2023年9月一般質問 1)湯野浜のトイレ改築 2)風車問題 3)放射線照射米
9月一般質問
1)湯野浜海水浴場のトイレ改築 県内随一の海水浴場のトイレが築30超 和式のみ?
2)クマタカのバードストライク問題は? 風車騒音で不眠症の訴えあり!(三瀬八森) 風車騒音のガイドラインを‼ 加茂も矢引も白紙に。
3)放射線照射米について「あきたこまちR のような事が山形の「つや姫」でも?
以下、メモから書き起こした物です。正式な議事録はHPの検索で。
湯野浜海水浴場のトイレ改築を。
○草島
質問させていただきます。 まず、湯野浜海水浴場関連であります。 まずは、コロナ明けとなった今年の鶴岡市内の全体の海水浴場の入込客数をお伺いします。
コロナ前の令和元年度と比較してはいかがだったでしょうか、お伺いをいたします。
今年は、湯野浜海水浴場に海の日ピークの8 月5日など6回ほど訪れまして、駐車場係の方 やレスキューチームの方々のお話を取材をいた しました。皆さん、今年はお客さんが少ない、 少ないとおっしゃっておられました。遊泳もジ ェットスキーのお客さんも双方が少ないとのこ とでありまして、実際に8月5日の午後2時ぐ らいに訪れても、600台の駐車場に330台という 駐車場の状況でした。この減少の原因は何と分 析されているのか、当局の考えをまずお伺いし ます。
商工観光部長 阿部
初めに、令和5年度 の市内の海水浴場全体の入込客数についてお答 えをいたします。
市内6か所の海水浴場の入込客数につきまし ては、今年度33万1,000人となりまして、昨年 と比較して23.9%の増となったものの、コロナ 前の令和元年度との比較では、4.9%の減とな っております。
そのうち、湯野浜海水浴場につきましては、 令和5年度、17万8,500人で、昨年度より25% 増、令和元年度よりは15.6%の減という状況で ございます。この元年度と比較をしました入込 客数の減少の状況につきましては、各海水浴場 の管理者から聞き取りを行ったところでござい ますが、熱中症警戒アラートが続いた猛暑とい う点も影響したのではないかと伺っているとこ ろでございます。
○草島進一議員
ありがとうございました。 減少の原因、ガソリンの高騰もあるのではない かというお話を私はお伺いをしております。
では、本題の湯野浜海水浴場のトイレについてであります。
湯野浜海水浴場の北側のトイレは、平成5年、 市が建設、30年経過。男女とも和式の大便器し かなく、多目的トイレ1基が洋式というのみで あります。北側のトイレの隣には、水道のシャ ワーが道路を隔てた露天にあり、見ていると、 トイレのホースで体を洗っている方が多く、ま た特に3時以降の帰り際のピークにはトイレに 女性が列をなしているという感じであります。
南側の宮沢トイレは、平成元年、山形市が建 設、35年が経過。男子大便器2基、女子大便器 4基が全て和式、双方に障害者用として洋式便 器があるが、ビニールカーテン式のため怖くて 使えない状況とのことです。シャワーは当初あ りましたが、整備後早々に壊れ、長年使用不可 とのことであります。
ちなみに、海の日正午ぐらいに北側トイレを見に行ったときは、唯一の様式の多目的トイレの水が流れず使用不可になっており、駐車場係
員の方々とともに、にわか修繕作業をいたしま した。こんな状況であります。山形県随一の海水浴場と言われ、仙台・福島・山形市方面から
最も人が来る湯野浜海水浴場がこんな状況でい いのかと改めて思いました。
この夏、新潟の瀬波温泉海水浴場を見てきま した。駐車場は無料、1キロぐらいの、これ湯 野浜と同じぐらいの海岸線ですけれども、トイ レは3か所あり、全て更衣室があり、シャワー が隣接していて全て無料で利用できます。キャ ンプ・バーベキューもしたい放題であり、訪れ た8月14日はほぼ駐車場は満車、大変にぎわっ ておりました。山形県内ナンバーも結構あり、 特にキャンパーなど県内からも訪れている人が いるようでありました。村上市に尋ねると、瀬波温泉海水浴場は、トイレや駐車場の整備を新 潟県が行い、村上市が直営で運営し、レスキュ ー人員なども市の会計年度任用職員として雇い 入れ、年間1,500万円程度の予算をかけている とのことでありました。
最近湯野浜海水浴場に来る人が減少している原因として、旅館の経営者からも「使いづらいトイレなどの問題もあるのではないか」との声
もいただいております。そんな声を踏まえつつ 御提案申し上げたいのは、海水浴場北側のトイレ、宮沢のトイレの全面改修であります。ウォシュレット式の洋式トイレ、ユニバーサルデザイン、ユニバーサルシートつきバリアフリー型 のトイレ施設とともに、温水シャワー、更衣室を完備した新しいトイレ、サニタリー施設にすることを提案したいと思います。県民の海を標榜する山形県とも協働しつつ、ぜひ実現していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、
見解をお伺いします。
商工観光部長 阿部
湯野浜海水浴場内の トイレの改築の御提案につきましてお答えをい たします。
御質問のとおり、北側のトイレは市で設置を いたしまして約30年、南側のトイレは県で設置 をいたしまして約35年が経過しております。市 では、市内49か所にあります観光地公衆トイレ について、設置年数や利用頻度を考慮し、順次 改修に取り組んでいるところでございます。こ のうち、設置後30年以上経過した市管理の観光 地公衆トイレが17か所ございます。湯野浜海水 浴場につきましては入込客数が最多で、トイレ の利用率も高い状況でございます。市が整備を いたしました北側トイレについて、早急な全面 改築は難しいと考えておるところでございます が、洋式化が必要と考えており、改修の検討を 行ってまいります。
また、県が整備いたしました南側のトイレにつきましては、今後県と改修の方向性について協議をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
○草島進一議員
使っている方の声を聞いてみますと、「和式のトイレって、うちの子供初めての体験をこの湯野浜海水浴場でやったんですよね」みたいな話がありました。今災害時の避難所も全て洋式になっております。有数の観光地のトイレがこの状況でいいのかということは、今御見解もいただきましたが、この課題を共有して、早期にこれ洋式については考えていただきたいし、あとぜひ瀬波の海水浴場のトイレを見ていただきたいのです。更衣室・シャ ワー、併設されています。非常に使いやすい形になっている。でも、それも結構以前にできているトイレなので、今またトレンドが新しくなっているかもしれません。なので、県や関係者を交えて、まず現場を見てきていただきたいし、新潟のトイレも見ていただきたいし、今どんな施設がトレンドで求められているのか、これ早期に全面改築についても御検討いただきたいと思うのです。
これもたもたしていると、さらに海水浴場のお客さんの減少につながりかねないと思うのです。なので、ぜひ問題意識を持って、洋式トイレには早急に改築をしていただきたいのですが、全面改築についてもぜひ検討委員会を早期に立ち上げて、リテールまできちっと協議をして、早期に改築をされることをこれ強く要望したいと思います。ぜひよろしくお願いします。
2)風車開発問題
○草島
風力発電の問題について お伺いします。まず、大きく報道もされました希少猛禽類、絶滅危惧1B類のクマタカのバードストライク疑い案件についてであります。
6月24日にJREは発見したが、市への報告 が7月28日でした。私たちは、議会のこの本会 議でJREの加茂の風車計画の請願に対する討 論を6月30日に行っていたわけであります。ま た、7月27日には加茂の住民への市の説明会が ありました。 その説明会では、市が全国照会した結果、バー ドストライクの懸念などの理由から、ラムサー ル条約湿地5キロ圏内には風車建設の前例はな いことを市長は何度も説明。それに対して、風 車より電線のほうが問題だ。まずは調査すれば いい。ラムサール湿地は鳥を守るための条約で はないなどの住民の声が上がっておりました。 私が参加したJREの大山の説明会でも、事業 者JREの説明は、バードストライクの質問に 対して調査しなければ分からないの一点張りだ ったと記憶をしております。
JREが市に報告のあったのは7月28日、加 茂地区への市の説明会が行われた後でした。何 だか意図的に報告をずらしたようにも思います。 このバードストライク疑い案件がしっかりと発 見段階で報告されていたなら、市の説明も加茂 住民はじめ市民の受け止めも違ったのではなか ったかと私は思います。要は、事業者JREが 調査をした上、環境省意見、経産省勧告を受け た後の環境保全措置として、風車の本数を減ら し、位置を変えたけれども、希少猛禽類である クマタカにヒットするという最悪の結果を稼働 して1年余りで実際にもたらしたということで あります。事業者の調査と環境保全措置の実態 というのはそんなものなのだということの実例が生じたのではないでしょうか。この問題は、いまだ調査が進んでいないようですが、市の受け止めと事業者の働きかけなどどのように対処されているのかお伺いしたいと思います。
○市民部長 伊藤慶也
それでは、JRE鶴岡八 森山風力発電所におけるバードストライクの可 能性のあるクマタカの死骸が発見された事案に ついてお答えいたします。
本市といたしましては、種の保存法に基づく国内希少野生動物に指定されており、議員御案内のとおり、絶滅危惧種1B類に属するクマタカでございまして、大変重大な事案と受け止めております。また、この件に関しては、事業者に対しまして速やかに報告がなかったことは大変遺憾である旨申入れを行い、今後は市民調査
の結果も含め、速やかに報告するよう強く意見しておるところでございます。
なお、クマタカの死因につきましては、環境省東北地方環境事務所が特定することになっておりますけれども、現在東北地方環境事務所において、種の保存法の手続と解剖・検死の調査機関との調整中のため、死骸はいまだ事業者が冷凍保存して保管している状況でございます。
死因の調査が長引き、対策が講じられないと新たな衝突事案が発生する可能性も考えられますことから、早急に原因究明が行われるよう、東北地方環境事務所には要望しているところでございます。
○草島
答弁ありがとうございま した。しっかりと調査が早急に進んでいくよう に求めていきたい。先日も、市民団体から環境省に対して意見書も投じられました。今後の行方をしっかりと注視していきたいと思います。
この案件ですけれども、今回のクマタカの衝突疑いのほか、事後調査の中間報告にはコウモリの衝突事案もあったかと思います。私が心配しているのは、約1万匹が八乙女洞窟に生息する県指定文化財、天然記念物のニッポンユビナ ガコウモリにも影響があるように推測できるこ とであります。バードストライクではなくて、 コウモリバットストライクというのですけれど も、バットストライク問題に詳しい東海大の河 合久仁子先生によれば、ヨーロッパでは月10回 程度以上の死亡個体調査が推奨されているとの ことであります。現在のJREの事後調査とい うのは月2回しか死亡個体調査が行われておら ず、これは環境省からも指摘されているのです が、正確な調査になっておりません。少なくと も事後調査、最低月4回以上、バットストライ クを考慮すれば月10回以上、そして事後調査の 2年という期間については、今回の事案を踏ま えて、あと3年は最低でも延長を働きかけるこ とを要請すべきと思いますが、お伺いしたいと 思います。
それと、今般のクマタカのバードストライク疑いの事例では、事業者が調査の上で……調査、調査とおっしゃる方がいらっしゃいますが、調 査の上で、環境省や経産省に環境アセス上で示した環境影響回避策がもう完全に失敗しているということなので、まずは八森山については一定期間の停止措置、またクマタカの生息が確認されている加茂地区は無論であります。そして、矢引の風発も建設については予防原則をもって、ゼロベースで当然見直されるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。
○市民部長 伊藤慶也 それでは、事務調査の回 数とその期間延長の要請、三瀬矢引風力発電の 質問にお答えさせていただきます。
初めに、鳥類等の事後調査の要請につきましては、JRE鶴岡八森山風力発電所に関する環境影響評価手続の準備書におきまして経済産業大臣勧告がございまして、その中でバードストライクが確認されるなど、希少猛禽類や渡り鳥など重要な鳥類に対する重大な影響が認められた場合は、専門家などからの助言を踏まえ、稼
働制限等、追加的な環境保全措置を講ずることとされております。
本市といたしましては、今後もクマタカなどの繁殖や生息への影響が強く懸念されますことから、事業者による追加的な環境保全措置の検討内容に加え、バードストライクや天然記念物でありますコウモリ等のバットストライクの事後調査の回数や期間について、専門家の意見も伺いながらしっかりと意見してまいりたいと考
えております。
続いて三瀬矢引の風力発電につきましては、既に配慮書の中で経済産業省や環境省より風力発電設備への衝突事故及び移動経路の阻害等による影響について指摘を受けております。このたびの事案を踏まえまして、今後のアセスの手続の中で重大な影響や懸念事項につきましては、さらに専門家などからの意見を伺い、強く意見してまいりたいと考えているところでございます。
○草島
ありがとうございます。 今もってJREも調査、調査といって、調査、 調査と言っている方もいらっしゃるようですけれども、サンクチュアリでーあるラムサール湿地7キロ圏にある三瀬八森山から加茂地区は、まさに貴重猛禽類や渡り鳥の密度が濃い地域であり、影響は避けられないということが今回のバードストライク案件でも実証されているような気がしております。これは予防原則をもって、未然に生態系への悪影響を回避する、これは国際的な保護機関であるバードライフ・インターナショナルなどの勧告でもありまして、これまでの詳細な生態調査や専門家の意見を根拠に、累積的影響と予防原則をもって判断をした、これはまず市の加茂の風車の中止要請は全く妥当だと思います。
さらに、矢引についても中止要請すべきと私は考えます。これは、ぜひ毅然とした姿勢を持って対処していただきたいと思います。これは要望しておきます。よろしくお願い申し上げます。
次に、風車騒音の件についてお伺いをいたします。
この5月に私は三瀬全域を網羅的に歩きまし て、アンケートを配付させていただきました。 このアンケートは、アテネ不眠尺度、AISと いうのですけれども、それによる不眠症の自己 評価アンケートに基づくものでありました。先 般それに対して1通、私にお手紙で回答があり、 その結果として不眠症を生じていることを示し ているものでありました。風車の低周波音と健 康被害については、秋田県で21例、睡眠障害や めまい・頭痛などの訴えがあることは以前議会 でもお伝えしましたが、今般、三瀬八森山でも 風力発電施設の騒音による不眠症の疑いが出て きたということであります。市として、このよ うなケースに対してどのように対処されるのか お伺いしたいと思います。
また、事業者に対してはどのように対応されますか、お伺いしたいと思います。
○市民部長 伊藤
それでは、風車騒音の問 題についてお答えさせていただきます。本市が7月から8月にかけて開催いたしました、(仮称)JRE加茂地区風力発電事業に関する加茂地区等住民の声を聞く会におきましても加茂地区に風力発電施設が設置されますと、将来にわたって風車騒音や健康被害、風車がもたらす精神的な負担や不安が懸念されるといった御意見もございました。
JRE鶴岡八森山風力発電事業における風車騒音の影響についてでございますけれども、本市で地元自治会に確認したところにおいては、苦情等は寄せられてはおりませんが、住民からの相談等を寄せられた際には、騒音規制法等に基づきまして調査を行い、基準値を超えている場合には原因者に対して法に基づき、改善を求
めてまいります。
一方で、風力発電に係る低周波等、健康への影響に関しましては、国においては現在のところ明確な基準値等が明示されていないということもございまして、現状といたしましては対応は難しいものと考えておりますが、今後の国が示す指針等にも注視しながら対応を検討してまいりたいと存じます。
○草島進一議員
この風車騒音については、 今年5月16日、国会参議院厚生労働委員会で立 憲民主党の川田龍平参議院議員による質問が行 われ、諸外国では騒音上限値が基準値として示 され、離隔距離が十分に取られている。その現 状に対して、日本国内では基準値も設定されて いない、離隔距離も定められていないというこ とを示し、北海道大学、田鎖順太助教のシミュ レーションで、例えば遊佐で15メガワットを52 基、2キロの離岸距離で建てると、250名の不 眠症が発生するというおそれを示しまして、風 車から民家までの離隔距離を十分取ることを指 摘しております。
それに対して、加藤厚労大臣は、騒音による健康への影響を防止する取組は重要であり、本年度に予定している睡眠指針の改定に当たっても、音を含めた環境づくりについて検討を行う予定で、関係省庁とも連携しながら対応を図っていきたいと答弁されておられます。
1,000人規模の疫学調査をされた大分看護科 学大学教授、元国立環境研究所主任研究員、影 山隆之先生は、風車に近いところに住居を構え る住民に、41デシベル以上の音圧の方々に対し て、疫学的に明らかに不眠症が発生していると いうことを、これは2016年に国際的に論文発表 をされておられます。先生いわく、環境省の 2017年の指針、直接的な環境影響は少ないとい う文言には大変問題があり、風力発電の騒音に よる睡眠影響は確実に存在する、そして睡眠影 響は確実に健康に影響すると捉えるべきだとい う見解でございました。これは市当局としてしっかりと踏まえるべきと考えます。
また、北海道大学の田鎖助教は、4メガワット級の風車であれば2キロメートル、6メガ級 であれば2.5キロメートルの離隔距離が必要と 科学的なデータによって見解を示されておりま す。昨今大型化する風車に対して、当市として のガイドライン、これも風車騒音についてもし っかりと離隔距離を定めるべきと考えますが、 改めて見解をお伺いしたいと思います。
○市民部長 伊藤慶也 風車との離隔距離をガイ ドラインに示すべきということに対してお答え させていただきます。
このガイドラインで離隔距離を定めることにつきましては、年々、風力発電施設の大型化や出力が増大しているといった状況がございますので、国の動向を注視しながら、風車の離隔距離を含め、本市のガイドラインの見直し等の必要性について検討してまいりたいと考えております。
○草島進一議員
ありがとうございます。 今般御紹介したのは、バードストライク疑い もある上に、風車騒音でも実害の疑いが今般の 私どものところに建っている風車で出てきてい るということであります。これも累積的影響や 予防原則に立てば、6メガワット級の加茂は無 論ですけれども、4.2メガワットで計画されて いる矢引も中止要請を早急に行うべきであります。 風車騒音と健康被害については、昨年12月から質問しているわけですが、国の指針がどうこうとかやっていると手後れになっていくと私は思うのです。ぜひこれもバードストライク案件と同様に、有識者の声、北大や大分の先生方と直接やり取りをして、市としての視座をきちっと持って、先陣を切ってこの解決策に当たっていただきたいと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○市民部長 伊藤慶也 ただいまの件についてお答えさせていただきます。市といたしましても、騒音等による健康への影響の防止については大変重要なことであると
認識しております。御紹介いただいた様々な知見等ございますけれども、そうした新たな知見等についての情報収集に努めながら、そしてまた今後国等においても検討されると言われておりますそういった指針、そういったところにも注視しながら対応を検討してまいりたいなと考えております。
○草島進一議員
ありがとうございます。 日本弁護士連合会では、この9月16日に風車 騒音と健康被害の問題について、ポルトガルの マリアナ・ペレイラ博士を招聘してオンライン シンポジウムを行う予定となっております。こ うしたものにもぜひ御参画をいただいて、しっ かりと知見を深めて今後の対応をしていただきたいと思います。これは要望いたします。
3)放射線照射米について「あきたこまちR のような事が山形の「つや姫」でも?
○草島進一議員
次に、放射線照射米につ いてお伺いをいたします。
秋田県では、あきたこまちを放射線照射育種 米のコシヒカリ環1号と交配することで、カド ミウム低吸収性のあきたこまちRを育種し、 2025年にその新品種に全面的に切り替えると発 表いたしました。この8月1日に地元の生産者 が有識者を交えてフォーラムを開催しておりま す。そして、地元紙でも8月30日に大きく報道 し、今生産者や消費者に動揺が広がっております。 国では、全国的に農産物中のカドミウム濃度 低減対策として、カドミウム低吸収性の水稲の 普及を進めているようであります。国の農業食 品産業技術総合研究機構、農研機構の次世代作 物開発研究センター、稲品種データベースを検 索いたしますと、山形県でも山形県農業総合研 究センター、水田農業試験場を育成地として、 2013年育成開始、配布開始年2022年、つや姫と コシヒカリ環1を交配させた山形157号、系統 番号、庄、庄内の庄です。庄5937の表記が確認 されました。これは山形県でもあきたこまちR と同種の育種試験を行っているということだと 思います。山形県として、この放射線育種を伴 うカドミウム低吸収稲の育種の実態、育種開始 が2013年ありますが、現在どの程度の量の育種 が行われているのか。また、今後あきたこまち Rのように、コシヒカリ環1と掛け合わせた、 言わば放射線育種のつや姫に全量切替えを予定 しているのか、またその発表をいつ頃と捉えて いるのかお伺いしたいと思います。
○農政課長 伊藤弘治 放射線照射による育種米 の交配によるカドミウム低吸収性稲の山形県に おける育種の状況についてお答えいたします。
議員御案内の秋田県におけるあきたこまちRという品種の全面切替えにつきましては、秋田県の公表などにより一定承知しております。
山形県から聞き取った内容でお答えをいたし ますが、カドミウム低吸収性稲である山形157 号につきましては、現在研究段階であり、品種 特性を調べているということでありました。ま た、品種特性を把握するための研究は、県の農 業総合研究センター内で実施しており、研究用 に供する種子はごくごく少量とのことです。
なお、先ほど申し上げたとおり、県では研究段階であるとのことでありまして、本県において今後いつ、どの程度切替えが進むのかにつきましては、現時点では情報をこちらでは持っておりません。以上でございます。
○2番 草島進一議員 ありがとうございます。 よくお調べいただきました。
8月1日のフォーラムに私も参加をし、取材をしてまいりました。識者からの見解をお伝え申し上げます。コシヒカリ環1号は、従来の放射線育種とは異なる重イオンビーム照射によって、コシヒカリ環1号のOsNRAMP5という遺伝子の1塩基を破壊してつくられた品種であり、従来のガンマ線よりもはるかに強い破壊力を植物のDNAに与え、その二重らせん構造を破壊するもので、ゲノム編集に近い。そのため、従来の放射線育種とは違う安全性の検証が必要。この分野の知見もほとんど得られていない。今回のケースは古くから行っている育種の方法であるということはできないということになる。また、1塩基を壊してしまうと、遺伝子のフレームシフトが起こり、違うアミノ酸になる。違うたんぱく質になり、アレルギーの原因になったり、毒性を持つ可能性がある。安全と言い得る科学的検証はまだ見ることができない。
カドミウムを吸収するとして、OsNRAMP5を破壊した結果、カドミウムはほとんど吸収されなくなるが、マンガンを吸収しなくなる。そのために、ごま葉枯病などの病気になりやすくなる。栽培する農家には、マンガンを水田に補うなど新たな負担をかけることになる。秋田県のあきたこまちRの大きな問題としては、コシヒカリ環1との交配により、放射線照射で遺伝子を破壊した形質を引き継ぐため、特許を踏まえた登録品種となり、自家採種が認められず、全農家が毎年種を購入する必要性が出てくるという点も懸念されている。
山形県の場合、つや姫は登録品種だが、一般品種であるはえぬき・ササニシキなどもコシヒカリ環1と交配されれば、種苗法により全て自家採種ができなくなる。
また、有機農業としてどうかという問題。EUの有機認証基準では、放射線照射した種子の使用を明確に否定している。政府は、放射線育種米も有機認証は大丈夫と言っているが、果たして世界でそれが通じるかが問題だ。日本の有機の信頼が落ちて市場を失うのではないかという問題がある。大体以上であります。
農水省の方向性としては、カドミウム汚染の地域の特定につながらないようにと、こういう理由で国内の全ての米をコシヒカリ環1の交配を検討し、現在203品種の米が作られつつあり、 ほとんど全ての品種の米が放射線照射米になろ うとしているようであります。
私は、つや姫など有機米としても優れた特性を持つ山形県の米の育種において、この全ての米が安全性が十分に担保されなかったり、EU
が有機として認めていない今般の放射線照射米への切替えには絶対に反対であります。市当局には、こうした問題を踏まえ、今後の県の動向、また国の動向をしっかりと見極め、当市の生産者、消費者にしっかりと情報提供・共有し、毅然とした姿勢で対処していただきたいと思います。これに対して、ぜひ御見解をお伺いしたいと思います。
○農政課長 伊藤弘治
市でも県へ確認を取り、 先ほどお答えしたこと以外は全く承知をしてお りませんが、今後の県の動向につきましては、 しっかり注視してまいりたいと考えております。
○2番 草島進一議員
ありがとうございます。 ぜひ市長からも今回のバードストライク関係 も非常に大きな問題でありましたが、その案件 と、このお米のことについてちょっと見解をお伺いできればと思いますが、いかがですか。
○市長 皆川
風力発電についてのクマタカ の死骸の案件、また騒音に関する問題についてのお話をいただいております。いずれも再エネを推進するためにも重要な問題でありますので、引き続き情報収集も行いながら、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
また、放射線照射育種米につきましては、このたび質問をいただいたことによりまして、私どももそうした動きがあるということを把握したところでございます。これがどの程度本県の農業に影響を及ぼすのかというようなことについても引き続き情報収集してまいりたいと思います。
○2番 草島進一議員
ありがとうございます。 どうぞよろしくお願いします。
これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
2023.9月議会総括質問1行革2企業のスタートアップ3観光戦略4有機農業5脱炭素化
2023.9月議会総括質問 1行革 2企業スタートアップ 3観光戦略 4有機農業 5脱炭素化
議事録のようなものはメモから書き起こした物です。実際は総括的に質問し、総括的に市長が答えています。
正式なものは鶴岡市議会HPをご覧下さい。
○2番 草島進一議員 市民の声・鶴岡を代表し、 総括質問を行います。
まず初めに、行革についてであります。
行政の行革の在り方として、デジタル化、DX化は進んでいると思いますが、今自治体が抱える多様な問題・課題解決のために、行政も市
民も同じ目線でしっかりと課題を自由に語り合う、新しい情報コミュニティとしてのコモンズの場が求められていると言われております。そ
のためには、行政的には徹底的な情報公開、市民との情報共有が求められますし、誰もがいつでも、どこからでもオープンアクセスで参画で
き、オープンイノベーションやリビングラボとしての協議ができるオンラインプラットフォームの場は画期的と考えます。
これまでも何度かバルセロナ市や加古川市で利用しているデシディムの提案をし、市でもオンラインプラットフォームを一部活用している
と伺っておりますが、その運用の状況はどうでしょうか。
また、今後例えば新図書館の構想など、広く市民の声を集めての構想が必要な場合に、積極
的に活用することを求めたいと思いますが、見解をお伺いします。
市長
○市長 皆川 治 草島進一議員さんからの総括 質問に対しまして順次お答えをさせていただき ます。
初めに、本市におけるオンラインプラットフォームの活用状況についてお答えいたします。
本市では、SDGsに取り組む団体等を登録するつるおかSDGs推進パートナー制度において、登録団体同士がアイデアや意見を投稿し、 議論できるオンラインプラットフォーム、レッ ツトーク鶴岡を令和4年度より試験的に活用し ております。令和4年度は、SDGsの取組を 盛り上げていくためのアイデアを募集したとこ ろ、居住者の増加や地域を担う人材育成、安心 して暮らせるまちづくりなど、大きく7つのテ ーマに関する御提案をいただき、テーマを絞り、 課題解決に向けた議論を深めたところであります。
次に、オンラインプラットフォームの今後の活用についてお答えをいたします。
オンラインツールの活用は、市民が時間と場 所の制約を受けずに参加できる利点があります。 現在オンラインプラットフォームを活用した新 たな取組としまして、子供の遊び場や公園遊具 に関する市民の皆様の意見やアイデア等を募集 する検討を進めているところであります。
また、総合計画の着実な推進や、現在進めております中間見直しにおきましても市民の参画を促しつつ、計画を取りまとめていくことに努めているところであります。
議員御提案の図書館の構想策定につきましてもオンラインプラットフォームを活用した意見の反映手法について検討してまいります。今後もデジタルや市民ワークショップ、パブリックコメント等の手法により、市民の皆様の多様な声を集め、議論を集約し、政策の企画立案と実施に結びつけてまいります。
草島
次に、酒井家400年記念事業についてであり ますが、徳川四天王の末裔の皆様、そろい踏み のシンポジウムや歴史講話など、大変有意義で 歴史的な事業が行われました。以前からこれは 指摘しておりますけれども、その場限りとか一過性のイベントにならないように、子供たちや 後世にできるだけリアルを伝えることができる ような動画・文書のアーカイブ化と提供にさら に御尽力いただきたい、これは要望にとどめて おきます。
次に、産業創業支援についてお伺いします。
鶴岡イノベーションプログラムは、昨年12月 からの新規で予算約2,000万円で野村総研と組 んでの事業でありました。7月5日の事業構想の発表会では、市の課題である空き家の活用・インバウンド観光・食文化など地域課題の解決型の事業を創出する興味深いプレゼンが幾つも見られたと思います。改めてその取組と成果を
お伺いします。
北海道十勝地域では、9期行って実際20事業 が成立しているとお伺いしております。今回の 取組も事業化に進展することを期待したいと思 いますが、今後このプログラム、どのように展 開しようと考えているのか、また市のほかのス タートアップ、創業支援の取組の現状と成果は どうかお伺いしたいと思います。
次に、イノベーションプログラムの成果と今
後の展開についてお答えをいたします。 本事業につきましては、昨年10月に実行委員 会を立ち上げ、企業マインドの醸成やチーム形 成など16回のセッションを通じて、最終的に7 チーム、24名による事業構想の発表が行われた ところであります。各チームの構想は、インバ ウンド観光や子供たちのグローバル教育の推進 など、本市にとって重要なテーマが多く見られ ました。今後実行委員会では、事業計画や資金 計画の作成など具体的な事業化に向けた継続的 な支援を行っていくこととしており、市として も実行委員会の一員として、新規創業者への助 成金や空き店舗での開業支援といった各種制度
の活用を促すなど取り組んでまいります。 次に、本市の創業支援については、令和3年 度に新規創業促進助成金の制度を創設しており ます。この助成金を活用した創業者数は、令和 3年度は25人、令和4年度は32人となっており ます。活用の事例としては、次世代の代替食料 品を開発する先端研発のベンチャー企業や、地 元農産物のECサイトを立ち上げた事業者など
となっております。
本市は、サイエンスパークをはじめとする高等教育研究機関の集積や、豊富な農林水産物、観光資源など、創業環境に恵まれた地域であります。現在策定を進めている総合計画の後期基本計画において、本市の強みであるベンチャーマインドを醸成する一層の環境づくりを位置づけることを検討するなど、起業家の育成、新た
なビジネスの創出に取り組んでまいります。
草島
次に、観光戦略についてお伺いします。
ようやくコロナも明け、現在市として新たな観光戦略の検討が始まっているようですが、観光戦略として、ぜひ参考にしていただきたい計画があります。呉市の観光振興計画や我が鶴岡とも兄弟都市である鹿児島市の観光未来戦略であります。
呉市観光振興計画では、この計画が一番伝え たいこととして、「呉市が活気にあふれ、私た ちが豊かで幸せに暮らし続けていくためには観 光客に使ってもらうお金を現在の約3倍!年間 800億円にすることが必要です!!」というミ ッションが定められています。「観光消費額を 800億円にすることができれば、所得の増加、 新たな雇用やにぎわいの創出、移住定住促進、 さらには郷土愛の高まりにつながるなど、私た ちの生活の中に様々な効果がもたらされます。 この計画は、観光産業の発展により、私たちの 生活が豊かになり、まちに幸せと誇りを実感し 続けられるように、市民・事業者・行政など観 光に関わる全ての人が、共通の認識を持って観 光産業を推進していくための方向性を示してい ます」と明記された計画で、市民の行動指針・ バリューとして、たくさんの呉ファンを生み出 そうと市民への意識づけが明快に示されており ます。
鹿児島市の未来戦略でも、「訪れる人の感 動・暮らす人の幸せをつくる稼ぐ観光の実現」 と表し、キーゴールインジケーター最終的な目 標指標が示され、令和8年で2,200億円にする ことを目指すとし、「鹿児島に愛着と誇りを持 つ市民一人ひとりが「鹿児島ファン」として、 国内外から訪れる観光客におもてなしの心を持 って接することで、観光客の満足度をさらに高 め、「鹿児島ファン」拡大を図ること」などと、 これも市民への意識づけが明確な計画になって おります。
出羽三山の修験道文化を有し、ユネスコ食文化創造都市、3つの日本遺産を有し、また十二分に欧米からのインバウンドも見込まれる資源豊かな投資として、ぜひ今般御紹介した先進自治体で関わられている有識者にも当市の戦略の立案にしっかりと御参画をいただき、裾野が広い産業である観光事業に多くの市民が意識を持
って行動が展開できる日本一の観光戦略の構築を期待したいと思いますが、いかがでしょうか、見解をお伺いします。
市長
次に、中期観光振興戦略プランにつきまして は、有識者による策定委員会を開催し、インバ ウンドの拡大を重点に据えた計画の策定に取り 組んでおります。8月からは、本市を訪れた外 国人旅行者の動向を把握するため、観光案内所 等においてアンケート調査を実施しているほか、市内の観光商工団体等へのヒアリングも進めているところであります。
本市は、議員からもお話がありましたとおり、 出羽三山をはじめとする全国最多3つの日本遺 産や、4つの国民保養温泉地、ユネスコに認め られた食文化など魅力的な観光資源が数多くあ ります。インバウンドを含め、多くの観光客に 本市を訪れてもらい、観光消費の拡大により、 関連する産業の振興につなげるためにも、多く の市民の皆様にファンを増やす、そのようなお もてなしに参画していただき、持続可能な観光 地域となるよう取り組んでいく必要があります。 裾野が広いということを再度確認しながら、中 期観光振興戦略プランを策定してまいります。
草島
次に、農業政策についてであります。特に有機農業政策についてお伺いしますが、当市は3月末にオーガニックビレッジ宣言をされました。令和4年度はどのような取組をされたのかお伺いします。
また、オーガニックビレッジ宣言とともに5 年間の計画が策定されたようですが、5年後の 目標、また実施年度の今年度以降の取組をどの ように取り組もうとしているのかお伺いします。
市長
次に、本市の有機農業政策についてお答えをいたします。本市は、全国の市町村で2か所しかない有機JAS登録認証機関として認証数拡大に努めながら、生産面では除草技術の実証と周知、消費拡大面では市有機農業推進協議会の販売イベントへの支援などを行ってまいりました。令和4年度につきましては、国のみどりの食料システム戦略緊急対策交付金を活用し、有機特栽の取組意向等を把握するアンケート調査や水田除草機の効果検証を行ったところです。また、学校給食への有機米提供事業を継続するとともに、新たに有機野菜の試験提供を行っております。
なお、本年6月には、関東の生協団体による有機米サミットが本市で開催されたところでございます。
有機農業実施計画では、年平均で1ヘクター ルの着実な拡大を目指し、有機米作付面積を令 和3年度63ヘクタールから令和9年度68ヘクタ ールに拡大することなどを目標としております。 令和5年度は、関係組織と市による有機循環型 農業促進協議会を立ち上げ、ICTを利用して 有機農業を実践していくための公開講座や、流 通・消費の拡大につながるイベント開催等を計画しております。
食文化創造都市推進協議会等とも連携するなどし、有機JAS認証農産物のPRなど、消費 拡大に向けて効果的な取組を検討するとともに、 昨年度実施したアンケート調査の分析を行い、 面積や品目の拡大可能性について、さらに検討 してまいります。
草島
次に、脱炭素・省エネ化についてお伺いします。
気候危機についてですが、先ほどもありまし たが、今年2023年7月は国際的に高温を更新し た年だったと言われております。アントニオ・ グテーレス国連事務総長は7月27日、「地球温 暖化の時代は終わり、グローバルボイリング、 気候沸騰化の時代が到来した」という言葉を発
しました。日本政府は、最も建設に時間がかかり、高額で危険で汚染物質を伴う原発も気候危機対策だとか、アンモニア混焼で石炭火力の延命を図ろうとしていますが、持続可能な社会を目指す国際的な潮流から完全に外れています。
温暖化対策の主役は、風力と太陽光が世界のトレンドであります。また、EU先進国と比較して、日本の建築物の断熱・省エネ性能が圧倒的に劣っているということは多くの有識者からも指摘され、有名な話であります。
初めに、当市としても一昨年よりゼロカーボンシティを標榜しているわけですが、脱炭素政策の昨年度の取組の成果はどうか、また今後の取組についてお伺いします。
私は、再エネ普及については、3月議会で22 キロ沖の浮体式の洋上風力発電が道であること を提言をいたしました。今回は、省エネの取組 についてお伺いしたいと思います。
そこで、2点目として、モデルとなるべき公共建築物についてですが、国も促進をしているZEB化について、朝日庁舎の取組の進捗状況をお伺いしたいと思います。
また、既存の公共建築物の断熱化・省エネ化 について、国の建築物省エネ法改正の審議会の 委員でもある前真之東京大学大学院准教授は、 この8月29日、全国の学校建築について、冷房 のためのエアコンをつけただけでは効率が薄く、 子供たちが暑さに苦しんでおり、また光熱費高 騰の原因となっているとして、全国の学校建築 の断熱改修の推進について文科省に署名を提出 しておられます。
当市の教育委員会でもこの夏、エアコンをつ けても冷房がよく効かず、市内の小・中学校か ら大分相談の電話を受けたと伺っております。 今後、当市でも学校建築をはじめとする既存の 公共建築物について、網羅的に一定の基準を決 めて断熱化・断熱改修に取り組む必要があると 考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。
なお、病院については、予定のものと同種質疑が行われましたので割愛をいたします。以上であります。
市長 脱炭素についてのお尋ねがございました。昨年度の取組の成果、今後の取組につい
てお答えをいたします。
本市では、令和3年4月からごみ焼却施設の 焼却熱を利用したごみ発電を行っており、昨年 度は2,025万キロワットアワー発電をし、自家 消費分を除く余剰電力1,309万キロワットアワ ー、2億1,575万円の売電収入を得ております。 また、売電した電気の一部は市内小・中学校30 校のほか、一般廃棄物処理施設など5施設に 460万キロワットアワーを供給し、電力の地産 地消を行っております。
ごみ発電由来の電気の環境価値については、 令和3年11月に豊田市に次いで全国で2番目に グリーン電力として証書化しておりまして、昨年度は264万円の収入を得ております。
また、鶴岡市再生可能エネルギー設備普及促 進事業費補助金につきましては、昨年度太陽光 パネル設置に20件、まきストーブなどの木質バ イオマス設置に14件、市民や事業者に対し、交 付しております。
脱炭素化に関しては、国の補助金を活用し、本市地球温暖化対策実行計画の見直し作業を行っております。本市のエネルギー消費量や再生可能エネルギーの賦存量の調査分析を進め、脱炭素政策の推進に取り組んでまいります。
次に、朝日庁舎ZEBの進捗、既存の公共建築物の断熱化・省エネ化についてお答えをいたします。
現在進めております朝日庁舎改築事業では、高断熱化や省エネ空調設備機器により、エネルギー消費量を抑えるZEBレディーで実施設計が完了し、今年度中の工事発注に向けて手続を進めております。令和6年度中の庁舎本体工事の完成を目指して取り組んでまいります。
国の方針では、2030年までに新築する国の施 設で、平均でエネルギー消費量を50%以下に抑 えることを目指すとしております。こうした動 向を踏まえ、本市においても同様の対応を検討 する必要があると考えております。
また、既存の大規模公共建築物の断熱化・省エネ化につきましても国や県の動向、他自治体の改修工事事例も参考にしながら、脱炭素化の推進に努めてまいります。
○草島進一議員 お答えありがとうございました。
何点か確認を含めて質問したいと思います。観光戦略についてなのですけれども、私が述べた主眼点というのは、例えば呉市だと800億 円にすることが必要ですという、今の3倍なの ですという明快なそういう目標です。これは産 業連関表で全ての産業の値をはじき出さないと できないです。そういう分析ができる人がいら っしゃって、こういうものができるのです。今 の中期観光振興戦略も傍聴させていただいてい るのですけれども、今の皆さんも非常に頑張っ ておられるのですが、これの拡大バージョンを つくらないと、産業連関表を分析してこういう 目標、これ全市民が関われる観光政策としての 目標をつくるには、今のではちょっと無理だと 思っているのです。そういう提案なのです。
ぜひそういうことを踏まえて、呉市や鹿児島市などで掲げているような、全市民に働きかけられるような観光戦略、これをちょっと御検討いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○市長 皆川 治
草島議員さんからお話がございました。
観光消費額をしっかり伸ばしていくということは、大変市民の皆様にとっても分かりやすい、参画しやすい指標だろうと思っております。そ
うした指標の活用も含めて、現在中期観光振興戦略プランの策定を進めておりますので、ただいまの御提言もしっかり受け止めて、引き続き
検討を進めてまいりたいと思っております。
○2番 草島進一議員 ありがとうございます。 ぜひ御検討いただければと思います。
次に、有機農業政策についてですけれども、今おっしゃったかと思いますけれども、5年後の目標値、改めて確認をしたいというのと。今全国の自治体で有機給食を進めていこうということでネットワークが立ち上がりまして、一生懸命有機の給食を実現するにはどうしたらいいかという意見交換も進められたり、また国
への働きかけみたいなことも全国自治体有志が集まってやっている協議会なんかもあります。
ぜひ御参加をいただきたいと思っているのですが、ちょっと目標値と有機給食のネットワーク
についての御所見をお伺いしたいと思います。
○市長 皆川 治 まず、有機農業実施計画の5 年後の目標でありますけれども、有機米の作付 面積につきまして、令和3年度が63ヘクタール でありましたけれども、これを5年後、令和9 年度に68ヘクタールに拡大するということであ ります。年平均で1ヘクタールの着実な拡大と いうことで掲げているところでございますが、 先ほど答弁もしましたとおり、昨年度実施した アンケート調査の分析を行って、面積や品目の 拡大の可能性についてもさらに検討したいと思 っております。
また、給食につきましては、学校給食発祥の地として有機農業で生み出された産品が現在も給食で使われているわけでありますが、SDGs未来都市としての給食というようなことにもつながるものでありますので、今の御提案の点も含めて今後の政策について、さらに検討させ
ていただきたいと思います。
○2番 草島進一議員 お答えありがとうござい
ました。
何点か確認を含めて質問したいと思います。観光戦略についてなのですけれども、私が述べた主眼点というのは、例えば呉市だと800億 円にすることが必要ですという、今の3倍なの ですという明快なそういう目標です。これは産 業連関表で全ての産業の値をはじき出さないと できないです。そういう分析ができる人がいら っしゃって、こういうものができるのです。今 の中期観光振興戦略も傍聴させていただいてい るのですけれども、今の皆さんも非常に頑張っ ておられるのですが、これの拡大バージョンを つくらないと、産業連関表を分析してこういう 目標、これ全市民が関われる観光政策としての 目標をつくるには、今のではちょっと無理だと 思っているのです。そういう提案なのです。
ぜひそういうことを踏まえて、呉市や鹿児島市などで掲げているような、全市民に働きかけられるような観光戦略、これをちょっと御検討いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○市長 皆川 治
草島議員さんからお話がございました。観光消費額をしっかり伸ばしていくということは、大変市民の皆様にとっても分かりやすい、
参画しやすい指標だろうと思っております。そうした指標の活用も含めて、現在中期観光振興戦略プランの策定を進めておりますので、ただ
いまの御提言もしっかり受け止めて、引き続き検討を進めてまいりたいと思っております。
○2番 草島進一議員 ありがとうございます。 ぜひ御検討いただければと思います。
次に、有機農業政策についてですけれども 今おっしゃったかと思いますけれども、5年後の目標値、改めて確認をしたいというのと。
今全国の自治体で有機給食を進めていこうということでネットワークが立ち上がりまして、一生懸命有機の給食を実現するにはどうしたら
いいかという意見交換も進められたり、また国への働きかけみたいなことも全国自治体有志が集まってやっている協議会なんかもあります。
ぜひ御参加をいただきたいと思っているのですが、ちょっと目標値と有機給食のネットワークについての御所見をお伺いしたいと思います。
○市長 皆川 治 まず、有機農業実施計画の5 年後の目標でありますけれども、有機米の作付 面積につきまして、令和3年度が63ヘクタール でありましたけれども、これを5年後、令和9 年度に68ヘクタールに拡大するということであ ります。年平均で1ヘクタールの着実な拡大と いうことで掲げているところでございますが、 先ほど答弁もしましたとおり、昨年度実施した アンケート調査の分析を行って、面積や品目の 拡大の可能性についてもさらに検討したいと思 っております。
また、給食につきましては、学校給食発祥の地として有機農業で生み出された産品が現在も給食で使われているわけでありますが、SDGs未来都市としての給食というようなことにもつながるものでありますので、今の御提案の点も含めて今後の政策について、さらに検討させていただきたいと思います。
○2番 草島進一議員 ありがとうございます。
ぜひお願いします。
あとイノベーションプログラム、プレゼンを拝見して、大変先ほども申し上げた市でも把握 されているように、いろんな地域の課題が結構 踏まえられていて、一生懸命半年間頑張ったな という、そういうプレゼンだったのではないか と思います。関わった方々も、何か新しいネッ トワークができたとか、いろんなメリットがあ ったと思っていますし、野村と一緒にやってい るものだとは思うのですけれども、ぜひ例えば プレゼンの結果だとか、プレゼンの成果として のプレゼンの動画なんかもあるわけなので、市 としてもハンドリングして積極的に活用してい ただくと。何かあそこにいた方だけしか知らな いのです。それはすごくもったいないと思って いて、何か全てを公開するというのも、ちょっ とそれはいろいろなあれがあるとは思うのです けれども、できるだけいろんな市民の方が関わ って刺激をいただいて、次につながるみたいな 話になってもいいと思いますし、投資したい方 がいたらいいなと思いながらもいるのですけれ ども、せっかくやったプレゼンがまた閉ざされ た形になっているのは非常にもったいないので、 何か市としてもハンドリングして、いろんな 方々に伝えられるような仕組みの構築、あとは 先ほども市長もおっしゃっておられましたが、 せっかくいろんな方々が関わってプレゼンまで 行き着いた事業なので、どんな支援ができるの か、ぜひいろんな形で支援策を考えていただき たい、これは要望して終わりたいと思います。 ありがとうございました。