本日51歳になりました。介護の現場で半年。ユマニチュードと人間の力。
FBを通じて、本当に数多くの誕生日おめでとうメッセージをありがとうございます。なんとも照れますが本当に嬉しいです。
まだまだ修行が足りない、まだまだ、まだまだ、と思いつつ、これまで歩んできてあっという間に51歳。県議落選後、これも修行と研修を受けて介護施設の現場にはいって半年。今しがた本日の仕事を終えたところです。
今日、利用者のお一人のご家族から「今日も行く気がしないと本人言っています。家族がはたらきかけても全く駄目。怒ってしまうばかり」との連絡が朝入り「でも声をかけてみましょう」とお宅を尋ねました。さあ、と最近お手本にしているユマニチュードのイブジネストを意識しつつ遠くから視線を交わしてご本人の目の前へ。「皆さんAさんが歌う「白いブランコ」をほんとに楽しみにしているんですよ。今日は天気もいいし、いきましょうよ。と手に触れながらお願いしてみました。しばし困惑気味でしたがなんだか笑顔になって、腰をあげてくれました。
「最近お家では何してますか」と何気なくご家族に伺うと「絵を描いています」とご家族、「え、どんな?」「これです。」
「え!?」スケッチブックに描かれていた絵の表現力とタッチの美しい絵にびっくり。
その後、笑顔で送迎車に乗ってくださったAさんをお連れし、施設に到着してからスケッチブックと鉛筆をお渡ししてみました。そこですらすらと描いてしまったのがこの絵だったのです。
その絵を一目見た施設内のスタッフや利用者みんなで「凄い!すばらしいね!Aさん」の大合唱。92歳のAさんは涼しい顔でもう一枚の絵を書き始め昼食までの時間に完成させました。さらさらとただ、スケッチブックの白い紙をみつめつつ、全くの空想で。どうぞご覧下さい。なかなかの絵心ですよね。Aさんは戦時中通信兵で活躍した後、シベリア抑留からの帰還のお一人。「終戦から4年も帰れなった」というのが口癖の方です。 この半年、こんな力をお持ちであることに気がつかず、塗り絵なんかをさせてしまっていた事に大反省。でも、我々の利用者の方々への向き合い方、接し方によっては、普段は隠れているかもしれないそれぞれの方々が持っている素晴らしい能力を発揮していただける現場である事を再確認させられた一日でした。
以前クローズアップ現代のユマニチュード特集で、イブジネストさんが最後にこう語っていた事を思い出しました。
「本当に、光を与えてくれるような人たちなんです。私たちが何か施せば、それの100倍返ってきます。」
第7回地域共生ホーム全国セミナー 2015に参加して
去る11月28日29日、富山県富山市でおこなわれた地域共生ホーム全国セミナーに参加してきました。
2年ぶりの富山。前回は山形県議会議員 として、そして今般は介護職(といっても全くのビギナーですが)の当事者として、更に深く現場を共有し合い、また多くを学ぶことができたように思えます。以下レポートを書いてみました。とりいそぎ、どんなフォーラムだったか概要を記録してみたものであり、それぞれのテーマは深く、突っ込んでの考察は次回以降にまわします。全編を通じて、現場と行政施策・制度づくりのホンネがフランクに語られていて、前回同様実に心動かされる内容でした。どうぞご覧下さい。
「地域共生ホーム全国セミナー2015」に参加して ←PDFバージョン
「地域共生ホーム全国セミナー2015」に参加して
デイサービス ハビビ伊勢原 草島進一
11月28日29日、富山市国際会議場で開催された地域共生ホーム全国セミナーに参加した。
会場は富山市国際会議場。12時半の開会の際には、800人定員の会場がほぼ満席で埋まっていた。聞けば長崎県を除く46都道府県から来られていた。2年前の前回は「このゆびとーまれ」が開所して20年記念で、富山型デイの20年を振り返り今後を展望するといった内容。今回は、このフォーラムの実行委員長であり、このゆびとーまれの代表である惣万佳世子さんが、国際的な賞である第45回フローレンスナイチンゲール記章を受与された事を記念するフォーラムだった。
お年寄りも、障がいのある人も、子どもも、みんな一緒。1993年に富山県富山市で、富山赤十字病院で働く3人の看護師が病院を退職して開設したのが民間デイケアハウス「このゆびとーまれ」だ。「いつでも、だれも受け入れ可能。家族のように過ごせる第二の我が家。近所に遊びに行く感覚で、小規模、多機能、地域密着 にこだわったデイサービス。この動きは今や富山県を超えて全国に広がっている。その現場の実態と課題を、当事者、国、県、市の行政、障害、高齢者支援、更には生活困窮、薬物依存、学習障害までの垣根を超えて、語り合い、次の展望を導きだすといった内容だった。
フォーラムは冒頭、実行委員長惣万さんのあいさつにはじまり、富山県の石井隆一知事(3期目)があいさつとして登壇。その後、知事が再度登壇して20分、富山県の富山型共生デイと県の支援内容、現状の課題、これからの展望についてのプレゼンテーションをおこなった。富山県はこの民間デイサービスを共生型福祉のモデルととらえ、県内に200カ所の普及をめざし支援している。
注目したのは、後半、現状の富山型デイサービスの報酬の低さについて「障害支援区分に関わらず基本報酬は一定」「障害福祉サービスの各種加算が算定できない」と理由を現場から受け止め、塩崎厚生労働大臣に要望した(H27.10.15)事が発表された事。現場の声を受け止めて富山県から制度を改善する進化が知事のプレゼンから現れていて、富山県の本気度を知ることができた。
基調講演は、NPO抱僕 理事長 生活困窮者自立支援全国ネットワーク共同代表の奥田知志さん。北九州でホームレス支援を1988年から27年にわたり命がけでおこなってきた方である。聞き覚えのある名前だなと思ったら、戦争法案運動で頑張っているSEALsの奥田愛基さんのお父さんだった。
プレゼンで語られたホームレス支援の話で興味深かったのは、ホームレス問題の現状、今の生活困窮者が抱える困窮には二つの困窮があり、経済的困窮(ハウスレス)と社会的孤立(ホームレス)。特に昨今は社会的な孤立が問題であるということ。人との出会いが物語を生む伴走型支援が実に大切であるということ。地域拠点施設のもう一つの役割としての生活困窮者支援が提起されていた。
1日目の午後は、富山型デイサービスの22年 「フローレンスナイチンゲール記章」を受賞して」惣万さんと内閣官房まちひとしごと創生本部 地方創生総括官 山崎史郎さんの対談。
この中で山崎さんは現場と制度の8の字の関係というプレゼンをされ、又、水平と垂直の関係として外山義さんの著書「自宅でない在宅」の一節が紹介された。「職員と高齢者の関係を見ればわかる。高齢者が一方的にケアを受けるような「垂直の関係」か、ひとりの市民として住んでいる「水平の関係」か、である。」というくだりである。これは最近注目されている「介護民俗学」にも通じる事だなと感じつつ聞き入った。
●「進化する富山型デイサービスの本音を語る 当事者が語る」にぎやかの 阪井由佳子さんがコーディネーターとして、富山型デイサービスを利用している高齢者、障がい者、精神障がいの方々、また看取りまで富山型を利用した利用者のご家族、そしてゆびとーまれや他施設で「はたらくわ」としてA型、B型就労をしているスタッフなど、総勢14名がステージに登壇して、阪井さんに導かれながら、一人一人、利用しはじめたきっかけ、利用の実態、これからの展望など一人一人、本音で語り、会場に笑いと感動が広がった。 50年間精神病院に入院していた方をひきとって在宅介護してい92歳、84歳、3人で暮らし、デイサービスに通っているご家族。精神障がいで12年デイサービスを利用し現在A型就労し、結婚が夢と語るスタッフ、そして 最後に、障がいをもちながら21年間「このゆびとーまれ」で働いているスタッフの誕生日のお祝いを会場全員でおこなった。利用者もスタッフもドラマに富んだ富山型デイサービスの実態がステージの上で本音で披露された。利用者さんあっての施設。人からはじまる福祉を実践してください。と阪井さんがまとめておられた。
● 日本ダルク 代表 近藤恒夫さんの講演では薬物依存症の実際について、経験談も含めて27年間受けた伴奏型支援の話、ダルクの活動の実際について語られた。「依存症の人たちは地域社会の中にいるから再生できる。刑務所にいれるから依存症は再発する。」「社会の中でやれることは社会で。刑務所にいって孤立化したら再生はできない」という話はとても印象的だった。
● 富山ダルクの和太鼓演奏で一日目が終了。
●懇親会は北海道から沖縄まで、全国で富山型デイに取り組む参加者が近況報告し、仮装した富山型デイネットワークの皆さんとともに惣万さんのフローレンスナイチンゲール記章授与を全国からの参加者がお祝いする祝賀会となり、惣万さん自らが歌う歌とともに大変盛り上がった。私自身、山形県から唯一の懇親会参加者として近況報告を行い、惣万さん、山崎史郎さん、大熊由紀子さんらと2年ぶりに再会し交友を深めることができた。
2日目 は9時半からはじまり
●富山型デイの井戸端会議「私たちもんもんとしています」
として富山県内の他、福井、山梨の富山型デイを経営する代表者7名が登壇して現状の課題を語りあった。報酬の課題。制度の課題など本音がどんどんでてくるまさに井戸端会議で、共感する場面では会場から拍手が湧いていた。
●「あなたの周りにちょっと変わった人いませんか 発達障害をうまくいかす」では新潟県の高等学校で共育コーディネーターをされている南雲明彦さん、 富山県ひきこもり地域支援センター 支援相談員 森田頼子さん、
ふらっと代表 宮袋さん
発達障害の当事者である南雲さんに自らの体験を語っていただきながら、県のひきこもり相談窓口の担当者とともに、共生型デイでのひきこもり、発達障がいの取り組みを浮き彫りにするものだった。うつ病やひきこもり、発達障害について、ひきこもり支援の森田さんが富山型のミーティングで飛び込みで参加されたりしたところから交流が生まれ、現在富山型と引きこもり相談窓口との共同の取り組みが始まっている事が紹介された。発達障がいを抱え、ひきこもり状態になっていた若者が、富山型でボランティアをしたり就労しているケースも生まれている。なぜそうなのかといえば、「富山型デイは気持ちが安全安心な場だからではないか」また「うそをつかない」のがいいのではないか。など言葉が続いていた。
その後、ランチョンセミナーとして富山型デイを紹介するビデオを見つつ昼食。
● まとめセッション
「誰もが安心して暮らせるまちづくりを」日本福祉大学 副学長 平野隆之氏、 宅老所・グループホーム全国ネットワーク代表世話人 惣万佳代子氏 富山市市長 森 雅志氏 厚生労働省 年金局 局長 鈴木俊彦氏 コーディネーターとして大熊ゆき子氏が登壇してまとめのセッション。
冒頭、惣万さんが2日間の講演内容になぜ、生活困窮者、ダルクの動き、発達障害の動きをいれたのか。ということについて、これまでは、一つ屋根の下で赤ちゃんからお年寄りまで障がい者、障がい児もいれて過ごす事が富山型の動きだったけれど、地域にはいろんな生きづらい方がいる。そうした動きに対して富山型が如何に取り組むかを提起したかった。と発言された。
共生社会とは、「赤ちゃんからお年よりまで、障害があっても、誰も排除せず、ひとりひとりが輝き、安心して暮らせる社会」「みんなが一つ屋根の下で過ごすことは、私は日本の文化である」と考えている。そして、今般のフローレンスナイチンゲール記章受賞について、「世界が共生デイサービスを認めたということだと思っている」と発言し会場から拍手が湧いた
その後、現状の富山型デイの課題として、●基準該当の報酬が指定の報酬の7割程度であるということや、送迎加算がつかない事を指摘。又、自治体の基準該当の捉え方に差があり、なかなか認められない実例が紹介された(佐賀県、大阪府など)そうした中、「山形県鶴岡市 では高次脳機能障害で3年間自費利用していた24歳の方が鶴岡市にはたらきかけて3ヶ月で基準該当が認められた。頑張れば3ヶ月で基準該当がとれる。これはとてもいい実例です」と私達の事例が紹介された。
大変光栄なことである。又、障がい者の支援実態について、障害者支援法から介護保険に切り替わると年間8万円もの負担増になることについてもテーマになり介護保険や予算見通しの今後などについて議論が続いた。
さらに惣万さんは、「一億総活躍社会」の中で「介護施設50万人分増床する」としながら、「1介護職員の確保の具体策が出されていない 2、職員の賃金の対策が出されていない」ことを問題提起した。
そして今後の日本丸はどう向かうべきかとして、惣万さんは、「1.ハード(箱物)からハート(心)へ。2.人づくり、人員確保に力をいれる、3.国家戦略として「共生デイサービス」を進める。1万人に対し1カ所。町の拠点とする。4.全国の県や市町村に共生型の窓口を設置し、担当課を明示する 5.共生型デイサービスの単独の介護報酬をつくる。としてa.基準該当の報酬のアップ b.送迎等の加算をつける C.基準該当の定義の検討 柔軟に取りくみやすくする が提起され、それを受けて国の今後のプランなどが提示された。
そして結びに「風穴を開けていく」ことが生涯をかけてする私の仕事」と惣万さんが締めくくった。
こうした惣万さんのプレゼンを中心として、平野先生からは、基準該当などの制度の解説や、第二ステージにはいった富山型デイの課題や期待が大いに語られた。
また、厚生労働省年金局長(元社会援護局) 鈴木氏からは、こうし富山型について「これからの福祉の動きを先取りした先進的な取り組み。」「困ったことがあって制度があるという本来の流れを汲む貴重な動き」と評価しつつ、今後の厚労省の政策を発表された。その内容は以下のものである。地域において、誰もが支え合う共生型社会を実現し、人口減少下における効率的で柔軟な事業運営を確保するため、 まちづくりの一つのかたちとして、高齢、障害、児童等の福祉サービスを総合的に提供できる仕組みを推進する。
○ このため、モデル的な事業を実施する中で、そのような手法によるサービス提供のあり方やこれを阻害する規制の 緩和等を検討するとともに、ノウハウの情報提供を行う。と提起されていた。
森富山市長は県議時代に富山デイへの支援を県にはたらきかけていた方であり、「制度はどうであれ、感動する仕事をせい」と新人職員に語りかけていたと惣万さんが賞賛し、「制度を超えたところにある正義の実現が大事なんだ。」と語っていた。又、富山市独自に、生活保護世帯の子供や児童養護施設に入所している中学生たちの支援をおこない、今年大学生や専門学校生になった事を紹介し、満場の拍手が起きた。この制度については以下(市長のエッセイより)
*「富山市学習支援事業」生活保護世帯の子供や児童養護施設に入所している中学生などを支援するため、家庭相談員が家庭などを訪問し相談・アドバイスをするとともに、学習支援員(教員OB、大学生)が学力や実態に応じた個別指導を継続的に行っているのだ。(なお、全国的に、生活困窮者自立支援法により平成27年4月から同様の事業が展開されることとなった)そしてもう一つが、「富山市福祉奨学資金給付事業」というものである。これは、先に述べたような環境にある子供たちが高校卒業後に介護・福祉・医療などを志して資格取得のための学校に進もうとする際に、入学準備奨学資金として30万円以内を、学費奨学資金として年間50万円以内を、生活奨学資金として月額4万円以内をそれぞれ支給するという内容である。進学する学校は県内の大学・短大・専門学校としており、保育士・看護師・准看護師・社会福祉士・介護福祉士・理学療法士・作業療法士などの資格を取得後に県内の福祉事業所で働く意思のある者を対象としている。学費などは市から学校に直接支給し、生活費は本人に支給する仕組みとなっている。なお、この奨学金は将来の返済を不要としている。また保証人も求めないこととした。財源はこの事業に賛同いただいた方からの寄附金を充てることとしている。
●プログラムの最後には壇上に共生デイ実行委員が壇上にあがり、富山県民歌を合唱。惣万さんの「いい介護をしよう。いい仲間をつくろう。みなさんも仲間になってください」の一言、満場の拍手で終了となった。
(考察・感想)フローレンスナイチンゲール受賞も契機として共生型デイサービスは国際的にも認められ、富山県はこの民間モデルを積極的に支援し続け、制度を次々と進化させている。共生型の地域づくりは国も掲げ、それを目指す上での富山県をモデルとして国の制度に取り入れ、されに今後の人口減少、超高齢化社会の福祉拠点施設として支援内容が検討されはじめている。それを実感したフォーラムだった。共生型デイをなんとか自分の地域で実現させようとしている全国から800名集まった方々と問題を共有でき、交流でき、大変多くを学ばせていただいたと思う。
「制度はどうであれ、感動する仕事をせい」と新人職員に語りかけ、「制度を超えたところにある正義の実現が大事なんだ。」と語る富山市長。又、「風穴を開けていく」ことが生涯をかけてする私の仕事という惣万さんの姿勢に感銘を受けたし日常の現場をもちつつ制度を変えていく事の重要性を改めて感じさせられた。富山に限らず心ある行政マン、また全国の心ある事業者と更に交流を深め、自らの現場を進化させ、共生型デイや地域の福祉拠点として充実できたらいいのではないかと考えている。
今般改めて研修派遣頂いた事に感謝申し上げます。ありがとうございました。
実行委員長 惣万佳代子さんと
ホームレス支援 抱僕 奥田知志さん 山崎史郎 まち 人 しごと 創世本部 総括官 山崎史郎さんと。
富山の皆さん、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしく。
基準該当 生活介護というサービス
なかなか慣れなかった介護デイサービスの仕事も3ヶ月。送迎の道も、日々の事務作業にもだいぶ慣れてきました。そして「共生型」として取り組んできた、高齢者施設に障害者を基準該当で受け入れ可能にする制度導入についても10月15日に認可され、あとは具体的な請求業務ということで取り組んできました。基本的に介護施設の許認可などについては、県、庄内支庁が窓口です。ところが、基準該当サービスについては認可は市がおこないます。ここ3ヶ月介護保険の高齢者ケアについては請求業務は大体飲み込めましたが、今度は障害者総合支援法がらみで基本から勉強のし直しといった感じです。市の担当、県の担当、障害者、国保連の障害担当の皆様に伺いつつ利用者の10月分の請求のPC打ち込みをおこないました。
基準該当生活介護
主な基準 |
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介護保険法による指定通所介護事 業者が、地域において生活介護が提 供されていないこと等により生活 介護を受けることが困難な障害者 に対して指定通所介護を提供する もの。 |
1従業者:基準該当生活介護を受ける利用者数を含めて当該
指定通所介護事業所として必要とされる数以上
2設備等:食堂及び機能訓練室の面積を上記合計数で除して 得た面積が3m²以上 3その他:指定生活介護事業所その他の関係施設から必要な
技術的支援を受けていること。
(法基準第94条抜粋) |
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介護保険法による指定小規模多機 能型居宅介護事業者が、地域におい て生活介護が提供されていないこ と等により生活介護を受けること が困難な障害者に対して指定小規 模多機能型居宅介護のうち通いサ ービスを提供するもの。 |
1従業者:基準該当生活介護及び特区により提供する自立訓
練を受ける利用者数を含めて当該指定小規模多機能型居宅
介護の通いサービスの利用者数とした場合に、当該指定小規
模多機能型居宅介護事業所として必要とされる数以上
2設備等:居間及び食堂は機能を十分に発揮しうる適当な広 さを有すること
3その他:指定小規模多機能型居宅介護の登録定員は、指定
小規模多機能型居宅介護の登録者数と基準該当生活介護と みなされる通いサービス及び特区により提供する自立訓練 とみなされる通いサービスを利用するための登録者数の合 計数を1日あたりの上限とし、25人以下とすること。また、
通いサービスの利用定員は、登録定員の2分の1から15人
までの範囲内とすること。
指定生活介護事業所その他の関係施設から必要な技術的 支援を受けていること。
(法基準第94条の2抜粋)
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となっており、うちは、介護保険法による指定通所介護事業者である。生活介護には二通りあって、
Ⅰ 通所介護事業者とⅡ 指定小規模多機能型居宅介護施設。Ⅰは691単位 Ⅱは851単位。
これまで当事業所の利用者で高次脳機能障害の障害者認定を受けている方は自費利用だったのですが、これでサービスについては自費負担ゼロで支援できるのです。
毎月10日が請求締め切り日だったのですが、6日の金曜日には終えることができました。まずはやれやれです。。
10月15日に正式に番号が与えられ、介護保険法による指定通所介護事業所である わが施設は、障害者総合支援法による国保での生活介護サービスを障害者におこなえる施設となったのです。共生型デイへの一歩前進です。
小規模デイサービスについて国では淘汰しようとしているということも聞きます。しかしながら小規模だから一人一人の利用者の方に対して目配り気配りができるし、天気に応じてドライブに行くなど機敏性に富むレクリエーションができる。この秋は朝日、田麦俣の七つ滝の紅葉に皆さん驚嘆されていました。来週は加茂水族館に行きます。心が元気になるような瞬間を味わっていただきたい。などと思いながら連れ出すのですが、こうしたことができるのも小規模ならではの特性であるととらえています。
小規模事業所での基準該当 生活介護を行うことは、昨今ずいぶん厳しくなりつつある小規模事業所にとって少しだけ経営にも貢献するようです。
いずれにしても少しだけ新たな展開。一歩一歩進めていこうと思います。なお、この11月28,29日は施設の配慮で富山でおこなわれる共生型デイに集う方々のフォーラムに参加させていただきます。しっかり学んできます。
共生型デイサービス 普及へ 山形県の第一歩
27年度予算の福祉関連予算で、新規事業(1) 高齢者が地域で活き活きと生活 高齢者が地域で活き活きと生活 高齢者が地域で活き活きと生活できる環境の整備◎高齢者等生活支援サービス基盤整備事業費【新規】 <23,731千円> (高齢者の活動拠点・居場所の創出と生活支援サービスの担い手養成 等) があります。
この事業、私が特別委員会などで2年前から何度か提言し続けてきた富山型・共生型デイサービスの意向を一部汲んだ事業であることを 健康福祉部長から教えていただきました。 まずは地域密着小規模の高齢者の居場所、生活支援サービスの基礎を支えようということから。ということだと伺いました。富山型ではベースを高齢者デイ、もしくは障がい者施設におき、そこに基準該当サービスで多様化を図るということを実際におこなっています。また「居場所」というのも重要であることを静岡県の共生型などから学びそれも提言をしてきました。今般大体10件程度、この事業でこうした活動拠点、居場所の創出、生活支援サービスの担い手養成をしようということです。第一歩といっていい事業かと思います。提言を汲み取っていただいた職員の皆さんに感謝します。
富山型共生型デイサービスについて
山形県議会2月議会がつづいています。本日3月2日の一般質問、高橋啓介議員(社民)が富山型デイをとりあげてくれました。「富山型・共生型デイサービス」については、2年前の昨年度25年度のこども若者支援特別委員会で県政の場では私が初めて真っ正面からとりあげ、各委員のご理解も得つつ昨年度の特別委員会の政策提言書に盛り込まれたものです。
今年度26年度のこども若者政策特別委員会の場でも、更にこの「富山型デイ」を取り上げ、この間、厚生労働省も認め、制度が全国化していく中での「基準該当」条件が緩和され、普及しやすくなっている事などを示し、県内での普及をうながしました。
そもそも市議会時代、長野県の田中県政下で推進されていた、「宅幼老所」に興味を覚え周囲にもその可能性を打診し、県議会での初年度に長野県の施設を視察していました。そして富山が先例らしいという事も受け、25年度、富山型デイの全国大会に出かけ、そして富山型デイの創始者である惣万さん、西村さんらの「このゆびとーまれ」を視察、大会の場で、富山型デイのネットワークの皆さん、にぎやかの阪井さんらに出会い、「赤ちゃんからお年寄りまで、障害の有無関係なく、誰をも排除せず受け入れる」という理想に向けて邁進し、制度を自らつくってきたたくましさ。そして、それを全面的にバックアップして展開しようとする富山県の知事をはじめ、行政各位の姿勢に圧倒され、感服しました。
その場には「ミスター介護保険」山崎史郎さんや大熊由紀子さん、厚生労働省の老健局長もいらっしゃり、日本発の優れた制度として評価していました。行政のタテワリ構造を超え、市民が切り拓いていく 何か災害ボランティアの文化とも通じる世界を覚え、これをなんとしても山形鶴岡に普及させたいという思いにかられ、提言を続けている次第です。
私としては、この理念や生き生きと活動している介護の現場を市民、県民にお伝えしたく、これまで、富山型デイ にぎやか「阪井由美子」さん、また制度面で、なごなるの家 代表で元富山市議の志摩愛子さんをお招きし、学習会を開催してきました。
また、これまで富山県、長野県の他、静岡県での富士の里共生ケア、事業、滋賀県での同様の事業、そして、東日本大震災後の被災地で普及が進む現場として石巻市の共生型デイサービス施設を視察し、現場のご担当者から意見聴取をしました。
本日の質問に対して、健康福祉部長は「高齢者施設に障害者を受け入れることができる制度などの改正のより、県内でも普及が可能であり6箇所で同等のサービスがはじまっている。今後制度を周知していきたい」との答弁でありました。鶴岡に4箇所、温海2件、朝日に一件、あります。それぞれ視察しているのですが、それぞれ有意義に機能しているようではありますが、もっとその特性を活かした事業にならないものか。と考えています。また、新規で事業を興したい方々へ、富山を参考に支援制度がつくれないものかと考えているのです。
なんとなく今年度冒頭に僕が行った質問に答えたのと同様の答弁だったようにも思えますが、富山県の支援方策に習って、積極的に進めてほしいと考えています。だいぶ議会、当局の間でも認識は拡がっているようにも思えていますが、今後も本質的な普及に向けて提言をしていきます。
3月8日富山型共生型ケアと情動の学習を学ぶ学習会
いよいよ今週末3月8日に迫りました。注目の「富山型デイ」の実践を聞く、またEQ(心の知能指数)を高める学習を学ぶ、学習会です。参加者まだまだ募集中。本日実行委員会をおこないました。
共生型ホームを地域の拠点に。11月子ども若者政策特委
11月子ども若者政策特別委員会での質疑
「共生型デイサービス」を地域の拠点に。ー子ども若者政策
委員会での質疑内容をメモから書き起こしましたので掲載します。
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11月8日
11月県議会 子ども若者政策特別委員会 草島進一質疑
共生型デイを地域の拠点に。
草島進一
本日は高齢者のケアの問題もありましたが、高齢者も子どもも、若者も、元気に共生できる社会について、何点か質問させていただきます。
本日は高齢者のケアのお話もありました。
最近は、特養、老健施設などの大型老人ホームよりも、自宅に近い、環境で過ごせる地域密着、小規模、多機能が増えているということを関係者からもうかがっているのですが、現在、小規模多機能居宅型というのは、何件ほどになっていますか。また推移はいかがでしょうか。
また、子どものほうですが、18歳未満の障害児については、24年4月から、自立支援法から児童福祉法の範疇になって、通所サービスが拡充された旨伺っています。現在県内の通所施設、通所サービスの拠点数を伺います。
あわせて基礎資料として、保育園での障害者の受け入れの率を先ずお知らせ下さい。
●橋本長寿安心推進課長寿安心支援室長
只今のお尋ねの件につきまして、順次お答えさせていただきます。
介護保険上のサービスといたしまして平成18年度から地域密着型というサービスの普及がおこなわれております。その中で委員からもございました、小規模多機能型居宅介護というサービスですが、地域密着型で、通いと泊まりと訪問を業者の方のニーズにあわせて提供していくというものでございます。これにつきましては、直近の数字でございますが、県内で平成25年10月現在でありますが88事業所となってございます。これにつきましたは、県の介護保険事業支援計画第5次というのがございます。これが、24,25、26の三年間
の計画となっております。この計画の中で目標年度であります26年あたりの1日あたりの見込み量、小規模多機能と介護保険法上のサービス 訪問、あわせて、直近の数字でございますが、25年10月現在ですが、88事業所となっています。これにつきましては、県の介護保険計画第5次、24,25,26の三年間。計画の中で目標の26年度の一月あたりの小規模多機能と介護予防をあわせた数字でありますが、 1449名の見込んでおります。す現在一ヶ月前の数字でありますが、25年9月 2172名ということでございますので、 定員ベースで計画の達成率は 111.6%となっています。
次に、障害児の福祉サービス こちらは児童発達支援障害のある未就学児の支援の施設について、県内で25年8月1日、23事業所、定員242名
放課後デイサービスは、就学時を通わせるものであり、38施設、415名ということになってございます。
石川子育て推進部次長
認可保育園での障害児 24年4月時点253名で。全体が、認可保育所20931名でございます。10%程かと思います。
草島
高齢者とこども、あと生後1ヶ月の赤ちゃんから、98歳のお年寄りまで、手助けが必要な障害がある方も、物忘れの激しい認知症のお年寄りも、申し込めばその日から利用できる、また必要ならばお泊まりもできる。というものを、すみなれた地域の一軒家で過ごしつつケアができる。これが共生型といわれるサービスです。
富山県では、このどう考えてもファジーな現場を制度的に支えて20年になります。先日共生型デイサービスのフォーラムが富山県でありまして、そのはじめになった「この指とーまれ」というのを観させて頂きました。まさに10人から20人ぐらいの規模で、子どもからお年寄り、障害をもつ方が、お互い自然なかたちでふれあっていて、本当に生き生きとした表情でお過ごしになられておられました。
実際徘徊を繰り返していた認知症の高齢の方が、赤ちゃんをみるうちにだんだんと落ち着いて、徘徊もしなくなって会話もできるようになったりとか、それから、小ども達も小さい時から障害を持つ子どもと一緒に暮らすことで、今、インクルーシブという言葉がありますが、それを地域の拠点でおこなっていると。大変有意義な施設だと思いました。
共生型の施設ははじめは富山県ではじまって、長野県などでも宅幼老所ということで空き屋を改装してつくることが奨励されたりした事例もあるのですが、
● 実際、今年4月、富山県では現在94カ所、そして、全国に広がっておりまして、1427カ所に増えているということであります。。昨年から今年にかけて300ぐらい増えていると言うことでありまして、非常に注目すべきことではないかと思っております。
富山県で特区ではじまった介護保険の小規模多機能型居宅(きょたく)介護事業所における障害児の通所サービス、については、初めは特区で富山県内ではじまったものが、通所サービスが平成22年6月、宿泊サービスが平成23年6月に全国で実施できるようになり、平成25年10月には児童発達支援、放課後等児童デイサービスが全国で実施できるようになったと伺っています。
県内にも共生型の施設はいくつかあって、私も一件だけですがいかせていただきました。こうした共生型について県はどのように把握されているのか、県内型の共生型デイサービスの取り組みについてお伺いしたいと思います。
橋下室長
只今委員から 富山型につきましては、富山型は今特区で進めておりますので、今そうした施設はない。と。ただ、現実的な利用を進める上で、事業者さんのほうで、高齢者、障害児、子どもさん、乳幼児を日常のケアの中で一帯的に日常的な交流がおこなわれるようなかたちで、運営されているという箇所について何カ所か把握はさせていただいております。簡単に申し上げますと山形で3箇所新庄市2箇所、米沢市1箇所、酒田市1箇所、東根市1箇所と言うことでありますが、あくまでも受け入れの中で、施設が併設のようなかたちであって、
ある時間日常的にケアをするということで県内では取り組まれている状況でございます。
草島
富山県では、今後、こうした共生型を地域密着型のケアの拠点として、小学校単位 200カ所に増やそうと、計画をたてているようであります。
また国も、この制度をとても注目しておりまして、今回のフォーラムにも原老健局長、消費者庁次長山崎史郎氏も、参加されていたんですが、非常に注目をしておられまして、今、被災地の復興の場でですね、富山型デイサービス