カテゴリー: ダム問題
本日、県知事への申し入れ内容。
本日、午後3時30分に、山形県知事宛提出した要望書です。対応は県庁11階の県土整備部で河川課長が対応してくれました。私の仕切りが甘く、申し入れが交渉の場で1時間も費やし、記者会見会場に行くことがなかなかできませんでした。報道機関の皆様、大変失礼いたしました。
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2011年12月6日
山形県知事 吉村美栄子 殿
最上小国川の清流を守る会
共同代表 川辺孝幸
共同代表 高桑順一
共同代表 草島進一
山形県自然保護団体協議会 幹事団体 出羽三山の自然を守る会
大田道徳
「最上小国川ダム」建設の説明責任と見直しを求める要望書
私達は、11月27日に開催した「県民による緊急検証 最上小国川ダム」において再検証した結果、最上小国川ダム建設に大義なし。治水対策は河川改修を優先すべしという結論に至りました。
アユ踊る日本屈指の清流 最上小国川は、東日本大震災の津波や放射能汚染でダメージを受けた東北に残る生命の源。山形の宝、日本の宝であると私達は考えます。
最上小国川、最上川流域住民の生命と財産を守り、持続可能な流域を叶えるためには、穴あきダム建設は清流環境を失うリスクが大きく、不要であり、河道掘削、拡幅などによる河道改修による治水対策を優先するべきです。
山形県には、以下の新事実たる論点への説明責任を果たすべく、早急なる公開の説明会の開催と、小国川ダム建設計画の見直しを求めます。
論点。
1)県が主張していた「赤倉温泉の湯脈に著しく影響するため、河床掘削はできない」は、実際に県が温泉調査を依頼した川辺孝幸山形大学教授によって完全に否定された。そもそも県の調査は「温泉調査」が目的で河床掘削できるか否かが目的ではなかった。調査員3名が確認したのは温泉と川の水位が関連しているということのみで、工事期間の補償を含めた影響を除去する対策の検討を十分におこなわずに,「『工事が温泉宿の湯船のお湯に影響を与える』から河川改修はできない」と、県がダムを優先するために創作した推論でしかなかった。
河川を掘削しても、対策を施せば全く問題を生じない。現在も河川水と温泉水が混合して湯船に流れ込んでいるシステムで現在の温泉宿の湯船に流れ込むお湯は成り立っている。時々河川の増水や渇水で温泉の利用ができなくなる状態であるが、河川掘削工事に伴ってより効率的な混合システムをつくることによって安定的にお湯を供給できるようになるなど、むしろ河床掘削による河川改修は温泉宿のお湯の確保の点でも有利になる(川辺孝幸)
2)現在、赤倉温泉地域の河床は、県が設置した堰や床止めによる土砂堆積のために上昇し、それが洪水のたびに水害をもたらす原因になっている。一軒の旅館(阿部旅館)の温泉を維持するために、県が設置した堰、床止めによって河床上昇し、危険をもたらしている。県や国はそうした構造物を除去し、それを原因に堆積した土砂を除去する事がダムよりも先決である。
(桑原英夫 大熊孝 今本博健 )
3)「流水型ダム(穴あきダム)は環境にやさしい」「鮎に影響がほとんどない」と山形県は主張し、流域住民に流布し続けてきた。しかし類似の流水型ダムは何れも上流にダムがある流域につくられた島根県の益田川ダムと石川県の辰巳ダムのみであり、小国川のような清流環境につくられた試しはなく「環境影響の実証」はないに等しい。
4)「穴あきダム」は、ダムの上流で斜面崩壊や土石流が発生した場合、流れてきた樹木や土砂・砂礫によって穴が詰まって、「穴あきダム」の機能を失ってしまい、逆に被害を拡大する可能性をもっていることが、山口県防府市の老人ホームの土石流被害などの同様な形状の場所で実証されている。(川辺孝幸 今本博健)
5)県の見解に対して、「アユへの影響が想定されるべき事象が評価されていない」「影響が小さいとはいえない」と高橋勇夫 (たかはし河川生物調査事務)が反論した。穴あきダムとて環境に影響を与える可能性が十分あり得ることが論証された。(要旨別紙)小国川のアユの経済効果は、年間22億円、環境悪化で年10億円ずつの損失(2011近畿大 有路研究室調べ 別紙)と推論されている。これについて、県は「環境やアユにほとんど影響ないので想定外」としていたが、環境悪化に依る損失をコスト比較にいれる必要がある。それを加味すれば、河川改修のコストがダム建設よりもはるかに低廉である。(高橋勇夫 有路昌彦)
6)年間1億3千万円(2009年実績)の漁獲高を誇る小国川漁協は、組織をあげて穴あきダム建設に反対を貫いている。漁業権をもつ漁協が反対しているダム建設は、本体着工が不可能であることは川辺川ダムで実証済みである。川辺川のように、本体着工の了承がとれぬまま周辺工事を進め、結局本体着工できなければ、公金のムダだけが残る結果となりかねない。
()内は論証する科学者 承認者 敬称略
以上
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本日の朝日新聞に国土交通大臣交渉が
本日の朝日新聞より
昨日の大臣交渉が朝日新聞二掲載、
論点は明快。
最上小国川ダム予算凍結を 反対派、国交相と面会 山形
2011年12月3日00時36分
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山形県が最上町に計画している最上小国川ダムの建設に反対する「最上小国川の清流を守る会」代表の川辺孝幸・山形大教授と小国川漁協の沼沢勝善組合長は1日、東京の国土交通省で前田武志国交相と面談し、河川改修による治水対策を訴え、ダム建設を補助する政府予算の凍結を求めた。
面談には草島進一県議、田中康夫・新党日本代表、今本博健・京大名誉教授らも同席。(1)「赤倉温泉の湯脈に影響するので河床掘削はできない」とする県の主張はうそ(2)県が設置した堰(せき)や床止工(とこどめこう)によって河床が上昇し危険(3)「穴あきダム」は土石流などで流れる樹木や土砂で穴が詰まり、被害を拡大する可能性がある(4)アユへの影響の損失コストを考えれば河川改修の方が安上がり――などと説明し、河道の掘削や拡幅などによる治水対策を求めた。
草島県議は面談後、「大臣は『国交省も持続可能性を大事に考えている』などと理解を示してくれた」と話した。同ダムは政権交代後の見直し対象になったが、国交省は今年8月、県の方針を受け入れて事業継続を決めた。(三浦亘)
12.1 前田武志 国土交通大臣への申し入れ。
昨日午前2時20分から15分にわたりおこなわれた、前田武司国土交通大臣への申し入れについて。
以下の文書を申し入れいたしました。
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2011年12月1日
国土交通大臣 前田武志 殿
最上小国川の清流を守る会
共同代表 川辺孝幸
共同代表 高桑順一
共同代表 草島進一
小国川漁業協同組合
組合長 沼沢勝善
「最上小国川ダム」建設中止を求める要望書
私達は、11月27日に開催した「県民による緊急検証 最上小国川ダム」において再検証した結果、最上小国川の治水対策は、穴あきダム建設ではなく河川改修にすべきという結論に至りました。
アユ踊る日本屈指の清流 最上小国川は、東日本大震災の津波や放射能汚染でダメージを受けた東北に残る生命の源。山形の宝、日本の宝であると私達は考えます。実際に小国川のアユは被災地岩手県の河川の放流用種苗になっています。
山形県の最上小国川、最上川流域住民の生命と財産を守り、持続可能な流域を叶えるためには、最上小国川の治水策として、穴あきダム建設は不要であり、河道掘削、拡幅などによる河道改修による治水対策を求めます。
よって、「穴あきダム建設を治水対策」とした国家予算の凍結を求めます。
論点。
1)県が主張していた「赤倉温泉の湯脈に著しく影響するため、河床掘削はできない」は、実際に県が温泉調査を依頼した川辺孝幸山形大学教授によって完全に否定された。そもそも県の調査は「温泉調査」が目的で河床掘削できるか否かが目的ではなかった。調査員3名が確認したのは温泉と川の水位が関連しているということのみで、工事期間の補償を含めた影響を除去する対策の検討を十分におこなわずに,「『工事が温泉宿の湯船のお湯に影響を与える』から河川改修はできない」と、県がダムを優先するために創作した推論でしかなかった。
河川を掘削しても,対策を施せば全く問題を生じない。現在も河川水と温泉水が混合して湯船に流れ込んでいるシステムで現在の温泉宿の湯船に流れ込むお湯は成り立っており、時々河川の増水や渇水で温泉の利用ができなくなる状態であるが、河川掘削工事に伴ってより効率的な混合システムをつくることによって安定的にお湯を供給できるようになるなど、河床掘削による河川改修は温泉宿のお湯の確保の点でも有利になる(川辺孝幸)
2)現在、赤倉温泉地域の河床は、県が設置した堰や床止めによる土砂堆積のために上昇し、それが洪水のたびに水害をもたらす原因になっている。一軒の旅館(阿部旅館)の温泉を維持するために、県が設置した堰、床止めによって河床上昇し、危険をもたらしている。県や国はそうした構造物を除去し、それを原因に堆積した土砂を除去する事がダムよりも先決である。
3)「穴あきダムは環境にやさしい」「鮎に影響がほとんどない」と山形県は主張し、流域住民に流布し続けてきた。しかし類似の穴あきダムは何れも上流にダムがある流域につくられた益田川ダムと辰巳ダムのみであり、小国川のような清流環境につくられた試しはなく「環境影響の実証」はないに等しい。
4)また、「穴あきダム」は、ダムの上流で斜面崩壊や土石流が発生した場合、流れてきた樹木や土砂・砂礫によって穴が詰まって、「穴あきダム」の機能を失ってしまい、逆に被害を拡大する可能性をもっていることが、山口県防府市の老人ホームの土石流被害などの同様な形状の場所で明らかになっている。
5)県の見解に対して、「アユへの影響が想定されるべき事象が評価されていない」「影響が小さいとはいえない」と高橋勇夫 (たかはし河川生物調査事務)が反論した。穴あきダムとて環境に影響を与える可能性が十分あり得ることが論証された。(要旨別紙)小国川のアユの経済効果は、年間22億円、環境悪化で年10億円ずつの損失(2011近畿大 有路研究室調べ 別紙)と推論されている。これについて、県は「環境やアユにほとんど影響ないので想定外」としていたが、環境悪化に依る損失をコスト比較にいれる必要がある。それを加味すれば、河川改修のコストがダム建設よりもはるかに低廉である。
6)年間1億3千万円(2009年実績)の漁獲高を誇る小国川漁協は、組織をあげて穴あきダム建設に反対を貫いている。漁業権をもつ漁協が反対しているダム建設は、本体着工が不可能であることは川辺川ダムで実証済みである。川辺川のように、本体着工の了承がとれぬまま周辺工事を進め、結局本体着工できなければ、公金のムダだけが残る結果となりかねない。
以上
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前田国土交通大臣への申し入れは田中議員、又、小国川を五回も踏査していただいている今本博健先生との同行の中で、終始おだやかに進められた。
交渉内容は再アップします。
明日、国土交通省大臣に申し入れと八ッ場ダム 討論会
明日、11.27をうけて、国土交通大臣宛、最上小国川の清流を守る会代表、漁協とともに、ダム反対の申し入れに参ります。
なお、11.27の模様はwww.ogunigawa.orgに映像をアップしていますので、どうぞご覧下さい。
明日、申し入れのその後は、以下。随分お世話担っている先生方が勢揃い。
しっかと勉強してきます。
ちなみに、12月2日は県議会本会議です。
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緊急! 科学者たちの公開討論会
「八ッ場ダム検証は
これでいいのか?」(仮題)
日時:12月1日(木)17:00~19:00
会場:衆議院第一議員会館地階 大会議室(300人収容)
「ダム推進ありき」の国交省関東地方整備局による八ッ場ダムの検証報告が
大きな波紋を呼んでいます。
さる11月1日、行政主導の八ッ場ダムの検証に危惧を抱いた科学者80名が
「八ッ場ダム検証の抜本的なやり直しを求める声明」を野田首相、
前田国交大臣に提出。さらに同じ呼びかけ人11名人が18日、
「ダム検証のあり方を問う科学者の会」を立ち上げ、
ダム推進を容易にするダム検証のしくみを定めた国交省の
有識者会議メンバーらに対し、公開討論会を申し入れました。
国交省の有識者会議に挑戦状を突きつけたともいえる今回の申し入れに対しては、
122名の研究者が賛同の意思を表明しています。
「科学者の会」では、有識者会議のメンバーらが公開討論会に応じない場合でも、
八ッ場ダム検証を徹底討論するとしており、来週の院内集会を予定しています。
議員、市民の皆さんもぜひご参集ください。
主催:ダム検証のあり方を問う科学者の会
—–ダム検証のあり方を問う科学者の会呼びかけ—–
今本博健(共同代表・京都大学名誉教授・河川工学)
川村晃生(共同代表・慶応大学教授・環境人文学)
宇沢弘文(東京大学名誉教授・経済学)
牛山積(早稲田大学名誉教授・法学)
大熊孝(新潟大学名誉教授・河川工学)
奥西一夫(京都大学名誉教授・災害防災学)
関良基(拓殖大学准教授・森林政策学)
冨永靖徳(お茶の水大学名誉教授・物理学)
西薗大実(群馬大学教授・地球環境学)
原科幸彦(東京工業大学教授・社会工学)
湯浅欽史(元都立大学教授・土質力学)
関 良基
11.27の再検証をUST中継しています 県土木部必見!
11.27の模様をUST しています。当日出席を依頼していたが、理由なくどたキャンした山形県土木部は良く見るように。
http://www.ustream.tv/channel/%E6%9C%88%E5%B1%B1-tv
28日山形新聞、読売新聞、29日本日、朝日新聞に紹介いただきました。感謝します。
現在、県国への申し入れ文書を作成中。
11月27日県民による緊急検証!最上小国川ダムへWELCOME
11月27日、県民による緊急検証!最上小国川ダム
11.27ちょっと待った!穴あきダム!緊急再検証! 最上小国川の治水対策
先般の質問で議論した小国川ダムの緊急フォーラムをご紹介します。
ちょっと待った! 穴あきダム!
11.27 緊急再検証! 最上小国川の治水対策
全国屈指、最上川随一の清流、最上小国川に建設予定の穴あきダム。
小国川のアユ釣り客がもたらす流域への経済効果は、年間22億円(近畿大調べ)。
環境悪化で年10億円規模の流域の経済損失という試算が県議会で発表された。
「湯脈に影響するから河床掘削できない」には、県が依頼した研究者が反論。
「穴あきダムならアユに影響がほとんどない」には、アユ研究者が反論。
「穴あきダム」の治水効果、環境影響には河川工学者から疑問の声多数。
赤倉温泉地域に県がつくった堰堤で川を危険としているという指摘あり!?
疑問を唱える有識者による「真実」を集め、県民による再検証をおこないます。
11月27日(日) 会場 赤倉温泉・お湯トピア
(〒999-6105 山形県最上郡最上町富澤2344 0233-45-2424)
■現地検証 午前10時~12時(ゆけむり橋集合 河川・温泉の調査)
(雨具・昼食を準備 運動靴等で)
■再検証!最上小国川の治水対策
午後1時〜4時 赤倉温泉・お湯トピア
●五十嵐敬喜 法政大学教授 前内閣参与 最上川・小国川に求められる事
●高橋勇夫 「ここまでわかった アユの本」著者。高知県たかはし河川生物調査事務所 「アユとダムの影響について」
● 川辺孝幸 山形大学教授 「温泉の真実とダムによらない治水」
●桑原英夫 元山形大学教授 「穴あきダムの問題点」
● 山形県県土整備部によるコメント(予定)
▽参加無料。
▽昼食+温泉入浴(三の丞旅館)希望の方は千円。要予約 25日まで事務局へ。
主催:最上小国川の清流を守る会
事務局 新庄市城西町5−37(沓沢方)0233-23-0139
パタゴニア日本支社 環境助成金プログラム支援事業
小国川のアユ効果22億円 改めて記事をご紹介します。
9月30日、ダムに関する質疑。
昨日9.16、朝日新聞山形版に、「アユ効果22億円 近畿大試算 釣り客ら調査 ダムで激減なら損失年10億円」の記事が掲載されました。真摯に取材してくださった記者の方に感謝申し上げます。
●工藤河川課長
現地に床止め工がですね。一応 5基ほどありますけれども、等間隔に温泉の上流から下流までにありますけれども、その一部に取水口があるんです。たぶん今の話はですね。貯水するために板をおいたのかなと想像されます。先ほど、近畿大学の研究のほうですが、この中身をもう少し教えてほしいと思いますがよろしいでしょうか。
●草島
委員の皆様にも共有させていただきたいと思います。副知事にもおわたししたんですが、わたってませんか。今のは、堰堤なんですね。1.7mの堰堤でそれを県がつくったと、説明会の場で認めているんです。その県が造った堰堤によって土砂が堆積して、その土砂の堆積によって非常に危険な箇所が生まれている。その箇所をほったらかして、上にダムをつくる。これはおかしいと思うんですが、いかがですか。おかしいと思いませんか。河川管理者としていかがですか。
●工藤河川課長
現状ですね。確かに話されていたような状況になっていたと思いますけれども、一部ですね河川管理上、十分でないところもあるのかなあと見て感じております。
で、よくですね、ダムがないないといいますけれども、今回計画しているところの上流に砂防ダムが二つございますので、ダムがないということはいえないかなあと思います。国際ダム会議では、ダムの高さに関係なく、すべて日本でいっているのは砂防ダムについてもダムという風にしてあつかっています。まさしく堰もダムとして扱っていると聴いていますので、ダムがないっていうことはないということであります。
●草島
何の説明をしているのか。大型、15メートル以上のダム、、、、。
砂防ダムが2つあるからダムのない川だって、釣り人はそういう風にはとらえません。ダムがない川だからあの川にいってみようって、そしてあの鮎はおいしいだろうからっていってみようて、そういう感覚なんですわ。そこにダムができたら、鮎釣りする人たちは来ませんよ。そういう損失を踏まえているのかっていうことなんです。で、もう時間かと思います。で、今日、お話した内容は、パブリックコメントに私がきちんと述べている内容です。そして、公聴会や説明会で、私をはじめ、様々な流域住民、漁協関係者、述べていることです。それがこれまで、聞き置くだけになっている。それが、これまでの検証であり、パブリックコメントであり、説明会の内容だったんです。
更に、原発の問題と同じように、想定される問題について、想定外になっている。これ、もし環境に影響があって、損失が生じたら、部長、これ、責任とるんですか。国土交通省は責任をとるんですか。
そして環境に影響を生じさせたという場合はこれ一生もんなんですよ。一生、これ、責任とれるんですか。それは最後おうかがいするけれど、今私が伝えたように、これまで、パブリックコメント、逃げたり、ごまかしたり、はぐらかしたりということがずっと続いていた。これ、そういうものに参加した方やパブリックコメントを寄せた方々、みんな感じている。県民が。
これをやはり、解消しないで、この問題は次には進めないと思います。ぜひ、こういうことをきちんと解決するための公開討論会を開いてください。そして再検証を求めます。で、もし、環境に悪影響を生じたら、国土交通省は責任をとるんですか。とらないんですか。今まで、責任のがれでずっときたんですよ。これまで川は。
どうなんですか。おうかがいします。
□鹿野県土整備部長
国土交通省がどうかはわからないですが、事業者である山形県は、この事業に対して、この事業が原因でなんらかの支障が生じた場合、当然責任をとる立場にあります。ですからこそ、慎重に、影響のないように、やっているわけで、これはもう、全国どこも公共事業についても同じ話だと思います。公共事業として事業主体が、事業が原因で生じたものについては責任を必ずとると。ですからこそ、そういう意味で責任を負った立場として、責任ある判断をしているということであります。
ですから、さきほどの温泉の話もそうですが、可能性がある、非常に掘削すると影響がある可能性があると。それによって例えば、温泉の湯がでなくなったということになれば、これは事業者が責任をとらないといけない、立場になりますからそこのところは確率的に高いもの、リスクの大きいものについてはその責任がなかなかわからない、おえないということで、慎重に掘削はできないと言っているわけでして、環境についても非常に慎重に、いままで議論をしているということであります。
パブリックコメントで答えていないと言うことですが、回答はしております。それを理解されているかどうかの問題でありまして、聞き置くだけという回答はほとんどしてないはずです。説明会でも言われていたことに対して回答しております。全て公開の場でやってます。ですからそこは、聴いた人が、自分のまあ、満足する答えが返ってきてないということで、回答していないという判断になっているのではないかと思います。
草島
委員長、まとめます。今、おっしゃったパブリックコメント、明らかに回答していないものがあります。きちっともう一回、みてください。委員の皆様もぜひご覧頂ければと思います。その中に重要なものがある。それは今日、ご指摘したものもありますが、それはまだほんの一部です。なので、公開討論会、是非開催をしていただきたいと思います。あと、湯脈の問題に触れました。しかし、あの2件の旅館の温泉湯脈の事で思考停止していますが、もしも、あそこの湯脈を失っても、赤倉温泉に湯脈はいっぱいあるんですよ。いろんなところから引ける可能性もあるんです。そういう可能性を考えないで、まさに思考停止して、志の低い治水対策にとどまっている。ぜひ、滋賀や熊本、新潟に学んで、志の高い治水を叶えながら、真の治水をかなえていただきたいと思います。ご静聴ありがとうございました。
一般質問1 県政運営について 持続可能な社会について
一般質問について、項目ごとに当局との質疑内容を掲載します。
なお、これは議会ホームページの録画中継から自分で書き起こしました。
1)県政運営について 知事へ。
1 県政運営について(知事)
日本社会は、全国で年間40万人ずつ減少する人口減少社会、少子高齢化、莫大な国の財政赤字。経済危機、地球温暖化問題、更に今年3月11日の東日本大震災、福島第一原発の放射能汚染問題。と言ういくつもの難題に直面しております。
私は、犠牲になった方々、そして不自由な避難を強いられている福島の方々のためにも、この3月11日という日を、これまで持続不可能な道を歩み続けてきた日本を、持続可能な社会へ変える、ターニングポイントにしなくてはならないと考えております。
特に東京電力福島第一原発の事故では、メルトダウンと水素爆発による大量の放射能汚染を伴うレベル7の大惨事となりました。事故のリスクを想定できていない無責任な安全神話。活断層が数多く存在する地震国に54基もの原発をつくり続けてきた矛盾。電源三法交付金での誘導策による地域自治の破壊。放射能廃棄物の問題など、政治、官僚、業界、御用学者、時には報道機関の癒着の利権構造による「原子力ムラ」といった病理が、真実の議論を遠ざけ、問題を先送りし、ついに大惨事をひきおこしてしまったのだと考えます。
吉村知事におかれましては、今般の東日本大震災でいち早く福島の自主避難者を受け入れ、更にその避難者の立場にたって「卒原発」の表明をされたことを大いに評価、賛同するものであります。日本社会において、エネルギーシフトは今後の持続可能な社会への転換の柱と考えます。
「持続可能な社会」「持続可能な発展」サスティナブルデベロップメントとは、特に1992年の国連地球サミットで、中心的な理念として「リオ宣言」や「アジェンダ21」に具体化され、日本では93年制定の環境基本法の基本理念となっています。
スウェーデンの国際NGOナチュラルステップではこれを次の4つのシステム条件で定義づけています。
1)地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
2)人間が創り出した物質の濃度が増え続けない
3)自然が物理的に劣化しない
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げることをしない。ということです。
1番は化石燃料など、枯渇性資源から再生可能資源への転換です。
2は、農薬、化学薬品、放射能汚染など、科学物質汚染の抑制と 循環型社会の構築であります。
3は生物多様性の尊重であり、昨年のCOP10の愛知ターゲットでも示されている、年間4万種もの生物の絶滅をいかに防ぐかということであります。 特にここ50年ほどの開発により水辺の生態系が深刻なダメージを受けています。私は山形では、指標を最上川におき、森、川、海、の連環とともに生物多様性を再生させるアクションプランを構築することと考えます。
4は、人々の基本的ニーズとして、衣食住などの生命維持、保護、愛情、理解、参加、創造、自由、休息、アイデンティティ、この9つのニーズを妨げないようにするということ。
情報公開、説明責任、住民参加を徹底させ、利権の「しがらみ」「なれあい」構造を解体し、健全な民主主義社会を実現していくことであります。
ちなみに原発はこの4つの条件全てに違反しています。
2008年、私が訪れたスウェーデンでは77の自治体が実際にこの定義を公共投資の判断基準にし、20年後、50年後の目指すべき社会像を組み立て、バックキャスティングアプローチにより、確実にそれに向かうまちづくりが進められておりました。
右肩あがりの経済成長の時代につくられた都市や地域の開発指向の考え方を、自然と共生し、環境・社会・経済がバランスした「持続可能な社会」にむけ、シフトすることこそ、3月11日を踏まえ、我々山形県が目指すべき道と考えますが、知事のお考えをうかがいます
●吉村知事
ただいま議員より質問をいただきました。 まず、県政運営についてでございます。
持続可能な社会形成にむけた、県政運営について、お尋ねでですが、本県には全ての源である水、森、田園など、緑あふれる豊かな自然や、先人が築きあげてきた知恵や技、更にはその積み重ねでつちかわれた伝統や文化など、経済的な側面からでは評価できない多くの資源が受け継がれていると思います。
今後の県の発展に向けては、こうした有形、無形の資源や財産を背景に、くらしや地域社会の活力を高める、経済的な基盤をつくるとともに、発展の元となる人づくりを進めながら、経済のみならず、生き甲斐、楽しみといった、質的に充実した暮らしをつくりだすことが重要であると考えております。
こうした認識にたって、私は知事に就任以来、先人達から受けつがれてきた、歴史や風土、伝統を尊重し、それらをもとに、未来の発展の源泉となる命や希望を、県民皆で、産み育て、活かすことがを基本に政策を展開しております。今後とも緑と心がかなであい、一人一人が輝く山形を、県政発展の基本目標とする第三次山形発展計画の着実な推進をはかっていく事であると考えております。
更にこのたびの原発事故を基に、あらゆる生命の母体である自然をできるだけ、健全な状態で、将来に継承していくことの大切さを改めて認識しました。今後の東日本大震災からの復興に向けては、豊かな自然環境と経済成長の両立した、新しい一歩を力強く踏み出さなければはなりません。
本県は、県内各地に 多様な再生可能エネルギーを保存しているという深いポテンシャルを有していると思います。このような豊かなエネルギーを循環させる取り組みを、積極的に展開することにより、持続可能な県づくりをすすめてまいります。