持続可能な鶴岡ブログ

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カテゴリー: ダム問題

7.24緊急フォーラム


本日。京都大学名誉教授 今本博健 京都大学名誉教授、五十嵐敬喜 法政大学教授らを迎えて、「最上小国川の穴あきダムは本当の治水策か?」というテーマで緊急フォーラムである。午後6時半から、新庄駅ゆめりあ 会議室にて。

ぜひ http://www.ogunigawa.org を参照あれ。

水害について


雨。朝辻立ちからスタート。
小国川のボードを持って訴える。
山形県の公共事業のあり方がいま、問われている。

7月24日、新庄市で緊急シンポジウムをおこなう。
http://www.ogunigawa.org

長野の岡谷市での土砂くずれ災害。
犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、日本でも、山形でも新たな治水策を問う議論の
必要性を主張したい。

以下の事が非常に参考になるのではないだろうか。

■ River Policy Network Vol.1創刊号より 転載   
           
 報告  Karl Alexander Zink (元WWF ドイツ) 2004年1月  

◇ドイツ
 【新治水法:川が自ら破壊的に動く前に、川にもっと余地を与えよ。】

エルベ川に沿っての歴史に残る破壊的な大洪水のほぼ1年後、ドイツ連邦政府の環境大臣トリティン氏は、2003年8月に治水対策改善法案を発表した。「我々は川にさらにもっと多くの余地を与えなければいけない。そうしなければ、川は自らそれを求めるだろう。」彼はこのように述べ、氾濫原に住居、産業施設や不動産の建設を許すような政策を終わらせることが重要であるとも付け加えた。このような政策こそが次回の何十億ユーロにも上る洪水被害を引き起こすことになるからである。この法案は産業界、環境グループなどにも送られ、意見を募るために回覧されている。

一般のマスコミ報道によれば、ドイツ連邦政府環境大臣は気候変動の始まりがドイツにおける洪水発生頻度を高めていると考えている。そして洪水被害は常に過去の人間活動に結びついている。人間は洪水が頻繁に起こる谷間に定住することにより、知ってか知らずか、自らを洪水の危険にさらしてしまったのである。

 今や我々は川を運河化したり、河川下流の流れを人工的に変えたりすることが洪水時の流れにとって有害な影響となることを知っている。大規模河川では貯水地を造ることにより氾濫源を縮小したり、河川水流の長さを短くすることで洪水を加速させたり、堰を作ることにより、支流からの洪水レベルを著しく高めている。また、小規模な河川においても、居住区の拡大、集約農業、山間部の森林の荒廃や川の流れを変えてしまうことにより保水能力が損なわれると、洪水被害が発生してくるのである。



 近年起こった大規模な洪水により、より高いレベルでの予防的方策が取られるようになった。それらは:

・自然の氾濫原には何も建設しないようにする。または堤防を後退させることにより、そのような氾濫原をとりもどしてやる。

・土壌を固めたり、コンクリートで覆うことを制限する。

・降雨をそれぞれの流域で保持できるようにし、また地表の雨水浸透を高める。

・小さな支流の水を取り戻す。

 トリティン氏の提案した法案は、大洪水被害が発生した後に、ドイツ政府は治水政策を改善するために2002年9月15日に「5ポイント計画」を採択しているが、これがベースとなっている。彼は、「我々の目的は洪水危機に対し、より効果的な対策を創り上げることである。この戦略上、法案として提案している治水対策法は最も重要な柱となる。」と述べている。将来的にはいわゆる「100年に一度の洪水レベル」をベースとする洪水指定ゾーンを作るための全国的な基準が定められるであろう。そして、各州は都市計画、地方開発計画において5年間のうちにこれらの指定ゾーンを定めることになっている。二つ目のカテゴリーとなる「洪水被害に遭いやすいゾーン」とは、堤防が決壊した時に洪水の被害を被る地域も含んでいる。トリティン氏は、「近年、多くのダムが決壊していることから、どれだけ堤防や水を防ぐ壁を作ってもそれが絶対的な安全とはならないことがわかる。」とも述べている。

 この法律は、原則として洪水ゾーンにおける住居開発と産業施設建設を禁止している。「この点に関しては多くの苦情が巻き起こるであろう。しかし、今はもはや単にうわべだけの政策ではなく、過去数年の洪水被害から学んだことを実施する時なのだ。」あのような大きな洪水被害が起きて一年も経たないうちに多くの市町村が氾濫原における住宅開発計画を進めていることを指摘し、彼は語気を強めた。

 農地も洪水対策内での必要性に応じて管理されることになるだろう。この法律は、土壌の浸食や、洪水時の汚染物質の流入の危険性を減らすために、全ての洪水ゾーンにある穀物用の農地における生産を2012年の終わりまでに終えるように求めている。トリティン氏はこの点に関して「誰も農家の利益を損なうことを目的としているわけではない。ただ、洪水ゾーンにおいては牧草地が一番適しているのだ。」と付け加えている。

 連邦水法は各州政府に対し、河川毎ベースの治水計画を作ることと、それが国際的に協調性のあるものであることを求めるであろう。そして各州政府は洪水の保水ゾーンを作ること、堤防の移動、氾濫原の保護、再生を義務付けられることであろう。

 また、河川や運河の維持管理や開発といった活動は、将来的には洪水の危険性を高めることのないような方法でされなければならなくなるであろう。

 「この野心的なコンセプトはその影響を受ける人々にははっきりとした規制となる。しかし、人々が安全に対して間違った概念を持ってはいけない。いまだに洪水ゾーンの中に建物を建てたい者は皆、物事の道理がわかっていないのだ。そのような者が被害に遭ったとしても、社会からの救済を期待できない状況にある。」環境大臣のトリティン氏はこのように強調する。州政府やその他関係者からコメントを求められた時にも、彼は効果的な治水対策を少しでも緩める意志が無いことを示した。

■ドナウ川流域での維持可能な治水対策のための活動プログラム

 ドイツからハンガリー、ブルガリアを超えウクライナにつながる(長さ80万キロ、住民の数8200万人)総数13の州が協調しながら水管理をする、「ドナウ川保護国際委員会(ICPDR)」は、2003年の春にドナウ川流域における持続可能な治水のためのアクションプログラムの作成を開始した。このプログラムは、自然の保水能力を持つ地区の再生に焦点をあて、統合された、流域全体での洪水危機の削減を目指すものであり、2004年の夏を作成の期限としている。

 河川を巡っても、日本とは違い、ヨーロッパにはとても複雑な政治的、経済的問題があるにも関わらず、以前の間違った考え方による河川管理、治水政策、慣行のために20年にも渡って繰り返し発生した大きな

7月24日の緊急シンポジウムへご参加を!



小国川問題。一昨日、カヌーデモ決行!
詳しくは http://www.ogunigawa.org をご覧ください。

転載大歓迎。一人でも多くの方にお知らせ下さい。

▲緊急フォーラム 7/24

新庄市にて
「最上小国川の穴あきダムは真の治水策か!?」を開催します。

今本博健 京都大学名誉教授 国土交通省 淀川水系流域委員会 委員長 をお招きして。 

日時 7月24日(月)午後6時30分から
場所 新庄市 新庄駅 ゆめりあ 会議室
参加費 1000円 
基調講演「これからの治水のあり方について  ダムに頼らない治水は可能か」 
今本博健 京都大学名誉教授     国土交通省 淀川流域委員会 委員長  
    
 「天然鮎が溯上する清流、最上小国川を考える」
       今本博健  京都大学名誉教授 
   五十嵐敬喜 法政大学教授・公共事業論
       天野礼子  アウトドアライター 日米ダム撤去委員会 事務局長

「開かれた委員会」として全国で注目されている淀川流域委員会。今回基調講演をお願いした、委員長の今本博健京都大学名誉教授は、次のように話されています。「川づくりは、あらゆる面で行き詰まっている。高度経済成長期以降の30年間で、川は死んだようになってしまった。環境の悪化は、動植物だけでなく、人も含めた生態系を脅かしている。これまでの河川整備は明らかに間違っていた。今後は、生態系の保全と回復を、まず優先すべきだ。護岸や川床を加工したり、人の都合でダムや堰で水位や水量を制御することは避けなければならない」と。
 今年、特に多くの天然鮎の溯上が確認されている最上小国川。県はここに穴あきダムの計画を発表しました。山形の一本の天然河川の未来が今、問われています。最上小国川の未来を考え、本当の治水策を語りあう、緊急フォーラムです.

7月24日緊急シンポ


7月24日の緊急フォーラムの件で県庁で記者会見。

鮎の川の視察同行


ダム問題で揺れる 最上小国川。9、10と、水源連のお二人にいらしていただき、一緒に取材、調査をおこなう。長良川、相模川、川辺川、吉野川、様々な川のダムや河口堰の問題の現場で顔なじみでもあり、カヌーデモやシンポジウムをやってきた同志ともいうべき方々だ。
最上小国川の印象として、3人とも共通しているのは、これほどいい川はなかなか他にない。ということ。特に鮎の魚影の濃さにはみんなで感心した。

 8日にはがまかつ。9日はシマノ、10日はがまかつの全国大会 と、三連続で釣りトーナメントが開催され、一関の周辺は特に関東、東北一円から来た車でにぎわっていた。署名をお願いすると口々に「うちの県の川もあそこにダムができてしまって、、ダメになった」「うちのあの川も同じ問題を抱えている。なんとかしたいので知恵を貸して」などという声にぶちあたる。
県内の人からは「赤川も寒河江ももうダメだ。この川だけだな。いいのは」という声。
署名にまわっていて「なんとかしてほしい。がんばれ」と何度声をかけられたかわからない。
この声を届けたい。現場の声を。

帰り際、舟形のガソリンスタンドに寄る。「no dam 」のステッカーを見て、うちのお客さんってみんなアユ釣りの人たち。ダムができて鮎の人がこなくなると困る。店に置いとくから署名用紙ちょうだい。といわれ、署名用紙を手渡した。3万人のアユ釣り交流人口の地元経済への効果見たり。という1シーンだった。ま、これだけじゃないけどね。

2日間調査と県への質問を一緒にまとめて2人は帰路へ。River Keeper の皆さんに感謝。である。


小国川 新聞記事


□朝日新聞 山形
県案 公聴会で、賛否分かれる
最上町赤倉温泉地区の洪水対策のため、県が計画する最上小国川ダムの公聴会が24日、同町であった。穴あきダムを主体とした原案に、参加した住民90人から賛否の意見が出された。
 旅館経営者らは「安心して住めるよう一日も早い完成を」と賛成。アユなどへの影響を懸念する小国川漁協関係者は「初めからdまうありき、の議論になっている。他の方法も考えるべきだ」と反対した。


□山形新聞
最上小国川治水事業 県が計画案を報告
洪水で最上町赤倉温泉に度々被害を与えている最上小国川の治水対策事業を検討している県は、穴あきダムを建設するとした最上圏域河川整備計画案の住民公聴会を24日、最上町の瀬見小体育館で開いた。
 公聴会には最上、舟形両町民ら約百人が参加。県は治水対策として、穴あきダムと河道整備で行うとの案を示した。穴あきダムは赤倉温泉から約2キロ上流に設置。高さ46メートル、幅126メートルで常に見ずが流れるように直径2.5メートルの穴を下部中央に一つ設ける。河道整備は同町赤倉ー瀬見地区間の14キロで築堤などを行う。
 住民からは「安全に暮らせるよう早急にダムを造ってほしい」との要望が相次いだ。一方でアユへの影響などを理由に反対の立場をとる小国川漁協(舟形町)側は「生態系に影響があるようなことはしてほしくない。ダムでなくても治水はできる」などと計画の見直しを求めた。
 県は整備計画について、有識者らの意見を聴く「最上川水系流域委員会最上地区小委員会」を今年1月から6回にわたり開催。委員会側は「穴あきダム案によるほかない」との意見を集約。これをふまえて県が計画案を作成した。住民の意見を取り入れ、八月に流域委員会へ提出。年内に計画をまとめたいとしている。

最上小国川穴あきダム計画 公聴会




最上小国川 穴あきダム計画についての公聴会へ。
漁協関係者、神室、出羽三山の自然を守る会などの皆さんと一緒に行く。


動員されたかと思える町民の多くが「ダム、はやくやってくれ」 との姿勢。
漁協が、穴あきダムといっても河川への影響、ダムでない治水論の浅はかさ。
また、3案のうち、ダム案だと130億と他の2案の160億に比べて小さい見積もりになっているが、たとえば月山ダムの場合もはじめ780億円といっておいて実際
1780億円にもなっている。1000億円も増大している。そうした事はないのか。などの質疑。

私のほうからは、まず、ダムに反対をしている。ダムによらない治水を求めているのは小国川漁協の方々だけではない事を冒頭申し上げ、6回開催された協議会の審議が、ダムによる治水、ダムによらない治水を双方議論するはずなのに、ダム推進派9対漁協1といった不正がおこなわれていたことを指摘。それでもフェアだという回答に、「それじゃ、沼沢氏の他にダムによらない治水論の立場をとる委員はだれか?」との問いに、「沼野さんや、新庄青年会議所の方」と、建設部長。 新庄JCの意見で覚えているのは、「これまでもダムによって環境に影響があったのか」の発言。そして最終日に「私はダムありきといった視点に立っているのではないが」などとわざとらしく一言いっていた事。部長はその最後の日のその一言だけを強調した。

説明の後、「そうは言っても、議事録を全部みたけれど、ダムによらない治水論を提示されていたのは漁協だけだった。協議会は不正、不当なものだった」と僕は付け加えた。

 穴あきダムについての問題については、委員会の風間氏(河川工学)からも指摘されていた。そして、淀川流域委員会で、今本京都大学名誉教授(河川法)が、穴あきダムの問題点、環境への悪影響を指摘していることを提示。穴あきダムの問題についてもこうした公聴会で提示、説明すべきだと加えた。
 また、アユ釣り人口年間2万人ともいえる天然河川のもつ経済効果について、県では調査されたのか。と質問。
 県は「穴あきダムによって、アユが全滅するとは考えていない」などと、本旨を理解して答える姿勢がなかった。

1時半からの公聴会。3時30分まで、あいさつや当局説明。その後の肝心の質疑の時間は1時間足らず。そして県は、今回説明したが、とても説明責任を果たしているはいえない、これまた非民主主義的な公聴会だったといえる。まず第一、ダムを望まない県民にとってこうした公聴会一回、数十分の意見交換だけの発言しか与えられることなく、130億円もの公共事業がおこなわれるのはナンセンスである。

県は、穴あきダムについて「影響が全くないとはいいきれない、が、限りなく影響はゼロに近い」などと無責任な発言に終始した。

今回の説明をもって県案の整備計画として「穴あきダム」が確定したことがいえる。

穴あきダムといってもダムはダム。

もういいかげん 清流が破壊されるのはこりごりだ。
これまで、ダムによってどれだけ日本の川が破壊されてきたか。

県内の中流河川で、小国川ほどの天然河川は存在しない。

一本の川を守りませんか。私たちの手で。








小国川について公聴会開催 今週の土曜日。


小国川漁協から連絡あり。

小国川の穴あきダム構想などについての公聴会が今週末の土曜日に開催されるとのこと。
瀬見温泉小学校 午後1時から。
興味のある方はぜひ、ご一緒しませんか。ご連絡くださいませ。
詳しくは県のホームページへ