カテゴリー: ダム問題
赤倉温泉地域の危険な箇所に新設の建物が建った件。
本日の午後4時まで、県議会 商工労働観光常任委員会の視察。 企業訪問DKK、肘折温泉地域の観光政策、株式会社ウエノ、加茂水族館、庄内映画村、慶応先端研を訪れ、視察、質疑す。加茂水族館の課題は、駐車場と経営マネジメントの。館長の徹底現場主義で柔軟な経営のおかげで、加茂水族館はV字回復し、今年は27万人を上回る勢いとうかがっている。クラゲ展示の立役者である副館長の奥泉さんが説明してくれた。今後の課題は、周辺の駐車場対策。それとこれまでのような経営方策ができるかということ。この辺りはまた詳しく紹介したい。
それと、先般の漁協の会見中に当局に渡した、昭和49年8月豪雨の際の赤倉温泉地域の水害状況を示した地図を示して、災害状況の詳細を提出すること。それを求めた。
来週あけにはしっかり示して欲しい。こうした疑問点をないがしろにしながら、工事を強行するのはやめてほしい。と改めて工事中止、予算執行の停止を求めた。
検討不足のダム建設、ストップ!知事に申し入れ。
以下、午後3時に申し入れしました。
この建物は、約2Mの耐水壁を設置し、治水対策をおこないつつ、建設がなされております。以前、赤倉温泉地域の目標となる340トンの基本高水水量が流れた際、基準点で1.42Mの水位上昇すると県は示しました。
この壁はそれを想定して2Mにしているかのように見えます。要するに、こうした壁をつくるなど、建物の耐水化をはかることによって、治水対策は十分可能なのではないでしょうか。
よく県は浸水被害と強調しますが、たとえば21年水害で、3 件の浸水被害といわれていますが、この時は川はあふれたのですか?
これは明らかに内水氾濫による浸水被害ではないでしょうか。
これまでの水害浸水被害において、どの被害で溢水などがおこっているのか。明らかに示して頂きたいと考えます。
また、知事は、歴史ある温泉街を現状のまま存続させると答弁しました。しかし、現在、明らかに河道に迫り出したままの温泉旅館があり、危険を自らつくりだしているように思えますが今般の治水事業でこうした河川管理者として不適切と思える箇所について工事をおこなわないのでしょうか。
また、河川占有許可の表示がある電信柱よりも川に張り出して立地する温泉旅館があります。これについても「そのまま存続」ということでしょうか。
更に、河川管理者である県の事業で明らかに川を狭め、流下能力を下げている護岸がありますが、これもそのままにするのでしょうか。
生命と財産を守る治水対策についてですが、なぜ県は最近の実例や3.11の教訓から学べていないのでしょうか。
2004年7月の新潟 7.13水害では、上流にダムが2つあり、その一つは穴あきダムある五十嵐川で堤防が決壊し、七千棟以上の床上床下浸水、死者9名の犠牲者を出しました。昨年9月の豪雨災害があった和歌山県では、3つのダムが満杯で治水の役目を果たしていなかったことが報道されています。和歌山県日高川に「100年に一度の雨に対応する」「つば山ダム」がありますが、氾濫し、家屋59棟が全壊、3人も死亡しています。
それに対して新潟の五十嵐川では04年水害を教訓に、下流部200戸の移転をともなう河道拡幅をおこないました。昨年7月末の豪雨ではそれが幸いし、下流域で犠牲をだすことはありませんでした。
想定を越える超過洪水の際にはダムは機能せず、それに対して危険箇所の屋移転と河道拡幅など、ダムに依らない治水が効果的でした。これは最近の実際の現場あるいは、3.11の潮止め堤防を越えた津波被害からの教訓であります。
傾向として近年広範囲にわたる豪雨が発生している今、治水政策のトレンドは、「どのような洪水であっても人命が失われることを避ける。」ことであります。そのために、ダムにたよる以前に、まずは段階的に河道内の流下能力を改善すること、雨水貯留(うすいちょりゅう)、また、土地利用規制や耐水化建築などの「氾濫原の減災対策」、そして「地域防災力の向上」を組み合わせた「総合治水」対策を極限まで、とりくむべきであります。これは兵庫県、滋賀県などが率先してとりくんでいます。
更に質疑で指摘したように、温泉湯脈の影響について、川辺山形大教授の見解が全く排除されたままになっております。河床掘削のリスク回避のための集中管理の検討も十分におこなっていないことが解りました。
山形県は、治水に他に有効な手段あるにもかかわらず、そうしたダムだけに頼らない治水策等を唱える河川工学者や温泉研究者などを排除したかたちで、検討を進めた結果、ダム治水に偏重していると考えます。全くの検討不足であります。
2)環境への影響について。
穴あきダムの環境影響について、全国的に小国川のような清流域に造られる穴あきダムは初ケースであります。これまでこうした清流域で穴あきダムが造られたケースがないため、「環境に影響が少ない」の科学的実証根拠は全くないといっていい状況です。
清流環境として小国川と匹敵する河川は、九州熊本の川辺川でありますが、蒲島熊本県知事が「清流こそ守るべき宝」と白紙撤回した「川辺川ダム」も穴あき(流水型)ダムでありました。
小国川ダムと同様の穴あきダムの先例は、島根県益田川ダムであります。
直接今年視察してみると、コンクリートのダム本体とその下流にある副ダムの間に土砂がたまり、一部はヘドロ化しておりました。通常のダム同様、巨大な構造物には変わりなく、河川環境に甚大な悪影響を与えるダムそのものだ。ということを実感しました。また、工事期間中には白濁し、釣りや漁業が全くといっていいほど、できなかったことを、流域住民から確認しております。これまでのダム計画等でも国土交通省などが、環境に影響がないといって、影響がない事例はなく、今般の流水型ダムも同様ととらえます。
先行事例の島根県益田川ダム、石川県 金沢の辰巳ダム上流には大型のダムがあり、新規ダムが造られる以前に大型ダムで環境がすで破壊され、清流とはいえない環境でありました。
県は県が招聘した環境影響委員会のみの判断で、どこから見ても浅はかな検討だけで「環境に影響が少ない」などと結論づけております。
高知県「たかはし河川生物調査事務所」の高橋所長は、この検討プロセスを全くの「検討不足」と指摘しています。この判断は極めて危険なものだと考えます。
生態系に影響するかどうかは、最低20年の実証がなければ判断できないことは、現在国交省でおこなっている自然再生事業の元になっている「近自然学」等河川生態学の分野では当然なのですが、この穴あき流水型ダムは、全く科学的な実証もされていないのに「環境に影響が少ない」などと県によって勝手に判断されています。大規模な環境破壊を行う前に、この新型ダムによる影響の徹底的な再検証、再検討を求めるものであります。
3)総合的な検討について
観光面、水産業への影響など、総合的な検討が全く不十分であります。
私は、昨年9月の一般質問で、「鮎釣り効果」を年間21.8億円の経済効果を専門の研究者により現地調査をしていただいた上で科学的に試算し、昨年の9月議会より問題提起をし「自然資本の価値」を失った場合の流域経済への影響と指摘をしてきました。そしてこのたびの質問でも、こうした資本の損失についての影響を知事に尋ねましたが、それに対する答えが全くありませんでした。
このことは、今般の商工労働観
小国川ダム事業 工事の強行は許せない。
昨日、最上小国川、ダム事業のための取り付け道路の測量がはじまったと伺った。ダムに依らない治水が可能なのにダムに偏重していると訴状があがり、漁業権をもつ漁協が反対しているため、本体着工ができない。それなのに周辺工事に手をかけようとしている。
なし崩し的に外堀を埋めて、漁協を孤立させて、同意をはかろうとしているのか。それは卑怯というものだ。漁業権ダム建設工事が81%で止まり、結局2100億円がムダになった川辺川ダムの実例から学ぼうとしないのか。甚だ疑問である。
そのような思いを込め、本日吉村知事宛に、県議会議員として申し入れをおこなう。午後2時。
小国川ダムの件、朝日新聞山形版に掲載
今朝の朝日新聞、山形版に先般9月27日の予算特別委員会の質問でとりあげた、漁業権をもつ漁協の同意をとらずに強行しようとしている小国川ダム建設について掲載されました。どうぞご覧下さい。
人口減少問題対策委員会ー人口減少で税収減る時代でも生命と財産を守れる治水対策いついて
人口減少問題対策委員会ー人口減少で税収減る時代でも生命と財産を守れる治水対策いついて
人口減少問題対策委員会 での質疑模様です。
人口減少時代のインフラや社会的投資をどう考えるかは大きな課題として質疑をしていましたが、2度議事進行で遮られました。
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「まだ半分しか治水対策が叶えられていない山形県。今後、限られた税収で、偏り無く整備する事が重要なのに、今の段階から不平等と言われて仕方ないことをやってないか?」
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人口減少時代の社会インフラとして
●草島
いずれにしても人口減少により、税収が減り、これまで手をいれてきたところに手がまわせなくなる。と、その中でやはり、県民の安全安心というものをどう確保していくか。ということは、極めて重要な課題だと思います。今回、治水と言うことをメインに質問していきたいとおもうんですけれども、
先般、河川課に伺うと、山形県の、河川整備率は、500本ある川ですね、目標の50%、要するに半分しか治水安全度を叶えることができていないとうかがいましたが、その認識でよろしいですか。
●齋藤県土整備室長
◇数字的には県500数本ありますが、50%弱ぐらいかなという数字だと思います。
●草島
大変厳しいというか、この半分、どうやってこれからいくのか、ということが大事だと思います。限られたコストを偏りなく投資し、確実に成果があがることをやっていかねばならないということだと思います。平成9年の河川法改正で、各地域、河川整備基本方針と河川整備計画という2段階になっている。
今後20年の計画、河川整備計画でやることを定められていると思います。例えば、一級河川最上川水系最上圏域河川整備計画[変更]基準となるのは、
●戦後最大の被害をもたらした降雨規模(南部では昭和 49年 7 月の豪雨、という洪水を安全に流下させることを目標とする。)となっている。これが、20年の整備との解釈でよろしいですか。
● 齋藤室長
● 最上川水系についてはですね。直轄河川含めまして、河川整備計画を策定しております。直轄が大旨30年、県の場合は20年で、 15年に策定しました。その内容について、皆さんのご意見等、流域の住民の意見を踏まえながら策定した結果、今の河川整備計画にのっているものであります。
● 草島
49年7月の豪雨というものを安全流下させる。これを偏りなくおこなっていく。ということなんですが、最上小国川の場合、目標が昭和49年7月ではなくて、それより過大な昭和23年、実測値が明らかでない過大な数値を根拠にに、ダムをつくる基本高水が設定してあるようですが、これ過大なものになっていませんか。目標が? 質問します。
●齋藤室長
戦後最大の洪水を流下させるという考え方は、基本でございます。ただ、流域流域によって、想定される洪水量は当然、異なります。降雨量が違いますので。えー、その降雨量をみあい流出を安全に流すという考え方にたってますので、全て県内49年7月の洪水を対象にしているという考え方ではございません。
草島
いやいやこの整備計画には、最上圏域において、、、、49年7月
ーー議事進行で遮られる。
●草島
今の段階でも不平等なあり方になっているんじゃないかと疑問をもっているので、これは後で応えてください。
で、河川改修のあり方なんですが、河道の掘削だとか、拡幅などの河川改修段階的に安全度を確実にあげることができるものだと思います。
ただ、ダムで治水ということになると、これうかがいたいんですが、2004年新潟水害で五十嵐川の場合、例えば、100年に一回の洪水に対処できるとして、ダム2つも整備してるんですが、被害をだしまして、9名の死者をだしているという現象があります。
東日本大震災でもハード整備としておこなわれた、地元でここは絶対安全といわれていた潮止め堤防を乗り越えて津波がやってきて逆に死者を増やしてしまったところがあります。ハード整備は時に想定を超える。そのとき、そのハード整備にしたコストはどういう風に解釈されるのか。と思いますけれども、今、そうじゃなくて、どんな想定とか、想定内とか想定外とかじゃなくて、どんな洪水にも対応できる治水のあり方として、流域治水対策とか総合治水対策ということが治水対策として問われていると思います。そういった考え方について、また東日本大震災をのりこえた今ですね。コストがどんどんかけられなくなっていく、今後の治水のあり方として、転換の時なんじゃないかと思いますが、考え方をうかがいたいと思います。
齋藤室長
議員おっしゃるように治水については、一つは自然環境として非常に集中的な
豪雨がおきているということがあります
もうひとつが、社会的条件としていわゆる財政的に確保できなくなっているという現状かと思います。その中でですね、国も含めてですけれども、それじゃどうやってやっていくかということで、一つはだいぶ前から、転換するといえば転換しているんですけれども、ハードで守りきれないところもでてくると。堤防、ダム等で守りきれない部分が当然出てくると、その分をどうしますか。ということで、まず、人命は守りましょうという考え方が一つです。これはさきほど、議員おっしゃった、いわゆる新潟豪雨災害、中小河川で、被害をだしたという意味に基づいているんですけれども、それで、逃げる情報をですね、的確にやりましょうということで、雨量計を設置して、流量を予測したり、あと、水位計を各河川に、中小河川含めて設置しまして、事前に水位に達したら、逃げてくださいと言う情報を、地元自治体のほうに送るということも取り組んでいまして、これについては、県についてもかなり整備が進んでいると思います。まあ、そういうかたちでその財政難の中で、いかに人命を守るかということで、一言で言えば、ソフトのほうにですね、かなり集中しているということだと思います。
草島
もうひとつ、今、逃げる対策とおっしゃった。新潟水害のあの現場で、水害を経験した現場でおきているってことは、下流域200軒を移転させて河道拡幅するということをおこなって、そのために、去年の水害ではあまり被害でなかったんです。そういうことから教訓を学ぶとするならば、土地利用の規制なんかも含めて、この治水対策として考えて行く必要があ
観光と鮎とダム ー委員会質疑から。
10月2日の産業観光労働委員会から質疑。
5本の内の一つ、「小国川ダム建設と観光へのダメージ」について。
草島
今般の予算特別委員会質疑では、鮎資源や自然守れば、ユネスコパークとして夢じゃない。という議論、観光資源として鮎っというのは、大事な要素だととらえながら、年間22億円の経済効果がある。と試算していただいたものでありますが、観光交流というの軸の中で、こうした経済を喪失するかもしれない。そのことについて、お考えをおうかがいをしたい。
もうひとつは、瀨見温泉、鮎釣りで2000人以上くる。それでもってるような旅館なんですよ。それで鮎失ったら、のように観光のサイドでは考えていらっしゃいますか
●観光交流課長
自然観光資源に対する観光交流セクションとしてのとらえかたにつきましては、昨年度以来、草島委員ともいろいろな意見交換をさせていただきながら、お互い、 中でも自然環境をその、観光資源としてとらえるには、歴史的効果、社会的効果、固有性、貴重性、本物性が必要だということだと述べさせて頂きました。
その上で、昨年度から、観光交流セクションといたしましては、ディスティネーションマーケティングということで山形大学工学部、首都大学東京、そして県という風なことでディスティネーションマーケティングのいろいろな分析等をしていただいたものであります。その中では、ディスティネーションマーケティングとして大切なものというのは、地域ブランドの評価、 あるいは、その地域ブランドの再確認。そうしたものが必要だということで、価値を生み出していくということにつきましては、ディスティネーション価値を経験価値として創造していく。経験価値ということにつきましては、草島委員がおっしゃっておられる鮎釣り、ですね、あるいは、白鷹の簗場、そういったところの経験価値の創造といった点では大変その地の自然、歴史、文化、根ざした独自の経験価値となっているということであろうかと思います。委員のおっしゃられております、「なくなるかもしれない」ということ、については、観光交流課の法ではコメントはいたしません。
ディスティネーションマーケティングの中で、そうした経験価値を創造していくという大切さ、ここについては踏まえながら、今後とも山形県の観光が、ですね、遠くの方からも、人を惹きつけるそうした、観光というふうになるように、がんばっていきたい、なお先般、観光カリスマの方からも、お話頂いた中では、非常に遠くからその人がそこをめざして来る、それには、非常に強いインパクトがあるものが必要だということを勉強させて頂きました。そういったものをからみあわせながら、今後の観光交流施策については実施してきたいと考えております。
草島
その考え方はわかるんです。それが、そういった考え方を加味して、総合的な判断をしているのか。としたらどうですか。そこの観光サイドでの考え方を加味して総合的に判断しているのか。と。そうではないですね。
今おっしゃった答弁の中で考え方はわかりました。総合的に判断することをやっていないということを把握いたしました。
9月21日、佐高信 講演会がおこなわれます。
9月21日、新庄市で佐高信講演会がおこなわれます。
ちらしをぜひご覧下さい。
小国川を守れ!小国川DAYとカヌーデモ開催。
今、取り組んでいる、最上小国川問題。1300名の小国川漁協は反対を貫いています。
財産権である漁業権をもっている小国川漁協が反対し、ダム事業での漁業権の消滅などを了承しなければ、ダム本体着工はできない。これは川辺川ダム問題で、7割の周辺工事がおこなわれても、本体着工ができず、結局白紙撤回されたことでも知られる重要なことです。
ところが、今年県は5億7千2百万円の事業で、ダム建設用の道路、転流工などの工事をもうこの夏に着手しようとしています。
「清流を守る会では、昨年も申し入れを行い続けて参りましが、らちがあかず、公開質問状も12月にだした、その回答が来るのが3月になってから、でほとんど答えにもなっていない始末。そこで、今般、会では行政監査請求をおこないました。不当な支出、不当な予算執行ではないかということでです。それと同時に、前回と合わせて1万筆を越えるダム建設への反対署名を提出しました。
小国川DAYでは、カヌー4艇でカヌーデモをおこないました。その後、「ダムと漁業権」をテーマに熊本一規先生の講演会。漁協の皆さんはじめ80名の皆さんにお集まり頂き2時間超にわたり真剣に聞き入り、多くの質問意見が交わされました。
カヌーデモは http://www.youtube.com/watch?v=9ZRHeyHCiJw
講演会の模様は、本日中にアップ予定です。
最上小国川ダムは歴史的愚行に他ならないー山形県議会 24年度予算への討論
山形県議会 本会議にておこないました。
草島進一 本日の討論原稿です。
議第28号 平成24年度山形県一般会計予算について討論いたします。
再生可能エネルギー元年をはじめ24年度予算への知事当局の基本的な姿勢は大いに評価するものです。しかし計上された最上小国川ダム関連予算5億7千200万円には重大な問題があり、反対でありますのでそれを表明し討論します。
最上小国川は、松原アユに代表されるアユの漁獲高で1億3千万円と、ダントツトップの生産額を誇る、県内内水面漁業の要(かなめ)の川であり、その清流環境は年間21.8億円の経済効果を流域にもたらしていると試算された、かけがえのない山形の自然の宝であります。
コンクリートのダム建設は、未来からの借り物である自然環境を破壊し、100年先も子孫に影響を与え続けます。
「環境にやさしい」と流布(るふ)されてきた「穴あき」流水型ダムですが、それを実証できる科学的根拠は全く存在せず、絶妙な生態系を破壊しかねないと、生態学者が指摘しております。
それゆえ同様の流水型ダムを、滋賀県の嘉田知事も、熊本県の蒲島知事も、県民の生命と財産を守るために、中止しているのであります。
赤倉温泉流域では、県が造った河川構造物が原因で、水害をひきおこしている。又、温泉湯脈の影響を回避した河川改修は十分可能であり、ダムよりも優先されるべきと、複数の河川工学者らが指摘しております。
しかし県はこれら、重要な指摘をはぐらかしたまま、非科学的な説明を繰り返すのみで工事を強行しようとしています。
建設費のおよそ8割が中央のゼネコンに流出するダム事業よりも、地域密着型の河川改修こそ地域雇用を生み出します。
又、この小国川では、数十億円のダム建設による、目先の経済効果よりも、流域の暮らしを支えてきた「清流の価値」を重要視すべきであり、その環境を失えば年10億の損失と、経済損失は甚大であります。
このダム事業は、長期的にみれば、流域のみならず、最上川を母とする山形県民全体、ひいては未来世代の財産や文化をも奪う、「歴史的愚行」に他なりません。
今、自然を愛す山形県民の多くは、県内「最後の清流」を失うダム事業に賛同しないと考えます。
知事、みなさん、昨年3月11日の教訓は、「原子力ムラ」に決別する「卒原発」とともに、ダム利権に集う「ダムムラ」に屈せず、
その外にいる、
心ある科学者の声を踏まえ「真の治水」を行う事ではありますまいか。
説明責任を果たす「公開討論会の開催」を強く求め、
以上、
私の反対討論とします。
山形県知事に24年度予算に対し、5.7億のダム予算カットを要請
以下の文書を以て吉村知事に要請しました。2月28日 午後4時
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山形県知事 吉村美栄子 様
山形県議会議員 草島進一
24年度予算に対する緊急要請
最上小国川ダム建設についての記事をお届けします。(別紙カラーコピー)全国のダム問題の現場を歩き、小国川にも何度も足を運ばれ、事実をとらえたジャーナリストによる記事であります。
この記事の中にこそ、真相があると考えます。
まずはしっかりとご一読いただきますよう、お願い申し上げます。
このルポにもある「11.27県民による再検証!」で指摘された案件を踏まえた、昨年12月21日提出の公開質問状にも未だ回答なく、県は説明責任を果たさぬまま、今般の24年度予算にダム事業費5.72億円予算計上しています。
川の漁業権をもつ小国川漁協が反対を貫いているのに、周辺道路をつくって既成事実を積み重ねようとするのですか。
経験値が浅い流水型ダム建設による、日本屈指の生物多様性ホットスポットの破壊、アユへの影響による流域経済へのダメージ、更に治水面での問題等、有識者から指摘されている様々な問題を無視し、県民への十分な説明を怠ったままダム建設の着工するおつもりでしょうか。全く理解できません。
24年度予算の内、ダム予算5.72億円の撤回、修正を求めるものであります。
又、再々要求していますが、早急なる、有識者を招いての公開討論会、説明会の実施を求めます。
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添付資料として、FLYFISHERに掲載されたジャーナリスト浦氏による記事を添付いたしました。