの公称電力を持つ48の風力タービンからの騒音発生を分析し、議論する。低周波ノイズの相対量は、小型タービン(≤2MW)よりも大型タービン(2.3-3.6MW)の方が高く、その差は統計的に有意です。この違いは、オクターブの約3分の1のスペクトルの下方シフトとしても表すことができます。10MWの範囲の将来のタービンには、同様のサイズのさらなるシフトが提案されています。空気吸収により、関連する近隣距離の音圧レベルを考慮すると、低周波含有量がさらに顕著になります。A加重レベルが考慮されている場合でも、ノイズのかなりの部分は低周波であり、調査された大型タービンのいくつかでは、最高レベルの3分の1オクターブバンドは250Hz以下です。 したがって、スペクトルの低周波部分が隣人のノイズに重要な役割を果たすことは間違いありません。


田鎖順太助教 開発のリスク評価ソフト H−RISK
 


風車病 ウインドタービンシンドローム 2009 出版 著者 ニーナ・ピアポント

ニーナ・ピアポント ウインドタービンシンドローム(日本語要約版)(PDF)
(43P 勧告)平地では少なくとも 2 キロメートル、山間部では 3.2 キロメートル民家から離すのです。これは最小限の距離です。カンパーマンとジェイムズの手法は、これよりも長いセットバックを勧告することになりそうです。

ウインドタービンシンドローム(著書)のHP(英語)

●ニーナピアポント 博士 Nina Pierpont, MD, PhD

Nina Pierpont, MD, PhD, earned the MD degree at the Johns Hopkins University School of Medicine, and PhD (Population Biology) from Princeton University. She is an honors graduate of Yale University. She has been Clinical Assistant Professor of Pediatrics at Columbia University’s College of Physicians & Surgeons, Senior Attending Physician in Pediatrics at Bassett Healthcare (Cooperstown, NY), Chief of Pediatrics at a native-run hospital on the Alaska tundra, and pediatrician to the St. Regis Mohawk Nation (NY State). Currently, she is in private practice on the northern boundary of the Adirondack Park (NY State), specializing in behavioral medicine (children & adults). She is licensed in the State of NY and is a Fellow of the American Academy of Pediatrics.

Nina Pierpont, MD, PhD は、ジョンズ・ホプキンス大学医学部で医学博士号を取得し、プリンストン大学で人口生物学の博士号を取得しています。彼女はイェール大学の優等卒業生です。彼女は、コロンビア大学の内科医と外科医の大学で小児科の臨床助教授を務め、バセット ヘルスケア (ニューヨーク州クーパーズタウン) で小児科の上級主治医を務め、アラスカのツンドラ地帯にある先住民が経営する病院で小児科の責任者を務め、セント ジョージ大学の小児科医でもありました。 . Regis Mohawk Nation (ニューヨーク州)。彼女はアディロンダック パーク (ニューヨーク州) の北の境界で個人開業しており、行動医学 (子供と大人) を専門としています。彼女はニューヨーク州で認可を受けており、米国小児科学会のフェローです。


資料映像  

 

★「オーストラリアABC TodayTonightより風力発電の問題点を扱ったニュース映像」2012年

(13分)日本語字幕付き、ゴーストタウンになった町の話

★「カナダ 巨大風車からの低周波音」2013年

(10分半)カナダCBCドキュメンタリー、近隣住民に生じた被害について

★ドキュメント「風力発電の羽根の下で~和歌山における被害の実態~」2014年

(54分)何人かの被害者が実名で訴え。汐見文隆医師がそれに寄り添っている。
風力発電の被害を考える会わかやま  38分位から 汐見先生が語っています。

 

★「風車から発生する超低周波音」2018年

(28分)サイエンスドキュメント「plane e.」 ドイツZDF。字幕は鶴田由紀氏

★「超低周波音による健康被害 マリアナ・アルヴェス・ペレイラ博士講演会」2019年頃

(58分)スロベニアでの講演、字幕付き

 

     Nina piapont 博士のインタビュー映像 
                        
     Nina Pierpont interviews Falmouth, Mass., wind turbine syndrome victims — September 2011 

      ●秋田県由利本荘市議会2022.12.8議会質問 阿部十全議員  由利本荘市 にかほ市などでの低周波音の被害実態などを述べ、質疑がおこなわれています。
       
      

●日本科学者会議 第24回総合学術研究集会 in 大阪2022年11月19日(土)~12月11日(日)  
での、風車の低周波音と健康被害 の予稿集

▽低周波音被害の歴史 in 2022
▽風車低周波音の高次倍音構造と健康被害
▽国有林保全と風車建設
▽既存の風車による健康被害について (秋田県にかほ市・由利本荘市の聞き取り調査)
▽風力発電と太陽光発電の電磁波問題


低周波音と健康被害についての研究者の講演録

 
 
松井利仁 北海道大学 教授 2017
●環境省・指針が発表された、ほぼ直後のご講演で、環境省の指針の問題が指摘されています。45分ぐらいから。
+5dB が風車騒音以外の研究からと言う指摘はこの頃から確認できます。
 
 
田鎖順太 北海道大学 助教   2020

最新の知見から、風車騒音・低周波音から、睡眠障害、めまい、頭痛が起きるメカニズム、海外事例、環境省の疫学調査、環境省指針の捉え方、などについて学び多き講演 行政担当者、議員は必見です。


H−Risk 2022 による試算結果について
論文(環境制御2022. Vol.46 No4.(pp176-182)

影響図一覧。(Clickで拡大します)

1)加茂風力発電計画 6,000kW 8基 不眠症推定有病者数 39 人 加茂、油戸、菱津、大山一部加茂不眠症

●環境省「参照値」を超える曝露となる人口で 16,808 人。 10%の 1,680 人が入眠妨害を受けると推測される。

加茂参照値

2)三瀬八森山(既存)3400kW×5基 + 三瀬矢引(新)計画 4200kW×7基 

不眠症推定有病者数 71 人。由良、矢引、三瀬、小波渡

三瀬矢引不眠症

環境省「参照値」を超える曝露となる人口 80Hz 41dB で由良、三瀬、小波渡、中山 水沢、上清水、
7,440 名。 744 人が入眠妨害を受けると推測される。

三瀬ー矢引参照値

3)三瀬八森山風力発電 (2021.12から稼働し1年) 3,400kW×5基
 不眠症有病者数13人 環境省参照値 2901人 290人に入眠妨害の恐れ。

三瀬参照値三瀬不眠症

(仮)遊佐沖洋上風力発電事業 500,000kW(9,500~15,000kW を 36~46 基)を踏まえ、秋田由利本庄市で計画されている風車、12,600kW を 36 基入力。    不眠症リスク 129人

遊佐不眠症

(仮)遊佐沖洋上風力発電事業 参照値 107,898人  約1万人が入眠妨害の恐れあり。 

遊佐参照値のコピー

遊佐参照値2

秋田県 由利本庄市沖洋上風力発電 12600kW 65基  不眠症リスク 340人秋田不眠症リスク
環境省 参照値 142,327人 14,232人が 入眠妨害の恐れあり。秋田参照値

結論と提言 2022.12.24

1)加茂地区に計画の風車 6,000kW×8 基

●不眠症推定有病者数 39 人 加茂、油戸、菱津、大山一部

●環境省「参照値」を超える曝露となる人口で 16,808 人。
10%の 1,680 人が入眠妨害を受けると推測される。

●野鳥の国際的特別保護地区 ラムサール湿地 大山 上池・下池に2Kmと異常に近い位置で、野鳥への影響は甚大。
●風車騒音を考慮した際、6MWであれば1基でも2.5Km 隔離距離が必要(北大 田鎖助教) 入眠妨害の影響は観光地、湯野浜、大山全域に及ぶ恐れがある。

●風車建設は論外。建設中止を求めます。


2)三瀬矢引地区に計画の風車 4,200kW×7 基

不眠症推定有病者数 71 人。由良、矢引、三瀬、小波渡
屋外で環境省「参照値」を超える曝露となる人口 80Hz 41dB で由良、三瀬、小波渡、中山 水沢、上清水、7,440 名。 744 人が入眠妨害を受けると推測される。

●既存の三瀬八森山 風車 3,400kW×5基と累積効果で、三瀬地区に双方からの低周波音による健康被害の恐れがある。
海水浴などの観光地 由良地区への影響が懸念される。4MW風車で2kmの隔離距離が必要(北大・田鎖)の指摘からすれば、エリア内に建てる事ができる風車はない。

●ラムサール湿地 から5kmで、三瀬八森山風車との累積影響もあり、野鳥への影響(バードストライク 渡来地の回避 渡りルートの変更)が考え得る。

住民の健康被害を未然に防ぐには、建設中止を求めます。


3)(仮称)遊佐沖洋上風力発電

500,000kW(9,500~15,000kW を 36~46 基)を踏まえ、秋田由利本庄市で計画されている風車、12,600kW を 36 基入力。    
不眠症推定有病者数 129人
●参照値 107,898人  約1万人が入眠妨害の恐れあり。 

●現状の計画での建設は、遊佐町、酒田市の市民にとって、危険であると考えます。

遊佐、秋田、他、日本海沿岸に一体的に計画されている洋上風力発電について、代替案を、提言として示します。


【風車と陸(民家)の隔離距離】
洋上風力発電所の世界の常識と日本の非常識
風車と沿岸の「隔離距離」が全く違います。
欧米は15〜20Km以上 日本は2Km!?
2022.10 宮脇 勝 名古屋大 准教授より、最新研究の論文が発表されました。



●2022.10月発表の「洋上風力発電施設の景観に関わる「海洋計画」と「離岸距離」に関する国際比較 – 洋上景観保護のための風車ゾーニングと最小離岸距離に関する調査 – International Comparison on Marine Plan for Seascape and Distance of Offshore Wind Farm – A Research of Wind Farm Zoning and Minimum Distance to Shore for the Protection of Seascape -宮脇 勝 名古屋大 准教授  

結論の要旨の要旨。(2023.2.13 草島引用 )

 実証実験用の風車を除いた一般海域において、ドイツ、オランダ、ベ ルギーでは、政府が海洋計画を策定し、景観と生態系保護 を目的に、洋上風車の離岸距離として12 海里(約22.2km) を基準にゾーニングし、比較的長い離岸距離を確保してい ることが明らかになった。英国はRound 3 期で12 海里を基 – 552 – 公益社団法人日本都市計画学会 都市計画論文集 Vol.57 No.3, 2022 年10 月 Journal of the City Planning Institute of Japan, Vol.57 No.3, October, 2022 準に、離岸距離を確保していることが明らかになった。デ ンマークは、バッファーゾーンとして 12.5km の離岸距離 を確保していることが明らかとなった。



洋上風力発電は、脱炭素、脱原発で再エネ普及の上で、世界のトレンドであり、日本でも大いに進めるべきです。しかしながら、風車の大型化(10MW以上)に伴って、騒音公害などを踏まえて隔離距離をとる必要があります。

洋上風力発電所と海岸からの距離 その1。風力発電先進地、デンマークの洋上風力発電。

規制値39dB が設定され、風車騒音の安全度を考慮し15dB余裕をみて、15Km海岸から隔離距離をとって建設。
8MW風発×20基。洋上風力、これなら文句なしです。脱原発、脱炭素社会の為にどんどん進めて欲しいと思います。スクリーンショット 2022-12-24 22.20.51

 


洋上風力発電所と海岸からの距離 その2。ドイツではどうか。
以下の図参照。
稼働中のは、18Kmから20km。計画中のは35km以上離れています。(北大・田鎖助教資料)

スクリーンショット 2022-12-24 22.21.37

https://www.windguard.com/publications-wind-energy-statistics.html?file=files/cto_layout/img/unternehmen/veroeffentlichungen/2022/Status%20of%20Offshore%20Wind%20Energy%20Development_Year%202021.pdf

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最近のこのレポート(2022発行 2021年のドイツ国内の洋上風力発電) でも(注意:上記のものと離岸距離と深さのスケールが逆になっています)、ドイツの新しいプロジェクトはそのほとんどは、沿岸から40kmから120km離して計画しています。

日本の洋上風力発電所の計画 1Km〜2kmの離岸距離 は非常識だといわざるを得ません。


●日本の場合、水深50mまでで、安く済む、着床式 モノパイルにこだわってるからではないでしょうか? 60m超えると浮体式の方が安くなるとの試算があります。

12p参照。https://www.nedo.go.jp/content/100758578.pdf

このNEDO資料に登場してくる風発も 19p以降、 ▽デンマーク 15km  3.6MW  ▽イギリス 14〜15km  3.6MW
▽ベルギー 26km〜27km  5〜6MW です 


洋上風力発電への提言

北海道から東北、北陸まで日本海沿岸に計画している洋上風力発電に関して、
浮体式洋上風力発電で、10Km以上、離岸距離をとる。という代替案。

 地球温暖化・パリ協定を踏まえた、脱炭素化・また脱原発を目指し「誰一人取り残さない」SDGsの国民の健康配慮、自然環境保護を踏まえた「真の持続可能な開発」として、提言します。
 

不眠症リスク129人。入眠妨害1万人。沿岸から10km離せば、不眠症リスクは解消できるのではないでしょうか?

●採算優先で、安く済む モノパイル 着床式にこだわりすぎていませんか?
●地震多発地帯という日本の特徴から、損傷のリスクを考慮して、浮体式にしたらいいのでは? 
●陸から離れて行くほど、風はより強くなり、より安定する。浮体式を用いることで、風の状態が最も良い場所に風力発電所を設置し、より高い設備利用率を期待できるとの見解があります。

【浮体式洋上風力発電】2023.2.5テレ朝が五島の浮体式洋上風力発電を取材報道。

テレ朝が五島の浮体式洋上風力発電を取材報道。2023.2.5(リンク)

「急速拡大する浮体式洋上風力発電と我が国の課題 長崎大 海洋未来イノベーション機構 織田洋一 先生 R4年第1回海洋技術フォーラムシンポジウム 2022.6.28

ノルウエー エクイノール社 では浮体式風力発電10年の実績があります
●2010〜2015まで、五島市沖、福島県沖で浮体式洋上風力発電実証事業がおこなわれました。
●国内でも戸田建設が2016年商用運転開始しました。
●環境省でも地産地消型・浮体式洋上風力発電を推奨し、シンポジウムを開催しています。
●ノルウエー Floating Wind 国際シンポジウム2020が動画で公開されています。

画像はスパー型。浮かんでます。
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フロートも商用で使用されています。IMG_7592

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ノルウエーの取り組みの進化。2008年にデモ 2018年から商用プロジェクト建設中のようです。

スクリーンショット 2022-12-24 20.48.54(2)

環境省主催 浮体式洋上風力発電シンポジウム (youtubeで見るをクリックしてご覧下さい
基調講演の東京大学名誉教授 木下健先生のお話の中で、23分ぐらい欧州の風力発電の歴史の中で、「低周波音の健康問題などで、陸上から海へ、海上へ移っていく。」との発言も聞かれます。
 

●ノルウエー 浮体式洋上風力発電 国際カンファレンス 
(最下部に2020開催の動画が見れます)
https://norwegianoffshorewind.no/floating-wind-2022/

参考記事 日本経済新聞 洋上風力「浮体式」海外勢と争奪戦 安定供給に課題も


2023.1.13更新

浮体式洋上風力で、10年の実績を積むノルウェー、エクイノール社から、質問事項への回答がきました。以下、ご紹介します。


Q1: ノルウェーの開発では、離岸距離はどのようになっているでしょうか?

A: 基本的に領海外(離岸距離約22.2km以上)での開発が進められています。

Q:2 浮体式洋上風力のメリットにはどのようなものがあるでしょうか。

A: 水深の制約が小さく、平均風速の大きい水域に設置可能で一基当たり発電量の増加が見込まれます。

Q3: 地震、津波には強いのでしょうか?

A: 地震の揺れは係留索で吸収されて浮体までは伝わらないため、影響は少ないと言えます。津波の高さは水深が深い沖合では沿岸部と比較して非常に低いため、こちらも影響は少ないと言えます。

Q4: 日本での開発について、どのように考えておられますか?

A: 日本周辺の海域は着床式に適した浅いエリアが少ないため、日本政府が掲げる風力発電の導入目標を考慮するとかなりの規模の浮体式での開発が必要と考えられます。

Q5: パイル打ちが伴わない浮体式の場合、魚類や海洋哺乳類への影響が少ないようにも感じますがいかがでしょうか。

A: 設置工事中に発生する水中騒音は浮体式の方が小さくできる可能性が高いため、水中騒音による魚類や海洋哺乳類への影響は少なくできると考えられます。

Q6: 着床式とのイニシアルコスト、運転コストの差がどのぐらいあるか?

A: 浮体式は着床式と比較してコンポーネントが多いため、発電設備自体のコストや運転にかかるコストは高くなる可能性があります。一方で、浮体式においてはプロジェクトの大規模化によるコスト削減、平均風速が大きい海域を選定する事で設備利用率が向上し売電収入が増える、などの可能性が考えられます。

         Environment & Permitting Manager  Equinor New Energy B.V.