月別ア―カイブ: 9月 2006
国際海岸ゴミワークショップ 実践編
朝8時にスタッフで集合し、国際ビーチクリーンアップの準備、国外3カ国のNGOや政府関係者を含む100名で宮野浦海岸で調査型クリーンアップのワークショップをおこないました。
30M×70Mの区画、30分をかけてゴミを拾った後、分類。重量の計測で昼過ぎまで。
ゴミを拾ってきれいにしようと思っても到底全部はできません。調査型のクリーンアップを通じて海洋ゴミの実態を知ること。そして排出を抑制するために何をしなければいけないか。を考え、行動に移すこと。
当日はjeanの小島さん、酒田パートナーシップオフィスの金子さんらの働きかけにより自民党の中で海岸ゴミ対策の委員会を立ち上げていただいた委員長、加藤紘一代議士が現場にいらっしゃり、海岸ゴミの実態を知っていただくととに、これからの対応策として、政府への働きかけを行うことをしっかりと宣言していただきました。
午後は、参加者のエスカーションとして加茂水族館などを視察した一行。クラゲの展示は韓国、ロシアのメンバーを驚かし、みんなとても評価されていたようです。
一段落して男女共同参画のフォーラムに参加。
六小のゆりのきフォーラム、残念ながら参加できず。ごめんなさい。
海岸ゴミを考える。国際 ICCワークショップ
鶴岡市議会本会議終了後、僕は酒田に車を走らせました。
昨日から日本、韓国、中国、ロシア4カ国のNGOや政府関係者が集まって、International Coastal Crean upのワークショップがおこなわれました。
昨日は日韓NGOの会議を北川元三重県知事らのシンポジウムの後に傍聴、本日はホールでのシンポジウムの後、参加スタッフと交流会。
ロシアのNGOスタッフとは、松尾芭蕉の話やロシアでも大流行中の村上春樹の短編小説の話でもりあがり、また、韓国のNGOのスタッフからは、2次会で友好の証として即興の詩が朗読されたり、となかなか心に残る交流となりました。
海岸、海洋ゴミの問題をこの日本海を囲む国々でどう考えていくか、それぞれの立ち位置を確認できたとともに、同じ思いでこの作業に取り組んでいる市民がいることを確認。とても興味深いシンポジウムでした。
決算反対討論
9月29日本会議。
以下のように合併当初の10月から3月までの決算議案に対して反対討論をいたしました。
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提案されています。決算議案にたいし、反対の立場で討論いたします。
「改革無くして成長無し」と前首相がメ高言モした「構造改革」は、僅か5年間で10万人もの国民が自ら命を絶つ異常な「格差社会」を生み出しました。
同じく5年間で250兆円も「財政赤字」は増大し、政府債務総計1000兆円と世界一の借金財政国家に陥らせているのがこれまでの小泉政権でした。
この構造改革をさらに継承する安部新政権ですので、地方自治体にとってはさらに厳しい時代が訪れるものと考えるものであります。
今般の決算審議は合併後の10月から3月までの予算執行についてを問う物であります。交付税の削減や人口減少にいかに対応し、持続可能なまちをつくるか。これが我が鶴岡市の今般の合併の趣旨の一つでもあったわけでありますが実際はどうでしょうか。
今般17年度決算においての当市の財政は実質公債費比率17.9%と18%の一歩手前、委員会での質疑によれば、来年は県に起債の計画書を提出し、許可を得ないと起債できない18%を超えるものと見込まれている状況であります。スケールメリットによる大幅な経費節減を図ることをねらいの一つとして合併を実現したものの、財政状況はなお厳しい状況にあるということであります。
私は、こうした大きな財政的な課題と東北一の広大な面積になった新鶴岡で今までのような行政主導の統治型行政では、住民が住んでいることが誇りに思える地域社会は実現し得ないとこの予算審議の際に述べております。。この統治行政を住民自治のまちづくりに転換するには、行政の政策過程への住民の参加から参画、そして行政も市民も自己革新を伴って新しい関係を結ぶといった意味である「協働する社会」というものをいかにつくれるかということにかかっているものと考えるものであります。新市のまちづくりのビジョンには、一応この協働がうたわれております。実際その取り組みや意識づけはどうだったでしょうか。
さて、今般の決算審議についてですが、統治から協働、団体自治から住民自治へといった観点で、非常に重要な情報公開や住民参加についてでありますが、合併後、新市の構想づくりとして設置されている総合計画審議会をはじめとする審議会、協議会などに、公募制をかたくなにとらず、会議がいつあるかもわからない状況が続いており実質上、原則非公開ということになっております。市長は先日の総括質問の答弁でも、市民をメンバーとするいろいろな協議機関の代表であり、その下部機構にはかなり多数の各階の市民の方々が参画をしておる云々とおっしゃっておりましたが、現在の多様な市民社会、特にインターネットが普及し、WEB2.0時代、オープンソースで水平補完しあうことが主流になりつつある社会構造の中で、あまりにも閉ざされた、行政スタイルであるといえると思います。
情報公開の姿勢としては、たとえば藤沢修平記念館の構想策定について、議事録などを公開請求すれば、「議事録をとっていないので公開できない」とう姿勢でありました。こうしたことは現在情報公開が進んだ自治体では考えられないことでありまして、全くの非常識であります。
また、今般、条例案を提案しておりますが、指定管理者制度の導入とともに情報公開条例を改正し、それを規定する自治体が増えてきている中で当局には、それに対応していく積極的な姿勢がみられませんでした。
積極的な情報公開にもとづく行政情報の共有なくして、協働なしであります。現在のような市の姿勢ではこれからの財政難を乗り越えるための鍵であると考える、多元的な主体としての市民の参加によって担える「新しい公共空間」をつくることはできません。
又、予算配分として、バイオ研究所関連の投資事業がとても目立つ決算であったという印象であります。
慶応大学のバイオ研究関連事業についてですが、17年度決算では先端研究産業支援センターが約8億8千万円で、建設されました。そしてこの費用の4億7千万円が、今般の合併に伴う合併特例債事業に認定された第一号の事業となっております。
こうした投資事業に対して、いったい何が市民に還元されるのか、事業の説明を求め続けてきたわけでありますが、この事業を進める過程での市税の投入に対して何ら当局は説明責任を果たしてきませんでした。
慶応大学の先端生命科学研究所については、市は、将来の若年層の雇用、産業活性化の目玉事業として掲げられ、これまで土地、建物のほかに、先般、慶応大学の助教授に1000万円という算定根拠があったことを指摘しましたが、慶応大学に所属する教授、助教授を含む研究費、人件費までも市税を投入されているといった、あまり他に例をみない投資事業であり、今回新設された支援センターも内訳でいえば29室中10部屋は大学研究所が入居する結果となっており、今年度からの補助金で研究棟の賃借料をまかなっていると推測される現状からすれば、事実上、さらなる慶応大学研究所の拡張を支援する事業であったと解釈するものであります。
合併後の特例債の使い道は、合併した新市住民が最も注目するところでありまして、合併新市の合併メリットが発揮される一要素と考えますが、これは自治体よって異なりますが、新市全域の情報の利便性光ファイバーをめぐらすところもある。学校の耐震化工事が遅れているところでは特例債を活用して耐震化工事をおこなう例もあります。それが当市では真っ先に研究所の支援で使われたということであります。合併した後の住民の一体感やメリットを発揮するはずの特例債事業として第一号が果たしてこの事業でよかったのか、私は疑問であります。
このバイオ研究所関連事業については、これまでの投資旧鶴岡市市民でも疑問をおもちの方もあります。ましてや合併した旧町村の住民の方々はどうでしょうか。
今回、一般質問の席でも述べましたが、これまでも今回も、当局の説明、答弁では、研究所自体の経過説明しかおこなわれておりません。また、17年度までは約60億円億円投入された5年間、当初の第一期事業だったわけですが、研究自体の成果は認めるものの、市民には何ら還元がされておらず、公共投資としての成果は未だ認めることはできませんし、当局は、この投資事業に対して、説明責任を果たしてきたとは考えられ ないのであります。
長期にわたり巨額の市税をする公共事業であり、まさに行政、議会ともに結果責任が大いに問われることから「マニュフェスト」を示すべきと今般問うたわけですが、マニュフェストになじまないという姿勢でありさらに疑問をもちました。
こうした、住民サービスへの効果がわかりにくい事業であればあるほど、市民に明確な達成目標や手段を示し、成果や進捗状況について、市民、議会とともにチェックし管理するといった仕組みが必要であり、当局の見解は論外であると考えます。又、特例債事業といても借金にかわりありません。これから行われる特例債事業や大規模事業についてはすべてにその達成目標を明確に示しマニュフェストをたてることを提案し、強く要望するものであります。
また、当局は研究所の予算の全体像は、把握する必要はないという姿勢を示されましたが、これまでも補助される側の予算の全体像も正しく認識しないで、市民の血税を使っているとすればきわめて重大な問題が生じていると考えるものであります。
次に行政顧問制度についてです。私は設置の際に、その金額の正当性や、不透明性を助長する仕組みから反対を述べて参りました。実際6回の招集だったとのことでありますが、その招集の際に話し合われた内容について情報公開を求めても、内容について開示されることはありませんでした。結局、何について話し合われたかもわからず、何に役に立ったのかわかりません。合併効果として、経費削減としながらも、準特別職扱いでこうした行政顧問を設けたことには私はおおいに疑問をもつものであります。
農業部門については、遺伝子組み換え作物についてこの間、議論しているわけでありますが、実際に組み替え作物が植えられた事を教訓に、徹底した予防原則を貫かれている旧藤島町の、人と環境にやさしい町条例に盛り込まれた遺伝子組み換え作物の栽培規制の志からすれば、合併後の現在の新市農政の主張として、国が認めているものは安全だ。国の法体系が整ったから、この条例はあまり意味がないのだという姿勢は、現場の農家の方々の視点にたった実質的な安心安全の農業という観点では後退しているとも思います。国の法体系成立後も栽培実験をめぐって訴訟問題などがおこり自治体で規制条例をつくる動きも高まっているので、改めて検討を強く求めるものである。
次に土木費では、鶴岡公園に新しくできた公衆トイレについて、随意契約で128万円の設計費が計上され、1460万円のトイレができました。随意契約先はアートフォーラムをデザインされた東北芸術工科大学の先生です。この事業については、地元業者から「トイレのデザインも地元でおこなわせていただけないのか」という声もあり、当局判断で、この周辺施設の景観策定委員でもいらっしゃる先生に随意契約する姿勢というのは、公共事業をおこなうプロセスとしておおいに疑問であります。今後この地域に藤沢周平記念館も構想されているわけだが、建設デザインなどについては、コンペやプロポーザル方式などを取り入れ、市民が納得の行く設計形態、プロセスを踏んでいただく事を強く望むものであります。
また水道事業でありますが、広域水道の政策的失敗の根本解決を図ることなく、また水源切りかえを強要しながら、「まずくて高い」といった住民の苦情に真摯に耳を傾けることなく、住民の水道料金でつじつま合わせをし、運営されている水道事業という姿勢は以前のままであり、こうした姿勢の改善をつよく求めるものであります。
以上、真に協働するまちづくりのための行政の意識改革と説明責任、情報公開を求め、決算に反対するものであります。
美しい国づくり内閣!?
安倍内閣が決定した。
論功行賞内閣。仲良しグループ内閣などとも評されているが、社民党の又一さんらがコメントされていたように、鷹派色が強くなり危険な内閣。ということに同感する。
安倍首相は「美しい国へ」という著書を書いてるが、それに対して世界10月号に東大名誉教授の和田春樹氏が「安倍晋三氏の歴史認識を問う」という文章を寄せている。
その冒頭に「ご本は、「美しい国へ」と題されています。だが、「美しい国」については、ご本の中では全く論じられていません、、」からはじまっている。
そして、安倍氏の祖父にあたる人には岸信介氏と安倍寛氏がおり、岸氏は首相。安倍寛氏は衆議院議員。岸首相は安保新条約批准案の衆議院強行採決の後、アイゼンハワー米大統領の訪日を実現するために国民のデモを押さえ込むことに固執した。自衛隊の治安出動も求めた。しかし、出動に反対した赤城防衛庁長官に止められ、米国大統領の訪日中止を決定。首相辞任を決断した。とにかく当時も憲法改正を行うのにやっきだった鷹派の首相だ。
片や、寛氏は、戦時中翼賛選挙に抗して軍部の弾圧を受けながら代議士を続けた とあります。 と述べられ、「闘う政治家」だがその違いが指摘され、なぜ、「美しい国へ」には、岸首相の事しか述べられていないのか。と説いている。
また、その最後近くのくだりにこうある。。
「私は、村山談話というコンセンサスをもつことによって日本は「美しい国」に近づいたと考えています。河野談話も同様です。日朝平壌宣言も同様です。過ちを認めることからにげずに、隣人に与えた損害と苦痛をきっぱりと詫びるいさぎよさを示す事は、個人としても、国民、国家としても、同じく「美しさ」をとりもどす道ではないでしょうか。そうしてこそ、自信と誇りがもてるのです。…
要は信念にもとずく「闘う政治家」といったり、「美しい」といっても、何が国家、国民のために最善か ということを見極めることが肝心、と述べている。
憲法改正、教育基本法改正。また、集団的自衛権の公使は、首相の憲法の解釈如何で可能
などという言葉が飛び交っている。
戦争に最も近い、危険な内閣が誕生した。格差社会もますます広がる可能性もある。
僕らは国の政治の動きをしっかりと監視し、更なるチェックと行動が必要だ。
三川町 町長の辞職!?
昨日から 今朝にかけて三川町の町長の辞職のニュースが相次いでいます。
先日、住民からは、合併の是非を問う住民投票条例制定の請求が出されました。あさっての28日はそれを受けた臨時議会だったと聞いています。合併協議は協議として、また、これまでの経緯は経緯として、過去の諸々の「混乱」と称される事はそれとして、こんな時だからこそ、僕は住民投票をおこなって、住民の意思を確認をする。といった事があっていいと思っていました。その矢先に町長辞職の会見。
鶴岡市議会でも本日、臨時で代表者会議があり、28日の本会議で今回の三川町の件をうけて緊急質問をおこなわれることになりました。
産業建設常任委員会にて
午前10時から午後3時すぎまで産業建設常任委員会。農業、観光、また土木事業などなどについて質疑。
転作作物での取り組みは旧市町村で取り組み品目などがかなり違うが、共通して目立っているはそばだった。「そば街道」の取り組みは内陸部では名が知られているが、踏襲するのも何だし、でもなんらかの連携での発信はあっていいのかなと感じた。櫛引の果樹栽培は観光農園も観光に一役かっているみたいだし、新たな梅の取り組みも期待したいものだ。
先日、新聞にも掲載されていたが、産直あぐりの品物情報と生産者の携帯電話を結ぶ取り組みはなかなか良さそうだ。
鶴羽橋は農業予算でつくられた橋だが、費用対効果という意味ではどうか、現状では随分遠回りしている感じがするし、車の現状の通過数も詳細につかめず疑問。
他、アメシロ対策の農薬散布だが、現状、旧鶴岡市内と藤島でのみおこなっている。町内会の年中行事として「となりがやるからうちも」と予防にならないアメシロ駆除薬を散布している傾向にないか。今後、各家庭の回覧板記載文書まで気を使って、「予防効果はない」ことを市で積極的に伝えていくことを提案した。
鶴岡公園に新しくできたトイレの件は、なぜ、随意契約で設計依頼がおこなわれえたのか?
従来600万円そこそこでトイレの地上部はできあがるのが普通と聞くが、このトイレは1400万円以上の建設費である。
デザインはアートフォーラムの設計をおこなった元芸術工科大学 学長の小沢 明先生。
まちかどをアートする。幹線道路に面しているからグレードを高くする。
一定の理解はするものの、なぜ、この中心地域の景観策定委員会にも属している先生に随意契約ということは、手続き上正しいのだろうか。ということだ。
地元業者の方々の中には「トイレも作らせてもらえないのか」という声もあるのだということをうかがっている。油戸にできた新しいトイレは(これはうわもの工事600万円ぐらい)設計は市役所の内部でおこなったとこのと。この油戸のトイレも木材を使ったなかなかいい建物だと感じている。
建設部長は、アートフォーラムや大学施設などとともに統一感をもたせたかったので小沢先生に発注したと述べたが、僕は「そんなことだったら、今後つくられる藤沢周平記念館も、シビックコア事業で予定している建築物もみんな小沢先生に発注するということになるんですか」と、述べた。
役所は「そういうことではない」と切り返したが、何か、以前指摘したモニュメントの問題のようになってしまいやしないか。と思うのだ。
都市計画の住民参加のワークショップなどはやっていることはわかるが、実際に何か建物ができたり、モニュメントがにょきっとたってみたり、目新しい高価なトイレが完成したりすると、どうも疑問がわいてくることが多い。それは、形式的な住民参加は整えているかもしれなが、実質的な情報共有や、市民参画、恊働ということができていないからなのではないかと感じている。
実際、今回の事例でも「なぜ、随意契約で某先生にデザイン発注しなければならなかったのか」きちんとした理由説明がなされていないし、どうも納得がいかないのだ。
実際、トイレに行ってみれば、自然採光もありなかなかいい建物かもという感じはする。公園のまわりに観光バスでいらっしゃる方にとっては、公衆トイレ事情というのが非常に重要なのだということを以前、観光ガイドの方からおうかがいしたことがあり、この大きめの設定でこぎれいなトイレは悪くはないとは思う。
でも照明のまわりには虫がこびりつき、せっかくの建物を台無しにしていた。公衆トイレっていうのは、管理を徹底する事もとても大事なこと。これは市民の方からも指摘があった。
しかし、要はつくるプロセスの問題だ。こうした公共事業を通して、役所内部の能力を高めたり、地元業者のデザイン、設能力のチャレンジを促進したり、といった事をやる意義というものもあるのではないだろうか。
コンペやプロポーザルはは余計な日にちや金がかかる。と切り捨てず、意義のある公共事業をひとつひとつ積み上げていく事が地域の力になっていくのではないかと考えるだが、いかがだろう。
ぜひみなさんのご意見をお寄せくださいませ。
最上小国川ダム反対の請願書を提出
産業建設常任委員会を終えてすぐ、僕は山形県議会へと向かった。
その日より開催の9月県議会に、1つの請願書を提出するためだ。
社民党 田辺県議に紹介議員になっていただき提出が叶った。議論は28日。傍聴行きたいけれど、市議会の予算特別委員会と重なっているなあ。
以下ーーーーーーーーーーーーーーーー
件名「最上小国川へのダム建設反対と真の治水を求める」請願
請願の趣旨
最上小国川は、山形県のシンボルである母なる川、最上川に注ぐ支流の中、天然遡上する「松原アユ」で知られる全国屈指の清流であります。
最上川水系流域委員会最上地区小委員会(大久保博座長)は、平成18年5月23日付にて「最上小国川の治水対策として現制度の下では穴あきダム案に依るほかないと考えられる」との報告を最上川水系流域委員会委員長に提出し、県は、穴あきダムを建設する事業計画を発表しました。
県は穴あきダム(流水型ダムともいう)は、堤体底部に放流口をもち、平常時は水を貯めないので、魚や土砂の移動が妨げられず、環境への影響は軽微であると説明されています。
しかし、今年、7月24日、赤倉温泉地域を視察した、今本博健(いまもとひろたけ)京都大学名誉教授 河川工学国土交通省 淀川水系流域委員会委員長は、以下のように指摘しております。
●穴あきダムは、松原アユをはじめとする自然環境に重大な負の影響が及ぶ恐れがあるうえ、計画規模を超える洪水に襲われると壊滅的な被害が発生する可能性がある。
●平常時の上流からの流れは、暗くて長いトンネル状の放流口を抜け、流れの勢いを弱める減勢工(エンド・シル)に空けられた狭い隙間を通って、下流へと出ていく。隙間での流れは非常に速く、魚の溯上が妨げられる。
● 洪水時の流れは、一時的とはいえ、ダムの上流に貯められるので、土砂堆積が発生します。この土砂は洪水の引き際に水の流れとともに排出されるが、かなりの部分がそのまま残る。(土砂流出の多い最上小国川の場合、総容量630万m3のうち実に24%の150万m3が堆砂容量)また、洪水時の流れは泥水なので、樹木などに泥が付着し、枯れる恐れがあるうえ、その後の降雨で付着した泥が洗い流され、下流は濁流 となる。沈殿していた有機物が徐々に溶出し、水質が悪化する恐れもある。
● 計画規模を超える洪水が発生した場合、洪水はダムを越えて流れるので、下流での洪水流量が急激に増え、逃げ遅れなどにより被害を激甚化する恐れがある。
●穴あきダムは中小洪水をほとんど調節しないので、自然環境にとって重要なダイナミズムは確保されるが、別の支川の流域に降雨が集中して下流が危険状態となっても、それを緩和することができない。
●穴あきダム完工後の湛水試験では、数か月という長期間にわたって水を貯めますので、水没した動植物が死に絶える恐れがある。周辺の景観が劇的に改変されることはいうまでもない。
●赤倉温泉地域の河道掘削は温泉の湯脈への影響の懸念により不可能とされてきたが、現代の工法では、湯脈に影響することなく河川を掘削することは十分に可能であり、まず河床掘削と拡幅によって河道の流下能力を増大することを優先的に実施すべきである。このまちの将来のためにも、この川の魅力を殺してはならない。河道改修により、治水上の住民の安全を果たすとともに、将来にわたる発展を考えた、美しい清流に面した温泉街としての景観を実現することが重要である。
●河川環境を一変させるダムは避けるべきで、ダムの他にやれる治水策はまだまだたくさんある。最上小委員会の議論は河道改修案など、ダム以外の治水策が全く検討不足であり、県も調査、説明不足である。
以上、指摘のように、現在の治水計画は基本高水を河道とダムに配分するようにしており、超過洪水に対する配慮がなされていません。洪水は自然現象ですので、 超過洪水が発生する可能性はつねにあります。よっていかなる大洪水に襲われようと、少なくとも壊滅的な被害を避けるようにすべきです。
また、「これからの治水は、まちを安全にするだけでなく、まちを活性化すべき」です。それが“真の治水”であります。
最上小国川ダムは一定の治水の効果はあっても、赤倉温泉のまちの活性化にはつながりません。したがって、まず河床掘削と拡幅によって河道の流下能力を増大することを優先的に実施すべきです。河道内の建物は再配置し、清流に向き合った温泉街をつくることで、まちが活性化します。赤倉温泉の住民は、東北芸術工科大学とともに96年に「美しい赤倉温泉街」景観づくり事業として取り組み、報告書を作成していましたが、ダム事業によってこの構想が無になろうとしています。
また、県は、流域委員会などの説明の中で河道改修であれば全体工事費が161億円かかり、穴あきダムであれば130億円で済むなどと説明していますが、河道改修にかかるコスト根拠の詳細は提示されておりません。また、ダム工事は、これまでの事業実態を考慮すれば当初提示された予算の2倍、3倍に膨れ上がっているのが実態であり、このコスト比較は判断根拠となり得ません。 また、多くのダム事業では建設費の8割以上が中央のゼネコン(大手建設業者)に行き、地元業者が入る余地は、ほとんどないというのが実態です。河川改修などの治水対策や景観整備であれば、地元業者の仕事になり、環境も保全され、将来にわたる資産になります。
最上小国川は、山形県で最も天然鮎が溯上する清流であり全国からアユ釣り客が年間約3万人以上、訪れています。先日清流で知られる、高知、四万十川から来た鮎釣り師が「この川は四万十川よりもスゴい」と感激していきました。ダム開発などによって生き生きとした清流が次々と失われている今、小国川の清流の環境は、子供たちの生きる力を育む自然の宝物です。この清流こそ、将来にわたる我が県民の唯一無二の観光資源であります。
最上川を県のシンボル、母なる河とし、また、子供未来宣言を発展ビジョンとして掲げる県として、ダム建設によって、県のシンボルでありまた次の世代に伝えるべき、最上川流域の環境を破壊することは許せません。
全国に誇る清流とともに暮らす営みこそ、山形県が次世代に
特例債事業一号はバイオ・メタボロームキャンパス
朝、辻立ち。
総務常任委員会傍聴。
新市での特例債事業弟 一号は、メタボロームキャンパス バイオ関連企業の産業支援施設とのこと。
合併万歳!こんな大きな投資事業への集中投資の借金を有利にできるんだぁ! と 自慢しているのは誰か? 「こんな訳わからんものに特例債かいな」と言っている人は誰か?
14日、拠点都市委員会にて
拠点都市委員会。
中心部のシビックコア事業と、慶応大学を含む北部サイエンスパーク構想について説明を受け質疑。
昨日の一般質問でもやった北部サイエンスパークの事業。「マニュフェストにそぐわないってどういうこと? 公共政策としてやるべきことなんじゃないの? 要するに経過説明だけでいいと思っているのか?」
と再び企画調整課に尋ねる。
「これまでの産業集積などというものとは違って、世界的な研究ですので、、、、」との答え。
「ちょっと待って。世界的な研究だから、ただの経過説明だけでいい ってそれはないでしょ」と僕。
その後、議事整理と相成りましたが、どうも納得いかない! のでありました。
水道ビジョンについて ーー時間切れ
今回の一般質問。
質問に時間をとってしまい。水道ビジョンに回答する前に時間切れとなってしまいました。反省。
以下の質問を投げかけました。
水道ビジョンについては、今、この鶴岡市水道ビジョンの策定にあたって、現在日本水道協会で策定された「水道事業ガイドライン」に基づいて、分析と評価がおこなわれていますし、現在水道ビジョンの策定のための水道経営委員会が行われていることを認識しています。
さて、この7月におこなわれた委員会を傍聴するの中で、次なる発言を耳にしました。
「最近は、水道の蛇口からそのまま水を飲めなくなった。薬臭くて。わかしてのんでいるという人はまわりに多い。それに水道のまわりが黒ずんでくるという話をよく聞いている。これはどういう事か?
」という質問でありました。当局は、塩素基準は満たしているので大丈夫などの一定の応え方をし、場を切り抜けているようでした。
前述の水道事業ガイドラインによる分析、評価の値でも、「モニター割合」「アンケート情報収集割合」という事が、データなしとなっています。
こうしたきわめて大事なデータがなしの状況の中で進んでいることに私は疑問をもちます。
私は、こうした声をふまえてまずは、現状の水道のアンケート調査や、モニタリング調査をおこなうべきと考えますが、いかがでしょうか。
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といったもの。これについては、一般質問では時間切れで回答なし。
後の「市民生活/水道委員会」にて三浦委員から尋ねられ、
「水道経営審議会にて、こうした広聴についても、当局から一定の提案をし、検討していただく」と、水道部は応えていた。