カテゴリー: バイオへの公共投資を問う
鶴岡市議会 最後の決算討論。
20年度決算の討論をおこない、10年間の市議会議員を終えました。
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指摘した点は、
1.説明責任、情報公開、そしてきわめて特殊な投資事業だというのに、責任をとらない、無責任な市政。
2.地域の人材を活かしていない市政
3.地域の資源を活かしていない市政。
この3点について、象徴的な事例をあげて、指摘をしました。
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平成20年度一般会計、特別会計決算について反対の立場で討論いたします。
政権交代。鳩山内閣誕生。新しい時代がはじまりました。これまでの権力の陰で議論のテーブルになかなかのらなかった、市民が抱える問題の真実がようやくテーブルの上にのり、希望ある未来にむけた議論や政策がようやくできる時代がきたのだと私は感じております。
官僚政治から国民の政治。そして、地域主権、という基盤の上で、鶴岡では何をすべきか。改めて考えていかねばならない時にきていると感じております。
さて、平成20年度の象徴的な社会現象は、年越し派遣村ではなかったか。と思います。まるで被災地のように、年越しをテントでおこなわなければならない失業者が数多くいること。いかに社会にひずみが生じセーフティネットが崩壊している、ということを知らしめたでもあります。
100年に1度といわれる金融危機。の影響を受けて、この地域でも500名以上もの派遣切り労働者がいらっしゃる。という状況が今も続いております。
こうした中、平成20年度 今般、一般会計600億円余の歳出、又特別会計による行政サービスが、市民の付託に答えることができたのか。と言う審査でありますが、評価すべき点が皆無とはもうしませんが、数々の問題があり、認定することができません。その問題の主要なものをのみ具体的に示し討論したいと存じます。
今、鶴岡市の財政は、1629億円(平成20年 現在)の借金をかかえ、財政力指数は0.45。酒田市や会津若松市など、類似自治体39の中で38番目といった財政力であります。そして合併後、ほぼ全施策が-5%の予算削減が強いられている状況であることは事実であります。
その中で、慶応大学先端研へ20年度も3億円超の予算投入がおこなわれております。この8年間で、合併前の旧町の年間予算にも匹敵する40億円を超える補助金の支出はやはり、突出したものであると考えます。 私はこの問題に対して市長、市議会ともに、結果責任を問われる問題として、20年度の議会審議でも幾度も指摘をし続けてきました。
私立大学の研究所の人件費や研究費として、毎年3億円もの市税の投入は、14万人自治体ではきわめて特殊な事です。
しかし、改めて、今もなお、多くの市民の方々が、本来住民サービスを我慢させられてそうした巨費がいわば外部団体に投入されていることを、知らないでいる。
私は、「多くの市民の方が、その巨額支出の実態を知らないでいる」からこれまでやってこれたのではないか。とても住民が納得しているとはいえないのではないか。と感じ続け、その説明を求めてきました。
特に当初40億円という支援枠を市民に約束していたのに、途中で勝手に
60億円 にルールが変更され、市税投入が続いている。また、1000万円の助教授の人件費などということをベースとした人件費。慶応の高校生や予備校生がこの地で勉強する費用もなぜ鶴岡市の補助金の中でまかなわれているか、ということがきちんと説明されて、市民が納得しているのか。この事を分かり易く、受け手の視点できちんと伝えてきたのか。私は甚だ疑問であります。
また、補助金というのは、行政目的を果たすべく投入されているものであります。この間の議論の中で、行政目的として唯一明確化したものは、市が示した、この決算年である平成二〇年を目標として国に提出していた地域再生計画で、この地域へのバイオベンチャー 企業などへの誘致で計40事業者が創業し一〇〇〇人の新規雇用を創出するとうたった計画であります。
今、その目標に対してどうかといえば、それに見合う成果は得られておりません。
また、この間 明らかになったことは、研究所そのものは非課税で、税収での還元はないということ。そして、この研究所への市税投入を起点に発生したバイオベンチャー企業については、私企業であるから、そこからの税収については市民にお知らせできない。ということであります。
さらにこの研究所で生まれた特許はすべて慶応大学に帰属されます。
先日、この20年度投じられた予算を含み、これまでのこの研究所の取り組みの内容について、合併した町村の方々には特に、はじめて、詳細を伝えるパンフレットが作成され、配布されたわけですが、
私だったら、「市民のみなさん、これまでみなさんに、この9年間にわたり学校建設の遅れなど、いろいろな市民サービスを我慢をしていただき、この研究所に、予算を毎年、3億円、4億円土地あわせると50億円以上、つかわせていただきました。そのおかげで、ここまでの研究成果があがりました。ありがとうございました。」と冒頭に書きます。
なぜ、こうした当然の情報の説明や共有ができないんでしょうか。
このプロジェクトは、富塚市長の手腕だからこそできえてきた。プロジェクトなのでしょう。しかし私は見方をかえれば、富塚市政の情報の不透明さ、そして行政評価など、今時の行政改革を進めないでやってきた。つまり、市民と行政との情報共有をするよりも、情報格差で情報をコントロールしてきた。そうした手法だったからこそ、できえてきたことの象徴的な実例ではないか。と思います。
この慶応先端研への補助金支出について、説明責任が未だ果たされていない。そして、この後に及んで、先般の私の最終質問の際、市長は、「議会からもちゃんと議決をいただいて決めたので、私が勝手にやったわけではありませんから」 と、あたかも自分の責任を回避して、市議会に責任を転嫁しました。
こうした姿勢は、甚だ無責任である と私は考えます。‘
この慶応大先端研への補助金の問題は、市の情報公開、説明責任に欠ける姿勢、そしてこれだけ特殊なことをやっておきながら責任をとらない。そうした姿勢の象徴であると考えます。
開か
慶応先端研を紹介するパンフレット=162万7千円
昨日一般質問でとりあげた、9月1日の広報に挟み込まれている、慶応大先端研を紹介するパンフレットだが、
ヒアリングの際「あれ、いくらかかっているの」と尋ねると、企画調整課 高橋氏は「100万円ぐらい」と応えていた。
そして、本日、再度聞きに行くと「160万ぐらい」と応えた。「正確な数字で教えてよ」と正してはじめて「162万7千円」という数字がでてきた。誤魔化したかったのだろうか。「100万円ぐらいじゃないじゃないか」と僕。
今朝、街宣していたら、差し入れをいただいた方から、「あのパンフレット、公費を使って私学 の宣伝をしているようでおかしいと思います」とのお言葉をいただいた。ふむ。そういう見方もあるなあ。
説明責任をとるはずの時期に、とにかく役所に都合のいいことしか書いていないようなパンフレットを広報する。僕は、「これは説明責任じゃなくて、情報操作じゃないのか。」と昨日の一般質問で質した。
こうした先端研の詳しい説明は、広報上では特に合併後、はじめておこなわれたものだ。まず第二期に突入する前に、これからの市民負担と目標について説明されないといけなかったことだが、それは全くなかった。そうして今になってこんな説明をするなら、「これまで9年間、毎年、3億、4億諸々、あわせて50億円もの市民の皆さんからの負担をしていただき、この先端研に投資してきました。その分、住民サービスを我慢していただき、ありがとうございました。おかげでこんな成果が、、」とまず冒頭に書かねばならなかったのではないだろうか。
こうしたことが一切説明されないのは、「役所に都合のいい事だけを並べた情報操作の広報といえないだろうか。議場でも述べたように、「成果」もあいまいだ。産業面では、格安の家賃のインキュベーション施設に2つのベンチャーが立ち上がったに過ぎないし、毎回発表されている年29億の「経済波及効果」も、あくまで統計的なシミュレーションに過ぎない。
土地など含めると現段階で50億以上ともいえる「市民負担」について、はじめの成果目標も明確でない。そして自分の任期末になっても 最後まで「負担」を知らせないまま、「結果責任」どころか、説明責任さえも果たそうとしない。これは、どう考えてもフェアじゃないように思えてくる。
皆さんはどう思われますか。
一般質問。鶴岡市の財政力は類似自治体中最低レベル。
草島一般質問 メモより。今回の6月議会での一般質問質疑内容です。
250億円赤字収支でも、びくともしない慶応大学に、財政力が、類似自治体中最下位クラスの鶴岡市が、毎年3億円の市税を注ぎ続けている。
委託研究でもない研究に年間3億円も市税を投入する、特殊な補助金投入なのに、合併後、特に18年からの第二期目に、市が3億円、県とあわせて7億円もの補助金投入について、広報での特集号一回も発行せずに、「市民は大方理解している」と言えるのか。
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▼ 草島
●前回に引き続き、市長が推し進めてきた、肝いりのプロジェクトであり、今、その結果責任が問われている、慶応大学生命先端研、バイオ関連の質問をいたします。
諸々説明していただいておりますが、官僚的な上から目線の方々には理解できるのかもしれませんが、日々の暮らしを営んでいる住民の視点、生活者の視点で改めて考えてみますと、まず2点において、到底納得がいかないので質問します。
1点目は、今の鶴岡市の財政上、こうした補助金投入が許される状況なのか。ということであります。
前回、私は これまで、慶応に40億円を超える補助金を拠出している分、「自治を放棄しているのではないかと申しました。つまり、財政的余裕がないなかで、年間3億もの補助金を出しているために、本来の住民サービスが削られたり、チャレンジが我慢させられているのではないか。という問題提起をしたわけです。
市長が、いいかげんなこととかといわれましたので、この間、私は、自治体財政に詳しい識者もまじえて調査をしましたので、ご紹介します。まず、今の市の状況ですが、総務省の平成19年の財政比較分析表で「財政力」が類似団体の平均0.71に対して0.45と低く、類似団体39あるうち、順位が38位。と。ビリ手前。つまり、類似団体中、財政力が最低レベル、危機的状況といっていい状況であることがわかりました。
そして将来負担の健全度も32位、財政構造の弾力性も、経常収支比率96.2%と類似団体34位。と最低のレベルで財政は、きわめて硬直化している。ということであります。
識者からは、
_財政分析比較と歳出分析比較を見ると、かなり背伸びした行政を行っている。
約3億円の研究委託でもない慶応先端研の誘致維持費用は現財政上ではあまりにも大きな費用に値する。
現状として、マイナス5%シーリングが全部署に合併後毎年かけられていても、この財政力だとすれば、年間3億なんていう補助金を他団体に使える余裕なんて全くないのではないか。
結果的に、慶応大に、もううちの経営状況では、こんな補助金は支払えない。ムリだと伝えるべきなのではないかというご指摘をいただきました。
改めて、質問しますが、当局は、財政上何を根拠に、年々3億円出し続けることができると判断をし、その補助金の投入をおこなっているのでしょうか。うかがいます。
2点目は、財政がこれだけ厳しくなる中、税をお支払いいただいている市民が、先端研に年間3億円の補助金、一人当たり2300円。4人家族で毎年約1万円弱という税を投入し続けている事実をしっかり受け止めて、その分、ともすると住民サービスが抑えられているということを納得されているのかということです。
_ 今般地域を回る中で、この話をすると「そんな話は初めて聞いた、立派な研究については、ニュースで知っていたが、私たちの税金が年間3億もいっているとはまさか思わなかった。」そんな声をたくさんうかがっています。
多くの市民の方に、事実や実態を知らせないまま、このプロジェクトが進められてきたのではありませんか。
基本的に、この私立大学の研究所に、委託研究でもないのに、14万人規模の自治体が毎年3億円もの補助金を、研究費、人件費として投入する地域戦略は、極めて特殊なプロジェクトであります
前回も今回も「世界的な研究所」がこの地域にある特殊性が自慢げに語られていましたが、それを実現するための市税投入の特殊性は語られずじまいでしたので指摘しておきます。
特に合併後、一度もこの特殊な地域戦略の市民負担や経過について、広報などでしっかりと市民にきちんと説明することなく進められてきました。私の議会質問の中で、はじめて補助金が研究者の人件費(助教授クラスで1000万円)ということが根拠になっていた事や、平成11年の当初、広報や議会で約束していた40億円の枠で支援するということを、途中でその支援の枠ぐみを20億円も上乗せするように変更していたことが明らかになったわけですが、これらを受けて、きちんと説明する姿勢も全く感じられません。
そして未だに、明確な成果目標も、補助金拠出のルールも、示されないままであります。
本来であれば、「慶応大学の研究に使いたいので、年間3億円分の住民サービスを我慢していただいていいですか。と全市民に問いかけて、大半の市民が納得して、はじめてできる。事業なのではないか。と私は改めて思います。
当局は、これまでの説明責任のあり方は、十分だったと思われておりますでしょうか。
また、市は、14万人市民の何パーセントが年間3億円の補助金が投入をはじめ、この特殊な、そして、財政上、すべての事業に影響を与えかねない地域戦略を理解し、納得していらっしゃると思われていますか。うかがいます。
▼先般、この5月27日に慶応大学の08年度の決算が、269億円の赤字だったという事が全国紙などに掲載されていました。
この先端研の運営費として、当初の5年間で、市と県とで35億円の基金として慶応に拠出しており、更に、今年で9年目になりますが、3億を超える補助金を研究費などとして投入して参りました。
この事件によって、慶応先端研の運営、また、投入された市民の税金、基金は大丈夫なのか、心配なのであえてうかがっておきます。
市は、この大学の資金運用の失敗による赤字収支について、慶応からどのような説明を受けているんですか。
▼成果、市民への還元について。うかがいます。
次に、成果、市民への還元について、うかがいます。さきほど、22番議員の質問に、新しい企業が立地しているといわれました。市、県の税金が最近は全体の75%が投入されている研究所、つまり第二公務員のような形で研究者が雇用されている研究所に1 50名。市が合併特例債で土地を購入し建物をつくった産業支援センターで格安の家賃で事業をおこなっているベンチャー企業が2社ですか。研究所も、ベンチャー企業も、市税からの補助金や、市の支援施設に依存したかたちの、一人前とはいえない企業じゃないですか。それを「新しい企業が立地している」などといっていいんですか。
まず、「補助金には「行政目的」が明確でなければ、拠出する事ができない事は当然と思いますが、この行政目的の当局説明がふらついています。
_ 前回は、地域再生計画で示された1000名の雇用創出の目標を挙げましたが、今般は、合併協議の際の資料などを見返してみました。市は、平成14年に各地域に説明した資料で、当時は、1兆3000億円の規模で雇用は69000人しかいないが、2010年には、市場規模、25兆円、雇用は100万人。と雇用や産業創出の面でもすごく、期待できる。だから、補助金投入にふさわしいのだ、と説明してきたのではないですか。
_それが、今となっては、「慶応がいるだけで、経済効果があるとか、意味がある」などといっている。これはおかしいんじゃないですか。
「市民への行政サービスとは関係のない研究をおこなう、私立大学に、全く還元を求めないで、ただ寄付しただけということでは市民は到底納得がいかないと私は思いますが、改めて市民への還元を尋ねます。
_
●小林貢 企画部長
成果と見通しについて。ご質問をいただきましたので、応えます。これまでご説明申し上げていますとおり、権威ある学識者の高い評価をふまえまして、県、市、慶応の三者による資金規模を含めた合意を基本にいたしまして、そういった協定にもとづいて支援しているものということです。市の予算につきましては、この協定でのルールを基本にしまして、毎年度の予算編成の過程で、年度ごとの財政収支、および、財源確保の見通し、こういったものをしっかりと行った上で、市、全体の総合的な政策のプライオリティの中で必要な施策ということで慎重な検討をおこなって、責任ある政策判断にもとずいて 予算を計上し、議会におはかりをし、措置をおこなっているものでございます。で、補助金は、財政的にみて、限界ではないか。ということでございますけれども、中長期的な財政計画をたてて、この補助金を含めてご説明できればよろしいわけですけれども、ま、地方交付税をはじめとする、地方財政対策とか、景気に大きく左右される税収、それに、地方分権、こういったものがどうなるか。と、変化、変動する要素が多くございます。そういったことから、責任ある立場から、長期の財政計画を含めて、この補助について、ご説明できない。ということについては、ご理解いただけると、いう風に思います。
確かに、今後、国、地方を通じて財政非常に厳しいといったことは想定はされます。しかし、この慶応先端研のプロジェクトにつきましては、本市の未来を見据えた重要な施策でありますので、今後とも、毎年度、財政バランスの精査等、財源確保の見通しなどを含めまして、市の総合的な判断、施策のプライオリティ、そういったものによりまして、支援をおこなって参りたいと考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います、
●それから、説明責任、市民への広報ということでございますけれども、先端研に関する、市の広報を使ってのお知らせ、PRにつきましては、これまでも重要な方向性が定まった時点時点におきましては、特集をつくりまして、詳しくお知らせをして参ったところでございます。一連の大学プロジェクトでの段階、で市の負担フレームを含めた全体の概要を合計、3回、16ページにわたって掲載をしておりますし、先端研が設置されてからも、合計4回、20ページを使って、市の支援内容も含めまして、詳しくご説明をしてきたものであります。この他にも、祖の都度、動きをトピックということで、お知らせをして参ったということであります。
また、それぞれの年度におきましては、先端研の支援に関する支援や考え方、につきまひて、年度はじめに配布しております、市広報の予算特集号、をこれ、カラー印刷で16ページに及ぶものでありますけれども、これにおきまして、施策の大要の中で、述べさせていただいております。また、予算額につきましても、主な事業の説明の中で、金額を明示して説明をさせていただいております。
こうした、点からも、市民への必要な説明につきましては、責任回避といった指摘は当たらないという風に考えております。
また、市の広報以外でも、各、報道各位におきましては、先端研のことについて、毎回大きくとりあげていただいております。こうしたことから、先端研に関する情報につきましては、何か、特別に不足をしているといった現状ではないと、言う風に存じております。また、さきほど、22番議員のご質問にもお伝えしましたように先端研究の活動状況や意義を市民の皆様にご理解をいただくということで、昨年度から、鶴岡メタボロームキャンパス団体見学視察研修事業ということで実施をしております。これまで400名を超える市民の皆様からご参加いただいており、大変好評をいただいております。先端研について、非常に身近によくわかったと、こういったものが鶴岡に会って良かったと、そういったご意見をいただいております。先端研の現状、を直接見て頂く取り組みということで、今年度も引き続き実施をして参りたいと考えております。
あわせて、今後、市の広報の特集とか、わかりやすいパンフレットの作成、こういったことも予定しておりますので、市民の皆さんに広くご覧頂き、慶応先端研へのご理解を一層深めて頂けるよう取り組んで参りたいというふうに考えております。
14万人の内、何人が納得しているか、。と言う風なこともありましたけれども、何人ということは難しいと思いますけれども、大方ご理解いただいているのではないかと考えております。
●それから、慶応義塾の昨年度決算における支出超過の先端研への影響でございますが、公表されております、決算概要でも示されておりますとおり、この要因につきましては、もっぱら昨今の世界同時不況、経済状況の影響を受けまして、大学が保有する有価証券の時価が下落したことに伴ってその一部を評価損額ということで、支出計上せざるをえなかった。こういった理由によるものとなっております。
こうした、金融情勢の悪化による減少につきましては、慶応大学のみならず、他の有力な私立大学においても、
山形大学の在来作物の高度化利用。
山形新聞より。
在来作物を医薬品に高度化利用 山形大・3チーム編成、特性評価
2009年04月16日 21:22
在来作物の高度利用に向けた事業を行う研究チームの初会合
山形大が文部科学省に申請した「地域在来作物の高度化利用研究」が、2009年度の特別教育研究経費研究推進事業に採択された。県内には百数十の在来作物があるが、絶滅の危機にひんしているものが多い。一方で健康機能性を備えている種類は多く、特性評価を行い、医薬品や機能食品として高度利用を図るのが狙いだ。農学部主体の研究チームが16日、鶴岡市の同学部で初会合を開いた。
事業の代表者は、だだちゃ豆研究の第一人者である阿部利徳教授。農学部教員ら13人に、県農業総合研究センターや県工業技術センター庄内試験場などの研究者を加えた計16人が参加する。3カ年継続を予定し、初年度は3300万円の予算が付いた。
事業は▽特性評価(代表・阿部教授)▽機能性解析(同・五十嵐喜治教授)▽成分取得(同・三橋渉教授)−の3チーム編成で取り組む。特性評価は初年度、だだちゃ豆と温海カブなど数種類に絞って実施。機能性解析ではGABAやポリフェノールなど明らかになっているものに加えて、新規の機能性成分、物質の探索を行う。効率的な成分取得法を開発し、保健機能食品、医薬品への応用展開を図る。
初会合では、阿部教授が「研究成果を公表して地域に還元し、地元の農業活性化、産業創出につなげよう」とあいさつ。事業の年度計画、チームごとの取り組み内容について協議した。研究成果についてはシンポジウムなどを通して公開し、高度化利用や産地化の道筋を付けることにしている。
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慶応バイオ研究への毎年3億、4億の補助金問題を議論する中で、今般も指摘したのは山形大学の研究は地元の資源に密着し、資源の掘り起こしや高付加価値化に貢献している。そうした研究には、委託研究などとしての「補助金」が考えうるのだということだ。慶応3億に対して、この在来作物研究関連には、今年度、市からの支援は50万円のみである。「これでは、膨大な資料整理に追われる中、事務作業をおこなう一人として雇えない支援でしかない。」と僕は指摘した。
以前、僕は、公共政策系の大御所的某教授に、慶応先端研への毎年3億の補助金投入について、率直にどう思うかとうかがったことがある。「委託研究でもないのに、こんな補助金、非常識な話だ」と一言返ってきた。 それは僕の視座の一つになっている。
研究費としての補助金投入がおこなわれるならば、地元の資源に密着し、研究を続けている、地に足がついた研究にこそ、市税は投入されるべきだと考える。市民の皆さんはどうお考えになるだろうか。
鶴岡市 慶応先端研への年3億円市税拠出の問題について
読者の方から以下のようなご指摘。
「
75%という数字をことさらに強調されるのは、ミスリードだと考えます。議会でもありましたように、トータルでは、山形資金の割合は半分です。つまり投入した山形資金とほぼ同額の資金を獲得し、鶴岡に落としているわけです。この点を議員はどうお考えでしょうか。 鶴岡市民より」
慶応大学先端研の運営がどうやっているか。僕はこの間、何年も前から議会で尋ねてきました。すると市は、「全体費用はわからない」とか「それの何が意味があるのか」などといって、情報公開を拒んできました。まずこの問題があります。
08年12月議会でようやく明らかになったのが、この20年度、75%が県と市の「山形基金」が占めていたということです。年間経費の75%を山形資金でまかなっていることは事実です。
そして、今般の一般質問に、小林貢 企画部長が、半分だとかと答弁したので、資料請求をしたところ、以前は、60%以上が国の補助金が占められていた研究費が、最近は山形資金のほうが75%を占めるようになっているということでした。表組をもう一回アップしておきましょう。
このような私立大学の研究所の研究費を半分以上も立地自治体の税金で占める状態というのは、他自治体では見られず、異常に思えてなりません。
また、ご指摘の「鶴岡に落としている」という表現は気になりますね。鶴岡に落としているのではなく「慶応」に落としているのではないでしょうか。
この研究所はあくまで慶応大学の研究所で、研究の成果はすべて慶応大学に帰属するのですから。
いずれにしても、ようやくあきらかにされた(これまでなんで隠していたのかわかりませんが)、状態が、「公設公営」の私立大の研究所といわれても仕方ない状態に、僕は驚いている状況です。
いずれにしても市は、税金をお支払いになっている市民に対して、十分な説明を怠ってきていると思います。
大学は、大学に通う学生の学費で自立的に運営されるもの。公益文化大学や大学院はこの通りになっていると思います。しかし研究所は違う。そこで研究をされている研究員の方々は、学費を支払って学んでいるわけではありません。「仕事」として研究をされている研究者の方々です。そこに対して、どこからお金
支払うか。原則大学のお金で自立的に研究するべきなのではないでしょうか。
慶応大学先端研 150人の研究者の研究費つまり人件費や研究に使っている研究機器購入費、が75%、市税、県税でまなかわれいている。
この事実に対して、行政経営的に正しいかどうかの評価をしなければならないと考えています。
とりあえず以上です。また、諸々疑問を投げかけていただければと思います。
鶴岡タイムスの4月15日号に、この3日間、缶詰め状態でつくりあげた、議会報告を折り込みします。どうぞご覧いただき、ご意見をお寄せくださいませ。
慶応大 先端研について
今、議会報告をまとめています。
慶応大学の研究所について。今、私の思いは以下のものです。
慶応大学先端研に、毎年3億 9年間の成果は?
21年度予算は、法人市民税が7億円減と見込みつつも、慶応先端研にまたも3億円の予算計上。富塚市政肝いりの都市戦略として毎年3億円超9年間、40億円以上の市税投入の成果として、バイオ産業で「計40事業者が創業し1000人の雇用」という目標の状況を尋ねました。
市は、産業クラスターなら当然示される立地企業数も雇用人数も税収も今後の見通しも一切示さず、「世界レベルの研究所の所在、活動そのものがすでに意味がある」「若者の交流定着を促進し、本市の価値を高める重要な投資。」「立地企業数などで成果を示すことはいかがなものか」などと答弁。
9年目というのに明確な成果も表さぬ答弁に私は、「年3億ずつの“自治”の放棄をしてきたのではないか。合併後、全部署でずっと5%予算削減の中、この巨費の投入が、市民へのサービスや市民のチャレンジを阻害し元気を失わせているのでは? と問い、市長は「見解の相違」などと答えました。
◇当初、市長は市議会で「研究運営費の支援は、大学全体への実質負担40億円の内だ。本来60億だが土地の提供で20億円の市の財政負担の軽減をはかれると説明。
ところが第一期の5年間で大学関連全体へ37億円の市税投入の後、平成18年からは毎年約3億円超の市税を補助金として拠出し、合併特例債第一号を使った産業支援センター建設(14億円)を含めると大学・バイオ関連事業全体への市負担は、結局50億円を超えています。
市は当初の40億円の実質負担枠を、市民への説明や議会の同意も得ずに60億円枠に変更していたことがわかりました。
追求してようやく明らかになった先端研全体の運営費は、平成20年度、11億2千万円。そのうち市と県の補助金「山形資金」7億円と、基金35億の運用益1億4千万円との合計8億4千万円は、運営費全体の75%をしめています。民間投資の動きも見られず、私大の研究所がまるで公設公営の有り様です。
市は、「この「山形資金」が、安定的にこの鶴岡で慶応が腰を据えて研究を続けて頂く条件」などと繰り返しています。最初のルールが変わったのに、全くの説明不足です。
合併後の市政で、慶応大学のブランド力、研究能力にたよった都市戦略だけが、予算として突出し続けてきました。果たしてこうした事が市民の誇りや希望になるか甚だ疑問ですし、毎年3億円の市税投入が義務化されているような地域戦略は、地域経営としてリスクが大きすぎると考えます。
●バイオ先進国でも30年赤字垂れ流し。鶴岡は大丈夫?
私はバイオ産業については、08年3月議会で、ハーバード大学教授のゲイリーpピサノ著「サイエンスビジネスの挑戦 バイオ産業の失敗の本質を検証する」によると先進地米国のバイオ産業30年の実態でさえほぼ赤字を垂れ流し続けている状況。こうした産業をこの鶴岡の地域戦略にしていいのか。市長はミスリードしていないか。問いました。
超先端のバイオ産業は、地域の内発的な発展につながるかは疑問です。地域の既存産業とはほとんど連携せず、喫緊の課題である雇用問題を解決することには役に立たないのではないか。また研究費の多くを占める高額の研究機器購入費は地域を循環せず、外部に流出しているだけではないかと考えます。
●21年度予算全体は1131億9千万円。市の総借金額は19年度末で1646億3千万円、実質公債費比率は17.4% とイエローカード手前。一般会計593億8千万の内、義務的な経費が51.2%と50%越えている、硬直化した予算編成です。財政運営の指針として、合併後の四年間は特に毎年マイナス5%シーリングがほぼ全部署に課せられている厳しい状況。
余裕があるのならまだしも、予算的に「厳しい」といって、旧町村の独自施策を打ち切り、全国的な評価の高い学校図書館司書は21年度には4人の臨時職員化が決定されています。ちなみに、地域資源に密着した山大在来作物研究への市の支援は50万円のみです。
そんな中、直接市民サービスとは関係ない慶応先端研への3億円市税投入。私は全国の研究所支援について調査しましたが、14万人規模で年間3億円も私大の研究所に市税を投入している自治体は鶴岡だけです。
市民の皆さんがこの実態をご存じで納得されているのか。私は疑問でなりません。ご意見をお待ちしております。
21年度予算 3月議会一般質問 慶応大学 先端研 バイオクラスター の成果について。
●一般質問の質疑の議事録です。メモから書き起こしました。正式なものは3ヶ月後に発行されます。
先端研の成果について。
草島
映画おくりびとのアカデミー受賞。関係の皆さんの努力はもちろんですが、納棺師の営み、それから私も最近ファンとなって通わせて頂いています「鶴乃湯」など、世界の人々の心を動かした、いい風景を残してきた、鶴岡市民のきづなの力に拍手を送りたいと思います。
さて質問です。
通告した財政については、一定の理解が得られておりますので今般は質問しませんが、現在の市の総借金額は一九年度末で1646億3千万円、義務的な経費が51.2%と50%越えている、硬直化した予算編成であります。前回の議会でも確認しましたが、合併して3年半ではありますが、財政運営の指針として、合併後の四年間は特に毎年マイナス5%シーリングがほぼ全部署に課せられている厳しい状況であるという事を共有したいと思います。
今般提案されている21年度予算は合併前を含めて5期18年間、合併3年半をへながら運営されてきた富塚市政のしめくくりの予算編成であると思います。
そして、今般、質問する慶応大研究所関連のバイオクラスター形成のプロジェクトは、市長の肝いりで平成13年からこの9年間、年間約4億円という巨額な市の予算を、補助金などとして毎年投入し続けてきた事業であります。特に、合併後、富塚市長は、真っ先に、合併特例債第一号として四億7千万円を含めた予算15億円を投入し、バイオ関連のベンチャー企業を育むインキュベーション施設を建設し、重点投資をし続けてきました。建物を含めますと、約50億円の市税投入がおこなわれてまいりました。
この件については、これまでも何回も指摘し、問題を提起してきましたが、、また、この不況下で、この市内でも雇用危機が訪れ、税収不安定となっているこの危機的な時期の来年度予算についても、平然と聖域のように約4億円の予算計上がおこなわれており私は大きな疑問をもっております。
今回は、この9年間、富塚市長のもと、都市戦略として最も力をいれてやってきたこの事業の成果を、いくつかの角度からうかがいたいと考えます。
私は、これまでこのプロジェクトは、巨額の税金が投入される、大きなリスクをともなうものなので、成果目標や見通しを幾度となく求めて参りましたが、当局は成果の目標について広報や議会で明快に語らずじまいでここまで来ています。唯一、私が把握している成果目標は、市が国に向けて提出した以下の地域再生計画であります。
目標を平成16年度〜平成20年度として、
産学共同研究・インキュベーション施設においては、30室の研究試験ラボラトリーを設け15事業所約120人の研究者、技術者によりバイオに関する研究開発が行われ、バイオサイエンスパークでは、約16.9haの敷地に研究所5機関、バイオ関連企業20社、関連支援業務企業10社、その他生活関連企業5社の計40事業者が創業し約1000名の新規雇用を創出するものと見込んでおります。とあります。
▽それでは、この計画の目標年度である20年度の、現在の状況はどうなのか、当局はどのように評価しますか。うかがいます。
▽ また、改めて、本来市民サービスに充てなければならない市税を投入する公共投資の政策上、鶴岡ではこれまで投入された五〇億円もの市税というのは、いつ税収として回収されるのか、またどのように市民に還元できると約束できるのか改めてお伺いしたいと思います。
▽ 昨年の9月になって、当局は年間の研究所の全体運営費は11億 2,000万円ということをようやく明らかにされましたが、そのうちの75%を占める8億4,000万円が市、県からの補助金七億円と当初三五億円つみあげた基金運用益一億四千万円であります。
私立大学の研究所なのにもかかわらず、全体経費の中で公費がしめる割合が多すぎるのではないですか。
▽ また、当局は世界的な研究が認められているといいます。本当にみとめられているとすれば、世界中のベンチャーキャピタルや民間企業の支援や寄付により研究所は運営出来ていると思いますがいかがですか。
企画部長
それでは、先端生命科学研究所に関するご質問にお応えいたします。この先端研に関する市税投入をどのように市民に還元できるのか。というご質問でございました。けれども、これまで、何度も申し上げて参りましたが、慶応大学先端研のプロジェクトは、議員がおっしゃるような、短期的に、しかも、直接的な雇用とか、税増収をめざすと。そういった施策ではございませんので、先端研に関する基本的な認識と、市で支援する意義について、ご説明をし、ご理解をいただきたいと存じます。先端研を本市に設置し、教育、研究活動をおこなっている意味ということでありますけれども、第一には研究所の存在、活動そのものということであります。2点目は、その広範な波及効果ということで、今後、少子高齢化の一層の進行にともないまして、若者の流出、減少が懸念をされると、そういう中において、将来に希望をつなげていかなければいけない。こういうわけでございますが、先端研のプロジェクトにつきましては、若者の、交流、定着を促進するといった、中長期的な極めて戦略的な施策であり、本市の価値を高めるとそういった、重要な投資でございます。このことにつきまして、まず一番目の研究所の存在、活動そのものの意義ということでございますけれども、先端研は他の地方都市では考えられない、世界レベルの研究所であり、それが鶴岡にあると、そのものの、意味についてでございます。我が国におきましては、国立がんセンターとか、理化学研究所、主要国立大学の付属、先端的な研究所など、一線級の研究所、すべてが、大都市にございます。ご指導いただいております、専門家によれば、わが国と欧米との違いは、まさにこの点にあるということでございまして、欧米では地方の自然や文化性に優れた、小さな地方都市に、驚くような一線級の研究所が自然なかたちであるということでございます。鶴岡の慶応先端研のありようにつきましては、まさにこの欧米のかたちに近いものという風にいわれております。
また、先端研の研究は、世界トップレベルといわれておりますが、その理由は、バイオ研究の全く新しい研究スタイルにある。ということでございます。で具体的にはデータ取りの統合システムバイオロジーということで、これまでの仮説検証型の研究スタイルではなく、オミックスデータを膨大に集め まして、それをインフォマティクスで理解をしていこうと、そういった研究スタイルでございます。こうした従来にない独自の研究手法に、日本の研究所として初めて取り組みまして、その中核となる成果といたしまして、メタボロームのハイスループットの計測技術であるC_MSこのC−msの開発に世界ではじめて成功いたしまして、その基盤的汎用を技術をもとにバイオマーカーの探索で現在世界に後して、日夜競争をしているといった状況でございます。
このように大都市の研究所をもしのぐ、世界レベルの研究所がこの地方都市の鶴岡にあるということは、我が国では極めて稀なことであるという認識に改めてたったとき、こうしたポテンシャルを得られたことを戦略的に活かしていこう。ということは当然なことでありまして、アル意味で我が国の大都市一辺倒の研究開発の現状に対する、地方からの挑戦ともいえます。
で、今後の地方都市が生き残るための世界市場も視野にいれた、新しい先導的なモデルとならなければならない。と考えております。そして先端研が鶴岡にあって、活発な研究教育活動をおこなうことで、先端研そのものが第三次産業として本市に大きな経済波及効果をもたらしているということにつきましては、これまでもご説明をしてきたところでございます。
次に先端研を支援する2番目の広範な波及効果ということでございます。いくつかございますが、まずもって、あげなければならないということは、若者を中心とした人材の吸引という効果ということでございます。このことの象徴的な例を紹介いたしますが、現在、先端研で進めている研究のひとつに石油の代替燃料として期待をされております、油を生成する微生物の取り組みがございます。この研究は、鶴岡高専出身の、先端研の若い研究者が中心となって、精力的に取り組まれております。その彼の研究成果に関心をもって大手の企業ですとか、研究者、報道機関の関係者などが鶴岡を訪れてきております。さきごろは、その研究の取り組みが、NHKの全国版の番組で特集されるなど、その活躍がおおいに注目を集めております。
現在、先端研には、理化学研究所の研究員ですとか、チリの銅の精錬会社の人、あるいは、HMT社や学生、こういった方を含めますと、150名ほどの若い研究者などが鶴岡に在住をして教育研究活動に取り組んでおります。
こうした若い人の中には、鶴岡をすっかり愛着をもたれて、定着をされたという方もございますし、鶴岡になんとか役立ち、恩返しをしたい。とそういった強い思いを語られる方もおられます。このように若い人材が地元の若者とともに喜んで意気盛んに、鶴岡を舞台に活躍して頂くことが、なにより、鶴岡の将来の可能性を確かにするものと、そのように考えているところでございます。
また、研究開発ということでは、さきほど触れましたように、先端研は細胞の代謝物質を一挙に短時間ですべてはかる技術を中心に、世界トップを走っているわけですが、この技術は広範な分野に応用可能な基盤となる技術であります。この汎用的な基盤技術により、尿とか、血液からガン、糖尿病といった病気診断や、薬を開発するという、医療研究分野。また、油をつくる微生物や銅の生成といった、環境エネルギーの環境分野、さらには土壌微生物や、機能性食品といった、農業、食品の分野といったように極めて広範な分野の応用研究が展開をされております。
今後は、この応用研究の成果に応じ、実社会での活用をめざした実用化研究の段階にはいると。言う風にうかがっております。こうした実用化研究が産業とリンクしていくような方向につきましては、今後ともしっかりと取り組んで参りたいという風に考えております。
また、地域資源の活用という面からは文科省の都市エリア産学連携促進事業というものに現在県とともに申請をしております。この主たる内容は先端研のメタボローム計測技術や山形大学農学部の解析技術などによる、地域農産物を活用した高機能食品の開発であるということでありまして、これまでのアグリバイオ研究会の成果とともにこの採択と展開に期待をいたしております。で、地域再生計画にかんするお尋ねでございましたけれども、この計画、平成16年度に認定をされたもので、鶴岡北部拠点地区に先端研究産業支援センターを整備する財源である、まちづくり交付金の獲得を主な目的としたものでございます。で計画の全体構成の関係から計画実施後に想定される効果という項目がありました。その中で将来に北部地区にサイエンスパークが造成され、関係事業者が集積になったとした場合に、1000人規模の新規雇用が想定されるといたしたものでございます。したがって、この地域再生計画の期間、20年までとなっておりますけれども、全体としてはバイオサイエンスパークの造成という長期的なそういったものも含めた計画でございますので、この現時点で将来の過程を前提とした想定地ということでございますので、今の時点で慶応に対する評価ということではいかがなものか。と言う風に考えております。また、先端研への山形資金の割合というお尋ねでございますが、まず平成13年度から20年度までの8年間の研究費のトータルを見ますと、県、市、いわゆる山形資金の割合は、全体の約半分となっておりますので、そのことについてはそういう風にご理解をいただきたいと思います。そこで先端研への県市の支援の現在の枠組みということでは、第一期の研究成果ですとか、第二期の研究計画等につきまして、県にいる学者等による高い評価とそれが妥当という判断を踏まえまして、第二期の支援について県、市、慶応の三者で協定を締結し、それに基づいて支援をおこなっているものでございます。
でご承知のように研究プロジェクトというものは、1年で完結するものでなくて、数年間の研究計画に基づいて、進められるものでございますけれども、国や民間などの外部資金は年度により増減の幅がございます。そのような中で基盤的な研究などを着実に進め、成果をあげるためには継続した安定した資金の裏付けが欠かせない。ということで、そういった点で山形資金は大変重要な役割を果たしていると、言う風に考えております。また、冒頭申し上げましたとおり、先端研のプロジェクトは、若者交流、定着を促進するための中長期的な視野にたった、極めて戦略的な施策でございますことから、今後とも県とともに適切に支援をしてまいりたいと考えております。
なお、先端研ではただいま申し上げましたように、国や民間等の研究資金もこれまで 多数獲得をしております。今後とも研究の進展にともなって外部資金導入を一層拡大していけるよう、先端研をもとより、県ととも、連携をしながら促進につとめてまいりたいと思います。
それから、最後になりますけれども先端研への研究への民間からの投資、そういった関係のご質問、ございましたけれども、これまで、先端研では、メタボローム解析技術を駆使しました研究課題を中心に、企業との共同研究をおこなってきたところであります。
製薬関係とか、飲料関係、自動車関係、等々との企業との実績があるようでございます。うかがいましたところによりましては、それぞれの内容、規模はまちまちで、実施年度によりまして、大きく異なるのが現状でございます。
こうした企業との共同研究については、先のスーパー特区への認定を契機に、製薬、医療機器等の企業との関係が更に深まると、そういったことなどもありますし、さらなる拡大が期待できるのではないかと考えております。
また、企業団体からの協賛、助成、寄付ということでありますけれども、先端研は、投資家向けのバイオファイナンスギルドなど、こういった事業にもとりくんでおり、さらに昨年に仕組みがつくられました、慶応メタボロームコンソーシアムでは、発酵、医薬、食品、化学関係の大手企業との間でそういった資金関係を含めた積極的な連携を満たしているとおうかがいをしております。
で、いずれにいたしても、私どもといたしましては、これまで申し上げましたように先端研のプロジェクトにつきましては知識社会が到来する中で若者定着、交流を促進し、中長期的な視点から将来を見通し、鶴岡の存在感を高めていく、極めて戦略的な施策と考えておりまして、短期の定量的な効果測定などでははかりきれないそういった範疇での 重要性をもつものととらえておりますのでご理解をお願いいたします。
31番草島
先端研についてでございますけれども、私はこの間、都市戦略として一番もったいないというのは、この間、毎年4億円分の自治を放棄している。住民自治というものを放棄している。その分、慶応大学に丸投げをして、地域戦略をおこなっている。この姿勢であります。この地域で、やらなければいけない、農業の再生、林業の再生、水産業の再生、そして、今回のべました、グリーンニューディール、こういった、持続可能な社会への転換といったかたちの、雇用の創出。今、雇用の危機が叫ばれて、市独自にセーフティネットをはらなければいけない。そんなことがこれから生じるかもしれません。これがまさに、この毎年4億、慶応大学に消えているこうした自治の放棄によって、全体的な財政とした扶助費などで財政が硬直化している以上に、毎年この4億円、常に補助費として慶応大学に捻出されなればいけない。この財政の硬直化によって、いかに合併後の市政に悪影響を及ぼしてきたか、私はこれを考えると、本当に情けなくなります。そして今、部長が応えた、全く無責任なその説明ですね。地域戦略としてこのバイオクラスター、どこもこの産業売上高のある産業として、のバイオクラスターなはずですよ。その産業をはずしてやっているのは、この鶴岡市だけではないんですか。そして、10万人規模の都市で毎年4億というお金を研究費として拠出しているのは鶴岡以外にはありません。なぜかといったら、やはり自治がそれだけ放棄されることをみんな、それはこまったことだと思っているからではないでしょうか。
まあ、この合併後の市政について、今回の議会を聴いていましても、なかなか未だ一体感がもてないですとか、周辺の支所が元気がない。などという声について、いろいろおうかがいしました。これは富塚市政で打ち出される、しくみと実際の予算ぐみが、元気をなくすように働いてきたからだと私は思います。合併後の市長の最重点施策がこうした一点、先端的で、ほとんど地域の自然資源や、既存企業や地元の人材と関係性がない、バイオクラスター戦略に集中した産業支援をおこなったために、それも四億円という巨費をずっと投じていったためにこれ、起きている災いなのではないですか。
市長、このあなたの都市戦略、わかりますけれども、若年層の交流というものもわかりますけれども、ほかにもいろいろ、この地域の資源を使った様々なチャレンジができたはずなんですよ。そのチャレンジをアル意味では放棄をして、慶応大学にかけてきたわけですね。そうだと私は思います。
市長応えてください。
市長
全く見解の相違で、もういいかげんな発言はやめてもらいたいと思います。まず、ここはですね。どういう風に、少子高齢化が進行するか、わかりませんよ。どれだけこれから本格的に、地域の変動を産業的に検討していきます。
ただ、ここはですね。非常に豊かな自然、とすばらしい人がいて、農作物もだから、農業を私は知識産業だって言っているんです。他のところに比べて、はるかに知的に、農業者も知的労働者ですよ。それだけ自然の中にいのちを大切にしながら、植物を育ててきたんじゃないですか。ここからも、健康ないい人が、たくさん育っているじゃないですか。だから、藤沢周平の作品が、藤沢周平さんの文学能力がすばらしいからでありますけれども、多くの人がここは魅力があると言ってきている。そういう風になっているのは、生命ですよ。根幹は。生命をどういう風に大切に守って、新しい化学技術で、これから少子高齢化の社会で、日本のために、世界のために、人間の幸福を科学的に追求しようとして一生懸命やっているんじゃないですか。慶応大学が。その慶応大学の根幹が鶴岡にもありますよ。ま、そんな事は余計なことは言いませんけれども、戦略的、あとで計算しますよ。今までの投資効果が、あなた8億、8億とかいってますけれども、その経済効果は小林君は話していない。はるかに大きい経済効果があるはずだ。大きいですよ。その辺、まだ、今日は時間がないから、ほんとにわかったかと思って、いますけれどもまだわかっていない。徹底的にこれからやりましょう。冗談じゃないですよ。これからの事を考えて、長い目でみて、戦略的に闘おうという一つの戦略ですから、その辺は十分理解をしてもらいけれども、まだわかっていないから、これから更に資料を整備して、提案していきます。
草島
私はこういう経済危機だからこそ、何を高めなければいけないかといったら、この地域の自治を高めていかなければならないのだと思います。この地域の資源を徹底的に見直して、多くの市民がこのまちづくりに参加をし
一般質問 質疑内容慶応
一般質問の内容を記します。なお、これはネット動画、当日メモから書き起こしたものです。正式版は2ヶ月後に議事録になります。
動画は、「鶴岡市議会」のページでご覧になれます。
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慶応大学研究所について
● 私は、先般、ベンチャー産業のさかんな米国でさえも30年間、ほとんどのバイオベンチャー産業は、赤字を垂れ流している状況であるというハーバード大ビジネススクールのゲイリー教授のレポートを提示し、かなりリスクの高い投資事業に鶴岡市民が巻き込まれていることをご紹介申し上げました。
私はまず、これまですでに7年間にわたり、50億円以上の市税が投入され続けている研究所の成果としての、バイオ企業の現状の経営状況については、市税投入の結果責任を負う議会にはもちろん、税を納めている市民には、まず詳細が明らかにされて当然であると思います。
市長の説明では、知的な第三次産業などといっているわけですが、産業というからには、市民にどんな利益をもたらしているのか、具体的に示されるべきであります。
改めて、研究所、また、研究所から派生したベンチャー企業の経営状況、また、収益から市税へ還元された金額をうかがいます。
また、その収益や市税への還元は、第二期を終える2年後、また、5年、10年後、どのような年次計画をもち、どのような見通しなのか具体的にうかがいます。
また、慶応大の研究所は農業分野で地域で共同研究しているという話がたびたび説明されますが、農業関係者は分析について、1検体あたり数万円など、負担を強いられているようでありますが、多額の補助金を投入してなお地域では、実費負担しなければならないのですか。どういうことなのか、おたずねします。
自然保護について。
●春先に咲き乱れる野草の花々で知られる大山、高舘の界隈では、山野草の盗掘があいついでいることが今年も大きく報道されました。関係者の方々のお話をまとめてみますと、シュンラン、オオミスミソウ、シラネアオイ、ルリ草、など、がどんどん消滅しています。
また、春の女神、ギフチョウ は、北限に近い貴重なギフチョウとして、捕獲され、インターネットオークションで販売されています。私も、今年の春、高舘や金峰山の現場で、遠方から採取に来ている方3名と遭遇しました。またその食草であるコシノカンアオイを卵ごと盗掘し、収集するといった悪質なケースもあると聞いております。
高舘山塊周辺は、ラムサール条約の指定にむけた動きが順調にすすんでいる状況のことですが、指定後はこの地域に更に多くの愛好家の方々がいらっしゃることが想定されます。であれば、こうした植生や希少昆虫を保護するシステムを今、構築しないと、次々とせっかくの貴重な自然資源が消滅しかねないと考えます。
高舘山塊、金峯山、羽黒山、また、国立公園内で地域指定の保護条例をくむ。また、天然記念物の制度を活用して保全することを提案しますが、見解をうかがいます。
また、自然保護政策について、いまこそ、自然保護課を環境部の中につくり、環境省、月山ビジターセンター、また、自然保護団体との連携での自然保護の体制づくりを提案をしますが、見解をうかがいます。
次に●温暖化対策についてですが、市当局内部の温暖化削減のためのアクションがやっとはじまったことは評価します。実質的には、市の公共建築物のソフト、ハード両面のエコ化が必要なものと思います。
さて、質問しますが、新規の建築が今年も計画されていますが、その省エネ化、CO2削減に対してどのような指針をもっているか。また、カーボンニュートラルで、地域の森林資源を有効活用できるバイオマス燃料ですが、例えば、改築された2中では全体的に電気暖房にして、校長室だけにペレットストーブを置いているのみでしたし、森林資源に隣接した鼠ケ関小学校でも電気暖房と聞きました。建物全体のペレットボイラーやウッドチップボイラーなどの導入の検討はしなかったのか。また今後新規公共建築物に検討しないのか。
うかがいます。
● 次に水道事業についてですが、今般の質問は水質の事であります。
この数年間の水質データをみると夏場、発ガン性が指摘されている総トリハロメタンの値が基準値0.1mg/lの2分の1を時には超える、高濃度をしめしております。昨年19年度データでは、8月、馬場町で0.045mg/l,中山で0.053mg/l、11月、朝日、上田沢で0.050mg/lを示しており、地下水を原水とした櫛引上山添(かみやまぞえ)地域の0.003mg/lに比べて17.6倍も高い値を示しています。このトリハロメタンの値は、より頻繁に検査をおこなっている朝日浄水場では昨年9月に0.062mg/lを記録しています。
要するに夏場、特に月山ダム原水からの水道水質が悪化しているのであります。
このトリハロメタンですが、例えば岐阜県の水道事業体では、低減下対策がとられ、基準値の4分の1におさえる努力がおこなわれています。
この対策ですが、従来の鶴岡の水源であった地下水については、日量1万トン取水可能だが特に合併後全く使われていない現状のようですが、夏場、このトリハロメタンを減少させる対策として、地下水を最大限ブレンドすることを提案をしますが、見解をうかがいます。
●総務部長
慶応のこの研究所などの収益とか市税の状況というご質問でありましたが、
でまず先端研に関します、法人等の市税に関しましてですけれども、
先端研の母体である学校法人である慶応義塾大学は地方税法の規定により基本的に非課税ということになりますけれども、研究所発のベンチャー企業でありますHMT社や先端生命科学研究センターに入居している法人につきましては、特に法人市民税が課税対象になっております。また、当該法人の従業員で本市に居住する方については個人市民税、その方が固定資産を求めれば固定資産税が課税対象になります。その他、間接的には取引企業など、そして従業員の方の市税が波及効果をもたらすことになり、こうした関係先も今後さらに増加できると考えております。ただ、全体の市税額を集計をするといったことは事実上困難であるということをご理解いただければと思います。
また、HMTにおきましては、バイオマーカーの探索であるとか、発酵食品技術のメタボローム技術の応用と、メタボローム解析用製品の販売などの事業を展開し、資本金は更に増資され、資本金4億5千6百万円、社員も35名まで拡大しておりま
三菱化学、「生命科学研」を解散 3月25日
08年3月25日 日経ネットより
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三菱化学、「生命科学研」を解散・71年設立、多数の研究者輩出
三菱化学は24日、傘下にある三菱化学生命科学研究所(東京都町田市)を2010年3月に解散すると発表した。同研究所は1971年の設立以来、遺伝子などの基礎研究や生命倫理に関する提言などで知られてきた。ただ研究テーマの事業化が難しいことや、同じ三菱ケミカルホールディングス傘下で医薬事業が拡大していることから解散に踏み切る。
同研究所は生命倫理などに関する研究や提言で有名な米本昌平氏や中村桂子氏などの多くの研究者を輩出。民間の研究所としては珍しく、病気など生命現象の分子レベルでの基礎研究も進めてきた。ただ近年は事業化に結びつく事例が少なかったうえ、ほかの大学などでも同様の研究が行われるようになっていた。
約170人の研究所員は解雇する。研究員は現在の研究テーマを来年3月まで続けた後、同研究所の支援を受けて再就職先を探す。特許は三菱化学が引き継ぎ、研究設備の処分は未定としている。 (00:01)
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撤退の真相はどこにあるのか。うかがってみたいものだ 草
08年3月議会一般質問「先端研への年3億の市税の投入」「サイエンス・ビジネスの挑戦」を元に論戦!
08年3月議会一般質問の質問内容を掲載します。ただし、これはメモや当日の映像から書きおこしたものであります。正式な議事録は3ヶ月後に発表されます。
なお、このやりとりについては鶴岡市議会のホームページにて録画映像でご覧になれます。http://www.city.tsuruoka.lg.jp/gikai/vod/200803.html
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先端生命科学研究所について
ここに、1999年8月1日の広報つるおか「庄内地域大学臨時増刊号があります。それによれば「全体の事業費は、実負担額として300億円で、鶴岡市の実際の負担額は40億円です。これらは平成11年度から21年度あたりまで支出する云々」とあります。
また前回提示したように、11年9月議会の総括質問の際、市長、あなたは与党議員の質問に
「経営費の助成について。40億円の枠の内の話で、研究センターについて、運営費の一定の補助をする予定をしている。野球場の跡地を土地を提供することによって、20億円の市の財政負担の軽減をはかれる」と答えています。
先般の議会で市長は、300億円の内、実負担は60億円だ。「議会で説明したはずだ」などとおっしゃっていましたが、私たちは、20億円は土地の評価額、実負担は40億円だと説明を受けてきました。実負担40億円が60億円へ、いつ、どこで、どのように変更がおこなわれたのか。また、それはいつ、どのように議会で同意をえたのか、また市民に広報でその変更について、どんな説明をしてきたのか。改めておうかがいします。
▽また、先端生命科学研究所については、これまで7年間、50億円を超える市税を補助金として投入していますが、企業も立地せず、税収にもならず、いまだ、市民になんら還元がなされておりません。
つまりこの補助金の行政目的である、地域産業の育成、支援の成果が全くみられません。
そして、未だに、どういう企業が立地して、いつ、どのように雇用が生み出されるのか、年次計画も示されない現状です。
市長は、市民に幻想をいだかせて、市民をミスリードしているのではありませんか。
更には、ここに一冊の本がございます。
これは、ハーバード大学のビジネススクール教授で、20年にわたり、製薬・バイオテクノロジー産業のマネジメントを研究し、実際にアムジェンなど、大手バイオテクノロジー企業のコンサルタントをおこなっているゲイリーpピサノ氏が、書いた「サイエンスビジネスの挑戦 バイオ産業の失敗の本質を検証する」という本であります。
日経Bp社で日本語訳がこの1月28日に発刊されました。先般毎日新聞でも書評がされております。
これによりますと、バイオ先進国である米国でバイオテクノロジー産業が誕生してこれまで30年の成績は、売り上げはあっても利益はゼロもしくはマイナスで、誕生して以来、産業全体でほぼ赤字を垂れ流し続けているということであります。
著者はいいます。「バイオテクノロジーというサイエンスのビジネスは、ろくろく利益もあげられていない上に、新薬開発を通じた科学への貢献という面でも際立った生産性を示していない」
「たとえ時間を与えても、この産業に大量の果実は実らない」と。
▽現在鶴岡市はこのバイオ産業の創出として研究所や関連に50億円以上もの税を投入し、地域戦略としていますが、先進地米国のバイオ産業の30年間の実態でさえ利益は乏しく赤字を垂れ流し続けている状況とのことです。このような産業をこの鶴岡の地域戦略にしていいのですか。
▽市長は、まさに市民をミスリードしているのではありませんか。
私は、今、地域戦略として大きな方向転換が必要だと思いますが、市長の考えを尋ねます。
企画部長
先端研の質問に応えます、。
●60億円にいつから市の負担がなったのか。議会、市民に説明していないのではないかという質問でありますが、昨年12月議会でも説明していますけれども、庄内大学プロジェクトの。負担フレームにつきましては、山形県と庄内開発
300億円のうち、酒田市、鶴岡市ともに。60億円の負担をすると、鶴岡については私有地の土地評価20億円分を負担したものとみなし、みなし、キャッシュペースでは40億円の負担をするとなっていたものであります。平成11年度から17年度までの慶応先端研支援につきましては、庄内地域大学プロジェクトのフレームにもとづき負担をしてまいったものであります。
18年度以降の先端研支援につきましては、この庄内地域大学プロジェクトの枠組みで支援をしてきました、13年度から17年度までの研究成果と18年度以降の研究計画、これにつきまして、有識者をまじえた研究報告会を開きまして、素晴らしい成果があがっていると、いうことで、高い評価をいただいている。
そこで県とともに支援をしたということで、これは鶴岡市が県とともに新たに協定を締結をしまして、新たな枠組みで支援をおこなっていると。いうものでございます。で、このことはこれまで議会にも十分に説明をしてきましたし、予算につきましても審議をしていただきながら進めているものであります。
この40億円から60億円に変更になったかということでございますが、これをただいま申し上げましたように、負担を変更した。ということはこれまで申し上げたことはございません。ただ、負担フレームにもとづく鶴岡市の実際の負担額は40億円弱ということになっておりますので、18年から5年間の市の負担見込み額15億7千5百万円を含めましても、実負担ベースで申し上げますと、60億円の枠におさまると。いう、そういった事実を申し上げたものでございます。
で、このことはこれまで説明してまいったとこでありますので、それでご理解をお願いしたいと思います。
それから、2点目、研究成果の地元還元ということでございますけれども、
いろんな企業が鶴岡で研究をおこなっております。
それから農業の面でもいろんなだだちゃ豆とか豚の食味とかという研究がおこなわれています。更に、市と県では恊働いたしまして、文部科学省の都市エリア産学協同事業についての資金の獲得につきましては、現在とりくんでおります。
この研究では庄内柿の機能性成分をつかった、商品開発といったものも計画しています。更に現在、国と協議中である、企業立地促進法に基づく庄内地域の基本計画の中で、バイオ関連企業の誘致を大きな柱と位置づけまして、企業誘致にむけてインセンティブを高める。こういったこともして