月別ア―カイブ: 2月 2017
2017.02.25(土)更新
8億円の疑問。
8億円が問題だ。
国会で連日追求されている8億の問題は安倍総理の妻、昭恵夫人が名誉校長をつとめていた大阪市の学校法人「森友学園」が大阪府豊中市の国有地を、開校予定の小学校の用地として評価額より約8億円安く取得していた問題。まさに安倍政権を揺るがしつつある問題として連日国会で追求。ニュースでとりあげられ、昨日も民進共産議員によって次々と問題が暴かれている。今後も注目だ。
もう一つの8億円の問題はわが鶴岡市の問題。鶴岡新文化会館。新年度予算で工事費が2014年8月に示した予定額より8億4000万円増の93億7800万円となった。
5億4千万は設計変更分。外構工事7700万円、物価、労務単価上昇1億8700万円。設計変更は安全面に配慮しつり天井でなく鉄骨で固定する方式にかえるなど屋根の設計変更とのことだ。工事費93億7800万円。
それに備品購入(一般備品、大道具、楽器 緞帳製作、PCB処理費)に2億9800万円。総事業費は96億7600万円に上り、基本計画で建設費40億円、45億円だった総事業費は2倍を超えた。
2014年1月に53億円だった本体工事だが、3度にわたる入札不調で工事費や設計を見直し、78億9000万円とした補正を2014年8月の臨時議会で決定していた。この審議は私も傍聴に行き、良く覚えている。見直しや反対意見もある中で市議会で多数を占める自民系議員が通した議案だった。
その上での8億円を超える増額。それも途中で5億円もの増額とする屋根部分の設計変更をしていたのにもかかわらず、議会にも市民への説明も議会審議もなかった。記者会見の場で榎本市長「将来50年、60年使っていく建物とすれば、安全性を考えたのと将来の管理経費が削減する状況になるとすれば(大幅な増額)変更もやむなし」「多額の費用がかかっても屋根に耐久性のある素材を使うことなどで維持管理費を圧縮できる」などと説明し今後「市民に丁寧に説明する」と話したようだ。
8億4千万円の増額。特に5億4千万円増額をともなう設計変更を、議会にも市民にも説明せず事後承認はありえないのではないか。市民や議会が軽視されている事は言うまでもない。先ずは、業者から設計変更の打診があったのは一体いつなのか。そしてその算段をいかにおこない(内部だけで?)如何に金額が決定し、新たに契約したのはいつなのか。しっかりと明らかにすべきだ。
議会で決定した予算に対して、決定した予算から勝手に増額し、後で議会に知らされるなんて、それも5億円を超える増額なんて先ずはありえないことだ。当初の計画が杜撰だったから変更したのか。と問われて当たり前だと思う。議会が何のためにあるのかわからなくなる。また、設計変更を内輪でやるんなら予算内に収めることは頭になかったのか。業者のいいなりになり、ずるずる予算を引き出されているような気もする。まさに小さく産んで大きく育てるモラルハザードな日本の公共事業然としたやり方を踏襲しているのではないか。
23日、市民有志が今般の案件に議会の集中審議や公聴会を求める陳情書を議会宛に提出した。代表の中村さんの行動に大いに拍手を送り、賛同する。新聞各紙が取り上げているが、議会の中の自民系議員たちによって無視されたりしないように、問題意識を高めて集中審議や公聴会、市民への説明会等を実現したいものだ。
私もこの問題。行政手続き上の瑕疵はないのか。など、諸々調査中。
8億円。特に市政にとって大金である。先ずは鶴岡市は、説明責任をしっかりと果たすべきだ。3月1日からの市議会。市民皆でしっかりと追求し真実を明らかにしよう。
2017.02.22(水)更新
鶴岡のご近所から、山形県内、東京、大阪、神戸、さらにはスウェーデン、スイスからと、本当にたくさんのおめでとうメッセージをありがとうございます。本日2017年2月22日で52歳となりました。
今日も定員15名でご高齢者、障がいをもつ20代、スタッフの赤ちゃんが共存するデイサービスで介護士兼管理者兼生活相談員として、送迎から排泄、食事介助等々ご利用者さんのケアの1日でした。
福祉現場に身を置いて1年半となりました。いろんな課題を抱えていらっしゃるご家族やご利用者の方に出会うことができました。市の福祉事業の一端を垣間見つつ、制度の改正(悪)が現場に如何に負担をもたらすかということや、又、90歳を超える鶴岡の大先輩の方々から、伝統食やまつり、戦時やシベリア抑留のお話を伺えたり、知らなかった鶴岡の歴史に気づかせられる事もありました。介護職の賃金の辛さにも直面しました。現場に身を置いて初めて解った事がたくさんあります。 更に今後は市の総合事業への切り替え、介護1,2までに及ぶサービスの削減など、制度も変わっていく中で如何にいいしくみを作っていくかは大きな課題だと感じています。
小規模の共生型デイは、地域密着で家庭的な雰囲気でゆったりと大家族のような人間関係の中で過ごすことができる、私は予防や介護1,2などの方にとっては理想に近い環境なのではないか。まだ経験が浅くて言うのもなんですがそれは確信に近いかたちで思えています。
現場に身を置いて初めて解ったこと、気づいたことがたくさんあります。
出羽三山の祈りの文化、月山赤川扇状地の水資源、極めて良質な農・食文化、自然資本を活かして、如何に「持続可能な福祉社会」の理想を構築していくか。
更に現場を大切にしつつ、しっかりと取り組んで参りたいと存じます。
誕生日の最後にここ数年学ばせて頂いている中村天風先生の誦句を皆様と共有させていただきます。
今後ともどうぞご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申しあげます。
朝旦掲辞
吾は今 力と勇気と信念とをもって甦り、新しき元気をもって、正しい人間としての本領の発揮と、その本分の実践に向わんとするのである。
吾はまた 吾が日々の仕事に、溢るる熱誠をもって赴く。
吾はまた 欣びと感謝に満たされて進み行かん。
一切の希望 一切の目的は、厳粛に正しいものをもつて標準として定めよう。
そして 恒に明るく朗らかに統一道を実践し、ひたむきに 人の世のために役だつ自己を完成することに 努力しよう。
fbより転記
2017.02.21(火)更新
鶴岡市新文化会館。工事費いきなり8億増!?の93億7800万円に。なんで市民や市議会に事前説明もなく増額できるのか?手続き違反では? 備品含め96億8000万円が見込まれてる?荘内日報2月22日より。
そもそもの当初計画は約40億円だった。それが入札時に53億となり、3度にわたる入札不調で4度目に落札されたときには78億8千400億円になっていた。屋根工事が予想したとおりに難工事だったと業者の方が訴えていると耳にしていた。で、今回示された93億7800万円。いきなり8億円増とのこと。備品含め96億8000万円とこの紙面にはある。 屋根部分に追加した工事があるとあるが、この冬に屋根工事をおこなっていたはずだ。この追加について、必要とわかったのは一体いつだったのか。そしていつ決めたのか。追加工事があるとすれば、工事にかかる前に市民や市議会に説明する必要があるのではないか。ただでさえ、当初計画の2倍の価格になりこれ以上の増額は許されないと市民が注視していたはずだ。大枠が変わるならきちんと説明責任を果たすのが当然であり手続きがきちんと踏まれていないと強く感じる。「小さく産んで大きく育てる」という悪しき公共事業の非常識パターンを踏襲しているのだろうか。市民も、市議会も甘く観られているのではないか。8億円て全体で600億円の自治体予算の中で相当大きな金額なのだと思うが。
それと、気になっているのが維持費だ。雪を溶かすという屋根上の電熱融雪システムは相当の金額がかかるのではないか。それと断熱性能。暖房施設は従来型のボイラー設備のようだ。この時代に建てる施設としてふさわしい省エネ構造になっているか、何の説明も未だない。又、駐車場だが、周辺の駐車場の絶対数が足りないのではないか。旧文化会館の時以上にストレスがあるように感じる。この時点で、今回の8億増額の理由も含め、詳細について市民説明会を求めたい。もちろん、市議会で十分に質問がなされ、納得いく説明責任が果たされることは当然だ。
2017.02.19(日)更新
今月下旬にも水道民営化を促す水道法改正法案が国会で提出されるかもしれないという情報を得た。今、注視し情報収集しているところ。昨日。タイムリーなラジオ番組。水ジャーナリスト、橋本淳司さんと、世界の再公営化事例に詳しい岸本聡子さん。90年代、世界の都市が民営化に動いたが、様々な問題が発覚し、今は再公営化が世界の潮流だ。99年市議当初から議論し続けてきた問題ではあるが、人口減少時代の水道事業はダウンサイジング化しないといけない時代に突入している。民営化(コンセッション)で短絡的に解決できるようなものではない。いのちの水の問題。今でも広域水道化で自治権が一部外されているような水の自治をとりもどし、真摯に議論すべき問題だと思う。
http://www.tbsradio.jp/118200
再公営化の動きについては以下の資料が参考になります。(岸本聡子さん翻訳)
https://drive.google.com/file/d/0BwYnZIl1ZYzfTTJPaU1ERTFYVXc/view?usp=sharing
2017.02.19(日)更新
日経デジタルにこんな記事があった。
通所介護、小規模新設を制限 自治体に拒否権
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2017/1/7 1:01
厚生労働省は規模の小さいデイサービス(通所介護)施設の新設を抑える。介護事業者が新設を検討する市町村に競合する他のサービスがあり、デイサービス施設も計画を超えている場合は市町村が設置を拒否できるようにする。小規模デイサービス施設は全国2万を超える。介護保険が特定サービスに偏らないようにして利便性を高める。
厚労省は通常国会に介護保険法の改正案を提出する。早ければ2017年度中にも実施する。
制限するのは「地域密着型通所介護」と呼ぶサービス。利用人数は18人以下で在宅の要介護者を日中、施設に預かる。体操などで身体機能を維持・改善するのが主な役割だ。今の制度では過去5年間に犯罪歴があるなどの欠格事由にあたらない限り、市町村は新設に欠かせない介護保険事業者の指定を拒否できない。
通所介護全体の15年度の利用者数は192万人。全国の施設数は約4万3000にのぼる。15年度の利益率は6.3%と高く、異業種からの参入も相次いでいる。
厚労省は訪問介護と短期間の宿泊を兼ね備えた「小規模多機能型居宅介護」や定期巡回などのサービスを増やしたい考えだ。施設数は全国5000程度で小規模通所介護の約2割にとどまる。
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通所介護、小規模デイ。地域密着型デイ。とは、まさに今、僕が管理者兼生活相談員を務めさせて頂いている施設の事だ。今週の2月14日鶴岡市内の地域密着型通所介護部会があり諸々意見交換をした。市内には17人以下の小規模地域密着型通所介護デイサービスが12ある。お集まりになった施設の方々も経営が大変と洩らす。更に厚労省は新設を抑え、淘汰していこうとしているのか。
市議、県議時代、田中康夫元知事が推し進めた長野県の宅幼老所に興味を持ち、元祖は富山と聴いて富山県の富山型のこのゆびとーまれ、にぎやか、なごなるの家など視察をし、富山の共生フォーラムに2度参加し、障がいの有無に関係なく小規模で赤ちゃんからお年寄りまで過ごす共生型デイの可能性に注目してきた。何となく居心地が良さそうな感じにしているご利用者の方々を富山の施設や長野の施設で目にしてきた。そして山形県内にそうした施設を作ることを後押しできないかと県議会の委員会の場で提案をし、県議会子ども若者対策委員会の政策プランにもしていただいていた。
今いる施設は定員15名、高齢者の通所介護施設に障がいの基準該当でお二人の方に通所していただいている。又、食事を作って下さるスタッフの赤ちゃんが1歳の時から2歳を超える今も一緒にいる。そうした施設だ。デイサービスの基本である入浴は大体午前中。他は脳トレをしたり将棋、輪投げ、本読み、天気のいい日はドライブに連れ出す。昼食づくりの補助のようなかたちで皮むきをしたりすりこぎでごまをすったり、おやつであん玉をつくったりすることはほぼ日常的におこなっている。
薄手のゴム手袋は使うけれど、普段家庭でやっている。又はやっていた事をできるだけやっていただいている。研修で訪れた30人以上の大規模施設では厨房が完全に仕切られているから絶対無理なことだったりする。調理補助をしたいただく事は「手続き記憶」に作用し認知症の方にとってはとてもいいリハビリなのだと評価されているとも聴いている。
お一人お一人の認知度や身体状況、家族関係や日常行動など、スタッフの目が行き届き気配りが効く、小規模には小規模にしかできない事が確実にあると感じている。共生型については、富山の現状を現厚労大臣も視察をし評価したと見えて今後全国的な制度に組み込まれていくようだ。これはこれでよし。しかしながら規模についてはもう少し小規模ならではの特性に着目してもいいと思うのだ。実際2015年介護報酬改定で随分収入減になっている施設がありうちもその一つだ。今後、今後予防は市町村の総合事業に移行し、国は、更に介護1,2という小規模デイのメインターゲットの方々のサービス減にまで踏みこもうとしているようだ。これ、注視し、声をあげていかねばならない。
重度化を防ぐためにも介護1、2のところで適度な運動や会話、ドライブ、食事づくりなど、生活する力 ADLやIADLの維持向上を目指してケアすることが重要と考える。
2017.02.11(土)更新
また2月10日を迎えた。2014 年2月10日、当時、小国川漁協組合長だった沼澤勝善さんが亡くなった。自死されたのだ。あれから3年になる。沼澤さんが最後まで主張し続けたダムに拠らない治水を県が全く聴きいれる事はなく、今、裁判の係争中にもかかわらず、小国川ダムは強行に建設がおこなわれている。僕自身も市議会時代にこの問題に気づき、鶴岡の水道問題やダム問題の教訓として、2001年ぐらいから現地に通い続けて取り組んできたのがこの問題だった。教訓とは何か。なにより、その地域ならではの宝である自然資源、自然資本を今この時代に失ってはならない。ということ。鶴岡水道の水源を切り替えた2001年10月。鶴岡市民が永年使い続けてきた地下水100%の水の恵みを失ったとき、どれだけの喪失感を覚えたか。食文化にどれだけの違いをもたらしてきたか。わざわざ水を汲みに行ったり、ペットボトルの水を買わなきゃならないことになって、どれだけ不自由な思いをしているか。
こうした事と同様の住民の寂しさ、喪失感ということを最上や舟形の小国川流域住民に、またもダム建設によってもたらしてはならないと考えたのだ。
思えば、この喪失感は、長良川河口堰によって、堰周辺のヘドロの堆積と、豊かな上流部の清流が寂しくなった事を感じた時や、諫早湾の7キロに及ぶ堰の板がギロチンのように海を締め切り、豊穣の泥の干潟が殺伐とした干拓地になったのを見た時に共通している。
小国川は山形県内で唯一泳ぎたくなる川だし、川面に踊る鮎を見る事が楽しくてたまらない。そして何度かカヌーで仲間と下ったのだが、清流の透明さや美しさを感じることができるウキウキ、ワクワクする川。そんな風に感じていた。ここを訪れる多くの鮎釣り客の方が「ここの川はどこに立っていても楽しいし、とても旨い鮎が釣れる。」と言っていた。気仙川をベースにしている鮎釣りマスターの方に、「この川は鮎釣りとしては東北一。気仙川の上だな」と伺ったこともあった。
「この川に来る釣り客だけをとらえても、年間22億円の経済効果をもたらしている」とは、県議会で私の初回の一般質問で発表させていただいた近畿大学水産学有路研究室の試算だった。
この地域の価値を失うことは、観光立県をうたうようになった山形県政としても大損失なのではないか。と問いかけ続けてきた。今もその気持ちは全く変わらない。
2月11日の今日、高次脳機能障がいの研修を山形で受けた後、(これはこれでとても有意義なだった)命日を迎えた沼澤さん宅を訪れた。仏壇に線香をあげた後、奥様がコーヒーとお茶とヨーグルトを頂きながらしばしお話をした。小さい頃から漁協に関わり続け、郵便局にお勤めになっている時も関わり続けてきた事。郵便局を終えた後、弁護士事務所に努め、サラ金などに悩む方々を自宅まで招き入れて相談にのっておられたこと。弁護士事務所に3年ぐらいたった時、どうしても組合長をやりたいと仕事を辞め組合長選挙に出られて組合長になられたこと。組合長時代、業者が琵琶湖産アユを持ってきた際、そのアユを見て「こんなアユは絶対に放流させない」とはねつけ、他の漁協も同調して断り、結局業者は県内に全く鮎放流することなく戻るしかなかった事。その後、三瀬のYさんやKさんと一緒に取り組んだ小国川産アユからの採卵と中間育成。県のKさんの論文が受賞した時に我が事のように喜んでいた事。亡くなる日迄の1年間。いつもの年だと結構山とか温泉とかに一緒に息抜きに行っていたのにその年は全く行けなかったこと。そして2月9日のこと。県の職員も知事もいろんな立場があることは重々承知の上で、より良い漁業振興のために伝えたい事があるのだということを繰り返していたという事。昨年まで聴けなかった沼澤さんの周辺をまた伺うことができたような気がする。奥様は「沖縄の知事のニュースをみると、国家のいじめもひどいものとおもいつつうちのを思い出す」とも話していた。「大人のいじめもひどいもの」と言う言葉もあった。ダム協議に同意しなければ漁業権剥奪 という当時の県のやり方は、かなり堪えていた。沖縄の辺野古新基地や高江ヘリパッドも強行に建設が進められている。小国川ダムも今、係争中だが本体着工され強行に建設が進められている。
沼澤さんを死に追い詰めていったような悲劇を二度と繰り返してはいけない。先日1月21日も問題を共有したのだが、この小国川ダムは「ダムありき」の悪しき慣習、病理のようなものを踏襲してつくられようとしているのだ。そう、原発と同じ理屈なのかもしれない。その目指す先には本来の治水も漁業振興のかたちも持続可能な地域社会もない。沼澤さんにはそれが見えていた。そして正直にそのおかしさを訴え続けてきたのだ。優秀な県職員の方々にもこの愚行に気がついている人がいるはずだ。しかし、それに疑問の声を挙げることを許さない、組織の力、政治の力がはたらいているのだろう。実は県職員の中にもこの問題の摩擦の中に入って悩み、精神障害で再起不能になっておられる方がおられる。 「ほんとの事を言えない」「本来の職員の力が発揮できない」こうした病理、病巣を正すための政治をやらなければと改めて感じている。
毎年2月10日の沼澤さんの命日。県内水面漁業の最大の貢献者である沼澤勝善さんが守り続けた清流、最上小国川にちなみ、又、その本来の豊かさを失うことがないように、「清流の日」と定めたい。
そして、沼澤さんのような方の側に立ち、矢面に立って権力に物申す姿勢を貫き続ける事。自治体政府の病理、病巣に切り込み、真に持続可能といえる社会を目指し、それを判断基準とする政治を貫き通す事など。決意を語りかけ、その場を後にした。
どうか沼澤さん、天国から僕らの行動を見守っていてください。
力の限り前進します。
合掌。
2017.02.01(水)更新
2013.4.19米ワシントンDCにある超党派シンクタンクCSIS(米戦略国際問題研究所)での講演で、麻生副総理は「例えばいま、世界中ほとんどの国ではプライベートの会社が水道を運営しているが、日本では自治省以外ではこの水道を扱うことはできません。しかし水道の料金を回収する99.99%というようなシステムを持っている国は日本の水道会社以外にありませんけれども、この水道は全て国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものをすべて、民営化します」
CSISとは、まさに日本の政策をあやつるジャパンハンドラーという評価がある研究所。ここで発言されたことはいつの間にか日本の政策になっている事がこれまでも数多くあった。
以前、山形ビッグウイングでのTPP反対の集会で、登壇したパブリックシチズン、ローリー・ワラックさんに公共投資などへの懸念について質問したことがあった。その際、ワラックさんが真っ先にとりあげたのが水道事業だった。水道事業が民営化され外資、米国企業に参入されるという概要だった。
又、昨年の日経で、以下のような記事があった。
水道への企業参入促す 災害時復旧の負担軽く
17年にも法改正 料金改定も柔軟に
2016/10/23 1:31
政府は地方自治体が手掛ける水道事業への企業の参入を促すため、2017年にも水道法を改正する。災害時の復旧を自治体との共同責任にして企業の負担を軽減するほか、料金の改定も認可制から届け出制に改めて柔軟に変更しやすくする。政府は11年に民間への運営権売却を認めたが、災害発生時の膨大な費用負担のリスクを企業が懸念して実績はなかった。大幅に参入障壁を下げることで、国内外の企業が本格的に参入を検討する見通しだ。
水道事業は、人口減に伴う料金収入の減少や、老朽化した水道管の更新などで自治体の大きな負担だ。厚生労働省によると、水道局などの運営主体のうち、約半数は慢性的な赤字体質だ。
政府は11年、民間の経営手法を導入するため、PFI(民間資金を活用した社会資本整備)法を改正。自治体が土地や建物の所有権を持ち、企業に運営を任せる運営権売却(コンセッション)を認めた。だが浄水場など一部業務の受託は多いが、経営全体の参入はないままだ。
民間の本格参入を実現するため、政府は水処理大手などの要望を聴取し、法整備の準備を進めてきた。月内に概要をとりまとめ、来年の通常国会にも水道法改正案を提出する方針だ。
改正案は、非常時の企業の責任を軽減するのが柱。現行制度では、水道経営には厚労相か都道府県知事の認可が必要で、災害時の復旧などは認可対象の企業がすべて責任を負う可能性がある。自治体と共同責任にすると明示し、企業が安心して参入できるようにする。
料金の引き上げ時の手続きは簡素化する。いまは厚労相の認可が必要だが、自治体と事前に取り決めた範囲内なら、届け出で済むように改める。水道経営のリスクや、自治体との責任分担の例を改正案と共に示し、企業がすぐに具体的な検討をできるようにする。
自治体には企業との詳細な契約、企業には保険加入などのリスク対策を指針などで求める。政府は法改正に伴い、老朽化した水道の更新需要の公表を努力義務として課すことも検討する。
海外では民間企業が水道経営を手掛ける事例は多い。政府部門ではIT(情報技術)による業務効率化やコスト削減が遅れているため、民間の経営手法を導入すれば採算がとれるケースが多いためだ。
民間参入は、内閣府によると特に欧州で多く、フランスでは約7割が民間委託だ。経営ノウハウを蓄積した仏ヴェオリアや仏スエズは「水メジャー」と呼ばれ、水道経営の受託で世界市場を開拓している。ヴェオリアはすでに日本法人を設立しており、参入機会をうかがう。国内の水処理各社も関心を寄せている。
以上引用
この記事で行くと民営化を後押しする法案が今年にも国会提出されるのかもしれない。
鶴岡の水道も今年4月1日から料金徴収などが民間委託される。
広域水道事業、独自水源の維持、地下水水源の有効活用、管路の老朽化、いろんな問題を抱えている。月山を頂点とする赤川扇状地の地下水源は、月山ジオパークを語るときに欠かせない要素であり、食文化創造都市、鶴岡の食文化を支え続けてきた重要な資源だ。
グローバル化や日米協定などで民営化、自治権外しなどに対してこの鶴岡の水道を社会的共通資本として守り活かすこと。
改めて私の使命とし、しっかりと取り組んでいきます。