カテゴリー: 未分類
10.20 鶴岡水源切り替えから5年。
10月20日。この日は、忘れもしない5年前、鶴岡の水道水源が地下水100%の
水道水から、月山ダムの水に切り替えられたその日。
5年前というと9月11日に同時多発テロが起きて世界が変わったといわれて
いるけれど、鶴岡の市民の暮らしは、実は5年前の10月20日に大きく変わっ
ているのではないでしょうか。おいしくて、冬ぬくもりがあって夏冷たい地下水
100%の水道水。食文化を支える大きな要素が、明らかに変化しました。
今はそれを、わざわざ水道料金の100倍もの値段の地下水販売所や、
1000倍もの値段のついたペットボトルを買い求めないと当時の水質の水を求
めることはできません。
そして、切り替えにともなってこの8年間で3度段階的に水道料金は引き上げら
れ、1.85倍と、切り替え以前の役2倍もの高額な水道料金になっているので
す。県から買う契約水量は72000トンで、現状5万トン足らずで減り続けて
いる現現状でみれば、あまりに過大であり、私たちは使わない水の分のお金まで
水道料金に上乗せさせられているという計算になります。
改めて提示しますが、山形県というのは、宮城県と並んで全国で最も水道料金
が高い県だっていうことをご存じでしょうか。全国の水道料金の格差は約9倍。
少ない人口のところで、ダムなどの巨大開発をして水源を確保し、広域水道など
に頼った水道にしたところで、軒並み、水道料金が高額になり、おおきな矛盾を
抱えることになるということであります。
もう、わざわざダムをつくって水道水源を確保しなくても、水は足りている。こ
れは、先日八つ場ダムの大集会もあったようですが、どこも同様です。
利水目的のダムというのは存在理由をほぼ失っています。
今、取り組んでいる、最上川の支流、最上小国川につくられようとしているダ
ムは、一番はじめの計画では水源を確保するための多目的ダムから構想がはじ
まっています。しかし、利水目的がほぼ失われたために途中から治水専用の目的
になっています。
全国のこうした事情を踏まえ、国土交通省が考え出したのが「穴あきダム」で
す。ダム提体の底に穴を設け、通常は川がそのまま流れ洪水時は一定量貯まると
いったものです。国や県の説明というのは、穴あきダムであれば、河川生態系に
もほとんど影響を与えないという説明です。
しかし、本当にそうでしょうか?
詳しいデータも未だ全く示されていません。
多くの川やダムを知る人たちは、ダム工事で川に手を入れた瞬間に川の環境が大
きく変わってくることを知っています。鮎の数がダム事業の前後で変化すること
をごまかそうと、ダム事業の直前の河川の調査を甘くして、そしてダム事業の後
に鮎の放流を激増させる。こうしたこともまかり通ってきました。
まさに、川を殺し続けてきたのがダム事業です。穴あきダムはどうかというと
今本先生は「穴あきダムでも自然環境に重大な負の影響が及ぶおそれがある」と
指摘しています。
いずれにしても県、国から、これまでの実例を元にした環境影響についての
データは全く示されていません。どんな影響があるのか、さっぱりわからない。
結局は、この「小国川が実験台になる」ということではないでしょうか。
清流最上小国川については、私は、まさに日本全国に誇れる、いってみれば世
界中に誇れる川だと思っています。天野礼子氏は、「日本の名河川を歩くという
著書」の中でこの川を日本で第二の名河川と称しました。先日、四国の清流、四
万十川をベースにしている鮎釣り氏が小国川を訪れましたが、「四万十の数倍、
この川はすごい」と絶賛していきました。その方のつてで、四国からまた、つり
師が訪れているとうかがっています。
つり具業界の鮎釣りトーナメントが年間8回もおこなわれている川もこの川だ
けの特徴となっているようです。いかにこの川の持つポテンシャルが高いかをこ
れは示していると思います。
山形随一といっていい、この川の魅力。これを本当に台無しにしてしまっていい
のでしょうか。
5年前の10月20日、私たち鶴岡市民は、月山ダムの事業によって、私たち
の誇りある水道水源を地下水100%の水道水からダムの水に切り替えられてし
まいました。
それと同様に私たち山形県民は、またも誇りある自然資源としての美しい川をダ
ムによって失おうとしているのです。
次の世代に何を手渡すべきか、コンクリートの山と借金の山か、それとも、美
しい山河か。いくら金をだしても買うことができない、貴重なバランスの上での
み成立する自然の美しさか。
今、私たちは問いかけられていると感じています。仕事になるといってもこう
したダム、ましてや穴開きダムの事業というのはできる建設会社は中央の大手の
ゼネコンだけです。もしかすると穴あきダム利権というのが芽生えているかもし
れません。地元業者は孫請け、ひ孫受けぐらいで、利益になる事業では決してな
いのではないでしょうか。先日ある方から、朝日村のあるホテルの話をうかがい
ました。そのホテルというのは、月山ダムの建設がおこなわれていた10年ほど
は一時的には潤っていたようですが、その間、一般の客の足が鈍り、ダム建設完
了後、ほぼ同時期に倒産してしまったということでした。
最上小国川の場合、赤倉温泉や瀬見温泉に宿泊する方の多くが鮎釣りに来る方
やこの清流の鮎を楽しみに来る方々だとうかがっています。これがダムによって
失われるとしたらどうでしょう。
また、歴史ある赤倉温泉、瀬見温泉の持続可能な振興策を考えれば、治水策を
めぐって、慎重にしっかりと議論し、考えなければならないと思っています。
10月28日のシンポジウムでは、徹底的にこの問題を検証し、真の治水につ
いて、全国的な見地で議論しあいます。ちらしなどは http: //www.ogunigawa.org
なお、本日の話ですが、はじめて参加される方もいらっしゃると思いましたの
で、今週月曜日に、県のほうから冒頭に説明してくれるように要請をしたのです
が、本日、「説明は尽くしている」などと断られました。全く不当な話です。
20日、八文字屋の前、以上の事などなど、1時間演説。終わる直前に大雨。ずぶ
ぬれになりましたが、新たな一歩に向けての禊ぎのよ うに感じられ、なんだかパ
ワーが増しています。
鶴岡の水道水については、この5年で市民の生活はいかに変わったのか。みなさ
んの声を伺って参ります。ぜひ、メールなどもお寄せいただければ幸いです。ま
た、28日のシンポもよろしくお願いします。
10月20日、月山ダム事業を教訓に公共事業を問う日。これからもまためいっぱい
動きだします。
薩摩琵琶とフルートのコンサート
お知らせが遅くなって失礼しました。
来る10月24日(火)
オランダ生まれ、スペイングラナダ在住のウイルオッフェルマンズ(フルート)と上田純子(薩摩琵琶)のデュオのコンサートが鶴岡であります。
場所は、鶴岡市大正庵。会費2000円
ウイルオッフェルマンズは、フルートの名手
http://www.wiloffermans.com/
上田純子氏は、薩摩琵琶で チェロのヨーヨーマとの共演などでも知られる、これもまた実力派。http://www.junkoueda.com/
今回、長崎と埼玉、鶴岡を結ぶツアーのために来日し、演奏します。
ぜひ、皆様お誘いあわせの上、おいでください。
プログラムは。
1.鶴の巣籠り
フルート・ソロ。
鶴の巣籠りは尺八ソロの伝統曲目である本曲の中でも特に有名な曲です。禅寺の様々な伝統の違いにより、現在10以上もの異なる解釈があります。タイトル「鶴の巣籠り」は、長寿と幸福のシンボルである鶴の一生を描写しています。番いの鶴が巣を作り、卵を温め、雛をかえし育て、子鶴が独り立ちするのを見送り、そして最後に番いはこの世を去ります。この曲は、鶴の鳴き声や羽音を尺八で模倣したりする自然表現の他に、番いの鶴が子を慎重に育てることによって表現される、仏教の哀れみの愛の観念の音楽的な明示であると解釈することもできます。今日お聴きいただきます鶴の巣籠りは、尺八の大家、横山勝也氏の演奏を、ウィル・オッフェルマンズが西洋のフルートのために写譜し、フルートの新しい可能性を発見しました。正に温故知新というべきでしょう。楽譜がドイツのツィマーマンより出版。
2.義経
琵琶古典語り。
平家物語の中では、義経は平家との戦いで源氏に勝利をもたらしたヒーローとして描写されています。平家の滅亡をもたらした壇ノ浦の合戦の後、源氏は鎌倉に幕府を置き、1192年より1333年までの鎌倉時代を開きました。そして、義経の兄にあたる頼朝が政権を握りました。義経は頼朝への忠実を誓うのですが、頼朝は義経がひそかに政権を奪おうとしているという疑いをかけます。そして、頼朝は義経を暗殺せよとの命令を出し、そのため義経は陸奥への逃亡の旅に出ることを余儀なくされます。この作品「義経」では、逃亡中の3つのエピソードが語られます。
- 舟弁慶
義経は彼の忠実な家来弁慶とともに、船にて大物の浦(瀬戸内海)を渡っています。途中嵐に巻き込まれ、そこに平家一族の幽霊があらわれます。壇ノ浦にて義経に殺された平家の大将平知盛の怨霊があらわれ、義経らが乗る船を転覆させようとします。弁慶が数珠を揉んで必死に祈り続け、ようやく嵐が静まります。
- 吉野静
義経一行が奈良の吉野に到着すると、そこで義経の恋人静が一行を待ち受けています。義経は静に難しい状況に直面していることを語り、彼の帰りを待つようにと告げます。そして別れの杯を交わします。
- 安宅
義経、弁慶と荷負人の一行は身を隠すため僧の姿に変装し、安宅の関に到着します。関首の富樫は、僧の姿の義経を疑わしく思い引き止めます。弁慶は義経を助けるため、師である義経を罵倒し、ムチで打ち付けます。状況を理解した富樫は、義経と師を思う弁慶の気持ちをあわれに思い、見ない振りをして義経一行を見逃します。九死に一生を得た義経は、弁慶を手を取り感謝の念を告げ、弁慶は泣きむせびます。そして再び、夜明け前の雨の中を陸奥に向けて逃亡の旅を続けます。
3.心の声 – Inner Voices
デュオ、親指笛サムピー&声
4.奥の細道
デュオ、琵琶/声&フルート
時は17世紀。松尾芭蕉と曾良の陸奥の旅の中で出会う様々な感動を、文と俳句で綴った旅行記。城跡に昔を思いひととき涙したり、絶景宇宙にしばしば浸ったり、道に迷って途方に暮れたり、貧しい宿に眠れぬ夜を過ごしたり、俳壇の友人の寛大なるもてなしに心を安めたり、自然の息吹きに耳を傾けたり、などの旅道中。芭蕉と曾良は夏の盛りに出羽三山を通過します。その時の三句を題材に演奏します。
涼しさやほの三日月の羽黒山
雲の峰いくつ崩れて月の山
語られぬ湯殿にぬらす袂かな
5.ノベンバー・ステップス・カデンツァ/November Steps Cadenza
武満徹作曲(1967)/編曲:上田/オッフェルマンズ(1995)
デュオ/上田&オッフェルマンズ:薩摩琵琶&フルートこの曲は日本の20世紀を代表する作曲家、武満徹の作品「ノベンバー・ステップス」のカデンツァを編曲したものです。この曲はオーケストラと尺八、琵琶のために書かれました。そして鶴田錦史(琵琶)、横山勝也(尺八)により世界各国で演奏された現代音楽の古典ともいえる曲でしょう。この作品の中で武満は、西洋と東洋の音楽的な統合のプロセスに歴史的に多いに貢献しました。オリジナルのソリスト達の励ましも受け、ここでは武満の思考にフルートと琵琶への編曲を通してさらに形を与えていく試みをしています。
6.メイド・イン・ジャパン
フルート&シンセサイザーによる日本の歌
ー赤とんぼ
ー荒城の月
その他
うれしい
よみがえる旧式浄水場 須坂市が復活へ
2006年10月20日
80年前の大正末期に建設され、取り壊しを免れていた浄水場を、須坂市が「現役復帰」させる検討に入った。人口減などで水の需要も減り、新型浄水場の運営コストが重荷になってきた。しかも「旧式」は微生物の力を借りて水の臭みなどを取り除くことから、薬品を使う新型浄水場より「安くておいしい水」が期待できるという。昔の浄水施設の復活は全国的にも珍しく、財政難の地方自治体による「妙手」としても注目を集めそうだ。(浜田陽太郎)
復活するのは1926(大正15)年に完成した「坂田浄水場」。底に砂を敷き詰めた濾過(ろ・か)池に、市内を流れる灰野川の伏流水を引き込み、砂の中に生息する微生物などの働きで汚れを分解する。これは「緩速濾過」と呼ばれる方法で、1日あたり3400立方メートルを処理する能力があった。
急速な人口増が続くことを見込んで、市も約27億6千万円を負担した県の豊丘ダムが完成したのに伴い、1日9500立方メートルの処理能力を持つ最新式の「塩野浄水場」(事業費28億円)が96年に稼働。「坂田浄水場」は10年間、使用を休止していた。
だが人口は、冬季オリンピックのあった98年の約5万4800人をピークに、05年までに1100人以上減った。96年に4万2千立方メートルと設定した1日当たりの計画給水量も、04年には3万2600立方メートルに下方修正された。「塩野」1個分の需要が減った計算だ。
「塩野」では年間、ポンプで水をくみ上げるだけで電気代が700万円、濁りを沈殿させる「急速濾過」に使う薬品代に290万円、沈殿した泥を産廃処理するのに120万円かかる。さらに今年度予算では泥を集める機械の修理費に420万円も計上。税収が減っている市にとって軽い負担ではない。
一方、「坂田」はこうした運営費がほとんどかからず、現役復帰によって水道料金引き下げの期待も出てくる。浄水場すべてが緩速濾過方式の上田市の場合、1立方メートル当たりの供給単価は須坂市に比べて30円以上安いという。三木正夫市長は「人口が減少する状況では、費用対効果を考えるべきだ」と話す。
「坂田」が稼働を始めれば、「塩野」はトラブルがあった場合の「バックアップ用として維持することも選択肢」(市水道局)という。水道行政を所管する厚生労働省は「急速濾過の施設を休止し、緩速濾過を復活させる例は聞いたことがない」(水道課)としている。
市は、緩速濾過(生物浄化法)の第一人者である中本信忠・信大教授に依頼し、「復活」に必要な作業の調査に乗り出す。中本教授は「財政難に直面した市が、業者任せにせず自ら考えて、緩速濾過の良さに気づいた意義は大きい。こうした自治体は今後、増えていくのではないか」と評価している。
坂田浄水場の開設80年周年を記念し、市は20日午後2時から、市シルキーホールで中本教授の講演会などを開き、緩速濾過の意義などを市民に伝えることにしている。
あまりにも不当な最上流域委員会
16日、最上流域委員会を傍聴。全く議論らしい議論なし。ひととおり委員が見解をのべてすぐさまほぼ小委員会の「穴開きダム案」に集約する姿勢に激怒。
ーーーーーーーーーーーーーーー山形新聞より引用ーーー
穴あきダムで意見集約
最上小国川協議の流域委
最上町赤倉地区の最上小国川の河川整備について、有識者らが協議する最上川水系流域委員会(委員長・高野公男東北芸術工科大学教授)が16日、山形市のホテルメトロポリタン山形で開かれ、地元の小委員会がまとめた「穴あきダム」案で意見集約した。
流域委員会は近く意見書を知事に提出、県はこれを反映させる形で11月中にも河川整備計画を変更する。
8月の前回には結論が出ず、今月6日の現地視察などを受けて再び協議した。委員からは「治水策として穴あきダムに至った経過を伝えていくべきだ」「計画づくりで終わりでなく、事業プロセスの中での管理も必要」といった提言のほか、現地視察などを踏まえ「デザインによっては温泉街のビューポイントになる」「災害防止の観点から新年度予算に間に合わせるべきだ」との評価や結論を急ぐ必要があり、前回相次いだ異論はほとんどなかった。
穴あきダムは、堤体下部に放流口を設け、平常時は水をためない流水型ダム。今年1—5月に6回開催された同委員会最上地区小委員会は河道改修、放水路を含めた3案から経済性や環境への影響などを考えて「穴あきダムによるほかない」との結論を出した。県からの要望を受け、国土交通省はすでに穴あきダム建設を前提に、来年度の概算要求を行っている。
この日の意見集約に対し、市民団体「最上小国川の真の治水を考える会」の押切喜作会長は「小委員会の2番せんじ。住民の声は水害をなくしてほしいであって、ダムをつくってくれではない」と反論。28日に新庄市で菅直人民主党 代表代行らを招いたシンポジウムを開催し、河床掘削・拡幅からなる「市民による代替えプラン」を提示する考えだという。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小委員会では、小国川漁協組合長沼沢氏が、真摯に「ダムに依らない治水策」を検討することなく、「ダムありき」論しかおこなわない姿勢に疑問をもち、小委員会を離脱している。小委員会の構成は10人の委員中1人沼沢氏だけが、ダムに依らない治水を主張する委員だった。
不当な構成。そして結局ダムありき論者のみだけで「穴あきダム」論が答申された。
淀川水系流域委員会 委員長の今本博建 京都大学名誉教授は7月24日の現地視察の際、「ダム以前にやれる事はまだまだたくさんある。これまでの小委員会では河道改修案の検討不足。検討に関わっている特に河川工学者の見識を疑う。県も全くの説明不足」と述べている。6回検討する委員会を開いたというが、実際は全く議論不足だったといっていい。
こうした小委員会の答申を最上川流域委員会の委員が検討するのだが、そこに「議論」らしい議論は皆無だった。小委員会の委員長の大久保博 山形大学教授は「小委員会でおこなった検討を再検討することはやめてほしい」の一点ばりのような主張を繰り返した。漁業権をもつ漁協が途中で離脱しなければならないほど、ダムありき論で展開されていた小委員会だったことを全く反省することなく、県は再度ダムありき論者を大多数集め、アリバイ作り然とした議論を展開させた。県の説明は「ダム、放水路、拡幅3案で議論は尽くしている」などと繰り返ているだけ」 であり、「河川管理者が同小委員会に対して示した治水計画あるいは環境についての調査検討はきわめて不十分であると言わざるを得ない。それにもかかわらず、わずか半年足らずの短期間でしかも実質数回の審議でもって、ダム計画を容認した最上地区小委員会は、まさに「河川法改正の趣旨を反映しなかった」との批判に甘んじざるを得ないであろう」と今本氏は指摘している。
結局、流域委員会、小委員会、双方とも、この最上小国川の流域住民の参加をなしえていない。 ということである。
特に小委員会、流域委員会とも、天然遡上する多くの鮎で有名な最上小国川の環境への影響について、県はきわめて無責任きわまりない検討と説明しかおこなっていない。
「穴あきダムであれば河川環境に対する影響はきわめてすくない」と主張しているが、果たして本当にどうだろうか。
「穴あきダム」というものの、堤体高40メートル、幅100メートル以上の巨大構造物。現在微妙なバランスで成立している鮎が遡上する環境に影響を与えないという補償や責任というものを県は全く提示していない。
「ダムがない河川と穴あきダムがつくられた河川で、一体どれだけの河川環境の影響があるのか」はっきりとしたデータが全く示されていないのだ。
それもそのはず、最上小国川ダムで計画されている様のダムは、現在数件、それも最近建設されたものだけだからだ。実際環境にどれだけ影響があるのかデータがないのだ。「最上小国川で実験しようとしている」としか思えない。そんな実験する川として山形随一の川が餌食になるのはまっぴらごめんだ。
新河川法の趣旨を反映していない不当な流域委員会、小委員会によって採用された穴あきダム計画は、全く不当といっていい。
全国屈指の清流、山形県 母なる最上川の水系で随一の清流、最上小国川にダムはいらない!
記事にもありますとおり、28日、菅直人 民主党代表代行を招き、代替え案を提示するシンポジウムを開催します。みなさん、新庄市市民プラザへ足をお運びください。
四国、大州市 受任者名簿の開示訴訟 住民勝訴!
2000年の10月、私たちは、水源切り替えの是非を問う住民投票を実現するための直接請求署名活動をおこなっておりました。その際、市が受任者名簿を開示し、署名妨害がおこなわれた事実がありました。四国、大州市でも、同様の事がおき、こちらは住民が、プライバシーを侵害されたとして訴訟がおこなわれておりました。
その結果として住民の勝訴の確定のニュースが届きました。
私たちの方は、裁判を起こすことはできませんでしたが、700名近くの受任者名簿が次々と公開された先例であり、当時の当局の姿勢が違法だったことを証明したことになりました。
当時、受任者をお引き受けいただいて、非常に不愉快な思いをされたみなさん。あの日から6年たちますが、これは行政当局がしっかりと謝罪すべき事であります。しばし思い出して頂ければと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
受任者名簿公開訴訟
大洲市の敗訴確定
最高裁上告受理せず
山鳥坂ダム(大洲市肱川町山鳥坂)建設の是非を問う住民投票条例制定を求め
て署名を集めた大洲市民(受任者)約180人が氏名、住所、生年月日を開示さ
れプライバシーを侵害されたとして、市と当時の市長に1人当たり10万円の慰
謝料を求めた国家賠償請求訴訟の上告審で、最高裁第二小法廷(中川了滋裁判
長)は13日、市側の上告を受理しない決定をした。
受任者名簿公開を違法とし、市に1人当たり5万円、計約900万円の支払い
を命じた2003年10月の一審松山地裁判決が確定した。
最高裁の決定を受け、原告側の西嶋吉光弁護団長は「一審、二審の判断が正し
かったという最高裁決定は当然。受任者名簿のような政治的でプライバシーにか
かわる情報を保護する必要があることを示したのは最高裁でも初めてと思われ、
大変意義がある」と評価。
大洲市長職務代理者の首藤馨助役は「市が『住民の知る権利を尊重すること』
に努めた情報公開に関する事件だが、判決内容を確認できないのでコメントでき
ない」との談話を出した。 受任者名簿(1559人分)は市民グループ「大洲
市の住民投票を実現する会「が01年10月、市に提出。市は02年1月、市情
報公開条例に基づく市民の公開請求を受けて公開した。
これに対し受任者179人が同年3月、松山地裁に提訴。同地裁判決は原告側
の主張を全面的に認め、全国初の情報公開におけるプライバシー権の判断を示し
た。04年4月、高松高裁は市の控訴を棄却。市は「高裁では実質的に審理され
ていない」として上告していた。
合併して1年。広域水道への切り替えから5年。
10月1日で合併して1年。10月20日で忘れもしない地下水100%の水道から月山ダムの水に変わって5年。合併でメリットの一つとして掲げられてきた合併特例債第一号は慶応大学研究所支援に。そして合併しても実質公債費比率は17.9%。他にも諸々市民の皆さんは合併にともなって「こんなことができるかな」とか「あんなことは当然やっていいよな」と思うことがおありになっていたのではないでしょうか。合併については、僕はまず、「棚卸し」を徹底してやることなんだろう。と思っています。先週末参加した大学院でおこなわれた公開講座でも大きく指摘されていました。
で合併して1年。皆さんはどんな感想をおもちになっているでしょうか。今後、お望みになっていること。提案したいこと。いかがでしょうか。というわけで、ぜひご意見を寄せていただければと思います。
また、今年の10月20日で水源切り替えから5年です。この5年間。未だに事業を行った行政機関が、切り替えた後の住民の声に耳を傾けない姿勢というものが続いています。水道料金は元々の料金の1.8倍(周辺の町村部はもっとひどいと思います。)、そして水質はカルキ臭が強くなり、「水道の蛇口からすぐに水を飲めない。煮沸してから飲む」「ペットボトルの水を買っている」「浄水器をつけた」などの声をこれまでも多く伺っておりましたが、改めて、この5年間でどのように皆さんの生活は変わったでしょうか。ぜひ皆さんのご意見を承りたく存じます。
なにとぞよろしくお願いします。
やるど!
最上小国川の問題。10月28日(土)に、シンポジウムを開催するはこびとなりました。
民主党代表代行 菅直人氏もやってきます。菅さんは、長良川河口堰、諫早湾干潟の干拓事業の問題などで現地の市民運動の立場で政府の追求をおこなっていただいた方であり、今回、私たちの呼びかけに応え、忙しい中現地視察とシンポジウムのコメンテーターを引き受けていただけることになりました。
今年7月24日、緊急シンポジウムで、「穴開きダムは自然環境に重大な負の影響が及ぶおそれがある上、計画規模を超える洪水に襲われると壊滅的な被害が発生する可能性がある。また、ダムは温泉街の活性化にはつながらない。温泉街の活性化をふまえた真の治水策を検討すべき」と指摘した京都大学名誉教授 今本博建先生も、今回もう一度いらっしゃいます。
また、2004年の新潟水害の調査、検証をおこない、ダムによらない治水策や、「技術の自治」を提唱されている新潟大学教授 大熊孝先生。山形県出身で公共事業の問題をいち早く追求し、真鶴市の「美の条例」などをつくった方でもある五十嵐敬喜先生。となかなかの顔ぶれです。 この間。開催場所などをめぐって諸々どたばたしているうちに、またも「緊急」シンポジウム的になってしまったけれど、致し方ありません。
全国に誇る清流。最上小国川。月山ダムで、鶴岡のかけがえのない地下水資源の水道水を失った教訓を、これもまたかけがえのない流域環境や自然生態をもっているこの一本の清流を守る事に力を傾けたい。
市政の問題としては、昨日水道ビジョンを検討する水道経営審議会がおこなわれたが、格好いいスローガンを決めて、結局何がどう変わるのだろうか。住民の受益者負担でやっている水道は、まずは住民の声をしっかりと受け止めるべきだ。
いずれにしてもみなさんの県税、国税をつかう巨大な公共事業。1000兆円もの借金をふくらませている日本でこれから、どうしていけばいいのか。などについても先生方にご議論頂きたいと思っている。
さて、28日のシンポジウム。お手伝い大募集! 広報 から資料作りなどなど、山形の「脱ダム」や公共事業の矛盾などに興味のおありになる方はぜひ、1時間でもお手伝いいただけませんか。ちらし配布や告知など、ぜひご協力ください。また、当日参加者もちろん大募集です。
よろしくお願いします。
合併記念運動会
あいにくの雨につき体育館にて開催
美しい国づくり内閣!?
安倍内閣が決定した。
論功行賞内閣。仲良しグループ内閣などとも評されているが、社民党の又一さんらがコメントされていたように、鷹派色が強くなり危険な内閣。ということに同感する。
安倍首相は「美しい国へ」という著書を書いてるが、それに対して世界10月号に東大名誉教授の和田春樹氏が「安倍晋三氏の歴史認識を問う」という文章を寄せている。
その冒頭に「ご本は、「美しい国へ」と題されています。だが、「美しい国」については、ご本の中では全く論じられていません、、」からはじまっている。
そして、安倍氏の祖父にあたる人には岸信介氏と安倍寛氏がおり、岸氏は首相。安倍寛氏は衆議院議員。岸首相は安保新条約批准案の衆議院強行採決の後、アイゼンハワー米大統領の訪日を実現するために国民のデモを押さえ込むことに固執した。自衛隊の治安出動も求めた。しかし、出動に反対した赤城防衛庁長官に止められ、米国大統領の訪日中止を決定。首相辞任を決断した。とにかく当時も憲法改正を行うのにやっきだった鷹派の首相だ。
片や、寛氏は、戦時中翼賛選挙に抗して軍部の弾圧を受けながら代議士を続けた とあります。 と述べられ、「闘う政治家」だがその違いが指摘され、なぜ、「美しい国へ」には、岸首相の事しか述べられていないのか。と説いている。
また、その最後近くのくだりにこうある。。
「私は、村山談話というコンセンサスをもつことによって日本は「美しい国」に近づいたと考えています。河野談話も同様です。日朝平壌宣言も同様です。過ちを認めることからにげずに、隣人に与えた損害と苦痛をきっぱりと詫びるいさぎよさを示す事は、個人としても、国民、国家としても、同じく「美しさ」をとりもどす道ではないでしょうか。そうしてこそ、自信と誇りがもてるのです。…
要は信念にもとずく「闘う政治家」といったり、「美しい」といっても、何が国家、国民のために最善か ということを見極めることが肝心、と述べている。
憲法改正、教育基本法改正。また、集団的自衛権の公使は、首相の憲法の解釈如何で可能
などという言葉が飛び交っている。
戦争に最も近い、危険な内閣が誕生した。格差社会もますます広がる可能性もある。
僕らは国の政治の動きをしっかりと監視し、更なるチェックと行動が必要だ。
産業建設常任委員会にて
午前10時から午後3時すぎまで産業建設常任委員会。農業、観光、また土木事業などなどについて質疑。
転作作物での取り組みは旧市町村で取り組み品目などがかなり違うが、共通して目立っているはそばだった。「そば街道」の取り組みは内陸部では名が知られているが、踏襲するのも何だし、でもなんらかの連携での発信はあっていいのかなと感じた。櫛引の果樹栽培は観光農園も観光に一役かっているみたいだし、新たな梅の取り組みも期待したいものだ。
先日、新聞にも掲載されていたが、産直あぐりの品物情報と生産者の携帯電話を結ぶ取り組みはなかなか良さそうだ。
鶴羽橋は農業予算でつくられた橋だが、費用対効果という意味ではどうか、現状では随分遠回りしている感じがするし、車の現状の通過数も詳細につかめず疑問。
他、アメシロ対策の農薬散布だが、現状、旧鶴岡市内と藤島でのみおこなっている。町内会の年中行事として「となりがやるからうちも」と予防にならないアメシロ駆除薬を散布している傾向にないか。今後、各家庭の回覧板記載文書まで気を使って、「予防効果はない」ことを市で積極的に伝えていくことを提案した。
鶴岡公園に新しくできたトイレの件は、なぜ、随意契約で設計依頼がおこなわれえたのか?
従来600万円そこそこでトイレの地上部はできあがるのが普通と聞くが、このトイレは1400万円以上の建設費である。
デザインはアートフォーラムの設計をおこなった元芸術工科大学 学長の小沢 明先生。
まちかどをアートする。幹線道路に面しているからグレードを高くする。
一定の理解はするものの、なぜ、この中心地域の景観策定委員会にも属している先生に随意契約ということは、手続き上正しいのだろうか。ということだ。
地元業者の方々の中には「トイレも作らせてもらえないのか」という声もあるのだということをうかがっている。油戸にできた新しいトイレは(これはうわもの工事600万円ぐらい)設計は市役所の内部でおこなったとこのと。この油戸のトイレも木材を使ったなかなかいい建物だと感じている。
建設部長は、アートフォーラムや大学施設などとともに統一感をもたせたかったので小沢先生に発注したと述べたが、僕は「そんなことだったら、今後つくられる藤沢周平記念館も、シビックコア事業で予定している建築物もみんな小沢先生に発注するということになるんですか」と、述べた。
役所は「そういうことではない」と切り返したが、何か、以前指摘したモニュメントの問題のようになってしまいやしないか。と思うのだ。
都市計画の住民参加のワークショップなどはやっていることはわかるが、実際に何か建物ができたり、モニュメントがにょきっとたってみたり、目新しい高価なトイレが完成したりすると、どうも疑問がわいてくることが多い。それは、形式的な住民参加は整えているかもしれなが、実質的な情報共有や、市民参画、恊働ということができていないからなのではないかと感じている。
実際、今回の事例でも「なぜ、随意契約で某先生にデザイン発注しなければならなかったのか」きちんとした理由説明がなされていないし、どうも納得がいかないのだ。
実際、トイレに行ってみれば、自然採光もありなかなかいい建物かもという感じはする。公園のまわりに観光バスでいらっしゃる方にとっては、公衆トイレ事情というのが非常に重要なのだということを以前、観光ガイドの方からおうかがいしたことがあり、この大きめの設定でこぎれいなトイレは悪くはないとは思う。
でも照明のまわりには虫がこびりつき、せっかくの建物を台無しにしていた。公衆トイレっていうのは、管理を徹底する事もとても大事なこと。これは市民の方からも指摘があった。
しかし、要はつくるプロセスの問題だ。こうした公共事業を通して、役所内部の能力を高めたり、地元業者のデザイン、設能力のチャレンジを促進したり、といった事をやる意義というものもあるのではないだろうか。
コンペやプロポーザルはは余計な日にちや金がかかる。と切り捨てず、意義のある公共事業をひとつひとつ積み上げていく事が地域の力になっていくのではないかと考えるだが、いかがだろう。
ぜひみなさんのご意見をお寄せくださいませ。