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月別ア―カイブ: 10月 2012

山形新聞社説に小国川ダム問題が掲載。


本日の山形新聞 社説に最上小国川ダム建設問題がとりあげられました。
まずは皆さん、ご一読ください。「賛否のすれ違い解いて」との内容です。

漁業権問題はそれこそ強制収用ともなれば全国初事例でありますので、県民の多くの方々にこの問題を知って頂きたいと思います。そしてこのダム問題の現場は、貴重な生物多様性の宝庫であることを知って頂きたいと思います。

ただ、この中でいくつか問題と思える点がありますので、指摘しておきます。
私達は、ただ、感情論で反対を言っているわけではありません。鮎が大事か人の命が大事か。という論点でもの申している訳でもありません。
科学的に検討をしてくださる学識者の見解も得ながら、真に、流域の安全安心とともに流域の持続可能な発展を叶えられる、持続可能な地域づくりのために何が適切なのか。とまさに「真の治水」を考慮した上で、私達は、あまりにも一方的、乱暴な推論によってダム治水が良しと強行されている事に疑義をもつのです。

自然は一度破壊されたら100年かけても元にはもどりません。自然の改変を伴う公共事業は、未来への責務として、もっと慎重にやらねばならないと思うのですが、県の今の工事は、これから主流になりつつある「ダムによらない治水論」を踏襲し、検討したふりをしながら、実際には強く検討することもなく、ほぼ無視したまま、ダム治水をあまりにも安易に、採用し、強行に至っているということです。

「ダムの目的は何なのか」−川に自分で迫り出した旅館を含む、赤倉温泉街だけ、
約40件の治水対策に巨額なダムをつくろうとしている!?

1.洪水被害の実態について
1975年(昭和49年)8月の集中豪雨ですが、赤倉温泉から下流域一帯で300戸以上浸水とあります。この中で、赤倉温泉地域の浸水被害は約40件でした。この時の資料を見ても、どこから水が越流したのか、定かではありません。内水被害が半分以上とみられます。で、赤倉温泉地域の下流域は、治水対策工事を県がおこなっており、下流域の川に隣接している民家などは、ほぼ50年に1回の治水対策が施されています。なので、最大を見積もっても赤倉温泉地域だけ約40件の治水対策が目的としてのダムということになります。県は、278件とか300件とか、流域全体の数値を提示しますが、「赤倉温泉地域の水害は何件か」と問われると県は「当時の赤倉温泉地域内の件数は残っていないなど答え続け、「たった数十件」と書かれないようにしてきたのです。そこは勘違いしてほしくないのです。今般の、実際的過去の水害で被害が及んだ治水対象の件数は、赤倉温泉地域内の約40件、そのうち内水氾濫被害も含むという実態です。

 「洪水が度重なり」のほとんどは、内水被害であります。それと、赤倉温泉の旅館の実態は、堤防の上から河道内に旅館の建物が迫り出しているような実態であり、これはこれを認めてきた河川管理者の責任を問わなければならない問題なのだということを踏まえるべきです。
 更に言えば、最近水があがりやすい(といっても堤防を越える被害はないのですが)原因は、県がつくったと最近になってようやく認めた堰なのです。以前は粗だや板でくんでいて、洪水時には流されていたものを、県がコンクリートで造ってあげた。そのために土砂がその上流にむけて溜まっている。その上流は溜まった後に更に床止めをつくって、更に土砂が溜まっている。結果として、河床上昇し、溢水しやすく、排水処理も困難になっているということなのです。

要するに「県がつくった構造物が浸水被害を引き起こしやすい原因をつくりだしている」疑惑が歴然として存在するということです。



2.治水対策の科学的な曲解、誤解について

「県が穴あきダム」方式を決めるまでには河道改修や遊水池、放水路建設などの手法も検討してきた。国交省も事業採択に際し専門化(家)による有志医者会議を重ね、最も現実的で環境への負荷が少ない方法としてダム建設を採用した」

 とありますが、これら会議自体に問題があるということです。最も大きな問題は、河床の土砂除去を全く考慮していないという点です。実際に県が依頼して実際の調査にあたった川辺孝幸 山形大学教授は、温泉湯脈に影響を与えずに河床の土砂除去、掘削は可能と主張していますが、県はそれを曲解、全く無視したままです。

基本高水の水量もご多分にもれず過大といえる数値と評価されています。

今本博健 元防災研所長、大熊孝 新潟大名誉教授 は、現地に数回訪れ、不自然な、土砂堆積の現状を指摘しています。
 河川環境の問題については、たかはし河川生物調査事務所 高橋勇夫先生が、「穴あきダムでも甚大な環境への影響が考え得る。「これまでの県の委員会の議論は考慮すべき点を考慮していない」と批判しています。

こうした科学を無視したまま、結論を出してきた。要するに「ダムムラの内輪の研究者の推論」でしか検討をおこなってこなかったことを県は猛省すべきです。


なので、漁業権をもつ漁協に、ただ、今のダムありき論調で、「丁寧な説明をすればいい」ということではないことを、読者の皆さんにはご理解いただきたいと強く思う次第です。


まずは、説明責任不足のまま突き進む、理不尽なダム強行を止めて、徹底議論、再検証のテーブルをつくることです。

草島進一 文責

最上小国川ダムを強行するな!抗議行動をおこないました。


 本日抗議行動。先ほど午後6時のニュースで各社とりあげてくれました。ローカルな価値が重んじられる時代、最上町や舟形町にとって、この清流はその地域に住んでいる方々のアイデンティティそのものだと思っています。本日も、デモの後、赤倉温泉流域の食堂のお母さんとお話しましたが、そもそもの赤倉の住民の要望は、「川があふれるのでなんとかしてほしい」じゃなくて、「裏山から来る内水被害をなんとかしてほしい」だったとのこと。それと、「川があふれそうだ」ということも、川床に土砂が堆積してしまったことで河床があがっていることが原因になっていることを実感した次第です。るまで、治水を叶えることができません。超過洪水対策としても河道改修の方が有利であるといわれています。 これは滋賀県で実施済みです。限られた予算を使って、いかにバランス良く河川整備を果たしていくか。その方策です。

 「もともと内水氾濫対策などで家が水につかるのを早くなんとかしてほしい」「川があふれているわけではない」という住民の要望を「ダム事業を早くしてほしい」にすり替えられている。説明会にいっても疑問だった。そうしたのは誰なのか。と前述の食堂のお母さんは真摯にお話されていました。
 
 吉村知事、あなたは声の大きい、ダム推進の旅館のおかみや土建業者の声だけしか聞かないできたのではないですか? 
 
 本当に川やこの地域の自然とともに生きてきた、本当の住民、県民の声に耳かたむけて下さいよ。それと、研究者生命をかけて提言をしている河川の専門家を無視し続けてるっておかしくないですか。
 
 と声を大にして訴えたいのです。

ダム問題、現地の伐採が進んでいます。漁協も意思表示。


昨日は午前中、桑原先生と打ち合わせ。午後から小国川ダム建設の現場へ。森林伐採がかなり進んでいた。先週漁協が改めて反対表明をし、それ以前に差し止めの訴訟もおこなわれているというのに、まさに工事が強行されている。

赤倉温泉地域の危険な箇所に新設の建物が建った件。


本日の午後4時まで、県議会 商工労働観光常任委員会の視察。 企業訪問DKK、肘折温泉地域の観光政策、株式会社ウエノ、加茂水族館、庄内映画村、慶応先端研を訪れ、視察、質疑す。加茂水族館の課題は、駐車場と経営マネジメントの。館長の徹底現場主義で柔軟な経営のおかげで、加茂水族館はV字回復し、今年は27万人を上回る勢いとうかがっている。クラゲ展示の立役者である副館長の奥泉さんが説明してくれた。今後の課題は、周辺の駐車場対策。それとこれまでのような経営方策ができるかということ。この辺りはまた詳しく紹介したい。
 それと、先般の漁協の会見中に当局に渡した、昭和49年8月豪雨の際の赤倉温泉地域の水害状況を示した地図を示して、災害状況の詳細を提出すること。それを求めた。
 来週あけにはしっかり示して欲しい。こうした疑問点をないがしろにしながら、工事を強行するのはやめてほしい。と改めて工事中止、予算執行の停止を求めた。


検討不足のダム建設、ストップ!知事に申し入れ。


以下、午後3時に申し入れしました。
この建物は、約2Mの耐水壁を設置し、治水対策をおこないつつ、建設がなされております。以前、赤倉温泉地域の目標となる340トンの基本高水水量が流れた際、基準点で1.42Mの水位上昇すると県は示しました。
 この壁はそれを想定して2Mにしているかのように見えます。要するに、こうした壁をつくるなど、建物の耐水化をはかることによって、治水対策は十分可能なのではないでしょうか。

よく県は浸水被害と強調しますが、たとえば21年水害で、3 件の浸水被害といわれていますが、この時は川はあふれたのですか?
これは明らかに内水氾濫による浸水被害ではないでしょうか。
 これまでの水害浸水被害において、どの被害で溢水などがおこっているのか。明らかに示して頂きたいと考えます。

また、知事は、歴史ある温泉街を現状のまま存続させると答弁しました。しかし、現在、明らかに河道に迫り出したままの温泉旅館があり、危険を自らつくりだしているように思えますが今般の治水事業でこうした河川管理者として不適切と思える箇所について工事をおこなわないのでしょうか。
 また、河川占有許可の表示がある電信柱よりも川に張り出して立地する温泉旅館があります。これについても「そのまま存続」ということでしょうか。
 更に、河川管理者である県の事業で明らかに川を狭め、流下能力を下げている護岸がありますが、これもそのままにするのでしょうか。

生命と財産を守る治水対策についてですが、なぜ県は最近の実例や3.11の教訓から学べていないのでしょうか。
2004年7月の新潟 7.13水害では、上流にダムが2つあり、その一つは穴あきダムある五十嵐川で堤防が決壊し、七千棟以上の床上床下浸水、死者9名の犠牲者を出しました。昨年9月の豪雨災害があった和歌山県では、3つのダムが満杯で治水の役目を果たしていなかったことが報道されています。和歌山県日高川に「100年に一度の雨に対応する」「つば山ダム」がありますが、氾濫し、家屋59棟が全壊、3人も死亡しています。

 それに対して新潟の五十嵐川では04年水害を教訓に、下流部200戸の移転をともなう河道拡幅をおこないました。昨年7月末の豪雨ではそれが幸いし、下流域で犠牲をだすことはありませんでした。
 想定を越える超過洪水の際にはダムは機能せず、それに対して危険箇所の屋移転と河道拡幅など、ダムに依らない治水が効果的でした。これは最近の実際の現場あるいは、3.11の潮止め堤防を越えた津波被害からの教訓であります。
 傾向として近年広範囲にわたる豪雨が発生している今、治水政策のトレンドは、「どのような洪水であっても人命が失われることを避ける。」ことであります。そのために、ダムにたよる以前に、まずは段階的に河道内の流下能力を改善すること、雨水貯留(うすいちょりゅう)、また、土地利用規制や耐水化建築などの「氾濫原の減災対策」、そして「地域防災力の向上」を組み合わせた「総合治水」対策を極限まで、とりくむべきであります。これは兵庫県、滋賀県などが率先してとりくんでいます。

更に質疑で指摘したように、温泉湯脈の影響について、川辺山形大教授の見解が全く排除されたままになっております。河床掘削のリスク回避のための集中管理の検討も十分におこなっていないことが解りました。

山形県は、治水に他に有効な手段あるにもかかわらず、そうしたダムだけに頼らない治水策等を唱える河川工学者や温泉研究者などを排除したかたちで、検討を進めた結果、ダム治水に偏重していると考えます。全くの検討不足であります。
 

2)環境への影響について。

 穴あきダムの環境影響について、全国的に小国川のような清流域に造られる穴あきダムは初ケースであります。これまでこうした清流域で穴あきダムが造られたケースがないため、「環境に影響が少ない」の科学的実証根拠は全くないといっていい状況です。
 清流環境として小国川と匹敵する河川は、九州熊本の川辺川でありますが、蒲島熊本県知事が「清流こそ守るべき宝」と白紙撤回した「川辺川ダム」も穴あき(流水型)ダムでありました。
 小国川ダムと同様の穴あきダムの先例は、島根県益田川ダムであります。
直接今年視察してみると、コンクリートのダム本体とその下流にある副ダムの間に土砂がたまり、一部はヘドロ化しておりました。通常のダム同様、巨大な構造物には変わりなく、河川環境に甚大な悪影響を与えるダムそのものだ。ということを実感しました。また、工事期間中には白濁し、釣りや漁業が全くといっていいほど、できなかったことを、流域住民から確認しております。これまでのダム計画等でも国土交通省などが、環境に影響がないといって、影響がない事例はなく、今般の流水型ダムも同様ととらえます。
 先行事例の島根県益田川ダム、石川県 金沢の辰巳ダム上流には大型のダムがあり、新規ダムが造られる以前に大型ダムで環境がすで破壊され、清流とはいえない環境でありました。
 県は県が招聘した環境影響委員会のみの判断で、どこから見ても浅はかな検討だけで「環境に影響が少ない」などと結論づけております。
高知県「たかはし河川生物調査事務所」の高橋所長は、この検討プロセスを全くの「検討不足」と指摘しています。この判断は極めて危険なものだと考えます。
 生態系に影響するかどうかは、最低20年の実証がなければ判断できないことは、現在国交省でおこなっている自然再生事業の元になっている「近自然学」等河川生態学の分野では当然なのですが、この穴あき流水型ダムは、全く科学的な実証もされていないのに「環境に影響が少ない」などと県によって勝手に判断されています。大規模な環境破壊を行う前に、この新型ダムによる影響の徹底的な再検証、再検討を求めるものであります。
 

3)総合的な検討について
観光面、水産業への影響など、総合的な検討が全く不十分であります。
私は、昨年9月の一般質問で、「鮎釣り効果」を年間21.8億円の経済効果を専門の研究者により現地調査をしていただいた上で科学的に試算し、昨年の9月議会より問題提起をし「自然資本の価値」を失った場合の流域経済への影響と指摘をしてきました。そしてこのたびの質問でも、こうした資本の損失についての影響を知事に尋ねましたが、それに対する答えが全くありませんでした。
このことは、今般の商工労働観

小国川ダム事業 工事の強行は許せない。


昨日、最上小国川、ダム事業のための取り付け道路の測量がはじまったと伺った。ダムに依らない治水が可能なのにダムに偏重していると訴状があがり、漁業権をもつ漁協が反対しているため、本体着工ができない。それなのに周辺工事に手をかけようとしている。
 なし崩し的に外堀を埋めて、漁協を孤立させて、同意をはかろうとしているのか。それは卑怯というものだ。漁業権ダム建設工事が81%で止まり、結局2100億円がムダになった川辺川ダムの実例から学ぼうとしないのか。甚だ疑問である。
 そのような思いを込め、本日吉村知事宛に、県議会議員として申し入れをおこなう。午後2時。



小国川ダムの件、朝日新聞山形版に掲載




今朝の朝日新聞、山形版に先般9月27日の予算特別委員会の質問でとりあげた、漁業権をもつ漁協の同意をとらずに強行しようとしている小国川ダム建設について掲載されました。どうぞご覧下さい。


小国川の清流を起点として、ユネスコエコパークへ。


ダムのない清流・最上小国川流域から最上川・庄内浜までを森里海連環の「ユネスコエコパーク」へ。

この間、議会で議論してきて、こんな構想にたどりつきました。皆さん、いかがでしょうか。

人口減少問題対策委員会ー人口減少で税収減る時代でも生命と財産を守れる治水対策いついて


人口減少問題対策委員会ー人口減少で税収減る時代でも生命と財産を守れる治水対策いついて

人口減少問題対策委員会  での質疑模様です。

人口減少時代のインフラや社会的投資をどう考えるかは大きな課題として質疑をしていましたが、2度議事進行で遮られました。
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「まだ半分しか治水対策が叶えられていない山形県。今後、限られた税収で、偏り無く整備する事が重要なのに、今の段階から不平等と言われて仕方ないことをやってないか?」
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人口減少時代の社会インフラとして

●草島
いずれにしても人口減少により、税収が減り、これまで手をいれてきたところに手がまわせなくなる。と、その中でやはり、県民の安全安心というものをどう確保していくか。ということは、極めて重要な課題だと思います。今回、治水と言うことをメインに質問していきたいとおもうんですけれども、

先般、河川課に伺うと、山形県の、河川整備率は、500本ある川ですね、目標の50%、要するに半分しか治水安全度を叶えることができていないとうかがいましたが、その認識でよろしいですか。

●齋藤県土整備室長
◇数字的には県500数本ありますが、50%弱ぐらいかなという数字だと思います。

●草島
大変厳しいというか、この半分、どうやってこれからいくのか、ということが大事だと思います。限られたコストを偏りなく投資し、確実に成果があがることをやっていかねばならないということだと思います。平成9年の河川法改正で、各地域、河川整備基本方針と河川整備計画という2段階になっている。
今後20年の計画、河川整備計画でやることを定められていると思います。例えば、一級河川最上川水系最上圏域河川整備計画[変更]基準となるのは、
●戦後最大の被害をもたらした降雨規模(南部では昭和 49年 7 月の豪雨、という洪水を安全に流下させることを目標とする。)となっている。これが、20年の整備との解釈でよろしいですか。

● 齋藤室長
● 最上川水系についてはですね。直轄河川含めまして、河川整備計画を策定しております。直轄が大旨30年、県の場合は20年で、 15年に策定しました。その内容について、皆さんのご意見等、流域の住民の意見を踏まえながら策定した結果、今の河川整備計画にのっているものであります。

● 草島
49年7月の豪雨というものを安全流下させる。これを偏りなくおこなっていく。ということなんですが、最上小国川の場合、目標が昭和49年7月ではなくて、それより過大な昭和23年、実測値が明らかでない過大な数値を根拠にに、ダムをつくる基本高水が設定してあるようですが、これ過大なものになっていませんか。目標が? 質問します。

●齋藤室長
戦後最大の洪水を流下させるという考え方は、基本でございます。ただ、流域流域によって、想定される洪水量は当然、異なります。降雨量が違いますので。えー、その降雨量をみあい流出を安全に流すという考え方にたってますので、全て県内49年7月の洪水を対象にしているという考え方ではございません。

草島
いやいやこの整備計画には、最上圏域において、、、、49年7月
ーー議事進行で遮られる。


●草島
今の段階でも不平等なあり方になっているんじゃないかと疑問をもっているので、これは後で応えてください。
で、河川改修のあり方なんですが、河道の掘削だとか、拡幅などの河川改修段階的に安全度を確実にあげることができるものだと思います。
ただ、ダムで治水ということになると、これうかがいたいんですが、2004年新潟水害で五十嵐川の場合、例えば、100年に一回の洪水に対処できるとして、ダム2つも整備してるんですが、被害をだしまして、9名の死者をだしているという現象があります。
東日本大震災でもハード整備としておこなわれた、地元でここは絶対安全といわれていた潮止め堤防を乗り越えて津波がやってきて逆に死者を増やしてしまったところがあります。ハード整備は時に想定を超える。そのとき、そのハード整備にしたコストはどういう風に解釈されるのか。と思いますけれども、今、そうじゃなくて、どんな想定とか、想定内とか想定外とかじゃなくて、どんな洪水にも対応できる治水のあり方として、流域治水対策とか総合治水対策ということが治水対策として問われていると思います。そういった考え方について、また東日本大震災をのりこえた今ですね。コストがどんどんかけられなくなっていく、今後の治水のあり方として、転換の時なんじゃないかと思いますが、考え方をうかがいたいと思います。

齋藤室長
議員おっしゃるように治水については、一つは自然環境として非常に集中的な
豪雨がおきているということがあります
もうひとつが、社会的条件としていわゆる財政的に確保できなくなっているという現状かと思います。その中でですね、国も含めてですけれども、それじゃどうやってやっていくかということで、一つはだいぶ前から、転換するといえば転換しているんですけれども、ハードで守りきれないところもでてくると。堤防、ダム等で守りきれない部分が当然出てくると、その分をどうしますか。ということで、まず、人命は守りましょうという考え方が一つです。これはさきほど、議員おっしゃった、いわゆる新潟豪雨災害、中小河川で、被害をだしたという意味に基づいているんですけれども、それで、逃げる情報をですね、的確にやりましょうということで、雨量計を設置して、流量を予測したり、あと、水位計を各河川に、中小河川含めて設置しまして、事前に水位に達したら、逃げてくださいと言う情報を、地元自治体のほうに送るということも取り組んでいまして、これについては、県についてもかなり整備が進んでいると思います。まあ、そういうかたちでその財政難の中で、いかに人命を守るかということで、一言で言えば、ソフトのほうにですね、かなり集中しているということだと思います。

草島
もうひとつ、今、逃げる対策とおっしゃった。新潟水害のあの現場で、水害を経験した現場でおきているってことは、下流域200軒を移転させて河道拡幅するということをおこなって、そのために、去年の水害ではあまり被害でなかったんです。そういうことから教訓を学ぶとするならば、土地利用の規制なんかも含めて、この治水対策として考えて行く必要があ

観光と鮎とダム ー委員会質疑から。


10月2日の産業観光労働委員会から質疑。
5本の内の一つ、「小国川ダム建設と観光へのダメージ」について。


草島
今般の予算特別委員会質疑では、鮎資源や自然守れば、ユネスコパークとして夢じゃない。という議論、観光資源として鮎っというのは、大事な要素だととらえながら、年間22億円の経済効果がある。と試算していただいたものでありますが、観光交流というの軸の中で、こうした経済を喪失するかもしれない。そのことについて、お考えをおうかがいをしたい。
もうひとつは、瀨見温泉、鮎釣りで2000人以上くる。それでもってるような旅館なんですよ。それで鮎失ったら、のように観光のサイドでは考えていらっしゃいますか

●観光交流課長

自然観光資源に対する観光交流セクションとしてのとらえかたにつきましては、昨年度以来、草島委員ともいろいろな意見交換をさせていただきながら、お互い、 中でも自然環境をその、観光資源としてとらえるには、歴史的効果、社会的効果、固有性、貴重性、本物性が必要だということだと述べさせて頂きました。
その上で、昨年度から、観光交流セクションといたしましては、ディスティネーションマーケティングということで山形大学工学部、首都大学東京、そして県という風なことでディスティネーションマーケティングのいろいろな分析等をしていただいたものであります。その中では、ディスティネーションマーケティングとして大切なものというのは、地域ブランドの評価、 あるいは、その地域ブランドの再確認。そうしたものが必要だということで、価値を生み出していくということにつきましては、ディスティネーション価値を経験価値として創造していく。経験価値ということにつきましては、草島委員がおっしゃっておられる鮎釣り、ですね、あるいは、白鷹の簗場、そういったところの経験価値の創造といった点では大変その地の自然、歴史、文化、根ざした独自の経験価値となっているということであろうかと思います。委員のおっしゃられております、「なくなるかもしれない」ということ、については、観光交流課の法ではコメントはいたしません。
 ディスティネーションマーケティングの中で、そうした経験価値を創造していくという大切さ、ここについては踏まえながら、今後とも山形県の観光が、ですね、遠くの方からも、人を惹きつけるそうした、観光というふうになるように、がんばっていきたい、なお先般、観光カリスマの方からも、お話頂いた中では、非常に遠くからその人がそこをめざして来る、それには、非常に強いインパクトがあるものが必要だということを勉強させて頂きました。そういったものをからみあわせながら、今後の観光交流施策については実施してきたいと考えております。

草島
その考え方はわかるんです。それが、そういった考え方を加味して、総合的な判断をしているのか。としたらどうですか。そこの観光サイドでの考え方を加味して総合的に判断しているのか。と。そうではないですね。
今おっしゃった答弁の中で考え方はわかりました。総合的に判断することをやっていないということを把握いたしました。