持続可能な鶴岡ブログ

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月別ア―カイブ: 4月 2010

朝日村田麦俣のひなまつり


以前ここを訪れたとき、4月3日のおひなまつりには、ここの村の子供たちが各家のおひな様を訪ねて回り、家の人はお菓子やごちそうを渡すということを伺っていた。集落は23件。今日は雨雪まじりだったが、9名の子供たちが一軒一軒の家をまわり、おひなさまの前で二礼二拍手一拝。すると家の方が用意していたお菓子を一人一人にわたして、「あっら○○ちゃん、おっきぐなったのー」「スポ小どげだや」とはじまるのだ。集落にあるおひな様も新しいのから、歴史を感じるもの。ときに土人形があったり。となかなか立派なものだ。それに写真の巨大ひしもち発見。各家でお手製の草餅ととち餅でつくられたひしもちだ。となりにはカニが並んでいたり季節のお祝いのハレのご馳走。写真を撮っていた僕もお菓子のお裾分けをいただきました。

ノーベル賞の下村博士が加茂水族館 来鶴。


4月2日、オワンクラゲを通じて鶴岡市立加茂水族館と交流がある米ボストン大名誉教授の下村脩さん(81)が2日、同館を訪れ、一日館長を務めた。

村上館長の夢まさに実現といった感じ。本当に良かったですね。
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以下、朝日新聞より
オワンクラゲの「緑色蛍光たんぱく質」を発見し、ノーベル化学賞を受けた下村脩博士(81)と明美夫人(74)が2日、山形県鶴岡市の加茂水族館を訪れ、「一日館長」を務めた。
   村上龍男館長(70)の案内で「世界一」を誇るクラゲの展示を見た博士は「大したもの。繁殖成功など、すごい努力を感じた」。ノーベル賞以来、入館者5万4千人分のざっと5400万円が「下村効果」の増収とか。村上館長は「こんなうれしいことはない」と、博士の手を何度も握っていた。
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除雪の仕事。


今朝は母校のトイレ掃除からスタート。日本を美しく! これは? 除雪車(除雪用ホイールローダー)のブレードのフィン。とある集落、訪れた除雪業者の方から見せていただいた。市内では使えないが、中山間地では威力を発揮するのだとか。降雪の時は3台の大中小のブルでフル稼働し、午前2時ぐらいから午前7時には必ず完了させる。そうした仕事が続くのだとのこと。こうした除雪機械は購入するのに1600万円。減価償却5年とか。使えるのは冬期のみ。最近は同業者の廃業の話も結構聞いているとか。どんな仕事もなかなか大変だ。雪国の鶴岡では、なくてはならない仕事。ご苦労様です。

「持続可能な社会」の意識づけの必要性。


改めて、29日にあった公益文科大学の地球温暖化のフォーラムをふりかえってみる。

茅陽一先生のお話はとても参考になった。co2を地中に閉じ込める科学技術、原発に頼らざるを得ない日本の事情など、これまでの日本のエネルギー政策の象徴的な軸を開陳していただいた感がある。

しかしながら、私が全体的に感じたのは、「持続可能な社会」「持続可能な開発」の意識付けが希薄な感じがする。ということ。それから、どちらかというと、バックキャスティングというよりも、現状積み上げのフォアキャスティング的な考え方で25%は無理。というオンパレードになっていたのではないか、ということ。

午後の議論展開でも、エネルギーというと高エクセルギーの電力の事しかとらえられていなくて、低エクセルギーの熱利用については考察が及んでいなかった。住宅のエネルギー利用といった場合、エネルギー転換の先が太陽光発電しか触れられなかったことは、まさにそのエクセルギーの高低などの認識に疑問が残る。ISEPの飯田さんも最近特に指摘されているのだが、家庭のエネルギー利用の半分が温熱エネルギーなのだということ。半分というのは東京の話だから山形だともっとなのかと思う。
たとえば、スウェーデンのエネルギー転換政策のひとつの柱となっているのは、低エクセルギーの温熱利用のところだ。スウェーデンではこの20年で温熱利用において確実に脱石油を果たし、石油84%(1981)を7%(2004)にしている。その分を木質バイオマス29% 、余剰熱12%、ゴミ11%など、代替している。

 あとは、原発についてだ。「持続可能な社会」からバックキャスティングして、、、といった時の「持続可能な社会」に、原発は認められない。なぜか。ナチュラルステップの掲げる持続可能な社会の4つのシステム条件の4つ、どれにも抵触するからだ。

1)地殻から掘り出した物質の量が増え続けない →ウラニウムは化石燃料。枯渇が懸念される
2)人間が創り出した物質の量が増え続けない → 放射性廃棄物、プルトニウムの問題。
3)自然が物理的な方法で劣化しない → 事故の際には放射能汚染が広がる。原子炉による海水高温化などの生物多様性への影響
4)人々が満たそうとする基本的なニーズを妨げない。 → 「被爆労働者」の実態を考えると、最たる人権問題が発生している。

これはgoogleで「被爆労働者」と検索してみていただきたい。動画で日本では放映できず、英国で放映されたドキュメンタリーを見ることができる。これは健全な社会のあり方とはいえない。先日鶴岡にいらした、行動するご住職、大河内さんからお教えいただき、改めて僕も気づかされた。http://angel.ap.teacup.com/hitococi/  すでに40万人以上の被爆労働者がいるとか。

原発を推進とする時、それに投資される分、自然エネルギーの開発が止まる。低炭素社会へのインフラ整備が遅れる。ずうっと、こんなことを繰り返してきたのが日本だ。

今、話題になっている地球温暖化対策基本法案でも、このあたりが問題の焦点になっている。
私は ISEP(環境エネルギー政策研究所)の「原発の推進は持続可能な社会を実現しない 地球温暖化対策基本法案への明記は中止を!」 に賛同する。

話の冒頭に戻るが、地域のエネルギー開発を考えた際、全体的に根本的な「持続可能な社会」「サスティナビリティ」のとらえ直しが必要なのだと考える。また、議論すべきは、特に冬、暖房に石油をどんどん使ってきた山形県の暮らしでは、暖房をどう切り替えるか、要するに低エクセルギーの温熱エネルギーの転換をどうするか。だ。ここにバイオマス利用もある、バイオガス利用もあるだろう。パッシブソーラーハウスもある。光、風力、水力、バイオマス そもそもの太陽エネルギーの利用をもっと質の高いところから低いところまで、考え利活用を進めることだ。

このあたりは、今後の庄内のエネルギー開発論を展開するとき、しっかりと認識し直していただきたいと思うのだ。





一人暮らしでも元気いっぱいの80歳


朝、八文字屋つじ立ち。今日から新年度、新しい気持ちでスタートの方もたくさんいらっしゃるでしょう。今年度もよろしくお願いします。

朝日村じっくり歩く。まだ雪が多く残り、つい、おとといあたりも雪が積もったという地域。 雪囲いがはずされていない80歳の一人暮らしのおばあさん。息子は横浜に。よく「さみしくないの」と聞かれると全然さみしくない。だって彼氏いるもの。と言われて「えっ」となるが、猫の彼氏なんだそうだ。最近はさすがに足が悪くなって野良仕事ができないが、でも、近所の民生委員さんから勧められた電動のシニアカーのおかげで近くにはいける。この辺では第一号だとか。集落に今7台あるらしい。最近のたのしみは「ぼんぼでやっている会で月に2回ぐらいぼんぼ(温泉施設)にいって、仲間と交流すること。とか。昔は某ホテルの厨房でずっと働いていて、料理長と互角に腕を争っていたとか。
なんだか、元気を逆にいただいたように思える。 ああ、そうだ。と中越地震の際に、お会いした84歳のおばあさんを思い出した。豪雪地帯に住んでいて、84歳だというのに平気で屋根にあがるおばあさんだった。双方 同じように、コメや食べ物などは近所や親類がもってきてれるそうだ。絆が存続する山の暮らし その中で生かされている元気な笑顔にお会いできた。