カテゴリー: 議会
6月議会 ダム案件のみへの反対討論
2012年7月5日
山形県議会議員 草島進一 本日おこなった討論原稿です。
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今般提案されている議第92号一般会計補正予算の内、計上されている最上小国川ダム建設事業仮排水トンネル工事請負契約の債務負担行為のみについて、反対でありますので討論します。
最上小国川ダム事業については先日6月29日に県民より行政監査請求がおこなわれました。改正河川法などに照らして支出の違法性を問うものであります。又県民を中心に1万名以上のダム反対署名がこれまで県に提出されました。
この反対の声は、今全国で沸き起こる「脱原発」の声と同様、
ポスト3.11の希望の未来を見据え、自然と共生した持続可能な社会、発展を希求(ききゅう)する、実に賢明な県民の声であると確信するものであります。
小国川流域に生きる1119(千百十九)名の小国川漁協は、平成18年11月にダム反対決議を挙げ、先般6月16日の総代会でも大多数の組合員の決意は堅く、ダムによらない治水を主張しダム建設に反対しています。
財産権である漁業権をもつ漁協が同意しない限り、法的にダム本体着工はできないのであります。
にもかかわらず、県はこの夏にも、取り付け道路に着手しようとしています。
熊本の川辺川ダム事業では、総工費2200億円の7割の周辺工事がおこなわれましたが、漁業権問題で本体着工できず、結局白紙撤回となり周辺工事費 約1500億円は全く無駄になりました。
これと同様、今回の事業で、無駄になると解っていて税を使い工事をするならば、それは明らかに地方財政法4条1項に抵触する違法であり、私は、当局の責任を問わねばなりません。
以上 小国川ダム本体着工は、漁協、漁民の同意なしには着手できないこと。もし漁協の同意なしに取り付け道路、転流工などを先行しておこなえば、明らかに違法な税金支出になることを宣言し、それらの執行の停止を提起し、反対の討論とします。
6月議会 ダム案件のみへの反対討論
2012年7月5日
山形県議会議員 草島進一 本日おこなった討論原稿です。
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今般提案されている議第92号一般会計補正予算の内、計上されている最上小国川ダム建設事業仮排水トンネル工事請負契約の債務負担行為のみについて、反対でありますので討論します。
最上小国川ダム事業については先日6月29日に県民より行政監査請求がおこなわれました。改正河川法などに照らして支出の違法性を問うものであります。又県民を中心に1万名以上のダム反対署名がこれまで県に提出されました。
この反対の声は、今全国で沸き起こる「脱原発」の声と同様、
ポスト3.11の希望の未来を見据え、自然と共生した持続可能な社会、発展を希求(ききゅう)する、実に賢明な県民の声であると確信するものであります。
小国川流域に生きる1119(千百十九)名の小国川漁協は、平成18年11月にダム反対決議を挙げ、先般6月16日の総代会でも大多数の組合員の決意は堅く、ダムによらない治水を主張しダム建設に反対しています。
財産権である漁業権をもつ漁協が同意しない限り、法的にダム本体着工はできないのであります。
にもかかわらず、県はこの夏にも、取り付け道路に着手しようとしています。
熊本の川辺川ダム事業では、総工費2200億円の7割の周辺工事がおこなわれましたが、漁業権問題で本体着工できず、結局白紙撤回となり周辺工事費 約1500億円は全く無駄になりました。
これと同様、今回の事業で、無駄になると解っていて税を使い工事をするならば、それは明らかに地方財政法4条1項に抵触する違法であり、私は、当局の責任を問わねばなりません。
以上 小国川ダム本体着工は、漁協、漁民の同意なしには着手できないこと。もし漁協の同意なしに取り付け道路、転流工などを先行しておこなえば、明らかに違法な税金支出になることを宣言し、それらの執行の停止を提起し、反対の討論とします。
本日から山形県議会 6月定例会
本日から山形県議会 6月定例議会
今般の6月の日程は以下です。
今般は草島は、一般、予算での質疑はなく、委員会での議論を予定しています。
19日 議会開会 知事説明
20日 休会 議案調整 議運 議案説明会
21日 代表質問
22日 一般質問
25日 議案調整
26日 予算委員会
27日 予算委員会
28日 予算委員会
29日 休会 各常任委員会における意見調整
7月2日 常任委員会
7月3日 常任委員会
7月4日 特別委員会 人口減少社会対策常任委員会
7月5日 常任委員会報告 採決 閉会
本日の本会議で討論します。
平成24年度予算をめぐる、山形県議会も大詰め。
昨日まで予算委員会の質疑がおこなわれていました。
本日は本会議。予算委員会での質疑、採決などの報告、討論があります。
私は、平成24年度予算に対して、基本的な吉村県政の姿勢には賛同しておりますが、懸案事項であった最上小国川ダム予算5億7千200万円については、どうしても認められないとの判断から、このダム案件に対して反対討論をすることになりました。
午前中に討論します。この模様は、山形県議会のHP http://www.pref.yamagata.jp/assembly/
から動画中継をご覧になれます。
どうぞご覧ください。
山形県議会 初一般質問の映像をぜひご覧下さい。。
9月議会、9月27日におこなわれた、草島初一般質問の映像を県議会のページでご覧になれます。
どうぞご覧下さい。
質問項目は、
1 県政運営について
2 広域水道事業について
3 地下水資源対策について
4 最上小国川ダムの見直しについて
5 風力等を利用したエネルギーの導入について
6 震災復興に向けたボランティアに対する支援について
です。山形県議会のページから、左段、県議回をみてみようの中の「議会中継」をクリック
山形県議会インターネット中継のページ 右 の青い「録画中継」をクリック
山形県議会録画配信 のページで「平成23年」をクリック
「9月定例会」をクリック
「9月27日(火)」をクリック
私の顔写真付きの質問項目の右の青い再生ボタンをクリック
でご覧になれます。 今もいろいろと反響をいただいております。
3.11以降、僕らは何を目指すべきか、山形でやらなきゃならないことはなにか
この4ヶ月ずっと取材調査をし続けてきてまとめあげた質問です。
どうぞ、ご覧下さいませ。草島
山形県議会 草島一般質問 後半
後半です。ちょっと長いですが、ぜひおつきあいのほどを。
4)最上小国川の見直しについて
5)風力発電について
6)ボランティアの支援について
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4 最上小国川ダムの見直しについて
2009年の政権交代後、国からの「できるだけダムに頼らない治水の検討」の要請を受けて、県が再検討をおこない、国が8月に認めたということで、いよいよダム建設ができるかとお思いの方もいらっしゃるかと思います。
しかし、手続きは終わっておりません、この川の漁業権をもつ漁協は、ダムに反対しているのでありますから、熊本の川辺川同様、ダム本体工事は着工できないのであります。議論の余地はまだまだあるし、真実の議論はむしろこれからだ。と考えます。
(1)自然資本の価値と流域経済に対する影響について(県土整備部長)
鮎の漁獲高だけで、年間1億3千万円ある、最上小国川。
先日、舟形町でおこなわれた若鮎まつりは、2日間で2万4千人が訪れ、大変な賑わいでありました。交流人口を育む観光資源として、全国屈指の清流であり、天皇献上品の松原鮎として珍重された天然鮎が遡上する最上小国川は、歴史的な評価・社会的評価・稀少性・固有性・本物性 という、観光に適した5つの要件をどれも備えている優秀な自然資本であるといえます。
この小国川の自然資本の価値をこの夏、近畿大学農学部水産学科
水産経済学研究室 有路昌彦(ありじまさひこ)准教授らの研究チームにより調査をしていただきました。小国川釣り客が支払っている費用を試算した結果、小国川の釣り客によって発生している経済効果は直接効果だけでも年間約21.8憶円。何らかの理由で河川環境や鮎資源の劣化が生じた場合、年間10億円、10年で100億規模の経済損失が発生することが思料(しりょう)されるとのことであります。
調査にあたった有路先生は、この全国屈指の清流と鮎は、今後の流域のまちづくりの経済を担う試金石であること。更に、経済学の見地からダム建設投資は新しい価値を生み出さず長期的にみれば流域経済にとってマイナスになる。と言及されました。
今般の再検証の中で、県は、ダム案による環境破壊が地域経済に及ぼす悪影響について、全く試算に入れていませんでした。これを考慮すれば、ダム案と川道改修案のコスト比較が逆転するのではないでしょうか。
また、県はこれまで、穴あきダムならば環境にやさしい 鮎に影響がほとんどないと強調してきました。
私は最新型の穴あきダムといわれる島根県益田川ダム、石川県金沢の辰巳ダムを視察しています。
益田川ダムのある益田川は、工場廃液が流れ込む川であり漁業権はありません。また、辰巳ダムがある犀川は上流部に大型の犀川ダムがあり、すでに天然河川の様相はありませんでした。いずれも、ダム建設前後で鮎の遡上量の定量、定性的な調査はおこなわれておらず、益田川ダムの管理者は「穴あきダムは環境にやさしい事を目的に作ったのではなく、効果的に土砂を排出するためにつくられたダムである」と私に話されました。
また、小国川ダムと同様、鮎が豊富な川辺川に建設予定だった穴あきダム「川辺川ダム」については、蒲島熊本県知事が3年前の9月に、「人吉、球磨(くま)地域に生きる人々にとっては、球磨川そのものが、かけがえのない財産であり、守るべき宝なのではないかと思うに至った。」と工事進捗率81%にもかかわらず、ダム建設を白紙撤回しています。熊本県の担当に伺うと、「穴あきダムが鮎や環境に影響がない等」という事は議論にもならなかった。という事であります。穴あきダムでも、ダムはダムなのであります。
ダムのない、年1億3千万円もの鮎漁獲高を持つ天然河川に、穴あきダムが造られたためしはないのであり、小国川がはじめてなのであります。
穴あきダムが全国屈指の天然河川の鮎や環境にに影響をあたえないと主張されるなら、「穴あきダムをつくって10年、20年後でも鮎の環境に影響がなかった」という実証データを示してください。
又、今般お伝えした自然資本の価値とダムによる流域の経済損失についての県土整備部長の見解を伺います。
(2) 治水対策の見直しについて(県土整備部長)
2004年7月の新潟 7.13水害では、上流にダムが2つあり、その一つは穴あきダムある五十嵐川で堤防が決壊し、七千棟以上の床上床下浸水、死者9名の犠牲者を出しました。この9月の豪雨災害があった和歌山県では、3つのダムが満杯で治水の役目を果たしていなかったことが報道されています。和歌山県日高川に「100年に一度の雨に対応する」「つば山ダム」がありますが、氾濫し、家屋59棟が全壊、3人も死亡しています。
それに対して新潟の五十嵐川では04年水害を教訓に、下流部200戸の移転をともなう河道拡幅をおこないました。今般7月末の豪雨ではそれが幸いし、下流域で犠牲をだすことはありませんでした。
想定を越える超過洪水の際にはダムは機能せず、それに対して危険箇所の家屋移転と河道拡幅など、ダムに依らない治水が効果的でした。これは最近の実際の現場からの教訓であります。
傾向として近年広範囲にわたる豪雨が発生している今、治水政策のトレンドは、「どのような洪水であっても人命が失われることを避ける。」ことであります。そのために河道内の流下能力を改善するとともに、田んぼダムのような雨水貯留(うすいちょりゅう)、また、土地利用規制や耐水化建築などの「氾濫原の減災対策」、そして「地域防災力の向上」を組み合わせた「総合治水」の取り組みであります。
小国川ダム建設の目的は流域住民の生命と財産を守ることですが、その中でもつきだて地域と瀨見地域は、ほぼ50年確立の洪水に耐えられる治水が完了しています。つまりダムは、ほぼ赤倉温泉地域だけの治水対策であります。
赤倉温泉地域には、河川管理者である県の責任が問われるいくつかの問題があります。まず、旅館群が河道を狭めるように立地させてしまっていること。中には建物が明らかに川に迫り出している旅館があります。更に致命的なのは、県が河道内につくった高さ1.7mの堰堤(えんてい)が、土砂を堆積させ、流下能力の乏しい危険な箇所ができている事です。
「以前は親子で水泳ができたほど深かった場所が今膝丈ぐらいになっている」との証言が住民からあります。
県がつくった堰堤が原因で流下能力を下げている、その河川管理の失策を棚にあげ て、今度はその除去はできないと主張して上流に巨額なダムをつくる。これは大きく矛盾していないでしょうか。
頻繁に洪水災害になっていると県は殊更に強調されていますが、いつも床上、床下浸水で騒がれる箇所約4件は河川洪水の被害ではなく、内水氾濫による内水被害であります。
又 今、赤倉温泉の川辺に、新しい建物の建築確認許可を県が平気でだして、建設が進んでいます。危険箇所に、また治水策の協議中になぜ新規の建物が建つんでしょうか。治水に「土地利用規制」の発想のない河川管理の問題であります。
県はこれまで、「湯脈に影響するので河床の掘削ができない」と主張し続け、河床掘削案を排除し続けてきました。
2008年度におこなった温泉調査で県は「川と温泉は密接な関係にあることがわかった」「温泉に影響するから掘削できない」と、調査を途中で打ち切っています。しかし、この調査に実際に関わった山形大学の川辺教授は「あの調査から河床掘削工事が一切できない」という結論にはならない。」と主張しておられます。更に川辺教授は「岩風呂付近の水位を保てば、温泉に対する河川改修の影響は避けられる。」と言及されています。これは、重要な指摘ですが県は温泉調査の真実を曲解し、ダムによらない治水ができない論拠としているのであります。
更に県は、今般の検証で「河川改修のみのプランだと安全確保に74年かかると試算しました。集落も田んぼも同様に50年確率の堤防などの整備を下流からおこない水を閉じ込めるプランになっていますが、遊水池等を活用した総合治水の観点から観れば全くナンセンスであります。
ダムにこだわる旧来の治水論で思考停止しているようですが、このような姿勢で、今後の豪雨や洪水時に本当に県民の生命と財産を守れるか、逆に疑問であります。
現在、熊本県では球磨川方式として、「基本高水」にこだわらず、ダムに依らない治水方策を積み上げ方式で流域に施し、治水安全度をあげる努力をおこなっています。滋賀県も同様に段階的整備をおこなっています。山形県も、熊本や滋賀県の姿勢に習うべきではないでしょうか。
赤倉温泉の現状の流域の旅館群の景観は、歴史的とはいえ、「改修の度に段々と川に迫り出し、結果的に川幅を狭めてしまった」と流域の旅館主から伺っておりますが、旅館が河道内に迫り出し、護岸も老朽化し汚水の垂れ流しを含め、秩序を失った状況にあります。
次世代にも引き継げる、持続可能な赤倉地域を叶えるためには、内水災害対策、固定堰の可動堰化による砂利除去、河道拡幅や遊水池確保などダムに頼らない総合治水を究極までおこないつつ、温泉街を再生させることが最善ではないでしょうか。
県は、この機会に「日本一の清流に面した美しい温泉地域へ」、旅館街のリノベーションと組み合わせて治水を完成させる、いわば、まちづくり治水への政策転換を提案しますが、いかがでしょうか。県土整備部長の見解を伺います。
(3)
ダムによらない治水対策の検討について知事におうかがいします。
今般の検証は、「できるだけダムに頼らない治水への政策転換を進める」との意向の下での検証だったと思います。
しかし、県が検証の場とした会議「最上小国川流域の治水と活性化を考える懇談会」には「ダムによらない治水論」を主張できる河川工学者が一人も招聘されませんでした。
更に山形県公共事業評価監視委員会ですが、河川の再評価のはずであるのに、ここには河川工学者の姿がありません。ダムに依らない治水論を主張できる河川工学者への意見聴取もありませんでした。これが県の検証の実態で、ダムにたよらない治水の検証が全くできていないのであります。
新潟県での検証会議は、ダムによらない治水を主張できる河川工学者を座長にして、農業土木、河川工学者、経済学、観光の専門の先生方が、治水方策について徹底して議論をおこなっていました。結果、2つのダムがこの検証会議で中止になりました。これが「ダム検証の真実の姿」なのだと思います。
私は、最上小国川ダムの検討が始まった河川整備計画策定の流域委員会小委員会から傍聴しておりました。よく歴代の部長や地元の首長は「議論は尽くされた」とか「丁寧に丁寧に説明してきた」といわれています。が、私はそれは全く事実に反しているととらえています。
致命的なのは流域小委員会の中で治水方策を検討する際、議論をリードする河川工学者が、ダム推進論者2名の参加のみで、ダムによらない治水を主張できる河川工学者は皆無のまま、議論が進んだ事であります。
元京都大学防災研究所の所長であり元淀川水系流域委員会委員長である今本博健 京大名誉教授は、これまで5回ほど現地調査をされ、治水対策は全く検討不足。流域委員会では特に環境面の影響の検討が乏しく、委員の中で特に河川の専門家の見識を問いたい」と厳しく言及されておられます。
川辺川ダム建設計画を白紙撤回した蒲島熊本県知事は、
「国土交通省は、ダム建設上、生じる問題に対しては、熱心に研究、開発を行っているが、ダムによらない治水は、問題点の指摘にとどまり、極限までの努力を行っていない。そのため、住民の理解が得られてこなかったと考える。」 と言及していますが、私は、山形県に同様の姿勢を感じています。
原発には原子力ムラという構造があって、それが真実の議論を排除し続けてきました。それと同様、ダムの周辺にも同様の構造で、政官業そして、御用学者のセットで、住民や世論を情報操作し、反論を排除し、論調をダム治水に有利なように推し進め、ダムを造り続けてきた構造があるのではないか。と私は考えます。
先日滋賀県嘉田知事にお会いしましたが、全国の各県、伝統的に国土交通省から出向している部長や幹部の下で常にダムによる治水論で知事周辺を固め、それが、「ダムに頼らない総合治水」の真実の議論を遠ざけてきたのだということをご示唆いただきました。
山形県ではいかがでしょうか。
こうした構造のため総合治水を叶えたい滋賀県では3年かけて土木部長を国土交通省ではない方に変えたそうであります。
長良川河口堰の国民的な反対運動を教訓に、97年改正された改正河川法の趣旨は、環境と住民参加であります。
発想の転換が必要なのであります。
小国川の清流環境が育む流域の釣り客によって発生している経済効果は年間約21.8憶円。全国屈指の清流と鮎は、今後の流域の農商工観連携まちづくりの経済を担う
本日の山形県議会 初の草島一般質問 前半
本日 11時10分から1時間おこなわれました、山形県議会9月定例議会での
私、草島進一の一般質問であります。私の原稿メモからそのまま書き出したものです。
当局の答えは後日。また、正式な県議会の議事録や録画映像のアーカイブは 1ヶ月後ぐらいに発表されるとのことであります。
●前半です。
1)県政運営について
2)広域水道事業について
3)地下水資源 対策について
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9月定例会一般質問 (9月27日) 草島進一 議員
初の一般質問をさせて頂きます。質問の機会を頂きました事に
心から感謝申し上げます。早速質問させていただきます。
1 県政運営について(知事)
日本社会は、全国で年間40万人ずつ減少する人口減少社会、少子高齢化、莫大な国の財政赤字。経済危機、地球温暖化問題、更に今年3月11日の東日本大震災、福島第一原発の放射能汚染問題。と言ういくつもの難題に直面しております。
私は、犠牲になった方々、そして不自由な避難を強いられている福島の方々のためにも、この3月11日という日を、これまで持続不可能な道を歩み続けてきた日本を、持続可能な社会へ変える、ターニングポイントにしなくてはならないと考えております。
特に東京電力福島第一原発の事故では、メルトダウンと水素爆発による大量の放射能汚染を伴うレベル7の大惨事となりました。事故のリスクを想定できていない無責任な安全神話。活断層が数多く存在する地震国に54基もの原発をつくり続けてきた矛盾。電源三法交付金での誘導策による地域自治の破壊。放射能廃棄物の問題など、政治、官僚、業界、御用学者、時には報道機関の癒着の利権構造による「原子力ムラ」といった病理が、真実の議論を遠ざけ、問題を先送りし、ついに大惨事をひきおこしてしまったのだと考えます。
吉村知事におかれましては、今般の東日本大震災でいち早く福島の自主避難者を受け入れ、更にその避難者の立場にたって「卒原発」の表明をされたことを大いに評価、賛同するものであります。日本社会において、エネルギーシフトは今後の持続可能な社会への転換の柱と考えます。
「持続可能な社会」「持続可能な発展」サスティナブルデベロップメントとは、特に1992年の国連地球サミットで、中心的な理念として「リオ宣言」や「アジェンダ21」に具体化され、日本では93年制定の環境基本法の基本理念となっています。
スウェーデンの国際NGOナチュラルステップではこれを次の4つのシステム条件で定義づけています。
1)地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
2)人間が創り出した物質の濃度が増え続けない
3)自然が物理的に劣化しない
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げることをしない。ということです。
1番は化石燃料など、枯渇性資源から再生可能資源への転換です。
2は、農薬、化学薬品、放射能汚染など、科学物質汚染の抑制と 循環型社会の構築であります。
3は生物多様性の尊重であり、昨年のCOP10の愛知ターゲットでも示されている、年間4万種もの生物の絶滅をいかに防ぐかということであります。 特にここ50年ほどの開発により水辺の生態系が深刻なダメージを受けています。私は山形では、指標を最上川におき、森、川、海、の連環とともに生物多様性を再生させるアクションプランを構築することと考えます。
4は、人々の基本的ニーズとして、衣食住などの生命維持、保護、愛情、理解、参加、創造、自由、休息、アイデンティティ、この9つのニーズを妨げないようにするということ。
情報公開、説明責任、住民参加を徹底させ、利権の「しがらみ」「なれあい」構造を解体し、健全な民主主義社会を実現していくことであります。
ちなみに原発はこの4つの条件全てに違反しています。
2008年、私が訪れたスウェーデンでは77の自治体が実際にこの定義を公共投資の判断基準にし、20年後、50年後の目指すべき社会像を組み立て、バックキャスティングアプローチにより、確実にそれに向かうまちづくりが進められておりました。
右肩あがりの経済成長の時代につくられた都市や地域の開発指向の考え方を、自然と共生し、環境・社会・経済がバランスした「持続可能な社会」にむけ、シフトすることこそ、3月11日を踏まえ、我々山形県が目指すべき道と考えますが、知事のお考えをうかがいます
2 広域水道事業について(企業管理者)
2001年10月20日、鶴岡市民にとっては忘れられない日であります。昭和8年から鶴岡市民が慣れ親しんできた地下水100%の水道水原がダムの水源に切り替えられた日であります。今年、丁度あれから10年になります。改めて月山ダムに伴う庄内南部広域水道事業について検証します。
(1)水道料金について
まず水道料金についてです。
平成22年の山形県の市町村の水道料金平均は10㎥では全国で最も高く2,099円と日本水道協会の統計資料にあります。以前、鶴岡はその中では安価な方でしたが、水道料金はダム水移行後、最大で切り替え以前の1.85倍 約2倍になりました。
計画の際、ダム建設工事費は780億円でしたが、完成時には1,687億円になりました。その金額が上乗せになったことと、庄内南部広域水道事業の算定の基準となる計画給水量として定めた基本水量10万9千700トンが当時の水使用量と大きく乖離していたこと、つまり水需要予測の失敗のツケが、値段の高騰につながったと考えます。
2001年切り替え当時、県は私が提出した公開質問状に、この乖離について
「計画給水量は、将来の安定供給を踏まえて、長期的な観点から計画された」と、あたかも将来的にはそれを満たすかのように応えていました。
しかし現状、鶴岡市地域は、年約1,000人ずつ人口減少する時代となりました。そして、水使用量は平成 6 年度をピークに結局この17年間減少傾向であります。この減少傾向は更に続き、給水量の増加は見込めない状況と鶴岡市水道ビジョンにも実際に記載されています。
庄内南部地域の水の使用量は、20年度で約5万トン。基本水量の46%にしか当たりません。
使用水量では、例えば20年の年間の実際の使用量と料金算定根拠の責任水量とで127万トンの差が発生しています。その分の水代、年間約2,150万円は実際に自治体は使っていないのに県に料金を支払っていることになります。
山形県議会 一般質問9月27日午前11時から 傍聴大歓迎!
山形県議会 での初の一般質問を9月27日おこないます。
以前、11時30分と申し上げましたが、11時すぎ(大体11時10分ごろ)からおこなう予定になります。
通告しているのは
1)県政運営について(知事)
2)広域水道事業について(企業管理者)
3)地下水資源対策について(生活環境部長)
4)最上小国川ダムの見直しについて
●自然資本の価値と流域経済に対する影響について(県土整備部長)
●治水対策の見直しについて(県土整備部長)
●ダムによらない治水対策の検討について(知事)
5)風力を活用したエネルギーの導入について(生活環境部長)
6)震災復興に向けたボランティアに対する支援について (生活環境部長)
になります。60分、1本勝負。
当選後から、滋賀県、新潟県、熊本県、石川県への視察、また、大学の研究室と共同で現地調査をおこない、この1週間、執務室とホテル缶詰状態でなんとか書き上げました。
どうぞ皆さんご期待くださいませ。
当日、傍聴大歓迎です。また、インターネットでも放映されます。
URL
●http://www.pref.yamagata.jp/assembly/ から「議会中継」をたどっていってください。
中継のシステムがいまいちですが、、、。
9月議会日程。9月27日県議会傍聴ツアー 受付中。
山形県議会 9月議会の日程です。
9月20日(火曜日)知事説明 議案上程
9月21日〜25日休会
9月26日 代表質問
9月27日 一般質問 (草島 2番目 11時30分から12時30分)
9月28日 常任委員会
9月29日 常任委員会
9月30日 常任委員会
10月3日 各常任委員会 報告
10月4日 予算特別委員会
10月5日 予算特別委員会
10月7日 予算特別委員長 報告 採決
以上です。
なお、9月27日の一般質問について、議会を身近にするため、草島の質疑の傍聴ツアーバスを
企画しました。
ご希望の方は、草島進一事務所 0235−28−3338 までご連絡くださいませ。
詳細は再度アップします。
震災特別小委員会の審議。山形で想定される地震について
本日は議運傍聴からはじまり、震災特別小委員会、その後、山形大理学部 長谷見晶子先生による講演「本県で想定される 大規模地震について」が開催され参加。
震災特別小委員会は、本会議の中の委員会に提出する調査報告書案について小委員会内で審議するもの。
調査報告の中、今後の「ボランティア NGO と恊働についての項目が設けられ、支援や恊働の充実が記載されていた。先般提出した委員会へボランティア、NGO関係者を招聘しての意見聴取は実現できなかったが、こうした一文に反映されていた。
審議過程の中、職員派遣、支援のあり方、さらにNGOやボランティアとの恊働の意義などについて、委員外発言を認めていただく。
支持待ちではなく、ご用聞きにいかにできるかが、当初から問われていた。静岡県などでは、被災地の中で場所を決め、県として職員を派遣をして現地本部を置き、独自のリサーチをおこなって支援活動を続けている。
そして被災者の方々にもっとも密着しているNGOやボランティアの動きと恊働することによって、より迅速に効果的な支援の形になる。要は県として独自のリサーチをNGOやボランティアの動きと恊働しておこなう仕組みをつくったらどうか。という旨の提案をした。
本委員会では7月4日に質疑の日が設けられている。私も 7分以内で質疑の予定。
午後、長谷部先生の講義を受け、質疑。
今般、津波被害では甚大な被害を受けたが、木造建物の損壊は少なかった。ことについて木造家屋に大きな被害をもたらす周期1秒前後の揺れは地震の規模の割に少なかった など先生は答えられた。
今回の地震波の周期は0.1~1秒の短い波がほとんどで、木造家屋に壊滅的な被害をおよぼす1秒前後の周期の地震波は少なかった。ということは先生をはじめ、地震学者の多くが言及しているようだ。
私は、「地震で危険箇所というと「活断層」があるかどうかということで、なければ安全ということで原発、ダムがつくられてきた。学者によっては活断層がなくても危険な場所があるという方もいらっしゃるようだが、先生の見解は。と質問した。すると先生は「どこでも危険だ」と一言。
終わって、名刺交換の際、神戸大の石橋先生の事に触れたら、長谷部先生は「石橋先生がおっしゃっておられたとおりになった。とお話された。
以前、石橋先生の講義を聞いた際、多くの原発立地地域に活断層があることがわかってきた。原発が数多くたてられた時代には今ほど地震学は充実できていなかったから無理もないが、しかしいずれにしても危険。
浜岡だけでなく全国どこの原発をとっても、今の地震の活性期には危険といっていい。と指摘されていた。
今後、日本どこをとっても、地震のリスクが高く、原発立地に完全に安全なところは実はなかったのではないか。しかし、電源三法をつくり、補助金のアメで自治体をつって、この地震大国なのにもかかわらず54基も原発をつくってしまった。
この60年続いてきたまさに政官業学報の構造を検証し、これから、いかにまともな社会にするか、知恵と力を絞り出すときだ。
明日は朝一番で名取市に向かい、午後 法事