カテゴリー: 水
一般質問2)小水力発電について
一般質問
環境政策の消極性について
小水力発電の活用について
● 環境政策について
地球温暖化の対策のために、ただ、がまんとかクールビズの取り組みではなく、低炭素化社会、持続可能な社会へ転換するために、化石エネルギーを自然エネルギーに変える。建物を徹底した省エネ、ゼロカーボンの建築に変える。つまり、公共事業として持続不能なインフラを持続可能な社会インフラに変える。そしてそこに新たな経済や雇用を発生させる。これがグリーンニューディールの本筋であります。
その鶴岡版グリーンニューディールを考えますと、私には、 この新市地域全体が、資源といい、人材といい、まるで宝の山のように見えてまいります。
さて質問ですが、
特に、2000年度の予算では、下水処理施設の排水をつかった鶴岡高専や地元業者の技術による、小水力発電の実験がありました。オープンクロスフロー型という独自の開発で通常の水車の3倍の効率の水車ということで、実
際に期待以上の成果がでており、私自身、何度か現場 に足を運びながら、次の展開を期待をしていましたが、しかしながら、21年度予算にはこの小水力発電装置などをどうするか。全く予算書には見られません。せっかく実験をおこなって、結果がよかったのにたち切れなのでしょうか。このご時世に大変消極的に感じます。この小水力発電の活用について一点、おうかがいします。
●建設部長
鶴岡高専との共同プロジェクトとして実施をおります、小水力発電の実証実験について、ご答弁申し上げます。当該実験は水車の軽量化や効率化に取り組みます、鶴岡高専の申し出をおうけいたしたものでございまして、一日、2万トンほど放流される、浄化センターの処理水を利用するというものでございます。ねらいは、鶴岡高専が開発いたしております、オープンクロスフロー型水車、この発電量や発電効率の実証にございまして、あわせて下水道処理水の活用策をも探ろうというものでございます。結果は、発電効率で60%、太陽光の15%や風力発電の40%に比べて、高い値を得ておりまして、ほぼ理論値の実証がなされていると言う風にうかがっているところでございます。で発電には、水利権がともないますが、今回は国土交通省の特段のご配慮により実施をいたしておりますことから、データ収集をおえる三月までで、実験は終了するということになっているものでございます。この実証実験の成果の活用ということでございますが、一義的にこういうことにつきましては鶴岡高専の意向にございます。私どもがイニシアティブをとるかたちでの取り組みをするものではございませんのでご理解を願いたいと存じます。
本日の報道ステーションをみましょう。
本日の報道ステーションで、先日、山形で基調講演された、今本博健 京大名誉教授が特集されるそうです。ぜひ、「ダムによらない治水」「穴あきダムは歴史的愚行」論で大変ご活躍の先生のとりくみをみましょう。
ようやく帰路。明日、シンポジウム
ようやく帰路。
● 京都でおこなわれた「川の全国シンポジウムー淀川からの発信」2日間。
● 京都の大山崎町 町長の取材 そして地下水利用セミナー 2日間。と、およそ一週間の研修を終えて帰路のいなほ号。ここまでつながったのはひさびさ。しかしながら、それぞれ、テーマは異なるが、僕らをとりまく水の話として、その根本は一緒であり、山形の水、鶴岡の水をかんがえる上で非常に貴重な学びの機会を得ることができた。
川の全国シンポジウムは、ダム、流域管理、など、治水の問題であり、河川工学者、弁護士、国会議員、NGO,そして歌手 加藤登紀子さんら。がずらりと顔を並べ、話題になっている淀川流域委員会、そして全国の川の問題のこれまでとこれからを問うものだった。その中で、私も7分間の時間を頂き、山形のダム事情とスウェーデンでかいま見た「持続可能な社会づくり」の判断規準 について述べさせて頂いた。特に、歴代の淀川流域委員会委員長が顔をそろえ、滋賀県の嘉田知事、京都府の山田知事、国会議員は、民主党から前原氏、、共産党から穀田氏、新党日本から田中康夫氏が参加し、それぞれ意見を述べた。民主党 前原さんは、
「政権交代したら、今計画されている全てのダム事業を一時的に凍結し、本当につくるべきかどうかを判断する」と明確に語った。
緑のダム構想。治水政策などは、今本先生にご協力いただいて政策を作り上げているとも語った。
また、嘉田知事は、治水の考え方として、県内のダム計画について、治水上の安全度について、18項目のファクターで安全度のランキングを作成中だと発表された。「生命と財産」とよくいうが、本当にそれが現実的にどうなのか。その川の氾濫によって、どれだけの人が命を失うことになったのか。調査をして並べてみているのだという。
予算には限りがある。そして、治水策といっても まずは人命。人命が奪われるような状況だったら、それは早急になんとかしなければならない。それはわかる。しかし、今、まだダムがつくられていないようなところは、人命が奪われるような洪水被害を被ったことはなかったりするということのようだ。
このランキングは、今後HP上でも発表されるとのこと。
今般、もうひとつのシンポジウムは緩速濾過浄水施設や地下水に関わるセミナーだった。新潟県見附市。ここでは今、緩速濾過システムの実証実験プラントがつくられている。6日に現地視察、6,7日と、「生物浄化システムなどについて講演を聴き、参加者の皆さんと意見交換した。北は青森県 むつ市、南は沖縄県、自治体水道部の職員の方、事業者など30名、それぞれ抱えている問題を共有し、地下水の活用や緩速濾過、生物濾過による浄水方法。また脱マンガン、脱窒素などの手法などについて学ぶことができた。
こちらでも、今年5月に取材してきたスウェーデンの水道事業について、30分の時間をいただき、お話を述べさせて頂いた。
生物の多様性の有用性を考えたとき、地下水や観測濾過法の浄水場の浄化システムを考えると実にうなづけることが多いと思う。
元信州大学教授 中本信忠 先生によれば、多様な生物の食物連鎖により、水に含まれる不純物を浄化する。生物浄化方法。
スウェーデンでも、ロンドンのテムズ水道でも、こうした 生物浄化の力を活用して水道水が営まれている。しかしながら、日本の水道は今、急速濾過浄水場が9割をしめ、その急速濾過浄水場だと、不十分な浄化しかできないため、高度処理として活性炭処理、膜濾過などがおしつけられている現状にある。
塩素が0.1%以上含まれていないと水道水として認めないといったことも、実は日本で特異的な事なのだ。
スウェーデンでは、塩素を加えない、水道水こそ、健康にいいし、おいしいのだ と水道部の職員が言って、塩素を加えなくてもいい浄化法として地下水を大切に保全し、活用し、まったく塩素フリーのおいしい水を供給していた。
「うちの水は、ボトルドウォーター」の水と変わらない水と自慢げに語るのだった。 もしも菌がでてしまう場合に備えて塩素滅菌装置はついているが、いつもは全く使用しない。というのが主流なのだと語ってくれた。
北部のウーメオ、スンスバル、をはじめ、大都市であるストックホルム、ヨーテボリ、そして南部のヘルシンボリなど、訪れた都市で僕はとにかく水を飲んだが、どこも塩素臭のない美味しい水。住人に聞いてみると、「塩素? なんでそんな健康に悪いものをいれるの?」と言われる始末だったのだ。
今回紹介したスウェーデンの某市では、万が一のとき塩素をいれるのを嫌って、塩素ユニットをUV滅菌装置に替えてしまった自治体もあったのだ。それ以前に、基本的に地下水を使い、そして地下水が足りなそうだという状況に対して、近くの川の水、あるいは80km離れたところにある湖の水をもってきて地下水を涵養するということをやっていたのだ。
「なーんだ、こんな方法があったのか」と僕は改めて思ったし、自治体水道として、住民のニーズに徹底的に応えようと懸命にやっている諸々の施策を見させていただいて、僕はとても感動した。
まさに「技術の自治」をもった水道事業と思ったのだ。さて、日本の、鶴岡の水道事業はどうか。改めて考えたい。
さて、あすは、最上町で「守るべき山形の宝とは」と題して、ダムのフォーラムをおこなう。今回の京都のシンポジウムでも大変ご尽力されていた、京都大学名誉教授、京大防災研究所 元所長の今本博健先生、そして、話題の川辺川 から、矢上 元相良村村長を招いてのシンポジウムである。
滋賀県をはじめ、淀川流域委員会などでおこなわれている 先進の治水策。流域の経済の考え方。なぜ、川辺川ではダムにNOといったのか。など、
なかなかこの2人がそろってお話をうかがいできる事はめったにない。ぜひ、ご参加のほどを。最上町、舟形の皆様にはぜひとも。また、山形県内で環境問題に関心のアル方はぜひ。足をお運びください。パタゴニア日本支社環境支援プログラム。
川の全国シンポジウム 京都にて
京都 僕のプレゼンテーションも無事終了 淀川は希望 この潮流を山形、東北へも
写真は嘉田知事のプレゼン。実に学び多き治水策。治水必要度にランキングを18項目でつけていく手法は、まさに滋賀県の嘉田モデル。「治水策」は本当に新しい局面を迎えている。こうしたトップの元では、まさに新しい文化を職員がつくることができるのだと実感した。
水源切り替えから7年。
2001年10月20日。鶴岡市の水源が地下水100%の水源から、月山ダムの水源に切り替わって丸7年になった。その10月20日本日、水道経営審議会があったので傍聴す。
●推移と見通し。
平成14年度。これは、広域水道に移行して初年度だが、その際は、給水人口は15万4080人だったものが、平成19年度には、14万8668人。5412人、3.51%減少している。更に平成24年度には、14万3860人。となり10220人6.63%減少と予測しているとあった。
10年で約1万人減少する。この給水人口の減少はとても深刻だと私は考える。
そもそも山形県の水道料金は全国一高いので有名だった。それは、ダムと広域水道で巨額な水道施設を基本として建設を進め、なお、人口が少ないために均等割りした場合、一家庭あたりの料金 そもそも人口が少ない地域に立派な(!)施設をつくる水道事業によって、水道料金は高くなり、そして、人口減少を迎えた今、更にその経営は厳しくなっていくということだ。
この7年。議会では6月に指摘したが、夏場のトリハロメタンの値が、年々増加している。昨年は基準値0.1ppmの半分。0.05ppmを超える値を示していた。
地下水の値から比べたら実にこの値が高いことになる。
こうした水質の変化は、切り替え当初から相当の市民の方々が気がついているはずだ。それに水道水の水温の変化は大きかった。夏、冬安定して13度の水を維持していた水通水は、夏ぬるく、そして冬はめちゃくちゃ冷たい水になった。光熱費が余計にかかるようになったとの指摘もある。
この7年。水道をめぐる市民の生活の変化は、どうだったのか。改めて検証していきたい。そして、今後の広域水道への姿勢、また、現存する地下水資源への姿勢をどうすべきかは、改めてしっかりと考えなければならないと思うのだ。
「持続可能」という意味では、人口減少時代の水道事業は、特に「ダム乗り」してしまった鶴岡市のような自治体では、実に深刻な課題を抱えている。改めて、10年間で1万人減少していく時代の水道事業について、スウェーデンで学んだ事例もふまえて、しっかりと考えていきたいと思う。
ビーチクリーンアップ延期のお知らせ。
本日開催を予定しておりましたビーチクリーンアップとウンラン観察会ですが、雨天(けっこうな大雨)のため、9月28日(日)に延期いたします。ご了承いただきますよう、よろしくお願いします。
鶴岡 水 再考。
嘉田由紀子滋賀県知事のダムの考え方。
本日、産業建設委員会の7月視察の反省会。
8月。月山ー夏。
8月ですね。
本日は諸々資料整理をす。1999年から2005年までの7年間。この時期になると8月13日から15日まで、羽黒山伏月山高原牧場ハーモニーパークでおこなっていた、月山炎のまつりに没頭するような日々でした。8回目については現在長期調整中です。
このところ8月13日は、月山頂上に登り、午後7時からの柴燈祭に参加しています。昨年は頂上小屋に泊まって、翌朝に生まれて初めてブロッケン現象を見ました。
鶴岡にもどってきてほぼ10年、毎年毎年、月山はいくたびに、発見があります。時期によって咲き誇る花が異なり、空や山並み、出会う人、いつも驚きと感動に満ちています。
今年は、7月1日、恒例の開山祭に行ってはじめてキヌガサソウを見ました。実に美しかった。これから13日の昼に登り、それから、22日から京都造形芸術大学の鎌田東二先生ご一行のガイド。そして今年3度目の秋の峰。と続きます。
さて、資料整理をしていたら2002年、最も盛り上がったまつりの映像がでてきました。アップデートしましたのでどうぞご覧下さい。http://jp.youtube.com/watch?v=1CGqb2P_VxM
www.gassan.jpの中にはこれまでの経緯や趣旨なども掲載されています。
今年は8月13日、午後7時から柴燈祭に参加しますが、もし、興味がある方はご一報を。月山頂上でおこなわれる雄大な祭りです。
本日は、内閣改造のニュースが飛び込んできました。
内閣改造なんてやっても、60年間ほぼ一党独裁政治のしがらみを断ち切ることはできないと思います。政権交代をして、しがらみを絶ち、膿をだしきること。そこにしか希望はないように僕には思えます。
希望といえば、スウェーデン在住の高見さんから、「オバマがベルリンでスゴイスピーチをやって、ヨーロッパ中ものすごい反響だった」とメールがありスピーチ拝見。
あの米国が変わり、世界がシフトをはじめる予兆を感じさせるスピーチでした。
さて、8月もどうぞよろしくお願いします。
スウェーデンの水は塩素フリー。
スウェーデンに来て1週間がたちますが、やっぱり僕がここに来てはじめてびっくりしたのは、水がおいしい!ということです。ストックホルムでも、もちろん北部の町でも、水がとてもおいしいのです。そのわけはというと、ほとんど塩素臭がないということです。
その訳をきいてみると、こちらには、日本のように、必ず、塩素を0.1%以上いれなくてはいけない。という法律のようなものは存在しないということです。自治体によって、地下水など、良質でそもそも飲料に問題のない水は、全く塩素処理がされずに水道水(Tap water)として供給されています。
「日本では法律で0.1%以上、必ず塩素をいれないといけないんですよ、どう思いますか?」とスタッフや自治体関係者に尋ねると、「それはおかしいですね。本来的じゃない」という答えが返ってきました。
昨日、ヨーテボリのレストランで夕食をとりましたが、このヨーテボリの水もおいしい。それからたまたま列車のビュッフェで一緒になった女性に聞いたのですが、ヘルシンボリには地下水からボトルウォーターを産出しているところがあり、すごく大事にされているということと、市の水道水も地下水ベースでとてもおいしいとのことでした。
とにかく、スウェーデンには、0.1%の塩素処理を絶対におこなわなければならない。というような法律で縛られることなく、塩素など全くはいっていない水道水を当然のように飲むことができます。
日本では0.1%以上の塩素を必ず加えないといけないと話たら、「なんでそんなことをするのか、おかしいじゃないか」と一笑されました。
まさにカルチャーショックですね。僕らの常識は彼らにとっては非常識だったのです。
本来の水道水をもう一度再考する、とてもいい機会に恵まれています。
六ヶ所村ラプソディの監督、鎌仲さん、E-squareの木内孝さんと、一緒にスウェーデンを巡っているのですが、木内さんは最近「本来農業」という言葉を生み出したとのこと。
僕は、スウェーデンの水を「本来水道」と名付けたいと思います。
この水のように、持続可能な社会に向けて歩み出しているスウェーデンには本来的な資源を大事にする政治がきちんとあると感じています。。