持続可能な鶴岡ブログ

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カテゴリー: バイオへの公共投資を問う

公共事業を考える。


午前9時から公会計改革の授業を受講。終了後、慶応、メタボロームキャンパスのオープンキャンパスへ。

慶応の学長、知事、市長のあいさつの後、富田、曽我教授の説明、また宮田 日系BPバイオセンター所長の意見発表などがおこなわれた。質問の時間が若干あり、それなら、と知事の質問の後に質問の手を挙げる。「先生方には耳の痛い話かもしれませんが、鶴岡市からは年間3億一千5百万円。でこれまで5年間。年間、県、市から、7億円の出資でこれまで5年間。今後も5年間出資してこの研究所の研究費に充てられている。
先生方は、どのように市民に還元しようという思いをお持ちなのか」また、宮田氏には、「バイオクラスター集積地は今、国内にいろいろある現状だが、この鶴岡の慶応の優位性は?」と質問しました。特に、「民間の投資などでおこなっているのであれば、どんなに最先端で走っても、何を研究してもいいかもしれないが、これは公共事業です。市民の多くは、この先行投資によって何が還元されるのか、知りたいと思うのは当然」とつけ加え、質問した。

場はシーンと静まり返りました。そして、日本経済新聞BPの宮田バイオセンター長は、バイオ産業の成長はめざましい。××兆産業だ。今、クラスターでうまくいくだろうと思われるのは神戸と鶴岡だろう。などなど、優位性を主張をし続けました。曽我教授は製薬会社を5年ぐらいでもってくる、とか、アグリバイオへの応用として地域に還元しようと思っているなどとこたえました。富田教授は、「還元も大切だが、それに気を取られすぎてはならない、世界最先端の研究をやり続けていく」などの姿勢を見せました。

 宮田氏は、トーク終了後、「核心をついた質問に感謝する。」と寄って来て頂き名刺交換しました。富田氏は終了後、僕の席までやってきて説明を加えました。

 今、僕は今回の先生方の姿勢を受け止め、問題部分を抽出中です。

今回の一般質問で再々度とりあげ、議論せねばと考えております。

今回のやりとりはVTRに収録してあります。プレイバックし、発言内容を紹介したいと思いますし、ご意見などお寄せください。


私の中学時代の恩師である石川俊一先生がお亡くなりになり、本日、告別式でありました。電報だけで大変失礼してしまったのですが、先生のお教えに感謝するとともに、とにかく曲がった事が大嫌いなゴエモン先生に、天国からも見守っていただけるよう邁進します sog no doro

 慶応大学 補助金申請所 情報公開


慶応大学 補助金申請がようやく提出されたとの情報を企画調整課より得、情報公開申請をおこなう。県に提出されたのも7月末近くになってから。市に提出されたのも同時期。申請の許可がおりたのか、情報公開できるとの事で早速申請にいく。


 

6月議会 一般質問 動画(鶴岡市ホームページへリンク)


鶴岡市議会では本会議の中継がはじまりました。当局の姿勢などがよーくわかります。
どうぞ、ご覧ください。

6月議会中継(鶴岡市議会)をご覧ください。

3月議会中継(鶴岡市議会)をご覧ください。

一般質問2 研究所


次に、先端生命科学研究所とバイオ産業支援によって質問します。

前回、今年度から第二事業として5年間さらに、市税とから3億円、県とあわせて7億円もの公的資金が先端生命科学研究所に投入されることをお伺いしました。

今回、3月27日に市は 協定書を新たに慶応大学と結び、「鶴岡市は、同研究所の研究教育活動について支援をおこなうとともに、同研究所の研究成果等を活用し、地域の多様な活性化をはかる としています。

前回補助金の金額の根拠についてうかがいましたが、答弁によれば、補助金は要綱に基づいて適正とのことですが、要綱をみても、「補助金交付の対象として市長が認める経費の額以内とする」となっております。
今回は具体例をもってうかがいます。

スーパーサイエンスプログラムというのが、今年、慶応義塾大学と、東京都内にある、早稲田塾という予備校との間で、おこなわれているということであります。これは、高校2,3年生を大学の研究にじかにふれさせようというものとうかがっておりますが、それを紹介する記事に、当市の先端生命科学研究所に合宿すると記載されておりました。
 たとえば、こうしたプログラムには、市の補助金は使われるんですか。使われないんですか。そのルールについておうかがいします。

また、前回もとりあげました、人件費についてでありますが、
市は、昨年6月に議会では「研究員の人件費はすべて慶応大学が負担しており、県、市は一切補助金としては支払っていない」と応え、広報には、
「研究員の純然たる研究活動費です。材料の購入、調査旅費、臨時雇用の報酬などを総括している費用で、大学ではそれを便宜「人件費」と総称しているようですが、決して「給与・月給」ではありません」としています。しかし、
今年2月の 広報では前回の広報の補足説明として「人件費」を期限付きで研究員などを雇うために必要な経費と訂正しています。

● 質問ですが、特に、慶応大学に所属している教職員である、教授、助教授の人件費に、市補助金が活用される。この解釈は当局はどのようにされているんでしょうか。
当局の説明を求めます。


総務部長
慶応への補助金、支援につきましては、県と庄内地域の市町村が、共同で実施してまいりました、庄内地域の大学プロジェクトの一貫として、実施をいたしてきたものでございまして、東北公益文化大学をはじめといたしまして、庄内地域の教育、研究基盤を整えまして、活発な事業展開を実施してもらうと、ひいては地域の振興発展をはかるということで支援して参ったわけであります。
 慶応の研究所では、地域の支援と期待に応えようと、本当に関係者の方々が真摯な取り組みをいただきまして、大変なご尽力をいただいたわけでありまして、国内外から、注目を集める研究拠点という評価をいただいておりまして、今回、理研の進出にもつながったものでございます。慶応の研究所では、これまでの基礎的な研究をさらに充実しつつ、医療、環境、食品と、応用研究を実施したい。という構想がございまして、市といたしましても研究成果をさらに発展を続け、産業かにつなげて参りたいということでありますし、そうした、大変な重要な時期にあるということで、県、市、大学といろんな相談をしながら、継続して支援をするということになったものでありまして、世界最高水準レベルを保持しているということで、重要な応用段階にもはいってきたということで、医療とか、食品、環境とか各分野に展開をするということでありますし、独自の基盤技術。これは細胞のシュミレーションでありますとか、メタ簿ロームでありますとか、そういった研究開発をさらに発展をさせてまいりたい。そしてこれからはプロテオーム解析技術の開発もおこなうという重要な時期でございますので、それに対して支援をおこなうというものであります。

  具体的には補助金の交付要綱におきまして、研究所の研究教育事業の推進を目的といたしまして、対象とする経費は、慶応の先端生命科学研究所が推進する研究教育事業、および、その推進に必要となる付帯事務ということに対しているわけでありまして、その研究教育事業の中身は当然、その研究のための研究員の報酬と申しますか、そうした人件費が入ると言うことは、当然のことでありまして、国の研究費においても、なんら、補助対象にされているというものであります。

 広報の報道の話もありましたが、市の説明としましては、経営支援的な意味、場合におきまして、人件費の補助をしているものではない。と、研究活動に対する支援という意味合いにおいて、人件費の補助をしているということをいろいろ一貫として説明いたしているものでございますけれども、説明不足もありまして、後日、広報におきまして、補足説明をさせていただいたということでございます。そういうことでの人件費におきましては、認識しておりまして、
研究所の維持に対しての事務職員でありますとか、経費につきましては、支出しておらないということでありまして、あくまでも研究活動の維持のためにやっているということでありますので、ご理解をたまわりたいと思います。

 それから、高校生のサマーバイオキャンプの話でありましたが、ただいま申し上げましたけれども、慶応の支援におきましては、教育研究活動というものを対象にしてきていると申し上げたとおりでございまして、慶応のすぐれた研究時におきます、教育活動におきましても、支援の対象になっているものであります。
 高校生を対象としました、バイオ実験の体験事業でありますけれども、これは、慶応の研究所が創設されていらい、実施されている教育研究活動の一環としての事業でございます。特に、将来を決めていく上で重要な時期にある高校生にとって、この鶴岡で、先端的なバイオ実験をするというのは、大変意義深いことであると想いますし、引き続き、大学なり研究者に進まれる方もおられることでありまして、補助対象にするということについてはなんら問題がないものと思っております
16年度までは、市内の高校生と慶応義塾の高校生との合同によるサマーバイオカレッジということでありましたので、市として実行委員会の方に補助金を交付しておりましたけれども、17年度から、全国から公募するという風に性質が、変わったと言うことでありまして、そこに鶴岡市の高校生も参加するということでありますけれども、そういうことで、実行委員会に対しての補助ということではなくて、慶応の研究所の教育 研究事業の一環という位置づけをしていただきまして、その中で支出をしていただいているということですので、さきほど、申し上げました、補助金の交付要綱におきましてもなんら問題はないということであります。


でこの、早稲田塾の話もありましたけれども、それは、早稲田塾におかれまして、今後、そういう取り組みをされるということでありますけれども、先端研究の息吹に触れることで、知的好奇心に満ちた若い頭脳のみなさんが、この鶴岡に集うということは大変意義があるということでありますので、将来のの人材育成も含めまして、先端研の貢献もするということに意義については、評価をしていただきたいという風に思います。

■ 慶応大学の補助金についてですけれども、慶応大学に所属する教授、助教授についての補助金も認めるということでよろしいですか。

□ 総務部長 慶応の先端研において、研究者として、位置づけられている方については、なんら問題がないと思っています。

6月議会一般質問1.遺伝子組み換え作物について


6月議会一般質問。質疑内容のメモです。

●遺伝子組み換え作物は、バイオテクノロジー技術によって、有用とした遺伝子を組み込んだ作物であり、遺伝組み換え作物の商業栽培は、1996年から開始され、、世界各地に輸出がはじまって。今年で10年になるとの事です。最大の穀物輸入国である日本は、最大の輸入国となっているとのことであります。

前回の研究所関連の質問で、総務部長は。
遺伝子組み換え作物は、これまでの品種改良とさほど変わらないので安全性に問題はない。また、今年度から庄内支庁、慶応大学、山形大学連携で、アグリバイオ研究会を立ち上げ、品種改良などに取り組んでいくなどと示しましたが、 今、当局のこうした姿勢に対して、長年有機農業に取り組まれてきた方をはじめ、多くの農業生産者の方から今後の市の姿勢に不安をもつ声がよせられております。

まず、この遺伝子組み換え作物について、今回は特に栽培についてのメリットデメリットについて、また、安全性に問題はないといえる根拠について、当局の認識をうかがいます。

● 旧藤島町では、平成14年、こうした遺伝子組み換え作物の栽培規制を組み込んだ「人と環境にやさしいまちづくり条例」を町議会全会派一致で制定しています。そして次の年におこなわれた日本有機農業研究会全国大会で、「反遺伝子組み換え農産物栽培藤島宣言」をおこない、この地域では遺伝子組み換え栽培を許可しない事を表明しています。

これは、2001年に実際に藤島町内で、バイオ作物懇話会の会員により、モンサント社によるラウンドアップ耐性大豆が実際に10アール植えられたことも、発端になっているとうかがっております。

この条例は、遺伝子組み換え作物を規制する全国初の自治体条例として話題になりました。私は、まさに、農業が基幹産業であるこの地域で、安全安心の農作物を守ろうと予防原則の立場から、放射能汚染よりもむしろ深刻と考え得る遺伝子汚染や、今後予想される、生命に対する特許権という破局的な事態をふせぐという立場からとられた画期的なものと評価し、この小さな町の大きな挑戦におおいに賛同するものです。

さて、質問ですが、

先日、総括質問で、旧藤島町を中心とする有機農業を推進する農業の方向性について、賛同の意向を市長は表明されておりましたが、では旧藤島町の遺伝子組み換え作物を規制するこの条例について、いかに評価されていますか。また、私は、有機農業を推進し、安全安心な地域の農業のためにも、この条例の区域を拡大し、新鶴岡市全域での遺伝子組み換え作物の栽培を規制すべきと考えますが、当局の見解をうかがいします。



農林水産部長
あの質問に直接お答えする前にですね。遺伝子組み換え作物について、これをどのように認識し、国ではどのような措置を講じているか、という点についてですね。まず、触れさせていただきたいと思います。その上で、安全性ということについて、お答えさせていただきたいと思います。
まず、遺伝子組み換え作物というのは、植物などの、ある特定な形質を利用するために、遺伝子組み換え技術を用いて、比較的短期間でつくられる作物の事とされております。また、遺伝子組み換え技術というのは、目的とする有用な遺伝子をとりだして別の生物に組み入れたり、遺伝子の塩基配列を人工的に改変することにより、新しい性質の生物を生み出す技術とされております。
 この遺伝子組み換え作物は、農作物の生産性を飛躍的に向上させたり、開発途上国における、慢性的な食料不足の問題など、一気に解決できる可能性のある、画期的な技術ともいわれる一方で、議員ご指摘のように、安全性への不安とか、懸念の声も多いということがですね。国のアンケート調査などでも示されております。そこで、こうした問題につきまして、世界的な議論が巻き起こることになったわけですが、平成12年にですね。南米コロンビアの都市、カルタヘナで、開催されました、国連の生物多様性条約会議におきまして、バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書というのが採択されたところであります。本年5月末までに、世界の132カ国におきまして、議定書の締結がおこなわれたと効いております。こうした、世界的な動向をうけまして、国では遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による、生物の多様性の確保に関する法律、通称カルタヘナ法と呼ばれております。この法律を制定いたしまして、平成16年2月から施行されております。このカルタヘナ法にもとづきまして、遺伝子組み換え作物につきましては、科学的な面から安全性の確保が義務づけられることになりまして、食品衛生法、飼料安全法、遺伝子組み換え生物等の拡散防止を定める省令。これは文部科学省、および、環境省のきょうかんになっております。
 こういった省令などの関係に、法令に則しまして、安全性について、厳正な審査がおこなわれると、国の制度としてなっております。で、具体的にこの栽培をおこなおうということで、申請をする場合におきましては、申請者は事前にですね。使用規定、使用計画などを定めるとともに、生物多様性評価証などの添付が義務づけられております。これをこの申請を受けまして、国の関係大臣は、有識者等に意見を求めながら、科学的知見に基づいて、実験栽培等のそれぞれの段階で、安全性について厳密に審査をおこなうこととしているため、国の承認が得られた遺伝子組み換え作物の栽培につきましては、基本的に安全上の問題はないと考えております。

 で、ご質問の藤島町の人と環境にやさしいまちづくり条例の評価という点でございます。この条例が、制定された背景といたしましては、先ほど議員がもうされましたように、平成13年に、旧藤島町におきまして、除草剤に耐性をもった大豆が10ヘクタールの面積で(実際はアール)試験栽培されたということがありまして、これらの作物が無秩序に拡大して、周囲に悪影響が及ぼすことがないように、ということで、宣言的な意味あいをこめまして、条文化されまして平成14年に施行されたものであります。
 で、ただし、具体的な規制用件の定めはなく、監視を強化しながら、市の許可なく栽培することがないように、ということで無秩序な行為を抑止する目的で第8条第一項第3号に規定されたものであります。
 そういった観点から見ますと、この条例の施行された平成一四年から、カルタヘナ法が施行されました、平成一六年までの間におきましては、抑止効果はあったと考えております。 

 市の 農業振興におきまして、遺伝子組み換え作物をどのように考えているかちうことでございます。国の指針によりまして、安全性が確認された遺伝子組み換え作物は、本年5月末現在で、除草剤で枯れない大豆。害虫に強いトウモロコシ、害虫やウイルスに強いジャガイモ、色変わりのカーネーションなど、一一種、74品目の栽培が承認されていると聞いております。
 農林水産省によりますと、このうち、現在国内で、商業用に栽培されているのは、色変わりのカーネーションのみという風にされております。しかし、これらは、最新の科学的な知見のもとで、安全性が確認されているといいましても、議員おっしゃるとおり、消費者のみならず、農業者自身におきましても、安全性の不安とか、懸念の声が大いのも事実であります。
 農業振興という観点で考えましても、安全、安心を求める消費者に応えていかなければ社会に受け入れられないわけですので、市としても、条文にあるように、食料生産基地としての信頼を確保するために、現時点で遺伝子組み換え作物の作付けを進めていくことは、考えておりません。

また、国におきまして、市の条例を上回る、実質的に厳しい規制内容の法律が施行されたわけですので、この条例を市全域に広めていくということは現時点では考えておりません。以上でございます。

草島
遺伝子組み換え作物についてですけれども、カルタヘナ法ですけれども、市の条例に上回るという根拠はどこにありますか、おうかがいします。

農林水産部長
上回ると申しましたのは、実質的にですね。規制用件を市の条例については現実的に定めておらないわけですね。
国では、法律に基づきまして、関係各省庁、試験研究期間、それぞれがですね。厳しい規制をもうけまして、安全性について審査をする、国あげての体制がとられているわけであります。先ほどもうしあげましたとおり、市の条例については、この一文しかありませんで、どういう風に具体的に安全性を審査するのかということについては、盛り込まれていないということで、私は、規制を上回ると言うことで申し上げたものであります。

 
草島
実際、安全性の検査とか、国でおこなわれているものは、大丈夫だというお話でありましたけれども、ま、ここにはずいぶん問題があるんじゃないかと私は思っております。
 たとえばですね、国で安全性が認められている実験であっても、今、新潟が起きているか、ご紹介を申し上げたいと思いますけれども、国が実験栽培を承認したものであっても、新潟の北陸農業センターで昨年からおこなわれた、野外栽培実験としていもち病、しらはがれ病耐性稲の野外栽培実験がありますが、
この野外実験には、遺伝子組換えイネが周辺の農家の一般のイネと交雑する、いわゆる遺伝子汚染の問題や風評被害の問題など沢山の問題があることが指摘され、最大の問題として、ディフェンシンという殺菌作用を持つタンパク質を常時生産する今回の遺伝子組換えイネにより、その耐性菌(ディフェンシン耐性菌)が出現し、外部に流出・伝播する可能性があり、それが地球の生態系と人の健康に深刻な影響を及ぼす危険性があるという問題が指摘されてですね。実験差し止め訴訟がおきており、多くの市民による反対運動がおきています。
 こういった事をどういった風に解釈されるんですか。



農林水産部長
 議員ご指摘されるように、裁判がおこなわれているということも聞いてございます。市といたしましては、国で認可されたものをですね、さらにそれを市の立場から、安全性について審査するということは、基本的にはできないものではないかという風に考えております。安全性の審査というのは、先ほど、答弁でも申し上げましたとおり、国際的なレベルで、しかも、科学的な最新の知見にもとづいて審査されているものでありますので、市の段階で、国の判断をですね、国が安全だといったものをくつがえすということの審査をおこなうことはですね。物理的にできませんし、また、そういう審査をする体制にもないという風に私は考えているおるところでございます。

草島
 しかし、市民の間では、この検査体制について、ずさんであるという指摘がされております。今の安全性審査というのは、開発者の任意であり強制力がないということ。申請者の提出した、書類を審査するのみであり、第三者の機関による試験ではないということ。組み換えされた作物そのものの摂取試験は実質免除されているということ。組み込まれたたんぱく質も急性毒性試験だけで、長期的慢性的毒性については免除されている事。以上の点が、指摘されておりましてですね、この遺伝子組み換え作物については、この国の法律ができてからも、たとえば、北海道では、厳しい罰則規定を設けた条令をつくっているのです。その根拠というのは何かといったらですね。予防原則という事に立つかどうかということではないでしょうか。おうかがいします。

農林水産部長 
議員が申し上げられました、予防原則に立つとう事は、非常に大事な観点であろうかと思います。そういうことでございますので、もうしあげましたように、あらかじめですね。市内におきまして、試験栽培がおこなわれることがですね、事前に考えられる場合につきましては、極力情報提供をもとめるとか、必要なことかと思っております。具体的にですね、市内で、試験栽培をおこなうという事案がですね、でてきておりませんので、そしてまた、国で安全だと、その計画だと、安全だと認定をされたことでもありませんのでね、過程の問題について、どうするんだということを聞かれましても、まだ、そう、どうこうするというのは申し上げられない。ただ、基本的には、先ほど申し上げたようなことでございます。

草島
今の答えだと、予防原則ということがわかっていないんじゃないかと思いますね。実際、この組み換え作物がですね。在来種の交雑など、遺伝子汚染がおきれば、取り返しがつかない、という視点にたって、考えなければいけないんじゃないんですか。で予定されているとか、予定されていないではなくて、やはり条例できちっと、こういったものは、農業の安全安心を確保するためにも藤島区域だけでそれがおこなわれるんじゃなくて、市全域にこれはすぐにでも広げるという姿勢はないんでしょうか。おうかがいします。

農林水産部長
さきほど申し上げたとおりですね。この遺伝子組み換え作物についてはですね、必ずしも否定的なことだけじゃなくて、賛否両論があると、いう

6月議会がはじまります。


6月議会の質問の通告が1日でした。
1)遺伝子組み換え作物について
2)先端生命科学研究所について

の2題。前回もふまえる中で、質問することとしました。
「パドル」に掲載した事をめぐり、様々なご意見をいただいております。

さらに皆様、率直な、忌憚なきご意見をいただければと思っています。


遺伝子組み替え作物がつくられたら、、、


昨日のフォーラム

もしもこの鶴岡で遺伝子組み換え作物がつくられたら?

もし仮に 鶴岡で遺伝子組み換え大豆が実験栽培がおこなわれたら。

交雑により、だだちゃ豆など、本来のだだちゃ豆の品種ではなくなるおそれがある。

これまで、白山をはじめとする農家が伝統的に守ってきた種が、本来のものでなくなる。

これまでの「種を守り、おいしいだだ茶豆を作り続けてきた歴史」が目先の利益のために失われ兼ねない。

その前に、庄内米やだだちゃ豆、在来野菜がまさにここの宝ものだといえる庄内で、遺伝子組み換えの作物栽培がおこなわれたらば、ブランド戦略として大きな傷がつくことになるのではないか。

ゲノム解析ブームの後、今その解析に投資した莫大な資金からなんとか見返りをもとめようとして、遺伝子組み換え作物がつくられている。しかし、アレルゲンの問題をはじめ、様々な動物実験で危険性が指摘され始めており、安全面などで問題を生じているし、なにより多くの消費者は信用していない。

市は「メタボロームで新たなブランドづくりをする」などと言ったときがあった。

うま味成分などを解析して、何が作用してうま味をつくりだすのか、を研究する。そしてその応用段階は、、、。結局遺伝子組み替え技術をつかうなどして、「おいしい、儲かる」食品をつくりだすということなのではないだろうか。

 「有機」「オーガニック」とは、ただ単に、無農薬とか堆肥を使えばいいというものではない。有機的なつながり。「共生の」形態。ということなのだと安田さんは伝えたていた。

 有機、無農薬のだだ茶豆を生産し、ANAのパンフレットにも掲載されている生産者Tさんは言う。「とにかく、種を維持できなくなったら、だだちゃ豆は終わりだ。」

世界中で今、在来作物と、遺伝子組み換え作物との交雑がはじまっている。

ナタネなどは日本国内でもいつのまにか、遺伝子組み換えナタネとの交雑が進んでいて、今、市民団体で調査がおこなわれているのだそうだ。


あなたは、遺伝子組み換え大豆と交雑してしまった「だだちゃ豆」が食べたいですか?

18年度予算 反対討論




本日。鶴岡市議会 最終日 18年度予算についての討論をおこないました。

*最後まで読むと 結構 笑えます。ホントです。
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18年度予算に対して、反対の立場で討論いたします。

「出羽庄内に多様性が生き、新しい時代のいのち輝く希望の町 新鶴岡市」を基本理念とした、市町村合併後の新鶴岡市初の通し予算ということでありますが、15万人の新市住民にとって合併のメリットが感じられるような予算になっているか。これまでのそれぞれの町 の特性やサービスを後退させることなく、住民の笑顔や生活の質の向上に通ずる施策の充実が見られるか、といった視点で審査しました。

主なものを上げます。


まずはじめに、合併当初から設置された行政顧問の制度についてですが、18年度も半年分の報酬額が提案されております。月一回の招集と、富山市の特別参与と変わらぬ拘束時間で、富山市の月額報酬17000円に比較して、月額報酬27万円という金額は、私は理解できません。
 また以前にこの場で指摘したとおり、行政顧問と市長の会議は全て秘密会になっており、情報公開を求めても内容について情報開示されませんでした。こうした不透明な市政を助長する施策としても私は大きな疑問をもつものであります。


また、次に、先端生命科学研究所支援事業の3億1千500万円、また、それに関連するバイオベンチャーの育成施設の整備事業 4億326万円。あわせて7億円についてであります。

 旧鶴岡市では、慶応大学生命科学研究所として、第一期として土地、建物あわせて約40億円分を提供し、さらに助教授で1千万円、講師で790万円の年収を確保する人件費などを根拠としたソフト支援約20億円をこの5年間、投入しつづけ、また、その関連施設として、一昨年と昨年で約11億、18年度提案されている4億円の約15億円のバイオベンチャーの育成施設である産業支援センターをつくりました。

 平成18年度の提案は、さらにこの上に、概ね5年間、市として年、3億1千5百万円の補助金を慶応大学の研究所へ支援して取り組もうという第二次の計画であります。

議会の審議の中でも、18年度から、新たな枠組みで研究所へ投入される県と市の補助金と、基金あわせて8億4千万円について、その算定の根拠も、今後の研究の具体的な内容も、今後5年間にわたる第二期事業の成果目標についても、全く明らかにされませんでした。

これまでの十分巨額といえる支援の上に、なぜ、さらに年間これまでの3倍もの支援がないと大学の研究プロジェクトがおこなえないのか、財政がどんどん厳しくなっていく一方で、こうした補助金による支援が必要だという根拠についても当局は全く答えませんでした。

助教授一人年収1千万円の算定根拠をもとに、人件費を拡大し、研究者数を2倍に拡大するということなのでしょうか。
10億から100億円、投入しても成功率10%に満たないといわれるバイオベンチャー企業の育成への公的投資でありますが、
以前当局が国の地域再生計画に示した 1000名の雇用という段階までには、一体いくら市民の税金を投入するつもりなのでしょうか。

議論を通じて、市当局には、慶応大学の支出をチェックする姿勢が見られず、こうした支出に対して、市民に十分に説明しようとする姿勢が欠如していることを再認識しました。

また、そもそも、住民公的サービスとは全く関係ない、特許などは全て慶応大学に帰属する、慶応大学の助教授へ、年収1千万円の人件費を算定根拠とした補助金を市民の税金から投入することに、住民の理解が得られるのか、私は甚だ疑問であります。


全く予算についての説明責任を果たしていないと考えます。私は、こうした不透明な財政支出を私は認めるわけにはいきません。


 さらに、議論の中でうかがって、こうした研究所の環境的な安全性のリスクマネジメントについても、現在も、今後の体制についても、全て大学に丸投げ状態であることには驚きました。極めて不十分と考えます。
 研究所のとなりには、子供達が通う中央高校があるということを踏まえれば、安全対策については国の法律以上に自治体としての姿勢が問われるところと考えますが、当局は、全くそうした姿勢が見られないのであります。

さらに、18年度から理化学研究所の植物バイオの共同実験が始まるにもかかわらず、本市の農業者への影響が心配され、遺伝子組み換え作物の栽培実験などについての認識がありませんでした。
これは、旧藤島町で取り組んできた「人と環境にやさしい町条例」として遺伝子組み換え作物にの栽培について規定している方向性とは逆行しているのではないでしょうか。

 市の産業や、まちづくりの戦略論としてこの研究所を位置づけ、市民の税金をこれだけ投入しているにしてはこうした姿勢はあまりにもお粗末であります。
 
 こうしたことでは、この今後5年間15億7千五百万円もの市税投入について、旧鶴岡市の市民はもちろん。この事業を初めて耳にする市民の皆様は、なおさらにご理解いただけないのではないかと思うものです。

これらの計画については予算執行の前に、これまでの成果、今後の新規事業について、住民への説明会を早急に行い、説明されることを強く求めるものであります。

さて、こうした旧鶴岡市での新規事業は、他の施策などに影響を与えていないでしょうか。

旧櫛引町は、広報や情報共有といった点で山形県内で最も透明度が高いと山形市民オンブズマンでも評価を得ていたところですが、合併後、透明度は高いままでしょうか。県内でも低レベルの鶴岡市レベルに落ちていないでしょうか。。また、住民との情報共有といった点でケーブルテレビの活用。また各種施策への映像による取材活動や講演などのの映像録画、動画のホームページなどは、新市で拡大して活かされるのでしょうか。予算には見られません。

次に農業施策について、この地域ならではの資源を活かし、やりがいや生き甲斐を感じられる農業政策として、旧藤島町のエコタウン事業やバイオマス事業、また学校給食への取り組みは具体的な成功例であると評価するものですが、今回の予算組の中では、そうした政策をこの鶴岡全域に広げていこうという積極性は見られません。
  また、林業予算については、鶴岡の森再生構想という地域再生計画そのものは優れていると評価するが、それを旧温海町や旧

一般質問。慶応大助教授の給与 1000万円を補助金で!?


一般質問。
質問文を掲載します。

3月議会一般質問。 草島進一           


慶応大学先端生命科学研究所について又バイオ関連事業について質問します。

まず初めに私がいいたいのは、
今回提案されている平成18年からの支援事業は、当初の協定や、計画で提示されていなかった新規の事業であるということです。

 平成13年から17年までの5年間が、はじめの約束だったはずです。
鶴岡市はこれまで、研究棟の建物などとソフト支援として補助金や基金への支出など、市税から約42億円 支出して参りました。旧鶴岡市民、3人家族で12万円の負担であります。
 また、そのほかにバイオベンチャー企業の支援事業として今回の予算でも提示されている4億円の整備事業を含む約15億円で、先端研究産業支援センターを整備しました。

今回の提案は、さらにこの上に、概ね5年間、市として年、3億1千5百万円、5年間で15億7千500万円の補助金を研究所へ支援して取り組もうという第二次の計画であります。

それにしては、これまでおこなわれてきた第一次の事業について、市民にどれだけ利益が還元されたのかなどの総括も反省も全くおこなわれておりません。さらに、今年度からの新規の事業の計画について、住民に対しての事業計画の説明も一切おこなわれていません。こうした事に私は、大きな疑問をもつものであります。

市長は、これまでの多額の市税の投入によって、世界的な成果がでているとおっしゃったけれども、私は、なんら、今までの間には、市民になにも還元できていないと思っております。

今回の新たな計画で、再度市税を投入するには、相当の市民の評価や合意が必要だと考えますが、いかがでしょうか。


特に、ソフト支援でありますが、これまでの5年間、教育研究基金出資金として35億円の基金を積み立ててきました。今後の計画では、つみあげた基金から生じる運用益1億4千万円に追加して、県、市による補助金7億円の計8億4千万円が、この研究所で活用される資金となります。第一期の研究資金の2億9千万円のほぼ3倍に近い資金を研究所で使っていくということになります。



さて、質問ですが、

第一期において、研究費として支出されていた、年間2億9千万円の内訳は、1億4000万円が研究所の研究者の給与などの人件費。その他が、研究設備費、研究活動費、旅費とのことでした。

▲まず、これまで支出されていた人件費分の1億4000万円ですが、その内容として専任の助教授や講師の方々の人件費は年収どのくらいで算出されているのですか。おうかがいします。

▲そして、今後研究所で使われる8億4千万円の根拠について、5年で未だ積算表もいただいておりませんが、この内、人件費相当分はいくらなのですか。研究活動費など、いかに見積もってこの金額になっているのか。この積算根拠をおたずねします。

▲また、これまでの十分巨額といえる支援の上に、なぜ、さらに年間これまでの3倍もの支援金がないと大学の研究プロジェクトがおこなえないのか、私は大いに疑問であります。財政がどんどん厳しくなっていく一方で、こうした補助金による支援が必要だという根拠を示してください。


▲次に研究内容ですが、先日の総括質問で市長は、4月からは理化学研究所との植物バイオの共同研究がはじまり、農業分野でもアグリバイオの発展になるようにがんばっていただく。また、今後は、医療の難病対策、又環境浄化微生物など、企業などとも連携して応用研究を強化する旨、お話されました。

そこで質問しますが、当局は、
植物バイオの研究において、今後の応用段階を含め、遺伝子組み換え作物の栽培実験に取り組まれることは想定されているのでしょうか。

● これまでの研究所では遺伝子組み換え実験は、バイオハザード対策の封じ込めレベルp2を超える研究はおこなわない」との事でしたが、今後、第二期の新たな計画では、研究所、産業支援センターでの遺伝子組み換え実験についてはどのレベルまでの実験を想定しているのか。おうかがいします。


→ 総務部長の答弁。
積算根拠は示さなかった。

●遺伝子組み換え作物への取り組みについては、「品種改良はいままでもおこなっているのでなんら問題はない。」などの答弁。要するに遺伝子組み換え作物にも取り組むとの事。 

→ともかく「遺伝子組み換え作物」の安全性などの知識が全くないことがわかった。
4月から理化学研究所との植物バイオの研究がはじまるというのに不勉強、不謹慎きわまりない。

●補助金8億4千万円の根拠については、全く示さず、そのため、こちらで県の情報公開で得た資料から以下の事を発表する。

また、質問しました基金1億4000万円について、専任の助教授の方の年収1千万円をこの基金から支出する旨の積算表が、私の手元あります。県の情報公開により入手しました「教育研究基金などにかかる人件費積算によれば、平成13年度の値ですが

4名分の教授の年収1400万円の内半分の700万円。
2名の助教授分の年収1000万円の全額。
10名の講師・助手分の年収790万円の全額
また13名の客員スタッフ年収およそ1000万円の内の1割の100万円ずつ。これらを併せて1億4千万円ということになっています。
第二期の8億4千万円はこうした給与を何名分保証される積算なのでしょうか。
必ず、こうした積算の根拠が必ずあると思いますが、いかがですか。
おうかがいします。」

これにも回答がなかった。正確に答える能力がない人らしい。


●研究所専任の慶応大学の助教授の給与1000万円を、これまでの教育研究基金、補助金でまかなわれてきた。今後の8億4千万円ではこうした人件費の積算で計算されているのではないかと思い、尋ねたが、当局は全く応えようとしなかった。
 もし積算表をもっていて、「ない」などと議会で言ったとすればこれは問題だし、以前、情報公開でこうしたものも求めているのに出さなかったとしたら条例違反ということになる。

また、人件費云々の問題で、1月に住民監査請求がおこなわれているが、この表もみても、人件費を根拠としていることは明らかだ。そして、慶応大学の教授、助教授の給与をこの補助金から支出していることは事実なのではないか。

こうしたことは他にあることなのだろうか。法的に許されることな

情報なくして 参加なし! 討論。


今回の12月議会への討論の原稿です。アップします。
ポイントとしては、審議会の「公開」「住民参加」です。審議会改革は諸々の自治体で行政改革上で結構重要視されていて「公開の原則の指針」などを設けて規定されいるのですが、鶴岡市で今般提案されていた審議会条例は旧態然としたままなのです。
 旧鶴岡市議会9月議会では、僕は「今や部長会議まで会議録をインターネット上にアップデートしている自治体もある」といいましたが、今、この役所の情報の扱いには大きな開きがでています。長野県や鳥取県のホームページを御覧頂きたいと思います。

新市のキャッチフレーズが「出羽庄内に多様性が生き」とうたわれているものの、このありさまではどうなんでしょうか?

鶴岡市も、一部都市計画のワークショップや、福祉関係の健康プランづくり、環境基本計画など、参加型のワークショップをやっているし努力は認めているだけに、なんで審議会条例が旧態然としたかたちで提案なるのだろうという「残念!」という気持ちをこめて反対しました。

また、この反対討論の日、夕方の報道になってヒューザー社長の証人喚問が了承されたとのこと。午前中までの段階では自民党は拒否姿勢だったので、一言述べました。

ぜひ皆様のご意見を。


●提案されている案件のうち、
議第31号 平成17年度鶴岡市一般会計予算 から
議第47号 平成17年度鶴岡市水道事業会計予算の予算案について、また、条例案、
議第49号 鶴岡市行財政改革推進委員会条例の制定について
議第50号 鶴岡市特別職報酬等審議会条例の制定について
議第53号 鶴岡市総合計画審議会条例の制定について
議第55号 鶴岡市住居表示審議会条例の制定について
議第56号 鶴岡市環境審議会条例の制定について
議第57号 鶴岡市廃棄物減量等推進審議会条例の制定について
議第58号 鶴岡市予防接種対策委員会条例の制定について
議第59号 鶴岡市障害者施策推進協議会条例の制定について
議第60号 鶴岡市児童福祉審議会条例の制定について
議第61号 鶴岡市スポーツ振興審議会条例の制定について
議第64号 鶴岡市農村地域工業等導入審議会条例の制定について
議第65号 鶴岡市都市計画審議会条例の制定について

の議案に対し、反対の立場で討論いたします。

今、日本全国を震撼させている耐震強度偽造問題は、構造計算書を偽造した建築士、施工を実施した建設会社や販売会社の責任追及、或いは建造物の再建を望むことはいうまでもありませんが、「官から民へ」の掛け声の下に、「経済市場主義といえるサッチャリズムの民営化路線を驀進(ばくしん)する小泉政権の姿勢を象徴する事象のひとつともとらえられ、事態の深刻さを思う物であります。

今、肝心要のその証人喚問を今以上におこなわず、真相究明を堂々と拒むかのような政府与党、自民党の姿勢は、言語同断であります。

また、我が国の財政状況は、この国をほぼ総額1000兆円と世界一の借金大国といったすでに国家的破産状態であるといっていい大変厳しい状況であります。これは、まさに、国、県市町村とも、これまで真の市民ニーズを把握せず、巨大公共事業を推し進めてきた、政府、官僚の密室政治のモラルハザードが原因だったと考えるものでありますが、それにもかかわらず今も、巨大公共事業の一部や軍事費は、温存されたまま、そのつけを、社会保障費の削減やまた、地方自治体に合併を促しながら交付税の削減に求めている政府の姿勢には大きな疑問をもつものであります。

交付税の削減や人口減少にいかに対応し、持続可能なまちをつくるか。
これがわが鶴岡市の今般の合併の趣旨のひとつでもありましたが、私はそのプロセスは、「住民に、長期財政見通しなど、肝心なことを知らせない」「住民に考えさせない」姿勢できており、住民投票もおこなわせない、といった、行政主導の強引な手法であったと考えます。

私は、前述の大きな財政的課題と、東北一の広大な面積になった、新鶴岡で、いままでのような行政主導の統治型行政では「住民が住んでいることが誇りに思える地域社会」は実現しないと考えます。
この統治行政を市民自治のまちづくりに転換するには、行政の政策策定への住民の参加から参画、そして、行政も、市民も自己革新をともなって新しい関係を結ぶといった意味である「協働」する社会をいかにつくれるか、にかかっているものと考えるものであります。

新市のまちづくりのビジョンには、一応、この「協働」がうたわれております。

実際その取り組みや意識付けはどうでしょうか。

私は、旧鶴岡市の17年度予算について、特に、土地を含めて60億もの投資事業といえるバイオ関連研究所の関連事業の将来的な見通しや説明責任が果たされていない点、又、広域水道の政策的失敗の根本解決をはかることなく、また水源切り換えを強要しながら、不味くて高いといった住民の苦情に真摯に耳を傾けることなく、住民の水道料金でつじつまあわせをし、運営されている水道事業を筆頭に、全般的な行政姿勢として、情報公開、説明責任、住民参加の点において、あまりに不十分であることから、予算に反対をしてまいりました。、
今般の予算案で示されているものは、その方向性や姿勢を踏襲しているものと考えます。

予算については、特に、藤沢周平文学資料調査事業として、記念館整備の基本構想の策定経費が計上されていますが、コンサルタントをいれ、7名の非公開の策定委員会で原案を作成するとのことであります。今まで同様の旧態然、縦割り然とした、役所内部の閉じられたシステムにもとずいて、つくられる姿勢を強く感じ、大いなる疑問をもつものです、私は、今、非常に感心の高いこうした事業こそ、広く住民に公開され、多くの市民の参加と感心をもつ人々の参加による事業策定のプロセスを組み、場所の選定やこの施設を含め、全体構想としてのフィールドミュージアムとしてのプロジェクトを庁内横断的、また、新しい町全域の市民参加で展開すべきものと考えるものであります。
私は、特にこうした公共事業について、策定委員会が非公開で、市民と十分な情報共有を伴わないで進められるプロセスについて、特に大いに疑問をもつものであります。
よって今般の予算に対し、反対をするものであります。

また、今回、提案されています、条例案の内、審議会条例案すべてと委員会条例案についてですが、まず、会議の公開の項目がないということ。また、公募委員について、総合