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平成26年度山形県一般会計予算 討論


草島進一です。

今議会に提案されている議39号、平成26年度山形県一般会計予算の一部に対して、又、請願58号についての不採択について反対の立場で討論します。

 

請願58号 の意見書の提出について不採択とすることについてであります

特定秘密保護法については昨年末 数万を超える市民の抗議デモの中、国会で与党の強行採決という目にあまる暴挙によって成立したものであります。現「特定秘密保護法」は国民の「知る権利」表現の自由、取材報道の自由を侵害し、民主主義、市民社会の根底を揺るがしかねないものであり廃案にすべきと考えます。よって請願主旨は妥当であり、意見書の提出に大いに賛同するものです。

 

議第39号 平成26年度山形県一般会計予算の一部についてであります。

●慶應先端生命科学研究所支援に対し、更に年3億5千万円の補助金を投入するその金額の根拠は未だ説明責任が果たされておりません。その金額の妥当性について疑問があり反対します。

 

次に、最上小国川ダム関連予算2億4千5百万円とダム本体工事の債務負担行為(36億2千万円)の認定について反対します。

 

森は海の恋人、そして川はその仲人であります。

「川の力が失われたら真実の漁業振興にならない」という信念の下、「県産鮎 放流事業」を全国に先駆けておこない、又 全国的な釣り大会を誘致し「ダムのない小国川」こそ観光資源。と漁業振興につとめてきた、小国川漁協 沼澤勝善組合長が2月10日、自死されました。

 

昨年末の漁業権更新時に、漁業権を楯にとり、ダム計画の協議に着かせるという、我が国の水産行政史上「前代未聞」の強引なやり方で漁協を恐怖と不安に陥(おとしい)れた県の手法は、違法性も指摘されており、行政の姿勢として絶対に許されるものではありません。

この不当な圧力行為については、先週末、全国500名を超える弁護士が参画する環境法律家連盟からも厳しく抗議する内容の決議文が寄せられました。

 

一昨年にはダム事業の違法性を指摘し執行を差し止める行政訴訟が提訴されています。又この1月に河川工学者ら150名の科学者から成る「ダム検証のあり方を問う科学者の会」からは「治水対策は河道改修で十分であり「流水型(りゅうすいがた)ダムでは、むしろ流域住民の安全を守ることができない。清流環境にも大きな影響を与えかねない」として治水計画の根本からの見直しの訴えがありました。

 

こうしたダム治水に異論を唱える数多くの科学者の知見を無視したまま、ダムのプロパガンダを続け、更に、漁協も求め続ける「ダムによらない治水」を今後一切協議する必要がないといった県の姿勢は、対話の県政を逸脱し、まるで3.11以前の原子力行政と同類であります。

 

ダム建設は、流水型とて環境を破壊し、知事が掲げる「自然と文明が調和する理想郷」と完全に矛盾します。清流小国川のほとりで、縄文の女神の時代から育みつづけてきた、独自の経済の姿を、知事は今、破壊しようとしているのではないですか。

 

最上川河口から小国川源流域まで約100キロのダムのない流域としての、いのちのゆりかご。生物多様性と共生する漁業振興。こうした価値こそ、私は次世代に伝えるべき宝と考えます。

 

又、赤倉温泉は、中心の旅館が倒産し、温泉街の老朽化が課題です。河道の拡幅などとともに旅館群をコンパクトに再生するなど、ダムに依らない河川改修事業は、老朽化した赤倉温泉街を再生させる絶好の機会であり、それこそ全国から人を呼び込む話題をつくります。

山形DCもおこなわれ、山形の観光 まちづくりの本質が問われる今、今一度 立ち止まって考えて頂きたい。

 

このダム事業が、今この時代に本当に流域地域から求められている事業なのか。と。

 

以上、持続可能な流域のため、ダムに依らない治水事業への転換を求め、反対討論といたします。