2021.12月議会 請願「沖縄戦戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立て等に使用する計画の中止を国に求める意見書の提出を求める請願請願 審査と懲罰動議について
12月議会 請願「沖縄戦戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立て等に使用する計画の中止を国に求める意見書の提出を求める請願」が提案されました。
草島は、紹介議員の一人として請願審査に臨みました。
総務常任委員会での質疑、討論を経て、反対多数で否決されました。
その後、本会議で賛成討論をおこないました。
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請願第10号
沖縄戦戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立て等に使用する計画の中止を国に求める意見書の提出を求める請願 に対して市民の声・鶴岡を代表して討論をおこないます。
真珠湾攻撃からはじまり、310万人以上が犠牲となった、先の第二次世界大戦 太平洋戦争開戦から80年になります。これから未来へ向けて、平和を思う時、戦後に育った私達は、時に改めて過去の歴史にしっかりとむきあい、その戦後処理のありかたについても再認識すべきと考えます。
大戦末期、昭和20年、1945年3月末から6月末までおこなわれた沖縄戦では、上陸した米英軍と日本軍との間で地上戦がおこなわれ、日本兵の戦死者 6万6千人、沖縄県民は一般住民が9万4000人、軍人が約2万8千人、合計12万2000人、アメリカ兵と合わせ約20万人が犠牲になりました。その中には請願文にもあるように歩兵第32連帯として派兵されていた山形県出身の776名の命も含まれています。
特に糸満市を中心とした沖縄南部地域には、沖縄戦で犠牲になった住民、兵士の遺骨が数多く残されており、現在も遺骨の収集がおこなわれています。
この間、戦没者の遺骨を家族の元へ返すという戦後処理としての戦没者遺骨収集推進法が2016年に成立し、その後9年間を集中実施期間と定め、取り組みの強化が打ち出されています。DNA鑑定などを伴いながらおこなわれていますが、遺骨収集は未だ途上といわざるをえません。
40年近く遺骨収集をおこなっている遺骨収集ボランティアの具志堅高松氏は、これまで400柱の遺骨を見つけたそうですが、未だ2800柱の遺骨が地中に眠っているとのことであり、「我々の世代では、全ての遺骨収集をおこなうのは無理であり、次の世代に引き継ぐべき事だ」とも、会見で述べられております。
そんな中で、政府は、昨年4月に提出された「辺野古埋立設計変更申請書」において、この南部地区の山野の土砂を採掘して辺野古新基地建設の埋め立てに使用する計画を発表したのであります。
請願は、こうした埋め立てに、南部地域の遺骨が含まれた土砂を使わないでほしい、というものであります。
先日、沖縄戦に送られた、山形県、北海道などの出身者から成る 歩兵第32連帯の、山形県出身者の証言を記録したドキュメンタリーを見る機会がありました。繰り返される砲爆撃、火炎放射など、圧倒的な兵力の差の中で南部に撤退をし、沖縄住民を巻き込みながら、せい惨な闘いが繰り広げられていた事。住民や兵隊の死体の山、壕の中での悲劇などが次々と語られており、改めてその惨さを痛感しましたし、決して忘れてはならない事だと強く感じました。
沖縄南部の地域には、確実にその山形県出身者からなる歩兵第32連帯の遺骨が眠っています。
請願文にあるように、さきの大戦で犠牲になった人々の遺骨が入った土砂を、埋立てに使用することは、戦没者への冒涜であり、又、遺族の心を傷つけるものであり、人道上 絶対に許されない事であると考えます。
先ほどの反対討論では、計画の事について言っていましたけれども先ほど述べた 辺野古埋立設計変更申請書の計画はそのままあり続けておりますので、論外であると私は思います。
また、委員会での反対討論については、論者は外交・防衛問題について地方議会が国に対して意見書を上げる事は馴染まない。
とのことでありましたが、この請願は、基地建設の反対を求めているものでも、外交、防衛問題に意見する事を求めているものでもありません。
基地建設の反対、賛成 以前に、沖縄戦で戦死した遺骨が含まれる土砂を埋め立て用に使わないでほしい。戦没者の尊厳を損なわないようにしてほしい。という極めて人道的な願いの一点であります。
請願の願意をきちんと踏まえていただきたいと思います。
又、こうした市民が求める願意を込めた意見書によって、地方議会が国に意見する事は、馴染まないどころか、むしろ必要な事であり、平和都市宣言を行っている市議会として、実に有意義な事であると考えます。
実際に、同様の請願が提出され、意見書提出に至った自治体議会は、沖縄県議会をはじめ、全国に広がり、9月議会までで138自治体にのぼります。
この12月議会でも近隣では 同趣旨の請願に対し山形市議会が賛成多数。庄内町の町議会では全員賛成で採択されており、全国で更に多くの自治体議会が意見書提出をおこなうのではないかと思います。
今般、請願者である、若者なりに社会を考える会 つるおか「PITOPE」では沖縄からの声に応え8月から市民に働きかけ、1260筆の署名を集めて議会に提出されております。平和を思う市民の、特に若い方々の政治参加のあり方として高く評価すべき行動だと思います。
全国で意見書が提出される中、我が鶴岡市議会は、こうした1260名もの市民有志の賛同署名を伴いながらも、意見書提出が出来ないのでしょうか。だとしたら、あまりにも残念といわざるを得ません。
改めて申し上げたいと思います。
この請願は、基地建設の反対を求めているのではありません。戦没者の遺骨が含まれる土砂を埋め立てに使わないでほしいという、人道的な市民の願いであります。
改めて、この請願の本意を受け止めていただき、議員全員の賛同が得られますことを祈念いたしまして、賛成討論といたします。
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この賛成討論、反対討論が行われる中、田中宏議員の賛成討論で不穏当な部分があるとして、次の日の冒頭、田中宏議員が一部討論内容の文言を削除。それに対して小野議員から「削除したとしても冒涜にあたる」などと議事進行、又、佐藤博幸議員が「懲罰に付すべき」などと議事進行がかけられ、一時議会が中断。3名の議員によって懲罰動議が提出され、表決により賛成多数で懲罰委員会が設置され、3回の懲罰委員会が開かれた後、本会議 1月25日の臨時会での質疑、討論、採決となりました。
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懲罰動議に対して、反対の討論を述べました。
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田中宏 議員の懲罰に反対の立場で討論いたします。
●今般の田中議員の討論ですが、
討論の中身は、請願に係る委員会での質疑の実際を述べ、自ら感じたことや、その請願審査のあり方についての問題を提起し批判をしたものであります。
懲罰動議の提出理由 にある侮辱であるとか、人格を貶める(おとしめる)とか、名誉を傷つけたとか、精神的苦痛を与えたとか、人権侵害にあたるとか といった、文言や行為は存在しない。つまり、地方自治法第132条にある、無礼の言葉等はありませんでした。
一言、議長から不穏当と指摘された300字もの該当部分の周辺部分の文言は田中議員自ら取り消しを求め議事録から削除されています。それは、議員にとっては一定の罰を受けた事になると考えます。
「批判の自由は、民主主義を支えるものであります。」
今回のような討論に対して、明らかに懲罰に該当する文言がないにもかかわらず、。只多数の力によって懲罰を科すことは、言論の府たる議会が保証すべき発言の自由を、いたずらに封じ込める事になるのではないでしょうか。
それこそ議会として、あってはならないことであると考えます。
今般、品位や秩序を保つ議会として正されるべきは、今般の討論の批判の対象となった、請願審査のあり方であります。
請願の審査の際に、請願者自らの主旨説明や意見陳述をシャットアウトした上で、請願者の個人の詮索をおこなうような質問をおこない、請願の中身は全く質問しない。請願者は、「晒し者にされた」と意見しているわけですが、請願者に対して大変失礼な行為だったと思います。私の所にも市民の方から声が寄せられていますが、それこそ無礼ではないかと いうご意見であります。
当該議員には反省を促すとともに、議会としては、昨日も議会運営委員会で提案しましたが、せめて請願者が求めれば自動的に主旨説明や意見陳述できる議会に改革、改善を早急に行うことが必要であると考えます。
以上、反対の理由を申し上げ、懲罰の提案に対して反対の討論といたします。
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市民の声、市民フォーラム、SDGs鶴ヶ丘 共産党 の4会派の反対討論、新政クラブ、公明党の2会派の賛成討論の後、採決となり、新政クラブ、公明党、無所属2名の賛成多数で懲罰が決定。戒告処分となりました。
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コミュニティ新聞2月4日号より。
全体像や、周辺自治体動向をとらえた記事でしたので、ピックアップさせていただきます。
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鶴岡市議会
請願賛成の田中議員を懲罰
沖縄戦没者の遺骨絡む問題
鶴岡市議会は1月25日の臨時会本会議で、議員個人を特定して侮辱する不穏当な発言を行い、議会の品位を傷付けたとして、田中宏議員に戒告の懲罰を科した。最大会派の新政クラブや市議会公明党などの賛成多数で可決した。沖縄戦没者の遺骨が絡む微妙な問題を政争の具とした、とする見方もある。(後藤悟)
政争の具に、との見方も
田中議員は昨年12月16日の定例会本会議で「沖縄戦戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立て等に使用する計画の中止を国に求める意見書の提出を求める請願」の賛成討論を行った際に、12月7日の総務常任委員会でのやり取りを取り上げた。
新政クラブの議員が請願の中身でなく、請願者を審査するような質問をしたことを指摘し、「副議長も務めたベテラン議員がそのような発言をされたことに耳を疑った」と述べた発言が問題視され、懲罰特別委員会が設置された。
総務常任委員会の議事録によると、請願者の発言許可願いは冒頭、賛成少数で否決された。一方、元副議長は▽請願団体の会員数や活動歴▽代表者の経歴と請願するに至った経緯▽集めたオンライン署名201筆の信頼性―に関心を寄せ、紹介議員にただした。趣旨説明をしたいと希望しながら認められず、傍聴席で聞いているだけだった請願者はどんな気持ちだったか。
元副議長は反対討論の中で、戦没者の遺骨収集の重要性や「沖縄県民の心情も十分に理解する」としながらも、普天間基地の早期返還の必要性、近隣諸国の軍事的脅威を指摘し、外交・防衛問題で地方自治体が国に意見するのはなじまないとした。
県内7議会では可決
沖縄県の米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐっては、防衛省が埋め立てに使う土砂の採取候補地に、沖縄本島南部を加えたことで、県民感情を逆なでした。住民を巻き込む地上戦となった沖縄戦では、本県出身の将兵776人を含む20万人以上が亡くなった。本島南部では戦後76年半を経た今なお、多くの遺骨が地下に眠っている。
同様の請願は昨年来、沖縄県内をはじめ全国各地の地方議会に出された。辺野古移設への賛否や党派の違いを超え、「人道上の問題」として意見書の提出を可決した議会は多い。昨年11月9日現在で138議会に上る。県内でも、これまでに山形、酒田、米沢、上山、村山、庄内、三川の7市町議会が可決している。
酒田市議会では昨年12月定例会に同じ趣旨の請願2件が別々に出された。20日の本会議では①戦没者の遺骨等が混入している南部地域の土砂はあらゆる埋め立てに使用しない②日本政府の責務として戦没者遺骨の収集を実施する―ことを要望する意見書を衆参両院議長、内閣総理大臣など9人あてに提出することを、全会一致で可決した。
2022. 12月議会 一般質問2 観光振興と関係人口の構築について
観光振興策と関係人口の構築について
お伺いする。
観光庁では、インバウンドの本格的な回復までにはまだ時間がかかると見られるため、国内観光の需要の掘り起こしが必要として、大都市居住者にとって魅力的な訪問コンテンツをつくり、繰り返し特定の地域を訪問するきっかけをつくりたいとして、第二のふるさとづくりプロジェクトを展開している。言わば第二のふるさととして「何度も地域に通う旅、帰る旅」というスタイルを推進・定着させることで新し 需要を掘り起こし、地域経済の活性化につなげることが重要とのことだ。
また、関係人口とは、移住した定住人口でもなく、観光に来た交流人口でもない、地域や地域の人々と継続的に、また多様に関わる方のことと定義づけられているようです。人口減少時代に地方が活力を維持し持続可能にしていくために、関係人口の拡大は大変重要と考える。
観光面では、いかにリピーターを増やしていけるか。また、持続可能な観光地域づくりのための交流人口拡大、その発展型としての関係人口の構築と捉えていますが、その対策にとても有効なのが顧客を管理しマネジメントするCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)(顧客関係管理システム)と考える。
以前、この議会でもちょうどDMОの立ち上げ直前になりますが、宮城県気仙沼市の気仙沼クルーカードというポイントカードとそのマーケット戦略について御紹介したことがあった。
現在、クルーカードの取組は、市内の事業者 126店舗が加盟し、2万5,000件の会員を有し、 会員全体にアンケート調査を行って次のニーズ を踏まえて振興施策を展開したり、またこのコ ロナ禍においては、飲食店や宿泊業者の厳しい 状況を迅速に捉え、即テークアウト事業を推進 したり、また会員にDMを通じて情報発信をし、 観光客をつなぎ留めたりと細やかな情報発信と 戦略を展開し、威力を発揮しているようだ。
観光CRM(顧客関係管理システム)の取組は、観光庁でも令和2年度から宿泊施設などと連携したデータ収集、分析事業として実証実験が行われておりまして、データをリアルタイムに収集・分析する仕組みとして、宿泊データをDMOで一元管理し分析するシステムと、CRMアプリを両輪で展開されている。
昨年度は4つのモデル地域のDMOで実証実験を行っており、今年度も続いているようである。昨年度は一般社団法人ニセコプロモーションボード、また福島市観光コンベンション協会などで行われているようである。
そこで提案をするが、顧客との関係性を維持するリテンションを効かせ、観光面からの関係人口を拡大する仕組みとして、こうした観光CRMについてDEGAMを通じて取り組まれてはいかがでか、御見解を伺う。
観光CRMに引き続き、もう一つ、関係人口の取組として御紹介したいのが、総務省で関係人口拡大の取組としても捉えられているふるさと住民票の取組だ。
ふるさと住民票は、様々な形で自治体に関わりを持ちたい人で希望される人をふるさと住民 と認め、ふるさと住民票のカードを交付し、一 定の公共サービスを提供するといったシンクタ ンク「構想日本」が開発した取組であり、現在 10自治体が取り組んでいる。
主な対象者としては、自治体の出身者、ふるさと納税を行った人、通勤・通学をしている人などであり、登録者は市の広報など地域の情報が送付され、祭りや伝統行事の紹介や体験プログラムの参加案内、パブリックコメントへの参加ができるなどのサービスを受けられるといった仕組みになっている。
当市にとってもふるさと納税者や出身者などをメンバーシップ化し、観光情報や旬の食文化の情報を提供し、時には訪れていただいたり、まちづくりに参加していただいたりすることは、今後大変重要なことではないかと考える。
そこでまず伺うが、当市の関係人口拡大の取組の現状はいかがか、伺う。
また、一つ提案するが、今回、前段で紹介した観光CRMのアプリと後者のふるさと住民票を合体させたような仕組みで、市のファンクラブ、顧客データベースを作り、関係人口を一元的に捉え、情報発信をしたり、マーケティンに活用していく、これを市の事業として行うことを御提言申し上げる。見解を求める。
○商工観光部長 佐藤正胤
観光振興策と関係人 口の構築の御質問のうち、観光CRMの取組に ついては商工観光部から、また関係人口に関す る取組につきましては、企画部よりお答えをさ せていたたく。
観光CRMの取組についてであるが、議員御案内のとおり、持続可能な観光地域づくりを進めていくには、本市のファンを多く獲得し、また訪れたいと思うリピーターを増やしていくことが重要な視点であると認識をしている。
こうしたことから、本市ではマーケティング調査に基づき、観光戦略を策定し、DEGAMにおいてQRコードなどの情報管理技術、いわゆるICTを活用した観光動向調査を行い、会員事業者と共有しながら連携した観光誘客に取り組んでいる。
議員御案内の観光庁、観光地域づくり法人による宿泊施設等と連携したデータ収集・分析事業では、観光地域づくり法人が主体となり、宿泊施設をはじめとする地域の観光事業者を取りまとめ、来訪者データを収集・分析する仕組みを構築する実証事業を公募し、全国の4地域で行っております。
具体的には、1つ目、地域単位での宿泊者データを収集するプラットフォームシステムを開発すること。
2つ目として、来訪者を会員として囲い込む 顧客関係管理を行い、データを収集するものである。この顧客関係管理を「Customer Rel ationship Management」、この頭文字から略称 としてCRMと呼ばれているものだ。
観光庁事業において採択を受けた一般社団法 人下呂温泉観光協会では、約40年前から各宿泊 施設のデータを集積してきた歴史がございまし て、宿泊データのプラットフォーム化にスムー ズに移行しているという事例もある。
また、議員御案内の気仙沼市では、アンケートを活用して詳細な人数を把握することにより、地元の消費額の増加につなげている事例もある。
アフターコロナを見据えて効果的な観光プロモーションを展開するには、CRMの手法は大変重要であると認識をしている。
一方、宿泊したデータを地域で集積するCRMへの課題といたしましては、各宿泊施設が独自の顧客データを提供することに抵抗感があるものと考える。
本市といたしましては、引き続き全国の先進事例を研究するとともに、DEGAMをはじめ、関係者の皆様と意見交換をしながらCRMの理解を図りまして、持続可能な観光地域づくりを進めてまいりたいと考えている。
○企画部長 伊藤 敦 おはようございます。 それでは、関係人口に関する御質問について
は企画部のほうから御答弁を申し上げる。初めに、本市の関係人口拡大の取組についてお答えする。
本市では、市町村合併以前より首都圏等において本市の出身者や、鶴岡を応援したい方で構 成するふるさと会が旧市町村単位で活動してお り、会員総数は直近で約2,000人となっている。
東京事務所や各庁舎担当部署を通じて、会員の皆様とは定期的に交流や本市の情報を提供する機会を設けており、首都圏での物産展やSNSなどを通してふるさと鶴岡とつなぐ取組を行っております。会員の重複はございますが、首都圏在住の市内公立高校同窓会ともネットワークがある。
また、辻調理師専門学校の食をテーマにした鶴岡研修や、大東文化大学の学生による藤島地域を中心としたフィールドワークなどの継続的な取組のほか、鶴岡移住アンバサダーによる鶴岡PR活動や、コロナ禍における新たな取組であるワーケーションやテレワークの支援を通じて関係人口の拡大に努めている。
さらに近年の取組では、ふるさと納税を通じて関係性を築くことも有効な手段であろうといった考えから、全庁を挙げて鶴岡市の特産品をはじめ、工夫を凝らした返礼品開発に取り組んでおります。 昨年度のふるさと納税件数は約7万1,000件、 前年度比で約2.1倍となっており、今後もさら に伸長するよう取り組んでまいる。
次に、ふるさと住民票の取組についてお答えする。
議員御紹介のふるさと住民票については、福島県飯舘村や鳥取県日野町など、自治体が取り組んでいることは承知している。
御提言にございました観光CRMのアプリと、ふるさと住民票を組み合わせた仕組みによる関係人口拡大の取組につきましては、まずは先行事例などの情報収集に努めまして、市外に居住する方がファンクラブとして参加できる仕組みや、関係人口のデータベース化についてもより効果的な取組を検討してまいりたいというふうに考えている。
本市の新たな取組といたしましては、既に広 報12月号でお知らせさせていただきましたが、 市のLINE公式アカウントの機能を拡張いた しまして、これまでの新型コロナワクチン接種 予約のほかに、暮らしや防災などに関する情報 を発信している。
そこに新たな機能を付加していくことも可能であり、例えば観光やビジネスでの来訪者や、ふるさと納税に御協力いただいた方などから友達追加をしてもらう。そういったことで本市からの情報発信にも活用するなど、新しい関係人口の拡大にもつなげられるものというふうに考えている。
○草島
御答弁ありがとうございました。
観光CRMについては、今後のインバウンドの戦略も見据えて、ぜひ導入の検討をお願いしたいというふうに思う。
兄弟都市である鹿児島市でも、この12月1日 からCRMアプリが起動したようであります。 ぜひ参考にしていただきたいと思う。
また、観光庁の実証実験事業は来年度もあろうかと思うので、ぜひエントリーを検討していただければとも思う。よろしくお願いします。
また、関係人口のシステムについてですけれ ども、今回はふるさと住民票を取り上げました けれども、秋田県横手市では応援市民制度とし て登録者にアプローチをしているケース、また、 これは自治体でありませんけれども、一次産業 を起点とした関係人口の創出として、生産者と 消費者が直接つながり交流する機会を提供する 地方と都市をまたいでのCSR(地域支援農 業)に発展するポケットマルシェのようなケー スなどいろいろ事例はあるようですけれども、 いずれにしても一元化されたデータベースを使 って様々な働きかけを行っているというようです。ぜひ出羽三山や食文化などを慕う鶴 岡のファンクラブ、関係人口データベースをぜ ひ構築し、積極的な働きかけを行っていただき たいと思います。
ありがとうございました。以上です。
2021 12月議会 一般質問 1)医療的ケア児の支援について
12月一般質問
1) 医療的ケア児の支援策について質問 する。
人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸 引などの医療的ケアが日常的に必要な子供たち である医療的ケア児は全国で約2万人、山形県 内では145名いらっしゃるとのことだ。医療的ケア児の在宅療養は家族の負担が重く、 ほぼ24時間のケアのために保護者が仕事を失う、 新たな就労を断念せざるを得ない。また、社会 とのつながりを失い孤立するなどの状況が生じているようだ。その家族への支援は、 医療、福祉、保健、子育て支援、教育などの多職種連携が必要不可欠だ。
医療的ケア児については、2016年に児童福祉 法の改正で法律の中に医療的ケア児に関する文 言が初めて明記され、自治体に支援の努力義務 が定められました。そして、2018年の障害福祉 サービス報酬改定で医療的ケア児用基本報酬の 新設などが行われてきました。今般、医療的ケ ア児支援法が今年6月に成立し、この9月18日に施 行された。
この法律では、医療的ケア児への支援が、国や地方自治体の努力義務から責務となっている。。今般は、この法制化を踏まえて質問したい。
まず初めに、医療的ケア児の市の支援の現状をお伺いしたい。
現在、市では医療的ケア児コーディネーター配置機関として2件の登録があり、あおば学園 の相談支援については、今年度市の予算で増強されているということは伺っている。現在、医療的ケア児について、 市では何名の方がいらっしゃるか。また、現在の市の支援の取組は? ●健康福祉部長 令和3年9月末現 在で15名だ。 現在の支援の取組状況だが、障害者手帳の交付、相談支援や通所支援などの障害 福祉サービスの支給、車椅子、たん吸引器、ストーマ、紙おむつなどの日常生活用具、 補装具等の給付、障害児福祉手当等の支給を行っている。
今年度から医療的ケア児支援をより充実させるため、障害児相談支援事業を行う市立 あおば学園の相談員を1名増員し、御本人、家族支援の強化を図っているところだ。
保健、医療、福祉、教育、就労等の多分野の 管理機関によるネットワーク組織であります鶴 岡市障害者地域自立支援協議会における取組と しては、こども部会、相談支援部会が 主体となり、医療的ケア児支援の充実の ための検討を進めており、御家族には各種支援制度をまとめた「子ども版障害福祉のしおり」 の配付による情報提供、御家族との意見交換、 現状把握のためのアンケート調査を行い、課題 の抽出を行ってきた。
しおりについては、医療機関にも配付し、退院時の支援に役立てていただけるようにしている。
また、今年度は新たに孤立しがちな御家族をつなぎ、介護をなさる方の日頃の疲れをリフレ ッシュすることを目的に御家族向けの研修、情報交換会を開催し、福祉制度の説明、 家族交流、軽運動などを行ったところだ。 草島 医療的ケア児やその御家族が抱えている課題としては、ショートステイの施設 が本市にないなど、レスパイトケアの課題の声を私も伺っているが、現在の医療的ケア児、 また御家族の抱える課題を市はどのように捉えているか、伺う。
健康福祉部長
次に、医療的ケア児、御家族の抱える課題につきましては、令和3年1月に行いました御家 族に対するアンケートの結果を少し御紹介したい。
令和2年度の医療的ケア児17名中11名の方か ら御回答いただいたが、そのうち約8割の 方が食事、排せつ、入浴に全介助が必要となっている。主たる介護者は母親であり、毎日 十分睡眠が取れている方は5%のみで、夜中の 介護などで寝不足の方が大半を占めている。心身の状態では、疲れやすい、いらいらする、 頭痛、腰痛等の不調を訴える方が多く、「体を 休めたい」「レスパイト施設が不足している」 「コロナ禍となりひきこもりがちになった」 「新しい情報が欲しい」「経済的不安がある」 などの意見をいただいたところだ。
このアンケート結果からは、御家族の介護負担の軽減、孤立の防止、福祉制度等の情報提供、経済的負担の軽減が課題で あると捉えております。御家族の孤立防止などの点から先ほども述 べましたが、今年度は初めて研修、情報交換会を企画しており、これにつきましては、来年以降も継続したいと考えておりますが、それ以外にも御家族の介護負担軽減のため、休息を目的 として医療的ケア児を預けることができるレスパイト施設、短期入所事業所の不足は重要な課題と捉えている。 草島 連携推進会議はおこなわれているか? 医療的ケア児支援のための連携推進会議についてお答え申し上げる。
本市では、平成30年度から鶴岡市障害者地域 自立支援協議会におけるこども部会、相談支援 部会を医療的ケア児支援の協議の場と位置づけ、 各支援事業に取り組んでいる。
相談支援事業所、障害児通所施設、行政を中心にして支援内容の検討を進め、研修会、情報交換会においては、広く医療機関、教育関係機関の皆様からも参加をいただいている。
協議内容としては、家族支援のための現状把握と課題の共有、家族交流事業の開催、支援者側である関係機関 のネットワークづくり、他市における医療的ケア児支援の事例研修等を行っておるところだ。
また、今般、医療的ケア児支援法の成立・施行により、これまで地方自治体の努力義務だっ たものが責務となりました。保育所へ看護師や喀たん吸引などを行うことができる保育士、保 育教諭の配置が保育所の設置者の責務とされ、また小・中学校へ保護者の付添いがなくても適 切な医療的ケアなどを受けられるようにするための看護師の配置が学校の設置者の責務として 明文化されている。また、日常生活における支援として、必要な支援を受けられるようにす るため必要な措置を講ずるとされています。 ほか、これは県の施策になると思いますが、医療的ケア児支援センターの設置が明記されて いる。
これら法施行を受けて、当市の今後の支援の方向性についてどのように考えているか、伺う。
健康福祉部長 法施行後の市の今後の支援の方向性ということだが、県の取組と連携しながら、現在の本市の取組を継続しつつ、 アンケートの結果から把握した孤立防止、情報提供、経済的負担も含めた家族の負担軽減といった課題への対応を 検討していく。
また、御家族の困り事をお聞きする相談支援が基本となるので、あおば学園を中心に御 本人及び御家族からの御相談に丁寧に対応していく。 また、多分野にわたるサービスを総合的に調整し、御本人と御家族を支援する医療的ケア児等コーディネーター の資格取得につきましても、各相談支援事業所に働きかけを行っていく。
保育所、学校における看護師等の配置につきましては、当面の対応としては、相談支援の中で、事前に児童 と保護者の意向を伺いながら、保育所と学校との調整が必要になると考えている。
市としては、看護師不足といった課題がある中、看護師確保の取組と保育所、学校における受入れ態勢 の構築を検討してまいる。以上だ。
草島進一議員
御答弁ありがとうござい ました。今の現状などがよく分かった。
県の支援センターについては、伺ってみたところ、来年度中には立ち上げる予定と御担当の方から伺った。
また、今ありましたけれども、医療的ケア児 が通常の保育園や小・中学校に看護師さんのケアを受けながら 通うことができるインクルーシブ教育についても、今回の法施行を受けてその受入れの態勢、ガイドラインなど を構築していただいて、当市でも児童の教育の選択肢が増えるようになることを望みたいというふうに思い ます。
今回伺っていて、やはり医療的ケア児の保護者が介護から解放されるレスパイトについて大 きな課題だなと感じた。
現在、通所できる施設は存在するわけだが、ショートステイ、言わば短期入所ができる場は、荘内病院のレスパイト 入院に限られるということである。これはしょっちゅう気軽に使えるものではないということだ。 また、短期入所施設を事業所が立ち上げるには、かなり困難を伴うと思う。
そこでいろいろ調べてみました。そこで、今般提案したいのが、医療的ケア児在宅レスパイ ト事業だ。
医療的ケア児の看護、御家族のレスパイトとして、訪問看護ステーションを2時間から4時間など長時間利用して いただき、その利用に係る医療保険の適用を超える経費を自治体が助成するというものである。
短期入所では体調を崩す子も多く、本人と家族の移動の負担も大きいとのことであり、在宅レスパイト事業は、 全国的にも医療的ケア児支援で要望の強い福祉サービスということである。
東京都江戸川区、府中市などの東京都内、また福岡県福岡市、糸島市など福岡県内の自治体、長崎県佐世保市 などで現在行われているサービスでもあります。ぜひ参考にしていただき、本市でも率先して取り組まれること を御提案申し上げます。見解をお伺いします。
○健康福祉部長 渡邉 健
ただいま草島議員さんから御案内いただきました医療的ケア児在宅 レスパイト事業につきましては、福岡県内では 健康保険の適用対象となる訪問看護を除き、訪問看護事業者が医療的ケア児を訪問して、家族 の負担軽減のために看護や介護を行う際の経費を自治体が補助するといった制度である。 家族の介護や看護の負担軽減、また経済的負担 の軽減といった点から見て有効な制度と存じる。
家族の負担軽減のためどのような取組が求められているのか。この医療的ケア児在宅レスパイト事業も参考にしながら、 財源確保の点も併せて検討してまいりたいと思う。以上。
草島進一議員
ぜひ御検討をお願いしたいと思う。
このレスパイト事業についても、医療的ケア児をケアできる看護師の養成も課題のようであ ります。岐阜県などでは研修制度が充実していると伺っておりますけれども、これが県ととも に充実されるようになったらいいなというふうに思う。
今回の新法の施行により、自治体の責務となった医療的ケア児への支援である。「誰一人取り残さない」を掲げている鶴岡市での支援策として、一歩でも前進されることを希望いたしま す。さらに検討を求めたいと思う。私も研究していくので、よろしくお願い申し上げる。
2021 12月議会 総括質問
202112月議会 総括質問
草島進一
市民の声・鶴岡を代表し て市長説明、また今期提案されている事項につ いて総括的に質問いたします。 初めに、新型コロナウイルス感染症対策についてであります。
初めに、ワクチン接種の副反応についてお伺いしたいと思います。
新聞報道によれば、新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては全国民の約7割が接種を完了したが、
10月24日現在で接種後に1,325人が 死亡しているとのことであります。厚生労働省 によれば、このうち99%の1,317人がワクチン 接種との因果関係を評価できないということで ありますが、注視すべきことだと思います。 1,325人の死因は虚血性心疾患、また心不全、 出血性脳卒中などが多く、65歳以上の高齢者が 84%を占めているとのことであります。私の周 りでは、2回目の接種で38度の発熱が3日ほど 続いたという方がいらっしゃいました。
そこでお伺いしますが、市内で重篤な副反応の報告などがなかったのか、その状況をお伺い
します。
次に、コロナ禍で影響を受けている事業所へ の経済対策、特に真水対策としての鶴岡市小規 模事業者経営継続支援金についてですが、第1 回目、またこの10月29日で受付終了した第2回 目、また第3回目の申請状況はどうか、その成果をお伺いしたいと思います。
また、コロナ禍で傷ついたこの市内経済を再生させる経済対策として、市内全域に波及する経済喚起策も今後必要と思いますが、現在検討されていることをお伺いしたいと思います。
次に、農業関連、米価下落に対しての支援についてお伺いします。
市内約半数の農業者が栽培しているはえぬきで、前年比2,200円も下落するという今般の米 価の概算価格の下落は大変深刻であり、農家を はじめ、それだけではなく市内全域の経済に大 きく影響を及ぼすのではないかと懸念をしてお りました。今般の市の支援策について、実際に 稲作農家の方の声をお伺いしまして、大変助かると、市独自の支援として歓迎する、そうした声をいただいております。
昨年は、当市では、主食用米から加工用米、飼料用米、非主食用米や園芸作物に転換する際のきっかけとなる支援としての補正予算が計上
されていました。今般の市の独自支援策として、水稲種子購入費の支援、また県の災害経営安定対策資金へ上乗せしての利子補給という支援策に至った経緯、また効果の見通しをお伺いしたいと思います。
次に、観光振興についてお伺いします。
市長説明では、9月の観光入込者数は対前年 度比6.2%減少していると説明がありました。 コロナ禍で観光業については厳しい状況が続い たと思いますが、10月は宿泊者の予約が戻り始 めているとの情報もあります。本年は出羽三山 が丑年御縁年であり、週末やうしの日は結構に ぎわっていたと伺っております。
まず初めに、上半期の実際の入込数はいかがだったのかお伺いします。
次に、この10月1日から来年1月16日までの 期間で、予約不要で1,000円で乗車できる定期 観光バス、また定額観光ハイヤーが稼働してお ります。既存観光拠点の再生・高付加価値化推 進事業、交通連携事業ということですが、二次 交通が課題の当市の観光にとって大変有効な事 業と思いました。現在どのような利用の実績の 状況か。また、今後どのように生かしていこう と考えているのかお伺いします。
3点目に、以前、令和2年3月の地元紙に掲載されたものでありますが、DEGAMの事業でQRコードを使っての観光客の行動調査を行ったようであります。その記事では、静岡県立大経営情報学部の渡邉教授の研究室と共同で鶴岡を訪れる観光客の行動を調査し、今後それを基礎データとするとありました。
観光のマーケット戦略としてそうした調査は大変有効ではないかと思うものですが、その成果はいかがだったのか。現在もその調査情報は
活用されているのかお伺いします。
4点目として、先日、県内や宮城県などの修学旅行で出羽三山神社などが利用されており、 コロナが大分落ち着いてきた9月頃から相当数 のバスが訪れたとお伺いしました。昨年、令和 2年は98件の教育旅行の受入れがあり、教育旅 行の誘致活動には今年度取り組んできたと思い ますが、そうした教育旅行の動向はどうか。今 後も期待される旅行形態だと思いますが、市の考え方をお伺いします。
最後に、今後の観光振興策について、観光庁では、密を避け自然環境に触れる旅へのニーズの高まりや、大都市の若者が田舎に憧れを持っ
て関わりを求める動きがあることを踏まえ、言わば第2のふるさととして何度も地域に通う旅、帰る旅というスタイルを定着、推進させること
で新しい需要を掘り起こそうという動きがあります。我が地域にとってはチャンス到来とも感じるわけですけれども、今後の市の観光戦略を
どう考えているのかお伺いしたいと思います。
次に、GIGAスクール構想についてお伺いします。
子供たち一人一人に個別最適化され、創造性を育む教育ICT環境の実現に向けてと打ち出されたGIGAスクール構想。1人1台端末の
整備は3月末までに完了し、4月から本格稼働されていると思いますが、約半年間経過しての現在の状況、課題などをお伺いしたいと思いま
す。
今般の補正予算は、児童・生徒の家庭での通信環境整備などと聞いていますが、その内容についてまずお伺いしたいと思います。
また、導入の際に最も大きな課題とされているのは、実際に生徒と接する教職員のITリテラシーや運用スキルの不足とされているようで
すが、教員の習熟度を上げていく研修などはどのように行われているのか。これまでの成果と課題についてお伺いします。
文科省では、学校ICTの専門家であるICT支援員を配置することが必要とし、令和4年までに4校に1人の支援員を配置することを目指すとしているようですが、当市の場合はいかがでしょうか。支援体制についてお伺いします。
最後に、現在9,407台の端末利用が行われて いるわけですけれども、学校内、また学校外で のタブレットの破損の際の補償については、全国の自治体でばらばらの対応のようですが、当 市の場合ではどうなっているのか、確認をした いと思います。
以上、質問とします。
○市長 皆川 治 草島進一議員さんからの総括
質問に順次お答えをいたします。
本市における1回目、2回目接種の際の副反応の状況についてでございますけれども、新型コロナワクチンにつきましては、使用実績がな
いワクチンであることを踏まえ、これまでワクチン接種と因果関係が示されていない症状も含め、その疑いが認められる際には幅広く評価を
行っていく必要があるとされていることから、医療機関等において、その状況や症状、症状の程度等について記載した報告書を作成し、独立
行政法人医薬品医療機器総合機構に提出し、国に報告されることとなっております。
その後、県を通し本市に報告が来ることにな っておりますが、本市ではこれまで14件の報告 を受けております。症状としましては、接種後 間もなく現れるアナフィラキシー症状、かゆみ、 頭痛等が報告されております。これについては、 10代から50代の方で軽度から中等度の症状に関する者12件で、いずれも既に回復しております。 また、重い症状と医師が判断したのは14件の うち2件で、そのうち1例は90代男性で、翌日 に肺炎で入院し、その後にお亡くなりになった という事例。また、もう一例は60代男性で、接 種翌日に解離性大動脈りゅうにて手術後、加療 し回復されたという事例です。この2件を含む 14件全てが、ワクチンとの因果関係においては現時点では不明とされております。
続きまして、小規模事業者経営継続支援金の
状況についてお答えをいたします。 1回目につきましては、交付件数が1,365件、
交付額が2億7,300万円。2回目につきまして は、交付件数が1,606件、交付額が3億1,270万 円となっております。現在受付を実施しており ます3回目につきましては、11月19日までに交 付決定されたものとして、交付件数が486件、 交付額が9,530万円となっております。
次に、今後の経済対策についてお答えをいたします。
24番尾形昌彦議員の御質問にもお答えをして おりますが、本市では事業者の新型コロナウイ ルス感染症の影響やその支援策を検討するため、 10月に鶴岡商工会議所や出羽商工会と共同で第 5回新型コロナウイルス感染症の影響に関する 調査を行っております。
調査結果によりますと、今年9月においても 令和元年同月と比較して売上げが下がっている と回答した事業者の割合が68%となるなど、依然として厳しい状況が続いていると捉えており ますし、支援の要望につきましても様々なお声をいただいております。
今後の経済対策につきましては、ただいまの 調査の結果や11月に開催しました経済対策会議 で頂戴した意見等を踏まえつつ、現在国で予定 をしている補正予算にも対応しながら、効果的 な消費喚起策や支援策について検討してまいり たいと考えております。
次に、米価下落支援策を実施するに至った経緯についてお答えをいたします。
まず、米価下落対策緊急資金についてでございますが、令和3年産米の概算金の大幅な引き下げに伴い、当初予定していた収入を見込めな
い農家が増えることが予想されたところでございます。こうした農家は、ナラシ対策の交付金が入金されるまで支払いが滞るなど、資金繰り
の悪化が予想されることから、県が発動した米価下落緊急対策資金に市も協調して無利子資金を融通することとしたものでございます。
地元JAの金融部門には、これまで米農家か らつなぎ資金の相談が多数あり、JA自らの資 金を融資するプロパー資金の貸付実績が31件と 伺っております。本資金につきましては、JA のプロパー資金と重複して活用できるなど有利 な点もあることから、農家経営の維持・安定の ために活用していただきたいと考えております。
次に、主食用米生産緊急支援事業についてですが、今般の米価下落により、米農家の将来経営への不安や営農意欲の減退が懸念されたこと
から、米生産の継続を後押しするため、種子代金の一部を補助することとしたものでございます。
高齢化の進展や農業機械の更新などの負担に加え、今回の米価下落が重なり、農家は大変厳しい状況にございます。米価下落の影響を受けた農家の営農継続に向け、国・県の支援策とともに、本市としても、下支えの事業が必要と判断したところでございます。
続きまして、観光客の入込者数についてお答えをいたします。
市内の主要観光地直近の観光客入込状況であ りますが、令和3年9月単月期の本市の観光入 込客数は約36万人であり、対前年同月約6%の 減少であります。新型コロナの影響を受けてい ない令和元年同月と比較いたしますと、約40% の減少となっております。
なお、本年4月から9月までの上半期の観光 入込状況では約220万人、対前年上半期と比較 をしますと約20%の増加でございますが、令和 元年につきましては約369万人でありまして、 約40%の減少となっております。今年の上半期 については厳しい状況であるものの、10月以降、 首都圏等の緊急事態宣言の解除により、観光客 の回復に期待しているところでございます。
続きまして、観光庁既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業で取り組んでおります交通連携事業について、現在の利用実績、また今後
の活用についてお答えをいたします。
この交通実証実験事業は、民間事業者が二次交通の課題に対応した実証実験として、これは4つございまして、1つは温泉と観光地を結ぶ
定期観光バス、2つ目が定期観光ハイヤーの運行、3つ目が駅・バスターミナルと温泉の直行ハイヤー、これはまっすぐ温泉ハイヤーという
ものであります。4つ目に温泉から市街地への手荷物配送事業を行うものであります。
この11月25日現在の利用実績でありますが、 1点目の定期観光バス、この利用者は約60人で ございます。2点目の定期観光ハイヤーの利用 者は約20人でございます。3点目のまっすぐ温 泉ハイヤーは約140人でございます。4点目の 手荷物配送事業は7件となっております。
本事業は、民間事業者が温泉街や観光地をつなぐ新たな路線として実施する実証事業であり、特にこの3点目のまっすぐ温泉ハイヤーは利用
者も多く、今後効果測定を行い、次年度以降の事業に活用すると伺っております。
続きまして、観光マーケティングの成果についてお答えをいたします。
DEGAMでは、世界から認められる観光都市鶴岡の実現を目指し、観光に係る各種データを継続的に収集・分析し、会員等の関係事業者とともに戦略的な観光地域づくりを推進しております。
DEGAMでは、令和元年度から本市への訪 問客を対象にスマホ等のICTを活用した観光 客動向調査を実施しており、観光動向の分析を 行っております。令和3年度上半期をまとめた DEGAMリポートによりますと、アンケート 調査に回答した年代は40代から60代が約8割と なっております。また、居住地は山形県内と回 答した割合が約5割でありまして、昨年度から 増加傾向にございます。新型コロナウイルス感 染症拡大による緊急事態宣言の発令や、県をま たいだ旅行の自粛傾向により、回答に占める山 形県内居住地割合が増加しているものと分析し ております。
今後もDEGAMの観光客動向調査による観光動向の把握に努め、「詣でる、つかる、いただきます」をテーマとした本市の観光誘客に活用し、新たな観光ニーズへ対応してまいります。
次に、今年度の教育旅行の動向につきまして は、DEGAMの聞き取り調査によりますと、 コロナ禍において教育旅行で本市に訪れる学校 が増加しており、今年度はこれまでに200校以 上が訪れており、昨年の98校から大幅に増加し ております。
教育旅行の誘致は、土・日に集中しない、旅行の平準化を図るといった意味でも重要と考えております。新型コロナ感染症により、行き先
や内容についても大きく変化しておりますので、本市の自然、歴史、文化、食などを生かした魅力ある、教育旅行にふさわしい観光ルートの設定を図るなど、関係機関と連携し受入れ態勢の整備を進め、その誘致に取り組んでまいります。
続きまして、今後の観光戦略についてお答えをいたします。
本市では、鶴岡市中期観光振興戦略プランに 基づき、精進落としを現代風にアレンジした 「詣でる、つかる、いただきます」をキーワー ドに、観光事業者と連携した観光誘客の取組を 進めております。
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コロナ禍における新しい旅の形として、家族など小グループで近隣の観光施設を体験し、改めて地元のよさを再発見するマイクロツーリズムや、仕事と余暇を組み合わせたワーケーションが注目されております。こうした新たな動きを的確に捉えた上で観光戦略の具体化を図ることで、地域の観光資源の磨き上げやワーケーション、体験型観光の受入れ態勢の整備を図ってまいります。
GIGAスクールについては、教育長から答弁をさせていただきます。
○教育長 布川 敦 それでは、GIGAスクー ル構想につきましては私のほうから答弁させて いただきます。
初めに、補正予算に係る事業内容についてお答えいたします。
1つ目は、校内通信ネットワーク整備事業で、 授業を行う教室におけるWi-Fi接続の不安 定さを解消するため、小・中24校にアクセスポ イントを124台増設するものです。
2つ目は、家庭学習のための通信機器整備支 援事業で、家庭にインターネット環境がない児 童・生徒480人への環境整備支援のためにモバ イルWi-Fiルーターを購入するものです。
なお、ルーターの購入台数は、令和2年度に 230台購入済みであるため、今回は250台の購入 となります。
続きまして、GIGAスクール構想推進事業の成果と課題についてお答えいたします。
成果といたしましては、児童・生徒の学習に対する意欲の向上が上げられます。また、端末のシステムを利用して一人一人の立場を可視化
し、考えを共有することで活発に集中して話し合う姿が見られます。さらに、教員の指導においては、以前よりも効率よく子供たちの意見や
考えを交流させることが可能となり、その結果、子供たちが学びを深めていく時間が増え、効果的に授業を展開することができるようになって
います。
課題といたしましては、第1にインターネットに安定してつながる通信環境の整備が上げられます。このたびの補正予算での整備もその一環ではありますが、インターネット回線の増強やアクセスポイントの数をさらに増やすなど、国が示している基準や本市の使用実態を踏まえ、安定した通信環境となるよう今後も必要な整備に努めてまいります。
また、2つ目の課題としまして、議員御指摘の教員の活用スキルのさらなる向上が上げられます。そのため、全ての小・中学校の教員を対
象とした各校2回の研修や、各校の情報教育担当教員を対象としたリーダー研修等を既に行っております。今後も、小・中別、教科別のミニ
研修や、各校の要望に基づく研修を実施するとともに、先進的に活用している教員の実践を共有する手だてを検討し、これまで以上に活用が進むようにしてまいります。
学校への支援体制につきましては、本市では、国が示しているICT支援員ではなく、学校の要請に素早く的確に対応するために学校教育課
内に各校の状況を把握するICT推進係を設けるとともに、業者とも、端末の不具合や故障への対応はもちろんですが、授業や研修のサポー
トも行う運用保守契約を結び、体制を整えております。
また、今年度は181件の修理・交換が生じて おりますが、本市は3年間の保証期間がついて いる端末を契約したため、学校や保護者が負担 することなく修理・交換することができており ます。今後も教員や子供たちが安心して使いや すい環境が維持できるように努めてまいります。 以上でございます。