12月11日、午後2時半ぐらいから一般質問です。
12月議会が5日からはじまりました。
12月11日が鶴岡市議会 復帰後初の一般質問の日です。
午後3時か3時半ぐらいから30分です。今回の質問は以下のようにしたいと思っています。原稿そのまま掲載します。(まだ未定稿あり)
1)市政の目標について
▽持続可能社会へバックキャストするカナダ、ウィスラー市のウィスラー2020のような総合計画をたてたらいいのではないか?
▽幸せ指標{GTH) Gross Tsuruoka Happinessを市民との対話の基軸として議論しては?
[質問要旨] (案) (1) 持続可能な鶴岡を目指す総合計画について 人口減少など様々な問題を解決する上で、日本でもSDGsの言葉を耳にするようになっている。エネルギーインフラを天然ガスからバイオガス、地中熱利用などに転換した、加・ウィスラー市のようなバックキャスティングアプローチにより持続可能な鶴岡を目指す総合計画を策定すべきと考えるが、市長の見解を伺う。 (2) 市民との対話・協働による住民幸福度の向上について ブータン王国で提唱された国民総幸福量(GNH=Gross National Happiness)の考え方が世界中で具現化される動きの中で、荒川区では、荒川区民総幸福度(GAH)向上の取組を行っている。 皆川市長が提唱する市民との対話、協働の取組みとして、市民との対話の中で「幸福度」を議論し、向上させる取り組みを行うべきと考えるが、市長の見解を伺う。
2)新文化会館について
音漏れ、雨漏れは非常識である。そして、更に非常識がまかりとおっている。
1)バリアフリー新法、又、障害者差別解消法の合理的配慮からすれば、新たな文化施設の椅子は一列全てが可動式になり、車椅子利用者がど真ん中で見れるようになっている事は当たり前である。南陽市文化会館は一列全てが可動式でそれを実現している。鶴岡の新文化会館ではそうした配慮が見られないと指摘される状態である。ただちに一列全てを可動式にすべきである。
2)パリ協定を踏まえたLOW_Eガラス採用へ。
日本では、中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することが目標となっている。これを踏まえるならば、ガラスを多用した建築物でLOW_Eガラスの採用は当然であるが今全く使われていない。冬場、このガラスが熱を逃がし、光熱費のランニングコスト負担が大きくなるリスクを背負っている。今、政府が進めるネットゼロエネルギーハウスでは当然採用されているわけだが、寒冷地の公共建築物では採用は当然であり現状は欠陥といえる。ただちにLOW-Eガラスに変えるべきである。
以上は、現在、音漏れ、天漏れ、市当局や今後97億円を支払う施主である市民や国民の信頼を失墜している妹島建築設計事務所、並びに施工の竹中工務店の責任においてただちに直して頂くことを提案するが当局の考えを伺う。
3)土地区画整理事業とゴミ焼却プラントについて。シュタットベルケについて
◇現在、市のビッグプロジェクトとして200億円のゴミ焼却プラントと、約50億円25Haの茅原土地区画整理事業がある。果たしてこのままばらばらに現状のまま進めてしまっていいのか。私は甚だ疑問がある。
まずゴミ焼却プラントだが、現状では国補助率1/3を採用し、エネルギー効率の悪いプラントを売電収益からゴミプラントを運営するまで業者に丸投げするDBO方式が採用されている。土地区画整理事業は、従来型といっていいやり方だ。
先週の金曜日。私は、1/2要件で地球温暖化防止や循環型社会形成のために政策誘導されている施策をおこなわず、市民に30億円負担増を強いようとしている現計画は行政の不作為行為であることを指摘し持続可能社会研究所、あるいは議員として告発しプレスリリースした。07年の段階でプラントメーカー2者は1/2要件である17.5%効率を満たす、19.2、あるいは18.2の値を出している。おそらく現在はどのメーカーもその値はクリアしているであろう事であるのに、1/3要件で甘んじているのは如何な物か。また、この要件のベースとなる「ゴミ焼却場整備推進委員会」では当時商工会会長からこれも環境省1/2要件である「メタンガス化プラント」が提起されているのに行政担当は無視し、全く検討していないことがわかった。
これは国の政策誘導に反し、30億円の市民負担を強いるまさに行政の不作為行為であり、市民への背任行為である。
先ずゴミ焼却プラントの入札をただちに辞める事。そして一つの提案を申し上げたい。
それはシュタットベルケ事業である。シュタットベルケとは自治体が出資した地方公営企業、という意味だが、日本で地方公営企業というと第三セクターの赤字事業が連想され、イメージが良くないからドイツ名のままシュタットベルケと呼んでいるそうだが、この9月に日本国内でのシュタットベルケネットワークが立ち上がった。再生可能エネルギーや熱供給事業など地産地消のエネルギー事業から収益を上げ、様々な市民生活に密着した公益サービスを提供する事業体だ。ドイツには1400のシュタットベルケがあり様々な実践がある。
人口減少社会において、本来的な地方創生 所得の地域からの流出を止めて、地域内循環をはかる。
地方創生で、大事なのは、国の政策にたよるんじゃなくて、地域が自ら所得と雇用を作り出す力をつけることではないか。そのための有力な手法。エネルギー事業は中核的な分野だということは間違いない。日本でもFITなどでエネルギー事業は黒字になっている。
ドイツでもこのシュタットベルケは人口減対策の主軸事業として広がり現在1400の実例がある。
再エネ事業への投資は大きな経済効率をもつ投資だということは、日本国内の飯田市のおひさまシンポエネルギーの実績として投資の3倍の収益をあげている事がわかっている。
福岡県みやま市で55%出資してつくったみやまスマートエネルギーは全国のモデルである。このスマートエネルギーでは、売電収益を活用して高齢者の見守りサービス、宅配サービス家事代行などの新たな事業をおこなっている。
地域から流出していたお金を地域で循環させることで雇用を創出し地域市民の所得をあげる。ドイツでも人口減対策の画期的な事業であることを私自身も県議の時代から学び続けてきた。
これをやる大きなチャンスが鶴岡の2つの事業を組み合わせた事業である。シュタットベルケネットワークの中核の方からは、こんなチャンスは他になく、この鶴岡でやれば日本で最も大きな、まさに日本一のシュタットベルケ事業になると評価されている。
今まで進めてきた事業を見直すことには、リスクがあることも十分に調べてきた。都市計画のほうは最大2年進捗が遅れることや、これまで造成してきた道路を再び修繕することに約6億円かかることが示されている。
しかしながらこの6億円は、ゴミ焼却プラントの補助率を1/2に変えることで生じる約30億円でカバーできる。更にシュタットベルケを推し進める環境省メニュー、又シュタットベルケや、地域熱供給を進めようとしている環境省は政策誘導の補助メニューを今後どんどん打ち出していく予定であることは関係者からも伺っている。
私は、ぜひこのシュタットベルケ事業への切り替えを提案する。
具体的には、先ず焼却プラントを見直しをし、メタンガス化プラントも併設し、エネルギー効率が良好なプラントに変えること。そしてこれまで検討してきた発電事業とともに、7割捨てようとしていた熱を温水に変え地域に供給する地域熱供給事業を行うこと。シュタットベルケはこの発電収益と熱供給収益をベースとして志高き民間企業と一緒に立ち上げて行くこと。今、バイオマスガスプラントを庄内町でおこなっている企業や、この土地の隣接企業、銀行、ガス会社などに声がけをし、いくつかの企業は前むきな返事をいただいています。
鶴岡は2020年オリンピックの際はドイツのチームを受け入れることになっている。又ドイツの中でもエネルギー先進都市、フライブルク市とも{森林文化都市」でつながっている。シュタットベルケをこうしたネットワークからも学び実践することは、まさにこの鶴岡ならではの地方創生を実践し、地域に雇用をつくり経済の好循環をもたらすものであると確信する。ぜひ、地域内循環を政策に掲げた市長の見解をうかがう。
4)出羽三山へのWIFI整備について
山形県議会在籍中、出羽三山をヨーロッパをターゲットにしたインバウンド拠点にすることは再三にわたって提言をし、そのためにもまずは、道路も大事だけどWIFI整備だ。WIFIWIFIと委員会のたびに言うもので、県議会のWIFI男といわれてきたんですが、今、観光地のWIFI整備は、広域化が当然のごとく進んでいます。今、インバウンドでおこなう山伏体験が脚光を浴び、最近フランスのGQの記者がきておりました。こうした方々の利便性も踏まえる中で、今、大鳥居から出羽三山合祭殿のある頂上付近まで、全域をカバーしたWIFI 整備について提案をし検討をいただいております。その成果、進捗状況を伺う。
◇東日本大震災で被災を受けた地域を含む東北一円はまさに出羽三山信仰の熱い地域であります。今も毎朝午前7時におこなわれる出羽三山の御神事では、震災から6年半たついまでも、東日本大震災復興の祈りが捧げられ、私もあらためてそれに触れ感動いたしました。こうした営みをWIFI環境で東北一円に伝える。今、先日の育樹祭で音楽監督を努めた岡野弘幹さんをはじめ多くの方々が奉納演奏されている。山形交響楽団のコンサートもある。そうした映像を配信し、東北一円の方々にいつでもどこでもお伝えできるような環境を整備することはきっと、なかなか成し遂げることができない東北の心の復興に役に立つものと、羽黒山伏の端くれとして確信をいたします。どうぞ、議員各位におかれましてもこの広域のWIFIの整備にご賛同いただき、一丸となって来年度最終の東北復興枠の予算獲得に向けて要望活動をおこなっていこうではありませんか。市長の見解をうかがいます。
鶴岡新文化会館タクト鶴岡で雨漏りと音漏れ!発覚!
10月23日の皆川市長の記者会見で、皆川市長は新文化会館荘銀タクト鶴岡で、1)10月23日の雨漏り2)9月半ばに豪雨などでホール内への雨音が響く音漏れ の2点について言及したとのこと。(現在書き起こしされるのを待っています)
それを受けて10月23日、市役所総務部は市議会議員宛、以下のPDFをFAX送信した。(クリックすると拡大になります)
しかしながら僕は、23日午後5時半まで役所にいて公務をおこなっていたにもかかわらず議会事務局は私にその事情を知らせず、帰宅してマッサージを受けてバタンキューだった私は23日はきづかず、24日の山形新聞ではじめて知った次第。議会事務局にまず、情報共有の徹底(議会棟にいるのに教えないとは?)を促し、早速調査にはいった。午前10時 10月31日の引き渡しの際、佐々木 小真木原町内会長とともに、建設課長 村上氏と総務部高橋部長から説明をうけた。
2箇所から雨漏りが見られる。施工ミスなどの瑕疵が認められたと建設課長は明言。
佐々木小真木原町内会長も苦言を呈した。
その後、現場で問題箇所を視察。雨漏りの箇所の説明を受けた。
そうしている内にもう一つ、実は「音漏れ」もあったのだと伺う。議員控え室の説明の際にも「音漏れ」もきちんと説明してよ。と思いつつ耳を傾けた。
その際の動画。ヒアリング中
https://www.facebook.com/shinichi.kusajima/videos/1747986261887082/
音漏れ発覚は9月半ば。強い雨が降った際、10月20日から音漏れの改善工事がおこなわれているとのこと。
榎本元市長には建築課のほうから伝えていたそうだから、榎本元市長はこの事実を隠蔽したということになる。酷い話だ。そしてこの会館はやっぱりできそこないだった。
10月23日に先般、鶴岡持続可能社会研究会より提出の監査請求の不服としての訴訟提出ができる期限が切れた。訴訟の準備はさすがにこの選挙期間の中ではできなかった。しかし、その日に漏水発覚とは!
漏水箇所の視察、音漏れの報告を受けた後、私は文化会館の中と周辺を見て回った。そしていくつかの改善点を担当にお伝えした。
1)駐車場、致道館脇の駐車スペースには植栽はいらない。植栽用に土モリしている場所をコンクリートで埋め、可能なかぎり駐車できるよう、線引きをし直すこと。いくつかの案を出してみて欲しいと伝えた。それと市役所駐車場を使わせるなら安全配慮のための歩道橋をつくることを提案。
2)ホール座席について 車椅子用にとりはずしできる椅子を前列の端っこだけではなく真ん中部分も含めて約40席分を取り外しできるように改善し、最高の場所から車椅子の方がみれるようにすること。障害者差別解消法にもとづく措置の優良事例を目指すこと。
3)タクト鶴岡側から致道館を眺める風景は美しい。タクト側からも自由に入れ、なおかつ、赤外線でカウントでき、資料もちだしできないようにセキュリティ対策ができるようなゲートを設置し致道館の庭園を散策できやすいようにすること
4)うさぎ形状の椅子は座り心地が最悪。赤ちゃんが落下の可能性もある。天童木工製の椅子に入れ換えを提言
5)WIFIのパスワードをわかりやすく tacttactにすること。
大体以上。申しいれをおこなった。
途中、市長が会見の情報共有の話で呼び出しがあり15分対談。
市長記者会見のネット公開とアーカイブ、書き起こしのHP掲載を申しいれ、ほぼ同意していただいた感を受けた。まずは、初っぱなからタクト鶴岡の漏水、音漏れを会見で指摘した皆川市長の勇気に拍手を贈りがっちりと握手した。
とりいそぎ以上。10月24日(火)の活動でした。ご報告いたします。
比例は立憲民主党 今回の投票の前に観ていただきたい映像です。
45億→97億の新文化会館の住民監査請求の回答
9月22日、7月28日に私たちが提出した住民監査請求の回答が届きました。
鶴岡市新文化会館。7月28日に住民監査請求をおこないました。 8月10日におこなった、意見陳述の模様が報道されました。
私は、鶴岡持続可能社会研究会代表として、鶴岡新文化会館を考える会 中村様とともに提出し、陳述の際に、意見を述べました。
8月10日、山形県鶴岡市で8月末に完成予定の鶴岡市新文化会館について、違法又は不法を訴え住民監査請求を7月28日に提出していた団体の代表が意見陳述をしました。
1)3億円を超える設計変更工事を議会に諮らずに発注したことの違法又は不当性、
2)デザインを重視し、その難工事で当初計画40億の倍以上97億8000万円となったとすれば行政の最小最大原則に反し、行政裁量権の濫用ではないかと違法又不当性を訴えるものです。
また、新聞では山形新聞、毎日新聞山形版で報道されました。
山形新聞8.11.2017
毎日新聞8.11.2017
荘内日報8.11 2017
住民監査請求書 本文はこちら
http://www.kusajima.org/4748.html
こちらが当日の意見陳述原稿です。 http://www.kusajima.org/4758.html
9月22日、市から回答が来ました。市の回答「2点の違法又は不当
9月25日、鶴岡持続可能社会研究会 草島進一 からの声明
「監査不十分、再監査を求めるし、訴訟も辞さない」
どうぞ、ご意見などどしどしお寄せ下さい。
また拡散をお願いいたします。
こちらのメールもどうぞ。s.kusajima@gmail.com
施工ミスのまま引き渡し?の文化会館 草通
妹島和世建築設計事務所への公開質問状の回答がきました。8/29
本日8月29日、午後4時30分
妹島和世建設設計事務所から先般8月23日の公開質問状への回答がメールで届きました。
どうぞご一読ください。
妹島和世事務所からの回答(pdf)
本日市議会総括質問で市長が「あの凸凹も設計者の意匠」という発言をしました。
そうした趣旨でまとめてあるようです。
しかしながら、この回答は全く具体性に欠け、
私たちは、明らかに施工ミスとしか見えない現場の状況から全く納得いきません。
8月末日の完成引き渡しに絶対反対を表明します。
完成受け渡し前に、設計者施工者本人から、現地でこの歪みやゆがみの箇所についての説明を
強く求めます。
妹島和世建築設計事務所 に対し公開質問状を提出しました
鶴岡市新文化会館。こんな仕上げで完成引き渡し!?
文化会館問題。
8月21日(月)午前11時15分。「まさかあのままで完成はないよな?」と確認のため、鶴岡市建設部 担当の村上課長に尋ねました。以下そのやりとり
「完成の引き渡しはいつですか?
「予定どおり8月末です」
「え、ちょっと待って、まさかあれで完成なんですか?」
「はいそうです。」「え、(絶句)、、、冗談でしょ。あのボコボコで裏はよれて、そんな事で施工管理それでいいの?いいかげんにしなさいよ。」
「いや完成なのです。設計者も実際に確認していただいています」
「えーーーー!それはないでしょー!あんな仕上げで完成はないよーー!」
「あんなの絶対に認めないよ。市民は、施主は市民なんだよ。僕は市民の一人として絶対に認めない。あんた方の感性でそれ、感じないの?」
そんなやりとりになってしまいました。
材料は、住友金属 スーパーダイモ 0.4mm厚保と0.5mm厚とのこと。
「その素材でやった場合、あのような施工状態は通例だ」と村上氏。
「んじゃそれだったら、その施工例。あんなにボコボコ、よれよれになっていてもそれでよしとしている施工例を教えて下さいよ」と尋ね、今、回答待ちの状態。
これ、大事(おおごと)だと思いますよ。
誰から観たってボコボコだもん。あれで96億8000万円の血税を注ぎ込んだ建物なんですか?
みなさんどう思います?
はじめっからあの凸凹で、仕上げができそこないの倉庫のように雑すぎる「文化会館」?
これは、妹島氏や竹中工務店 の責任者 岡崎氏にも聴いてみねば。
ーーーーーーーーーーー
以下は2017.8.19
赤川花火に向かう皆様に向けて、街頭演説していたら「この屋根ヤーネー」といっちまいな。と一声かかりました。ほんとですよね。その際もその場でもぜひ近くに行っ て実際に観て下さいと呼びかけました。なぜなら写真のような っているからです。8月末完成といわれているわけですが、果たしてこのまんま竣工で引き渡しなのでしょうか。それは許せないと思うのですが。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日8月10日鶴岡新文化会館への住民監査請求の意見陳述をおこないました。
8月10日午前10時より
鶴岡市役所議会 委員会室にて
住民監査請求の意見陳述をおこないました。内容全部です。
鶴岡市長 榎本政規氏に関する措置請求 意見陳述
草島進一
- 現在介護職員、両親の介護のため休職中です。
鶴岡持続可能社会研究会 代表をつとめております。
今般の監査請求について
- 鶴岡市条例「鶴岡市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」第2条 地方自治法第96条第1項第5号の規定により議会の議決に付さなければならない契約は、予定価格1億5,000万円以上の工事又は製造の請負とする。」に抵触し、違法または不当ではないか。
地方自治法2条14項および地方財政法4条の最少経費最大効果の原則に違反し、市長の予算編成上の裁量権の逸脱濫用にあたり、違法または不当ではないか。というものであります。
先ず第一点目、設計変更工事に対する違法、不法の疑いについて述べます。
●平成29年6月30日に鶴岡市議会で議決された鶴岡市文化会館改築工事請負契約の変更6億221万7720円の内、設計変更に伴う工事額は4億1515万4160円でありました。この段階で設計変更に係る工事額が確定されたのであります。
私は3月の市議会傍聴をネット等を通じておこない、この間の質疑内容を把握し、答弁に納得がいかないことから3月6日、決定日時、作業着手 日時、契約、仮契約の日時、変更前、後の設計図について、開示請求を提出し、600ページを超える資料、6回にわたる指示書と設計図面を開示いただき、調査分析をすすめておりました。
公開資料によれば、これは証拠物件として提出しておりますが、この設計変更は、平成27年6月26日から6回にわたる市の指示書によっておこなわれています。
①平成27年6月26日 第1号 33p
②平成27年7月16日 第2号 12P
③平成28年2月2日 第3号 116p
④平成28年7月11日 第4号 129p
⑤平成28年8月25日 第5号 1p
⑥平成29年1月30日 第6号 88p
当初設計図面(2014年8月 平成26年8月) 216P
それぞれ開示下段階では金額もなくその不当性の証明は困難なものでしたが、
金額が確定した今般6月議会の資料から、屋根下地の仕様変更、屋根重量の増加の為の構造変更3億800万円は、多額を要し、構造計算の再計算をともなう構造の見直しや、座席数減(1168席→1135席 通常座席1120席)が伴っていることがわかりました。。これは、大変重大な変更であり、必要が生じた段階で議会に付すべき案件ととらえるものです。
鶴岡市長 榎本政規氏は、こうした設計変更を「軽微な設計変更」として議会に付すことなく行政内部で決裁をおこない、業者への指示書が出されておりました。
3億円超の設計変更にもかかわらず、この設計変更の必要が生じた27年6月時点で議会に諮らず、契約変更の手続きをせず、金額の記載も一切もない、課長決裁の指示書で指示されている事には、改めて甚だ疑問をもつものであります。
このことは鶴岡市条例「鶴岡市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」第2条 地方自治法第96条第1項第5号の規定により議会の議決に付さなければならない契約は、予定価格1億5,000万円以上の工事又は製造の請負とする。」に抵触し、違法または不当ではないか。という事が今般の違法性の指摘の第一点であります。
これとほぼ同一の質問に対して、先般7月15日、住民への説明会「タクト鶴岡市民懇談会」で一部質疑をおこなうことができ、その際、市から回答がありました。
その回答も含め、詳しく述べて参ります。
- 市が今般の判断の論拠としている、設計変更の際の法的な手続きとして、国土交通省が定めている設計変更ガイドラインによれば、
「
設計変更に伴う契約変更の手続きは、その必要が生じた都度、遅滞なく行う ものとする。ただし、軽微な設計変更に伴うものは、工期の末に行うことをもって足りるものとする。とあります。
そして、「軽微な設計変更」とは、次に掲げるもの以外のものをいう。
- 構造、工法、位置、断面等の変更で重要なもの
ロ、新工種に係るもの又は単価若しくは一式工事費の変更が予定されるもので、それぞれの変更見込み金額又はこれらの変更見込み金額の合計額が請負代金額の20%(概算数量発注に係るものについ ては25%)を超えるもの。とされています。
先日の質疑で市はこのロを適用してこの20%を今般の設計変更工事は超えていないため、「軽微な設計変更の扱い」だとの見解を示しました。
確かにこの3億800万円は、当初契約金額78億8400万円の3.9%であり、20%の15億7600万円を超えないため、この国土交通省ガイドラインでは「軽微」ととらえられるということなのでしょう。これはこれで理解をいたしました。
しかしながら、鶴岡市条例「鶴岡市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」第2条 地方自治法第96条第1項第5号の規定により議会の議決に付さなければならない契約は、予定価格1億5,000万円以上の工事又は製造の請負とする。」に照らせば、
この3億800万円はという金額は、1億5千万円の2倍を超える額であり、とても「軽微」ととらえることはできないのあります。
例えば、米沢市では、「1億5千万円以上で議決した事業で増額補正が伴う設計変更は、「軽微」ではなく「重大」な設計変更とされ、工事を一時中止し、議会で議決しなければならないと設計変更ガイドラインを定めております。
又、私と交流のある市長経験者の方々から次のような見解も寄せられています。
「大幅に増額になる設計変更をした工事(とくに1億5千万円以上)を議会で予算を通す前に、契約変更もせず、工事着手するのは少なくとも『不適切』である。」これは千葉県我孫子市長 元市長 元消費者庁長官 福嶋浩彦氏の見解であります。
又、「私は市長の裁量権の範囲であっても、市民の関心事ましてや多額の予算を使う時には、議会や市民にすべて報告するのを原則としていましたので、貴市のようなことは、あり得ないことです。」これは、元国立市長、上原公子(うえはらひろこ)氏の見解であります。
米沢市のガイドラインや、このお二人の市長経験者の見解から明らかなことは、この1億5千万円という金額が、鶴岡市規模の自治体では「軽微」か「重大である」かの判断基準であるということではないでしょうか。
こうした他自治体の先例や解釈からすれば
鶴岡市のこの3億800万円もの設計変更は「重大」なものであり、、「軽微」とする扱いは鶴岡市条例「鶴岡市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」第2条 に反し、違法、もしくは不当であるとの解釈は適切であると考えるものであります。
●また、先ほど述べた国土交通省ガイドラインには、イ、構造、工法、位置、断面等の変更で重要なもの 以外のものを軽微とするとあります。
この3億8000万円の設計変更は、屋根下地を変更するもの等ですが、これにより屋根重量が変更となるため、構造計算をやりなおし、構造体の変更などを伴う大規模な設計変更工事をともなっていると、この図面から読み説く事が出来ます。
また、全体を覆う屋根の工法の変更ですから、重要なものととらえる方が通例ではないでしょうか。これは、このガイドラインでいう「構造、工法の変更で重要なもの」にあたらないでしょうか。
この指摘にあたらないとすればその論拠を明確に示して頂きたく存じます。
この指摘にあたらないとすればその論拠を明確に示して頂きたく存じます。
更に今般、この設計変更において、座席数の変更もおこなわれておりました。この座席数の件は後に中村さんにお話いただけると思いますが、1168席から1120席への40席を超える変更であります。本来的な文化会館の機能を損なう、これも「軽微とはとられない」大変重大な変更であると考えます。
今般の設計変更は、ガイドラインでいう構造、工法の変更で重要なものであり、よって、 設計変更の国土交通省のガイドラインを以てしても。この設計変更は軽微ではなく重大なものであり「設計変更が生じると分かった時点で仮契約を結ぶなりして市議会に諮らなければならない案件と考えるものであります。
以上を以て、今般の文化会館建設事業の 設計変更において市議会にはからず発注をおこなったことへの違法、不当への説明といたします。
次にもう一点の違法性不当性について申し上げます。
地方自治法2条14項および地方財政法4条の最少経費最大効果の原則に違反し、市長の予算編成上の裁量権の逸脱濫用にあたり、違法または不当ではないか。というものであります。
この事業は、当初計画の40億円から、2倍以上増額し、総額96億8千万円となっております。
この2倍以上の建設費増大の主な原因は、一体何でしょうか。
市側の説明は、広報などを見てもインフレスライドや物価の上昇、工事費の上昇などをまっさきに挙げ、デザインによる難工事の事を避けているように思えていますが、私はこう考えます。
●40億円が96億にまで膨れたのは、大震災後、オリンピック前の、通常の建設費も上昇するご時世に、あの難易度の高い工事を強いる曲線の屋根など、デザイン重視の建築物を選択し、難工事が相次ぎ、特殊な工事費用を生じさせたからではなかったでしょうか
というものです。
この論拠としてとりあげたいのは、まず一点、この建設工事の入札の経過の中で、入札不調が3回も続き、しかもその過程で、「(新文化会館の)設計は私どもの技術力では到底及ばない」として「一同の意志として、地元業者企業体での参加を見合わせたい」と地元の建設業者が16社連名で辞退を市に申し入れた事件であります。
更に、議会での当局答弁には「施工困難度の高い建物」という文言が散見されます。
今年、3月議会での答弁では、「とりわけ今回の工事のように施工困難度の高い建物につきましては施工性や施工精度、耐久性、調査的な維持管理などさまざまな観点から施工者、専門業者、メーカー等の知見を生かし、設計者、ゼネコン、市担当課でさまざまな検討、さらには机上では確認しがたい場合には現場内に実物大模型を製作し、設計段階では困難な実験と検証を繰り返し行い、より維持管理しやすく、安全で美観にもすぐれた建物となるよう必要な変更等を行っております。」とありました。
又40億だったはずの予算が78億円までに跳ね上がった26年8月の臨時議会では、市が市内の業者にアンケート調査した結果として、以下のように述べています。
「鉄骨工事に関しては、大変難易度の高い工事になるため、施工計画においても材料をつり上げる構台の位置、その構造、クレーンの位置など、きめ細かい作業工程などが重要な課題になることや、屋根及びガラス工事においても、転落防止を図るための足場の設置や荷揚げ、建て込み工法など、施工計画や施工方法を綿密に検討する必要があるとのことでございます。
施工においては高い技術力が必要であり、積算上、単純に数量掛ける単価では賄えないところがあるとの意見や、曲線や曲面が多く、施工図作成や施工管理をしていく上で、三次元CADの採用による全部材寸法確認等の対応が必要であると意見があります。と市は認めています。
- 私がお伝えしたいのは、この難工事というものが、この文化会館の本来の目的のためである、市民の舞台鑑賞の機能を高めるもののための難工事なのか。それともその本来機能とは別の例えば、本来不必要かあるいは優先順位が低いと思しき建築物の「デザイン」を重視するための難工事なのか。ということも考慮すべきであり、本来機能からかけ離れたものを求めるための難工事であるとすれば、それの為に発生するコストは、地方自治法2条14項および地方財政法4条の最少経費最大効果の原則に反するコストと言わねばならないと考えるものです。
市は、改めてこの2倍もの建築費、96億8千万円への増大の原因について、特にこの建築家、妹島氏によるデザインを踏襲した為に行った難工事、専門技術によって発生しているコストについて割り出し、市民にあきらかに示して欲しいと思います。これまでの市の説明では、今般8月1日に折り込みされた広報特集号でもそれが全くないままであります。
こうした、そもそも本来の目的から外れたデザインのために莫大なコストが発生し、更に設計変更に伴う予算増、維持管理費の増加、又、会館機能を損なう座席数の減少等を強いたとすれば、これは、地方自治法2条14項および地方財政法4条の最少経費最大効果の原則に違反し、市長の予算編成上の裁量権の逸脱濫用にあたり、違法または不当であると考えます
以上2点が違法または不当の主な論点であります。
こうした、市条例に反して議会を軽視する姿勢や、最少経費最大効果の原則の逸脱、行政裁量権の逸脱濫用と思しき公共事業が行われることは、行政への市民の信頼を損ね、人口減、予算減の厳しい時代に直面する鶴岡市の行政運営に次世代に渡るまで悪影響を与えかねない。と考えます。
当事業について、設計変更工事に係る内部決済、6回の指示書による発注指示の見積金額、経緯等、又、デザイン重視故の難工事に起因する予算増の金額等、事実関係を全て明らかにし、指摘した2点の違法または不当の疑いに対し、十分な説明責任を果たすとともに、是正のための必要な措置を求めるものであります。
鶴岡市議会ではこの案件の教訓として設計変更の際のガイドラインを定めたとされ、その文書も拝読いたしましたが、設計変更の際に議会に説明することは明記されているものの、米沢市のように1億5千万円の議決案件の際に増額補正が伴う際には議会を止めて議会に諮らねばならないなどの規程なく、現状を容認するような規程が並んでおり、甚だ手ぬるいと感じます。
議会軽視の今回の法令違反ともとれる不祥事からの教訓としては米沢市並みの設計変更ガイドラインを新たに策定される措置を求めます。
又、現在1億4千万円(年額)と試算されている今後の維持管理費用に更なる増額がないか、当該施設に特化した管理費コストの詳細計算をおこない説明責任を果たすとともに、増額に伴う違法または不当な支出の防止のために必要な措置を求めるものであります。
以上であります。
新文化会館問題。8.10監査請求の意見陳述です。
本日8月10日午前10時から以下の監査請求について
鶴岡市 議会棟 委員会室にて、
意見陳述いたします。傍聴大歓迎です。よろしくお願いいたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鶴岡市職員措置請求書(住民監査請求書)
鶴岡市長 榎本政規氏に関する措置請求の要旨
1. 請求の要旨
平成29年6月30日に議決された鶴岡市文化会館改築工事請負契約の変更6億221万7720円の内、設計変更に伴う工事額は4億1515万4160円であった。この設計変更は、平成27年6月26日から6回にわたる市の指示書によっておこなわれているが、中でも屋根下地の仕様変更、屋根重量の増加の為の構造変更3億800万円は、多額を要し、構造計算の再計算をともなう構造の見直しや、座席数減(1168席→1135席 通常座席1120席)が伴う、大変重大な変更であり、必要が生じた段階で議会に付すべき案件と思料される。
鶴岡市長 榎本政規氏は、こうした設計変更を「軽微な設計変更」として議会に付すことなく行政内部で決裁をおこない、業者への指示書が出されていた。3億円超の設計変更にもかかわらず、必要が生じた27年6月時点で議会に諮らず、契約変更の手続きをせず、金額の記載も一切もない指示書で指示されている事には甚だ疑問をもつものである。
このことは鶴岡市条例「鶴岡市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例」第2条 地方自治法第96条第1項第5号の規定により議会の議決に付さなければならない契約は、予定価格1億5,000万円以上の工事又は製造の請負とする。」に抵触し、違法または不当ではないか。
又、この事業は当初計画40億円の2倍以上の増額となっている。建設費増大の主な原因は特殊な屋根等のデザインによる、難易度の高い工事に由来するものではなかったか。市民が文化会館に求める機能以上に、建築デザインを優先させ、難工事の結果として予算の倍増や更なる設計変更に伴う予算増、維持管理費増、又、会館機能を損なう座席数の減少を強いたとすれば、地方自治法2条14項および地方財政法4条の最少経費最大効果の原則に違反し、市長の予算編成上の裁量権の逸脱濫用にあたり、違法または不当ではないか。
こうした、市条例に反して議会を軽視する姿勢や、最少経費最大効果の原則の逸脱、行政裁量権の逸脱濫用と思しき公共事業が行われることは、行政への市民の信頼を損ね、人口減、予算減の厳しい時代に直面する鶴岡市の行政運営に次世代に渡るまで悪影響を与えかねない。
当事業について、設計変更工事に係る内部決済、6回の指示書による発注指示の見積金額、経緯等、又、デザイン重視故の難工事に起因する予算増の金額等、事実関係を全て明らかにし、指摘した2点の違法または不当の疑いに対し、十分な説明責任を果たすとともに、是正のための必要な措置を求める。
又、現在1億4千万円(年額)と試算されている今後の維持管理費用に更なる増額がないか、当該施設に特化した管理費コストの詳細計算をおこない説明責任を果たすとともに、増額に伴う違法または不当な支出の防止のために必要な措置を求める。
2.請求者 住所 鶴岡市道田町 21−29
職業 介護職員 鶴岡持続可能社会研究会 代表
氏名 草島進一
住所 鶴岡市大宝寺町 7−66
職業 自営業 鶴岡市新文化会館を考える市民の会
氏名 中村恵二
以上 地方自治法第242条第1項の規定により 別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。
平成29年 7月28日
鶴岡市監査委員あて